差し込み

 アシストとは、ノーテンの他家に対して鳴かれそうな牌を打つこと、テンパイしている他家に対して放銃すると思われる牌を打つことを指します(アシストの逆が絞り、差し込みの逆がベタ降りに相当する)。

 

 絞るよりは鳴かせる方が得策であることが多い

 

 基本的にいずれ切ることになる不要牌同士の比較であれば、他家に鳴かれないように絞るよりは鳴かれる牌を打った方が収支面で有利になりやすいです。その方が将来他家のテンパイが入った場合に降りやすいので放銃率が下がり、横移動や安手の被ツモで済むケースが増え失点を軽減できるためです。よって、アガリが厳しいので他家の将来のテンパイに備えて安牌を残す場合も、鳴かれやすい(ただし高打点にはなりにくい)牌を切ってアシストを考えます。

 

 112m3499p2357s東北中 ドラ7p

 

 アガリを目指すなら客風の北切りだが遅い手なので中盤以降はアガリが厳しい。安牌が少ない場合は横移動や安手の被ツモで局が流れる可能性を増やす役牌切りが有力。

 

 順位点を考慮すべき局面ではアシストの重要性が高まる

 

 アシストや差し込みは能動的に結果に影響を与えることのできる選択なので、オーラス等、特定他家のアガリが自分のアガリと同程度に価値を持つことも多い局面では特に重要になり、自分のアガリより優先してアシストに回る(多くの場合チーもできる下家がアシスト相手)こともあります。アシストや差し込みは読みの技術が必要と思われがちですが、鳴かれなければ次巡以降他に鳴かれやすそうな牌を切ればいいだけです。重要なのは、アシストした方がそうしなかった場合より有利でならアシストすべきであると判断できることです。

 

 アシスト、差し込み判断

 

 アシストをするか否かの判断は、「アシスト相手のアガリ」、「他家のアガリ」、「自分のアガリ」、それぞれによる自分の順位を比べて決めることになります。

 

 アシスト相手と自分のどちらがあがっても順位が変わらない場合

 

 鳴き手の場合は愚形ターツでもツモかチーでメンツを完成させることができます。しかもアシストなら意図的に鳴かれやすい牌を切ることができるので、アシスト相手が役牌を1つ鳴いていて残りは全部愚形ターツの2シャンテンでも、こちらがリャンメン×2や鳴き手の1シャンテンよりアガリやすい手でなければアシスト、差し込みに回った方が決着が早いことになります(もちろん自分のアガリ目を残しつつアシストできる牌があればそちらから切るようにする)。自分がトップ目で順位が変わらない鳴きを入れている下家へのアシスト、自分が上位を目指すのは難しい場合に鳴きを入れている自分より順位が上の下家へのアシストは特に意識すべきです。

 

 下家がまだ鳴いてない段階でも、自分の手が平均的な手牌より明確にアガリ率が低い(講座59で取り上げたような安牌残しを考慮する場合)のであればアシストを考慮します。別の他家が既に逆転手の鳴きを入れている場合はなおさらです。

 

 差し込みによって自分の順位が落ちる可能性がある場合

 

 この場合も、競争相手のアガリで順位を落とす可能性の方が高いのであれば差し込むべきです。例えば2着と8000~11000点差のトップで別の他家からリーチが入り、そのリーチ者には満貫放銃してもトップ、2着目が降りていないのであれば、リーチ者に跳満放銃する可能性より、競争相手の満貫ツモの方が可能性が高いので、一発だけは避けてリーチ者に差し込むべきです。リーチ者がリーチしてあがっても順位が変わらないので役有りならダマにする点数状況であれば満貫以上である可能性も下がるので、競争相手の逆転テンパイが濃厚であれば5200までなら放銃してもよいとして競争相手の現物で差し込みにいくこともあります。

 

 鳴き手の場合は、講座45、46の内容もふまえたうえで差し込むかどうかを判断します。基本的には1フーロの段階ではまだアシストを考え、2フーロの段階で、見えてないドラのうち手牌で使えるものを1/3程度持っていれば差し込みで順位が落ちる場合は降り、1/2を超えて持たれているような場合でなければ順位が落ちないのであれば差し込み、微妙なケースは競争相手の逆転テンパイが濃厚になったら差し込みにいくのが一つの目安です。

 

 自分のアガリで順位上昇が見込める場合

 

 この場合は基本的に自分のアガリを目指しますが、アガリトップの下家が1フーロしていて、自分の手牌が安牌残しで取り上げたようなアガリに遠い段階であれば、トップと4000点差、3着と7000点差のような特にトップを目指したい点数状況であってもアシストに回ります(特に自分の手牌にドラが無い場合は逆転手をあがられる可能性も高くなる)。

 

 上家のアシストを考慮した打牌選択

 

 点数状況的に上家が自分にアシストした方が有利な局面であればアシストを考慮した手作りをします(上家の打ち筋によってはアシストが期待できない場合もあるが、それでも考慮しなかった場合に比べて大きく損をするわけではない。)。

 

例えば5m56p11344568s北北くらいの手でもソーズと字牌は鳴いてホンイツに向かうほうがアガリやすいです。また、役有りであれば手が全く進まない仕掛け(役牌暗刻で4枚目をポンする等)をして鳴き手であることを知らせるのが有効ですし、上家が差し込みにいけるようにあがるために不要なドラは切るようにします。

 

参考http://dora12.net/modules/university/stat/tac3/assist.html

 

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最終更新:2014年11月11日 23:01