【Fate】SS速報・鯖鱒wiki

タロス

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No.2036 タロス
前のサーヴァント:コンモドゥス(弓)
次のサーヴァント:グノウェー

データ


┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ≪クラス≫:アーチャー
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  【真名】:タロス                【コスト】:       【属性】:混沌・善
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  【筋】:A(50)     【耐】:A(50)     【敏】:C(30)    【魔】:C(30)     【運】:E(10)   【宝】:EX(規格外)
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  【特徴】:反英雄(神造兵器)                  【貯蔵魔力】:150/150
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                       ト、              ィ
                   ‘, 丶            / /
                      }   〉         /  /
                 , -‐=彡 /         :. . 〈
              /     /l}  ___      }.:. : 〉
             l|    厂 /У :/´ `マヽ_,ノ. : /
             l|  〈 : / /  ,′  :/ . :} }: : /
                〈: 》 {:  ;    ′.:// :,イ\
              \  V》 {:  |   ; . :// :/ l}:} :|
                〈∧ V》i  {}  ' .:// :/ ノノ :|           俺みたいな木偶の坊を呼び出したのは――――
               〈∧__}ノ  {} 〈__/〈/ イ.:} ̄〉
                   〈 トミi  (  )  __/ /:/ ,′
                  〈\\ Y /___,/ ;′/            ―――お前でいいのか?
                     :.  ̄ヽl/´ ̄ ̄  ;..:/
                   :.  ト、}__,   ://}
               _  -=ニム マー―r'} ://:人
             /∠∠/.:.込、V二///´.::::\\
           /7/77´.:.:.:.:.:. : `ア¨¨´二ア二二二\
              /7//⌒マ7/ ̄l/ー<__/<>ー<ニ\
          /7/〈,r 、/´   /⌒) / ̄〉 ∠ニ>ー<ニム
            [l rく⌒ヽ \_,/  / _〉 /_/¨¨アマ二lニトミ\l}
            [l:{\\ \   { 〈 //  /:.:.:.:.マニlニl\\l!
.         ∧:\ \\ `  人  ̄___/:.:.:.:.:.:.:.: }\l\〉 〉/
        /:.: }: ヽ\_____/::/ ̄[l\ー=ミ:.:.:.:.:∧,/\lV/
.         /.:.:,.'.}:.:.:i /:.\::::::::::/ ` ≪)\_〉:.:.:. ヽ / ,/\//
.        /.:.:.,'. ∧:.:.':.:.:.:.:.:>≪二二二>―<// /´
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.   /.:.:.:,'. / l. . . . . . .〉:.:.:〉    ¨ /:\    /
AA:ウルトラマンゼロ
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  【クラススキル】
   ◆対魔力:B
   魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
   大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。


   ◆単独行動:B (種別:特殊 タイプ:常時 消費魔力:0)
   マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
   ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

   ◆神性:C(A)
   その体に神性属性があるかないかの判定。
   宿っているというより、植え付けられたもの。
   彼自身は最大の神霊適性を持つが、神を嫌っている為にランクダウンしている。
   むしろ神造兵器と言ってしまった方が正しい。

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   ◆魔力放出(炎):A+
   武器に魔力を込める力。
   アーチャーの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に纏わせる。
   やろうと思えば炎の推進力を生かしての飛行や、熱線も出すことが可能。
   俊敏の遅さもこれでカバーすることができる。

   ◆巨大化:A
   自信の身体を巨大化させる能力。
   接近戦や数の多い敵と戦う時に効果的。


   ◆投擲(石) :B
   短刀を弾丸として放つ能力。
   魔力放出や千里眼を組み合わせて使えば威力や命中率が上がる。

   ◆千里眼:C
   視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。

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      【宝具】

                                  //
                           _ -‐ ̄ ‐-‐' /
                         ィ´ _ -── 7‐´
                     _ ‐二/ / -──ヘ
        r,r,n             へf´ ./  /    _ ォ          この血潮は神々より植え付けられた物
      f |:||:|:|           (  i!  イ´ ィ 7 r´ /、
三≡三≡二::⊂ヽ            ヽイ。/ / /  |  /  〉                イ ー コ ー ル ・ タ ロ ス
≡三≡三二::::/:::}           ヽ , ノ   /  i! /_;;;} .!         ――――神の血潮を焚きつけろ!
三≡三≡=二:::::/              k+-‐ ´   .レ'.-‐'{ {
≡三≡三≡二 ヘ             ヽ‐=7    ! : : : ! !
三≡三≡三二. .ヘ              }T/  /: : : : ::! ゝ、 _
≡三≡三.≡ 二: :ヘ              ̄フ ´ : : : : /  ̄ ̄ ─-`_、
三≡三≡三≡二: :ヾ        ,ィ十三ト≠: :__: :: : f   -‐─- _ ヾヽ
≡三≡三≡三=二: : ヘ-───ヾヘ/: : / __ィ´_,,`-‐´  ‐-、__   `─、 .)
三≡三≡三≡三二: : `────: : : :_ {トォ-‐´  ヘ  ヽ‐-、_  ヽ‐--_.-/
          ∨ : : : : : : : : : : :_ ィ´ヘ ヘ ヾ-、_`‐--、   -‐ _ -‐ イ
           `‐-,─. : ̄< ゝ‐- ヾ ヾ_ ---‐‐‐ _´_ -‐_ -‐ ´ :}
              !、: : : : : : `‐-──‐ == ̄ ̄_ --‐ ´ : : : : : : }
               ` ‐- _: : : : : : : : : _ -‐'__/: : : : : : : :: : : : : }
                       ̄ } ̄!_ 二 __: : : : : : : : :: : : : :j
                             !ヽ__ r_ォ 、ヽ: : : :/ヽ : : : : !
                         ヽ > 7:::::::ヽヽ::/  ゝ‐-:j

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   ◆『神の血潮を焚きつけろ(イーコール・タロス)』 (消費魔力:70)
   ランク:A+++ 種別:対船宝具 レンジ:500 最大捕捉:700人
   その身体に植え付けられた神の血潮(イーコール)の燃焼。
   燃え上がった血潮を収束させ、熱線を放つタロスの大技。
   その熱線は海を干上がらせ、船を海の藻屑にし、人を灰に変える。
   この熱線で海からやってくる英雄、蛮族などといった侵略者を蹴散らしていった。
   水辺の近くであれば、この宝具はさらに威力を増すであろう。
   騎乗スキルを持つサーヴァントには鬼門の宝具。

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            / l .| l      '! >    ...-..    /゙.!  ,l’nl
           {゙゙'| | l l      ヽヾl__..t   | ^l!.... / !  /_/ | l
            ゙、 l, ‐’!       'l/〉} .l  .| ,l l^/ /  ,l |  l |
    f冖''‐-..,,   ゙l   |        j´''!〉‐  ,l、 '┘lン^l  { | ./ .!
     |、    ゙''ー 、l  .!       ! 、、__  ゙-/ _ _ ,,,}  l   l/ ,l             なあなあマスター
     |        ゛ー/      <^|,l l. .゙'''ミ .| /,,/''´]|''7゙!   ,l
      ゙l          ゙l     l、'!ヽ!、--"'.i'"l!--'フ l!.l l   |          __  宝具だって分かりやすいように盛ってみた。
       |、___        ゙l     ll,゙   ゙゙̄''.|"  ̄ l]l  |  .|   _-一― ̄ /
       ゙U  ``'''-      ゙:     ゙''l,l ,.,-r┴ァ-  _l/  .l  .! __/ ̄l       l   かっこよくね? 超イカしてね?(キリッ
        ゙l    ^'     ゙l     | l、'|. .l ̄ l l 'ソ  l   !./  ,!         /
        ゙l     ゙' 、    !  .l 、  l..ヽヽ}--f //,l   ,l   '||  !      _,,./
         ゙l ̄^゙゙'' 、 '     '、.l ^'‐t,>!亡亡フ/' l  /   '!....x    /'"^^/
         ゙'、   ゙' 、l    `'マl    l' ゙―‐^'、 l  ll!'' 、-‐  ,l    /   /
          l     ' ^''-、_'l!=-ナl 、  ヽ  _l/l]V│,/    j   ,/  ___l   ,..,,,,_______________
           ゙'i!^゙゙''ー 、 ' 、  ヘ, エ! ゙'-  ヽ、/,/'l゙ _コ   _/''ll _..   ,/ l  ノ'_---===/'''   /
            ゙ 、 /ニll;_冖=/‐'ll+l!   ゙!   | l  l|'l ! .-'  !/-  _/  ,l!-''´ /"  _../ _.../
             ゙ri゙/'' 、^ー.._〉.._,_゙゙''〉' 、  ゙ 、 |'l)_l゙l’l.l  !  /ーッ..../‐'二-‐‐゙/!--‐‐"゙,,/''i/
             /l’^''‐゙<"' 、lく_/゙'i! ゙l   '、j ゙'!/'_/’_,,.{--'lコ!一''''"   ,....-----../'_/
            /,/ニ!!/゙ソ! _!‐''!/Y'l _.l/''冖'ニ ̄"゙ニ二-‐''"   __..--‐''ニ__‐― ̄ ̄
            .!,┬_/!"  ̄^''‐'ー一''>''' ̄ニ,,,,ニ ̄  _____.-‐‐" _..-:/i'´
           ,lつ‐´´ ̄ ̄ー--..-' _..‐""  、/  ..-‐"   ,-r!!!lニ''-''ワl
           /-/ ̄コッ;-....     ../ニ__,....-'  /‐   _..-‐"l '、 ゙ー>iゝ/、
          ,lト' ,/>    ゙'!ュ       __/  ,./'" l   j  l   ''、゙'、「l       /'f
          j ,,/'  _-‐''" ,/  _/ ̄ ̄   /!  ,'ll  _!  '、   ぐ'、)      / ,l
         ∠´>‐''"    ./  ,/  _...r-x/'|.  |  j゙/  _!   '、   !l..ニl! 、  ,/ f
         ` ̄llliil!コi!!―'ゥ'  ,/  ,,/  l | ゙'、 l  l.l   .l    ゙ 、_/  'l  ' 、/ _、 |- 、
           l、    /  /  /゙' 、/  ,l  'J  "l  l〕     'く    _|  / /'! ゙ヘ.._}
            ` ̄ ̄ソ  _/--/ ' 、   / /l  _!  ,l  l/l       ゙l    ! 」 〈 ''  ゙ッ/
              /‐'''"   !  ,/   x/ 'l |’./゙!〉  /〕        `、  ゙l ' コ__/‐
                    |l /  ./'、 ゙l  'l/ !"  、'll          ゙゙^'''"
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   ◆『神の鎧を鍛え上げろ(ヘーパイストス・アーマー)』(消費魔力:)
   ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1000人
   ヘーパイストスによって鍛え直された無敵の鎧にして全ての攻撃を跳ね返す皮膚。
   エウロパをヘラから守るために作り直されたその身体には、様々な機能が備わっている。
   自身の能力がばれないように姿の変化や看破の防止。【能力値、スキル、クラスや姿の隠蔽】
   神性や加護のあるもののダメージ減少。【ランクが高ければ高いほど減少可能(アキレウスの反対と思えばいい)】
   機械人形なので精神に対する魔術に関しても耐性はあったが、人間性を取り戻してしまった彼には通用してしまう。
   逆に、機械人形に戻ってしまえばそういった魔術も効かなくなる。
   かかとにある栓を破壊されると、この宝具は効力をなくしてしまう。
   再び栓をし直せば力は取り戻されるが、アーチャー自身には神造兵器を作る手段はない。
   さらには、栓を壊されたからには、彼は単独行動の力を使っても一日生きることは難しくなる。
   生前の直接的な死因であるため、その結果を覆すことは彼にはできない。

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【来歴】
  ギリシア神話に登場する、クレーテー島を守護する巨人である。
  出自は、主に二つの説がある。
  一つは、鍛冶の神ヘーパイストス、あるいはダイダロスによって作り出された、青銅製の自動人形。
  もう一つは、ゼウスが現人類の前に「黄金の人種」、「銀の人種」、「青銅の人種」を造った際の「青銅の人種」の最後の生き残り。
  どちらが正しいのか? 結論から言ってしまえば、どちらも正しい。

  ギリシャ神話において、人類は世界創造のときから単一の種として連綿とその血を受け継いでいるのではなかった。
  5つの時代に応じて、異なる性質を持った5つの種族が生まれ、繁栄と絶滅を繰り返したと伝えられている。
  そして、青銅時代とは、あのゼウスの支配時代であった。
  その時代に生まれた青銅の人種は、トネリコの木から誕生した。
  穀物を一切口にせず、農業用の牛たちを殺して肉を口にし始めた。
  非常に腕っ節が強く、それでいて猛々しく、傲慢で、流血を恐れぬ残忍な性格が主だと言われている。
  鍛冶の業を身につけ、青銅を使って武器・道具・家屋などを作りあげていった。
  武器が作られたことにより、人間同士が戦い傷つけ合うようになった。
  つまり、人類最古の争う人種である。
  例にもれず、タロスもその中の一人であったが、それなりに仲間を想う気持ちは持ち合わせていた。

  これらのことで人間に嫌気がさしたゼウスは、絶滅させてしまおうと、地上に大洪水を起こした。
  後の「デウカリオーンの洪水」とは、この事である。
  ゼウスからすれば不出来な物をゴミ箱に捨てる感覚であったのかもしれない。
  しかし、タロスからすればいい迷惑という話では済まされなかった。
  自分が作り上げてきた武器、道具、家、そして仲間たちが、 大洪水/理不尽 に呑みこまれていく。
  タロスの心に湧き上がってきたのは、恐怖ではなくふつふつとした怒りであった。

  ――――ふざけるな。
  ――――俺だって、アイツらだって、生きていたんだ。
  ――――テメェらの都合で生まれて、その上死んでたまるかよ!

  彼の心に、理不尽に抗う種火が生まれた。
  その闘志は、星を飲み込む大洪水に対し、燃え上がる――――。
  結果、タロスは生き残った。
  波が引いた時、タロスに残されたモノは何もなかった。
  彼が築き上げてきたものは、全て呑まれていった。
  自分を囲む温もりはなく、握りしめられるのは転がった石ぐらいのものだった。
  たった、一人だった。
  タロスは、怒りながら涙を流した。
  失くして初めて、それらが大切だったのだと理解したのだ。

  どうしようもないタロス元に、鍛冶の神ヘーパイストスに拾われた。
  ハデス以外にも、まともな神がいたのかと、この時タロスは錯覚した。
  しかし、それは間違いだったのだ。
  ヘーパイストスは「青銅の人種」の最後の生き残りという素材に、興味を示しただけであった。
  結果、神にとらわれたタロスは、作り変えられた。
  皮を外され、血潮を入れ替えられ、青銅の外装を取りつけられ、巨大な肉体を与えられた。
  タロスという人間は、神造兵器の自動人形しかなかった。
  彼は全てを失い、かすかに残っていた人間性まではく奪された。
  逆らおうとすれば、身体の一部分をちぎり取られ、再び繋ぎ合わされた。
  心は摩耗し、抗う炎は消沈していった。

  自動人形として生まれ変わったタロスは、皮肉にもゼウスの要請によって駆り出された。
  心が摩耗した彼にとって、目の前のゼウスなどどうでもよかった。
  タロスに与えられた任とは、ゼウスが監禁している姫君をあらゆるものから守れと言うモノであった。
  自動人形となった彼には、ただその命令に従うほかなかった。

  その姫君はエウロパという、大層可憐な姫君だった。
  彼女は英雄の時代に生まれ、自分の次世代の人種であった。
  エウロパは、自分以外にも尽き果てぬ槍群と、獲物を逃さぬ猟犬を与えられた。
  摩耗した彼がかすかに思った事は、かわいそうだな、という印象だった。
  ゼウスによって孕ませられ、こんな島に閉じ込められた、同じ被害者なのだと。
  そう思うと、彼はやる気になってきた。
  ここから連れ出したとしてもどうすることはできないが、外敵から守ることができる。それだけの力がある。
  あの時――――すべてを失った「デウカリオーンの洪水」の日に―――――できなかったことが、今の自分はできるのだ。

  ――――テメェら全員覚悟しやがれ!

  島に近寄ってきた船は石を投げて落とし、それでもダメなら神から与えられた血潮を燃え上がらせ、それらを収束させた熱線で焼き払った。
  ここで少し話は変わるが、エウロパはゼウスの正妻、ヘラによる制裁がくだらなかった数少ない愛人の一人である。
  初犯だから許された、という解釈もあるのかもしれないが、それは違う。
  あの手この手でエウロパに害そうと様々な刺客を送り込んできた。
  しかし、それはかなわなかった。
  鍛冶の神ヘーパイストスによって鍛え直されたタロスによって、有象無象もろとも蹴散らされたのだ。
  婚姻の女神が仕掛けた卑劣な罠など、鍛冶の神の作った兵器に敵うわけがなかった。
  さらに獲物を逃さぬ猟犬や、尽き果てぬ槍群、これらがいて負けるわけがなかった。

  ――――タロスは頑張り屋さんなのですね。

  そんな彼の頑張りを、エウロパも見ていた。
  話しかけられても、タロスは言葉を返さなかった。
  なぜならば

  ――――ヤッダー! 姫様に話しかけられちゃった!
  ――――ドウシヨ!? なんて答えればいいんだこれ!?
  ――――うわー、めちゃくちゃ緊張するー!

  テンパってたからである。
  その時タロスは「言われたからやってるだけだうんぬん」と悪態で返したのだが。

  ――――うわー! ぽわー! どうしようどうしよう!
  ――――エウロパにめっちゃきつく言っちゃった!
  ――――うわー! 嫌われてないかな? 嫌われてないかなー!

  ぶっちゃけぞっこんラブだった。
  摩耗した心などゼウスの初犯相手によって、愛を作り出されていた。
  それは決して、結ばれたいとか、自分のモノにしたいという気持ちではないけれど。
  神に与えられた使命とは別に、彼女の笑顔の為になら、何でもしようと思った
  ただそれだけ。それだけが、巨人タロスに芽生えた愛情だった。

  不器用ながらも、タロスはエウロパは仲良くなっていった。
  コップを作ったり、新しい寝床を作ったりと、彼女の笑顔の為にせっせと作った。
  愛を囁くとか、体を混じり合わせたりだとか、唇を重ねたりとか。
  そんな事はありもしなかったし、彼女はそういった愛情を向けないだろうとわかっていた。
  それでも、タロスは幸せだった。
  ただ、時折彼女が見せる、陰のある表情を別にして。
  自分に出来ることは、この姫様を守ることだ。
  それでしか、自分は彼女に貢献することができない。
  彼女の幸せの為なら、ただひたすらに守ろう。

 そんなある日、やってきたのは、アルゴー探険隊。
  数々の英雄たちが乗り継いでいる、文句なしの船である。
  当然、タロスは全力を持って正面から戦いに挑んでいった。
  岩を投げつけ熱線で狙い撃ち、空からダイブして締めあげたりもした。
  無論、彼らも全力を持って戦いに挑んできた。
  しかし、正攻法ではタロスは倒すことはできなかった。
  そう、正攻法では。
  魔女メディアが眠りの魔術を仕掛け、自分が眠りに落ちたすきに、ポイアースが矢で足の釘を射抜いた。
  その釘は、1本の血管にある神の血潮<イーコール>を止めているモノだった。
  眠らされるのはいい。それは立派な戦法の内の一つだ。
  弱点を狙うのもいい。それは相手が知力が勝っただけ。
  だが、エウロパを守り続けることができなかった。
  こんなふうに倒されてしまうのであれば、いっそこの島から連れ出してしまえばよかった。
  今の生活から抜け出すことが怖かった。
  でも、本当にエウロパの事を考えるならば、こんな生活から抜け出してやるべきだったのだ。
  死んでいきながら、彼は後悔し始めた。
  時すでに遅し、タロスは無念を胸に、出血多量で死んでいった。


  【性格】
  少女漫画に出てくる不良的な性格。
  (学校では恐れられてるけど捨て犬に餌やるようなああいう性格)
  上下関係を嫌い、大体誰にでもタメ口で喋っている。
  マスターに対しても「魔力を十分に貯蔵しておけ。出ないと俺がお前を守ってやれないだろう?」とか言っちゃう。
  それ以外は基本的に誰にも頼ろうとせず、なんでもかんでも自分でやろうとする。
  しかし根本的に仲間や弱者を守るという思考であり、マスターや仲良くなった人物に傷つけようとするとブチ切れて、勝手に熱くなる。
  威圧的に振る舞っているが、意外に繊細で傷付きやすい面も持ち合わせている。
  誰かを守れなかったとき、戦闘が終わった後自分を責めて一人落ち込む感じである。
  信頼関係を深めていくと、あちらからもすり寄ってくる。
  「今回はよくやったな。まあ褒美ってわけで、合間に作ったこれでもやるよ」と随分凝った小物を提供してくれる。
  さらにデレると「マスターは俺が守るから、安心してくれ」「テメェなんかに、俺のマスターには指一本触れさせねえぜッ!」と宮野真守ヴォイスで高々と宣言してくれる。
  まあブッチャケ傷つきやすい面倒くさいツンデレという解釈で間違ってはいない。
  自分では不相応だとしても、目的のためには自分でなんでもかんでもやろうとする。

  【戦法】
  神造兵器である彼は、少しではあるが魔術を扱える。
  マナの結晶を一瞬で製造する、という魔術を使うことが多い。
  それを遠方から投げつけ、魔力放出(炎)で爆発させるという戦法が基本的。
  接近戦では自分が作った武器を魔力放出(炎)で纏わせ叩きつけたり投げつけたりする。
  「必殺! 筋肉ゥ、バスター!」(聖杯が教えてくれた余計な知識

  体中に魔力放出(炎)を纏いながら、組み付き技で攻撃を与えて驚かせたりもする。
  英雄とは思えぬ残虐ファイトとか大得意超得意。
  「まあ生前はよく徒党を組んで殺し合ってたし……まあこんなもんじゃねえの?」
  流血する残忍な戦いとか超大好き。むしろ周りがドン引くレベルで超得意。
  「人類最古の戦闘民族を舐めるなァー!」

  空を飛ぶ相手には、先ほども言った投石や体中の炎の熱を収束させた熱線で対応もできる。
  身体を大きくしたり魔力放出(炎)で空を飛ぶなどと言った芸当もあるが、魔力消費を抑えるためいざという時まで使わない。

  マスターとの連帯は自分で考えて自分でやるタイプ。
  ある程度の信頼関係がなければ、基本マスターの言うことは聞かない。
  戦闘狂ではあるが、戦況はそれなりに見極めて撤退なども自主的に提案してくる。
  魂食いは、死なないというのと自由は保障という条件下であればOK。

  【マスターに対するスタンス】
  基本上記性格の欄を参照。
  こちらからは干渉せず、自分でなんでもかんでもやろうとする。
  だが、マスターから交流し信頼を築いていけば、マスターの考えを尊重するだろう。
  そういったスキルはないが、種族として道具が作るのが得意であるため、マスターにプレゼントを贈るかもしれない。
  これは彼なりの好意の証である。
  もし恋人や親友になって、聖杯を手に入れたとしても、基本受肉は望まない。
  「……悪い、お前が嫌いってわけじゃないんだ」
  「俺の願いとお前の事、どっちも同じくらい大切なんだ。選ぶだなんて器用なことは、俺にはできない」
  「だから俺は――――エウロパを救うよ」

  【聖杯への願い】
  「俺は守ることも満足にできず、エウロパを救うことかできなかった。俺はそれが未練でならない」
  エウロパの自由。
  かつて生涯をかけて守った姫君は、誰かに決められて振り回されてばかりだった。
  今も英霊の座と言うモノに捕らわれている。
  ならば、彼女に真の自由を。英霊の座からも解放して、女の子として幸せに生活してほしい。
  いい友達をたくさん作って、素敵な男性と結ばれて、したいことを思う存分やってほしい。
  ただ普通の日常をエウロパに与えたい、そんな小さな強い願い。
  これが冬木の汚染された聖杯であろうと、願うという考えるだろう。
  被害は想像を絶するかもしれないが、もう行動しないで後悔はしたくない。
  それゆえの考えである。
  「本人は望んでないかもしれない。この願いは間違ってるのかもしれない」
  「ああ、そうだ。だってこれは、俺の願望<エゴ>だ」
  「もう誰かに任せるなんてできない。だから俺は、どこかの誰かが傷つこうと、汚い聖杯であろうと使ってやる」
  「だって、俺しか彼女を救えないじゃないか……!」
  「この聖杯戦争を逃したら、次はいつ俺は召喚される?」
  「俺には、今しかないんだよ……!」
  上手く説得できなければ、マスターに殺しにかかるかもしれない。
  繊細な心の持ち主なので、この時心の中では葛藤が凄まじい。
  本当にそれでエウロパが幸せになれるのか? でもコレ以上待たせられないし俺も待てない。
  上記の発言は本心であるが、迷いと断ち切らせるための自己暗示でもある。
  そんな彼には、優しく励ますように諭すのが一番効果的。
  二番目に男らしい熱い語らい(拳)である。

  【令呪に関して】
  タロスのサポートとなる行為には問題ないが、彼の意思と反する命令を下せば特殊な効果が出る。
  例外:面倒くさがって掃除をしないときに令呪でやらせる、など大したものではないの。
      戦闘の際、まだ戦いたがっているのに令呪で緊急離脱。(そこまで頭は固くない)
   であれば、以下の件は発動しない。

  どんなに嫌な命令であろうと、令呪に対しての命令には逆らわない。
  自分の意思に反した命令された瞬間、ハーパイストスに対するトラウマがよみがえる。
  それにより、タロスは自動人形であろうとして自分の心を閉ざす。
  命令に絶対服従で、ある程度対応できる思考を持つが、コミニケーションは不可能になる。
  それと、想定外の事態に更に対応しにくくなるだろう。
  これは再び令呪で元に戻れなどの命令で人間性は取り戻す。
  だが、結果的に二つの令呪を使い、マスターとの仲も悪くなるので、いい手とは言えないだろう。
  さらに、心を閉ざしたまま聖杯を破壊されると、タロスは暴走する
  「セイ、ハイ――――俺ノ、願イガァァァァァァアアアアアア!」
  エウロパを救えないと悟り、絶望という感情から人間性を取り戻す。
  聖杯を破壊させたマスターに八つ当たりをしだし、消えるまで執拗に暴れるだろう。
  単独行動スキルを持っているため、すぐには消えずマスターは殺されるしかない。
  なお、人間性を失ったままでも聖杯を手に入れることができれば喜びから人間性を取り戻す。
  そして、聖杯にエウロパの救いを願うだろう。

  【死亡しかけでマスターとの仲が良い場合】
  かかとの栓を破壊された場合、彼は絶対絶命に陥っていることだろう。
  運よく戦いから逃れても、その命は一日持つか持たないかである。
  その場合、てマスターにも使える宝具を譲渡するというものだ。
  自分の腕と残っている血を摘出し、腕の鎧《皮膚》をはぎ取り、この世に現界できるようにマスターを依代にする。
  そうして出来上がるのが、一見すればただの手甲。
  されどそれは、神の血潮を焚きつけろ(イーコール・タロス)を一度だけ行使可能というすぐれもの。
  さらには、タロスの力をある程度行使できるという強力な力を持つ。
  神の血潮を焚きつけろ(イーコール・タロス)を使えば、燃料である神々の血潮が一気に空になり、タロスとしての力も使えなくなる。
  神性の英霊や、神の血筋の者の血潮を補給できれば、もう一度神の血潮を焚きつけろ(イーコール・タロス)を使用できる。
  その場合タロスの使っている血潮ではない為、拒絶反応で爆発し、使用者の腕もろとも爆発する。

  本来、英霊の力を普通の人間が行使しようものなら、その身体は耐えきれず死に至ってしまう。
  しかし、これはあくまでも礼装的な役割を果たすものであり、英霊の肉体を移植するわけではないのであまり害はない。
  マスターに使えるようにできるのは、その身は機械人形であるからこそできる業。
  宝具の欄にこの事が書かれていないのは、本来の用途ではなく、タロス自身が初めて挑戦することだからである。
  「……まだこの聖杯戦争で戦いたいのなら持ってきな」
  「こういうの、冥土の土産っていうんだったか?」
  「まあ――――やりたいようにやってやれ」

  【余談】
 ・なお、世界中の神話や伝説に共通して見られる大規模な大洪水伝説は、紀元前3000年ごろのメソポタミアで起こった大洪水の記録であるとする説が有力である。
  デウカリオーンの大洪水神話は、この記録と、ギリシアで起こった大洪水の伝承とが重なったものと考えられている。
  もしかしたらギルガメッシュと近い時代に生まれた英雄なのかもしれない
 ・代理AAはウルトラマンゼロということで、人間に変化するなら宮野真守のキャラでオネシャス。
 ・本当の代理AAはウルトラマンタロウの予定だったが、最終的にウルトラマンゼロに。
  名前ではタロウの方がいいのかもしれないが、性格や破天荒さを優先してウルトラマンゼロにした。
  機械人形化するときは、タロウのAAに変えてもいいかもしれない。
 ・GMの好みにAAをロボットにしてしまうのもいいかもしれないが、今回タロスは上記の理由で神に体を作り変えられた【人間】として参加している。
  ので、この場合ロボットではなく、されども巨大であり、人の似たようなウルトラマンのAAが相応かと思われる。
 ・石を投げるからアーチャー。弓兵の定義? 深く考えてはいけない(戒め)



関連項目

エウロペ(守っていた人)

登場歴

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