Masquerade◆A23CJmo9LE



「ようこそ、マスター。いや、おかえり、かな?
 ここが僕の陣地、そうだな……『真夜中の遊園地』なんてどうだい?」
「…まだ真夜中って言うには早いぞ」
「気分、気分。ネーミングなんてそんなものさ」

誰もいないゲートをくぐり、並んで入場。
入り口近くのスタッフルームらしき部屋は通り過ぎ、奥へと進んでいく。
遠くに見覚えのある観覧車が見える。
妙な位置にメリーゴーラウンドがある。
猛獣のような怪物が数体闊歩している。
ジャグラーが、マイマーが、アクロバッターが、ギャンブラーが、フォトグラファーが……
様々な人形が配置されていた。

(なるほどね、キャスターの工房。
 十三組の十三人がいた時計塔なんかよりよっぽど悍ましいな)

笑えないジョークとブラックユーモアがごった煮になったような光景。
道化師(ホワイトフェイス)ならぬ無表情(フェイスレス)にもなるというもの。

「とりあえずここの控室で、食事でもとりながら話そうか。お腹空いてるだろ、マスター?」

不意の襲撃を避けてか、入り口から即座にはたどり着けない施設で腰を落ち着ける。
そして待たせていた人形が持っていたコンビニ弁当を差出して、席に着くよう促す。

「盗ったのか、これ」
「まさか。フツーに買ってこさせたんだ。識ってはいるだろうがすごいだろう、僕の人形は?
 見ても触っても人形だなんてわからない。おつかいだって簡単さ」

弁当を渡してきた人形を見る。
肌の生々しさ、動きの滑らかさは確かにヒトとそう変わらない。
ただ、その眼が死んでいた。
表情もなく、感情など感じられるはずもなく、なにより

(なんて殺風景にみえるんだよ…)

『欲視力』で覗くことはできた。
だが、その見方はあまりにも簡素で、味気ない映り方しかしていない。
人形の眼にはきっと、悲惨なトラジェディも、愉快なコメディも、愛する人の笑顔も、憎い人の死に顔も同じようにしか映らない。
死んだ眼で、死んだように景色を見る人形はやはり生きていないのだと、善吉はそう感じた。

「どうしたんだい?僕らに気を使う必要は無いぜ?
 サーヴァントにも人形にも食事はいらないからね」
「ん、ああ。オーケー、もらうよ…箸ないのか。てか冷てえし」

渡された弁当を開けて、食べる前に苦情を言う。
食べられなくはないが……

「あ、こいつチンしてもらうのはともかく箸まで忘れやがったのか。
 ごめんよマスター。くり返しになるけど、僕らは普通こういうの食べないから。
 初めてのおつかいだったんだ、許してやってくれ……お前たち、その辺からフォークでも何でもいいから探してきなさい。
 ……ああ、アプ・チャー、君は残れ!」

はい。
わかりました。
造物主様の御心のままに。
飛び出していく人形に、周囲にいた人形も続く…アプ・チャーだけは呼び止めて、席に着かせる。

「おあずけになっちゃうけど、作戦会議だけでも始めようか。
 現状の再確認は必要かい?」
「俺の方はいらねえな。おかげ様でお前の記憶はおおむね把握してるからよ」

望まず得た知識と記憶。
それによってかつてのマスターの謀殺やそれに至る経緯はおおむね把握している。

「うん、僕の方も見ていたから大体問題はない。
 いやー、やっぱり『僕』は話が早くていいね」
「ああ、そうだな…!」

皮肉の通じないサーヴァントに僅かに苛立つが、しかたない。
これくらいは想定の範囲だ。抑えなければやってられない。

「現状、マスターの明確な敵は一組。あの綺麗な金髪のキャスター。
 それから敵になる可能性が高いのが、君と仲の良かったセイバーのマスターが攻撃しちゃった警官。
 それに彼と組んでた麦わら帽子のサーヴァントもかな。
 セイバーの方はどうなるか読めないねえ。なにせアプ・チャーが銃人形で攻撃して、君はそのマスターになってるんだから」
「アゲハ…ああ、セイバーのマスターだけど。
 あいつは悪いヤツじゃない。話せばわかってくれる」

話せばわかってくれる……とは思う。
問題は話を聞いてくれるかどうかだが。

「ああ、そうそう。セイバーね。
 マトイちゃん、って呼ばれてたっけ?フルネーム分かる?」

サングラスの下から鋭い眼光をのぞかせ、セイバーの真名を探る。
善吉は他のサーヴァントの真名を聞かれるという二度目の経験に僅かに懐かしさのようなものを覚え、そして悩む。

(あいつら、真名隠す気なかったっぽいしな……
 もしかして偽名か?いや、そういう駆け引きするタイプじゃないな)

一度は組んだ…今も行動を別にしているが、別段悪意はない。
そんな相手の重要な情報を漏らすのはどうかと思うが……

「纏流子、っていうらしい。俺に聞かなくても多分特に隠さない気がするからあんまり意味のある情報とも思えないが」
「うん。見てるだけでもダダ漏らしだったからね。
 二人きりならともかく、別のサーヴァントの前でも晒すっていうのは怪しいと思って確認してみたけど。
 纏流子…ねぇ…」

顎に手を当て考え込む。
偽名の可能性は?別の英霊の名を騙っている可能性は?
しかし善吉の反応を見る限り違うのか。
となると……

「知ってるのか?」

生命の水により得た記憶、知識は完璧ではない。
少なくとも聖杯に由来する知識…様々なサーヴァントの特徴などの知識は得られていない。
そのため自らの知る英霊、例えば前田慶次などならともかく、知らない英霊について考察することは善吉にはできなかった。
その死角となった知識を持つであろう、キャスターはどうなのか。
纏流子という英霊を知っているのか。

「……昔々、人がまだ裸の猿だったころ。宇宙の彼方からある生命体が飛来しました。
 それは人に衣服を与え、文明を発展させました。しかしそれは人間を、ひいては星を餌にし、自らの発展の糧にするためだったのです。
 その地球外生命体から地球を、そしていつか征服されていたかもしれない星々を救った英雄の名が纏流子ちゃん。
 与えられた衣服を自ら纏い、その力と一つになりながらも星の種の一つであることを望んだ。父の遺志を継ぎ、巨大な鋏を剣として戦った立派な立派なヴァルキリーだねえ」
「……あいつ、そんなすごいやつだったのか!?」

キャスターの口から語られる纏と見てきた彼女が一致しない。
振る舞いも服装も、ちょっとした不良女子高生といった感じだった。

「人類が発展すると、世界を滅ぼすのは簡単になる。核ミサイルのスイッチを三つ四つ押せばあとは流れるように人類は滅ぶだろう?
 僕だってあと一歩で世界を滅ぼすところまではいったんだ。
 逆にね、そうなると世界を救うのも簡単になってなかなか英雄なんて出て来なくなるんだ。
 スイッチを押そうとしたお偉いさんをSPが羽交い絞めにでもしたら、世界は救えるだろうが、英霊には足り得ない。
 もし、彼女が本当に纏流子なら近現代の英雄だけど上等な英霊だろうね。
 異星における原初の一《アルティメット・ワン》、原初生命戦維というタイプ・アースたり得た存在を滅ぼし、地球以外の幾つもの星を救った、一級品のセイバーだと思うよ」

んー、殴り合いたくはないかなー、とぼやくキャスター。
未だ全力を出していないのか、サーヴァントと化して大きく弱体化しているのか、計りかねる善吉。
恐らくあのランサーは五分だった、と思い返し……

「そういえばランサーの方はいいのか?あれとの距離感は微妙だけど無視はできないだろ?」

屋上から放り投げられたり、味方してくれたり、こっちはマスターを気絶させたりとなんとも言い難い関係ではある。
しかしそう剣悪ではなかった…と思う。
しかし即座に敵に回ることもないとは言いかねる。そういえばどこにいったのか。
様々な疑問が走る。

「ランサー…ああ、あいつね。それなら心配いらないぜ、マスター。
 もう、僕たちがやっちまったからね」

にぃ、と邪悪な笑みを浮かべ自慢げに告げる。
その言葉には、流子の偉業を聞かされ、それとわたり合っていただけに驚きを隠せなかった。

「な、お前慶次に勝ったのか!?」
「慶次…あいつ前田慶次だったのか。なーんか調子よくなかったみたいだし、協力してどうにかね。
 ……驚いてるねぇ、いいねぇ。僕はもの凄いんだ、識ってても知らなかったかい?」

宝具たる人形を行使しての辛勝だが、それでも勝利は勝利。
カピタンの報告を信じるなら落とした、はずだ。

「あいつ、さっき言った流子とほぼ互角だったはずだ…
 それに勝てたのかよ、ホントに?」
「戦いは数だよ、マスター。意外と格下でも押し切れるもんさ。
 しかし、そうか。互角か。宝具なしじゃ計りかねるからなぁ。
 もしかするとマスターからの魔力が足りてないとか?ならセイバーも意外といけるかな?」

殴り合いで勝てなくはないかもしれない
しかしわざわざ相手の土俵に乗るのも馬鹿らしい。
まずは足元を固めようと、思考を続ける。

「話は変わるけどさ、あのキャスターの能力は?
 今までのはともかく、そっちは明確に敵だろ?」
「あいつか…」

ある意味で味方以上に扱いに困る存在。
倶に戴く天はない敵ではあるが、同時に今の善吉が善吉であるための生命線。
そこに気づかれれば厄介なことになる。
どこまで話すか、どこまで把握されているのか。

「心を操る能力だ。それは知ってる。それがどこまで出来るのかは分かりかねるな」
「ああ、そこまでは僕も掴んでるんだけどね。どういうことをやってたかな?」

能力について詰める。
ここで選択肢をミスるわけにはいかない。

「NPCの行動を操ってたな。車運転させたり、パシリみたいに使ってたな。
 あとは、忘れねえ。危うく舌噛んで自決させられとこだったんだよ…!」

苛立ち露わに吐き捨てる。
殺されかけた、その思いを込めてそれ以上の所業はなかったと暗喩する。

「なるほど、そーいう。マスターに使ってくる厄介なタイプか。
 逆にサーヴァントには効かない可能性があるのかな?」
「断言はできねえな。そういえばランサーがあいつは人を操るのにリモコンが必要だって言ってた。
 でもあの橋だとなしでも使ってたし、違うかも」
「ん?んー、魔術師の霊装か?あった方が効率はいいけどなくてもやれないことはないってやつ。
 キャスターだし、暗示とかの魔術かな。それじゃあセイバーやランサーには効かないのも当たり前だ。対魔力あるんだから」

思考を巡らせるキャスター。
そこへ逆に善吉が問う。

「お前の人形を操ることはできると思うか?」
「無理だろうね。自動人形も所詮は人形、人と同じ感じ方や反応をすることはない。
 そう見えても、そう見えるだけで、作ったやつがすごいだけだよ」

ちらり、と同席しながらも沈黙を守るアプ・チャーを見て言葉を続ける。

「人のモノの見かたはそれぞれだけど、人形にとってその景色は単一の情報さ。
 人形の見方は変わらない。なにより、彼女たちは誰が自分の主か『理解』している。
 僕にも、君にも逆らうことはないから安心しな」
「戦いは数、なんだろ?それが逆転しないか心配したけど……」
「大丈夫さ……うん、キャスターは敵じゃなさそうだ。こっちの話に移ってもいいかな?」
「ああ。なんだ?」

ふう、と心中で息をつく。
情報を散発的に与えて、なるべく整理させない。
曖昧な情報と、矛盾する情報を並べて先行きを不透明にする。
こちらから話題を誘導し、キーワードから離していく。
記憶の操作という金のキャスターの能力の一端を伏せ、この銀のキャスターが行った記憶のダウンロードとの繋がりを連想させないようにする。
どうにか上手くいって次の話題に流すことはできたようだ。

「君が直接接触していないサーヴァントについてになる。
 僕自身、コイツはやばいと思ったサーヴァントが二騎と、前のマスターに僕じゃ勝てないと言われたのが一騎。
 …このアプ・チャーの格好の意図は掴めるね?」
「暁美ほむら、だっけか?彼女の知り合いと組もうってんだろ。なるほど、敵わない相手がいるから、戦いは数ってか。
 ここの人形の軍団じゃ足りないくらいなのか」

コイツの言葉を信じるならあのランサーに勝てたというのだ。
にもかかわらずこの発言は弱気が過ぎるか、はたまたランサーに勝ったというのはハッタリか?

「一個確認したいんだ。あの麦わら帽子のサーヴァントのステータスはどうだった?
 彼女には僕がこの陣地で闘ってもまず勝てない、と言われたのさ。
 戯言だとは思うが、念には念を入れてね」
「麦わらか…どうだったかな…?」

戦闘を見てはいないから何とも言いかねる。
速度はかなりのものらしいが、ステータスとしてそこまで圧倒的だった印象はない。

「はっきりとは覚えてねえ。けど、逆に言うならそこまでインパクトのある数値じゃなかったってことだぞ?
 極端に高かったり低かったりしたら憶えてるはずだし」
「そうだね。じゃあ、やっぱりあれはでまかせか。ありがとうね、安心できた。
 とはいえ、厄介なのが二騎いるの事実だ」
「どんなやつなんだ?」

セイバーやランサー相手にも不敵な、悪辣な笑みを絶やさないこのサーヴァントが言う難敵とはどんなものか。
誰かと組もうとまで言わせるのは何者か。

「どっちもバーサーカーのクラスさ。真名は分からないけどね」
「バーサーカー?意外だな……」
「キャスターと言っても人形造りが中心の錬金術師だからね、僕は。
 普通なら不利がつく対魔力は気にしないけど、その分魔術的な罠は作れないから、単純なゴリ押しができるのがちょっと苦手なんだ。
 ……とはいえそんな脳筋な理由じゃないけど」

とりあえずこれ見てよ、とアポリオンのモニターをつけようとするが、そこへ一体の人形が入ってくる。

「造物主様、土産物コーナーにキャラものですがありました!
 お箸とスプーンとフォーク、どれになさいますか!?」

与えられた任務をこなし、どことなく誇らしげな人形。
それに対応するためにモニターの操作をやめる。

「だってさ。どれがいい?マスター」
「箸でいいや…うわ、デビルダセえ」

よくわからないカエルの様なキャラクターがプリントされた明らかなキッズ向けのもの。
まあ使えればこの際何でもいいか、と常温で僅かに温まりつつある弁当を開く。

「あーこれは食事中に見るにはキツイな。腕ボキボキ折りながら闘うのとか、蟲がわらわらとか嫌でしょ?」
「まあ、食事時に見たくはないな」
「簡素に口頭で。一人は白髪にそうだな、体格はやせ形。
 能力はよくわからないし、後で確認するとして。
 一番厄介なのはアポリオンを破壊してのけたことだ」

生前、しろがねが作った小型の自動人形、戦闘用蟲目とやり合ったときも敗れはしなかった。
そもそもナノサイズの自動人形、アポリオンを何の設備もなしに認識した時点でとんでもない。
見えない物を見切る技能、生前一度たりとも破壊されなかったアポリオンの破壊。
耳目をつぶす、天敵と言える。

「アポリオンを…?まさか素手でか!?」
「うん。話が早くて助かるよ。と言ってもそういう精密作業特化というわけでもなく、この映像はバーサーカー同士の戦いなんだけど。
 それにも勝ったかなりやばいヤツだよん。ほとんど相手の攻撃も効いてなかったみたいだし、多分数でせめても相当な質がないと駄目だろうね。
 それこそアポリオンをつぶしたようにプチっ、とやられかねない」

その闘争の派手さももちろん、まさかアポリオンがやられるとは思わなかった。
あれのせいで敵視されている可能性も否めないし、対策は必須。

「妙な黒い翼みたいなのも出していてね、それでもう一騎のバーサーカーを一蹴した。
 アレは科学(ぼく)の領分のようであって、そうでないような……よくわからないものだったからなぁ。
 あれの正体がわかれば、真名も行けると思うんだけど」

謎の翼、防御能力。
その力の正体がわからないうちは迂闊に手を出すのは避けることにする。

「もう一騎のバーサーカー。こっちが前のマスターの知り合い、さやかちゃんだったかな?
 その娘と一緒にいる、饒舌な奴。恐らく、悪魔だ」
「悪魔?悪魔憑きとかそういう奴か?」
「多分違うんじゃないかなあ。そういう人間の想念で生み出されたのは偽物の悪魔だ。
 僕ら錬金術師の中にもそういう悪魔を従えたのはいたらしいね。ニコラス・フラメルとかドクトル・ファウストとか。
 だからまあ、僕もちょっとくらいそういう知識は齧ってるけど……アレは、違う」

おそらく今は相応にスペックが落ちているだろうが……

「真性悪魔、と呼ばれるものに近い、はず。異なる文明、惑星の高次生命体や、古代の神に匹敵する超抜種」
「……つまり?」
「全開なら神霊と渡り合う規格外の化け物だ。
 姿から察するに人間の肉体を使って魔人化してるみたいだし、なによりサーヴァント化でそこまではいかない…といいんだけど」

そのはず。
いや、だがグリモワールに記された大悪魔フラウロスは確かレフという魔術師の姿をとって聖杯に関わったらしいね。
もしあのバーサーカーがそのレベルの悪魔で同じことをしているとしたら、厄介なんて言葉じゃ収まらない。
……まあそのフラウレスはサーヴァントに敗れたみたいだし、こっちも別のバーサーカーに負けてたし大丈夫、のはず。
悪魔が、目覚めなければ。

「まあ、推察にすぎないことでビクビクしても仕方ない。
 端的に言うとあいつは『悪魔(デモン)』なのさ。自動人形の天敵のね」
「ああ、いたな。そんなの。なるほど、それで組みたがってたのな」
「そうさ。そしてそれには暁美ほむら、アプ・チャーを僕のマスターだと思わせた方が都合がいい。
 ……もうわかるよね?僕が君にどうしていてほしいかさ」

少女の友人の死をひた隠し、その戦力を利用しようとする。
正直気が進まないなんてもんじゃない。反吐が出る。
……だが、ここで刃向かっても何もできはしない。
手足を『分解』されて倉庫にでも放り込まれるのがオチだ。
なによりこのサーヴァントを出し抜くには協力者が必要不可欠。
アゲハたちとの距離感は微妙だし、あいつらがここに来る保証もない。
だが、美樹さやかと組むというなら彼女らを陣地内に導くくらいはできるはず。
そこで、暁美ほむらの死というカード―というのは不謹慎だが―を使えば、協力を得られるかもしれない。

「カッ、わかったよ。どうせキャスターのクラスじゃ碌に動けねえ。
 俺もおとなしく引きこもりやってるさ……今からか?」
「明日の正午までには訪ねてくる。少なくともそれまでは舞台袖にいてほしいかなあ。
 ああ、安心してよ。ちゃんと護衛はつける。来な、ブリゲッラ」

虚空に声を響かせ、宝具を解放。
現れたのは目深に被った帽子にコートの男性型人形。

「ブリゲッラ・カヴィッキオ・ダ・ヴァル・ブレンバーナだ。ついて来い」

フェイスレスに一礼だけして、部屋から出る。
善吉も仕方なく、急いで弁当をかっ込み、後に続く。

(よく言うぜ。護衛?見張りの間違いだろ)

そう心中で毒づく……それを見透かしつつも、フェイスレスは何も言わない。
そしてアプ・チャーと二人になった部屋で一人で思考を進める。
気にかかるのは、未だに自分色に染まらないマスターのこと。

(なーんかあるよね…やっぱり心を操るっていうキャスターかなァ)

生命の水は心を溶かし、保存する万能の溶媒だ。
それを口にしたものの心を、溶けた心が支配すれば主従は逆転する。
ディーンのように。ワンくんのように。

(舌を噛み切れ、と命じられたらしいね。それが変に影響してんのかな?
 散発的過ぎて分っかんねーんだよな、キャスターについては。
 むしろ何でもできそうで、何ができないのやら)

しかしそちらに意識を裂き過ぎるわけにもいかない。
アポリオンを壊したバーサーカー、悪魔(デモン)と天敵がいるのだ。
それに

(纏流子、ねえ。あの鋏、あれは……武器なんだろうけど。
 自動人形はあれを武器として認識するかな?微妙なとこだ)

認識するなら有利なのだが…おそらく駄目だろう。
マリオネットに付いた兵器すらそう認識しないのだ。
巨大な鋏というのは、言い方は悪いが滑稽な外観をしている。
自動人形は、彼女のことも観客としてしまうだろう。

(まあそれはまだいいんだけど。
 問題は『鋏』っていうのは『糸』を切るものである、ってことだ。
 人形遣いが糸を切られちゃ、マリオネットは木偶人形になっちゃうよ)

自動人形はフェイスレスが造物主だと『理解』している。
だが、彼に反旗を翻した人形も少ないがいるのだ。
もし、『糸』を切られた人形が、己の意思で動き出すなら。

(面倒だよなァ。真っ向勝負なんて真似は避けるべきか)

情勢は正直言って芳しくない。
内憂を断つために犠牲にしたものは大きい。

(ほむらを切るためとはいえ、銃人形で一帯を攻撃しちゃったのはイタイよなぁ。
 まどかって言ったか、彼女とは仲良く出来ないだろうし、ちょっと敵が増えちまった)

とはいえ聖杯戦争としてみればもとより全員敵。
ほむらを切るのを前提として、ほむらの知り合いを利用しようというなら、あまり多くほむらを知る者がいても困る。

(敵は多い。そして、バーサーカーまで敵に回すわけにはいかない。
 となると、さやかとまどか。二人が合流するのはなんとしても阻まないと)

アポリオンの映像を確認。
橋の騒ぎの顛末を追う。

(病院かな、目的地は。やばいな、確か朝にはバーサーカーはあそこにいた。
 ひょんなことで合流されると面倒だぞ……)

敵戦力の増大を妨害する。
同時に敵に打撃を与える。
そのためには……

「アプ・チャー」
「はい」
「美樹さやかちゃんのところへ。まどかちゃんが金髪のキャスターに攫われたから助けに行こう、って」
「わかりました」

そうアプ・チャーに指示を出す。
嘘はついていない。ただ、もうそれは過去のことなだけで。
鹿目まどかは病院に向かったはず。
そしてあのキャスターは川下に行った。
概ね逆方向。
これで合流を遅らせる。
それに、心を操るというキャスターはとりあえず消してみれば、何か善吉に影響を及ぼすかもしれない。
……たとえば彼が、僕になるとか。
もしキャスター攻めに反対したならそれは確実。
万一に備えてブリゲッラも置いた。抑え込める、はず。

「ひとまずはこんなところかな」

しかし座して待つわけにはいかない。
攻め入るターゲットのキャスターを探す。
合流されないよう、まどかたちにも目を張っておく。アプ・チャーの演技の完成度を上げるためにも必要だ。
…横槍があるとコワイので、下手に白いバーサーカーには近付かないでおく。
そして、セイバーなどの不意の来客があった場合も考えておかないといけない。

「誰かいるか~い?」
「はい。いかがされましたか造物主様」
「オルセンの近くに落とし穴とかを用意しといて。できないなら待ち伏せとか、そういうお・も・て・な・しの準備を」
「かしこまりました」

人形が飛びだしていく。
駒の配置はよし。
あとは、そこへの案内人。
来客を信用させて、奈落へ導くガイドがいる。
自らの顔へ手を伸ばし、皮膚を引き伸ばし……

「…………よし、こんなモンだろ。鎧とかバカでかい刀とかは…人形から作ればいいか」

前田慶次の凛々しい顔に、黒い太陽とまで称された邪悪な笑みが浮かんだ。



【B-6/遊園地/一日目・夜】


【キャスター(フェイスレス)@からくりサーカス】
[状態]魔力充填(小)、前田慶次の顔
[装備]特筆事項無し
[道具]特筆事項無し
[思考・状況]
基本:聖杯を手に入れる。
1.アプ・チャーを使って美樹さやかを誘引し、キャスターとぶつける。
2.アポリオンを巡らせ、キャスターと鹿目まどかの動きに目を配る。
3.もし陣地を訪れる者がいた場合、慶次の顔で騙して罠にはめる。
4.善吉に強い警戒心。裏切られる前に何か手を打つ。とりあえずキャスターにちょっかいかけてみようか。
[備考]
※B-6に位置する遊園地を陣地としました。
※冬木市の各地にアポリオンが飛んでいます。
 現在、キャスター(操祈)、まどかを優先的に探させています。
※映像越しにサーヴァントのステータスを確認するのは通常の映像ではできないと考えています。
※ほむらから伝聞で明とルフィのステータスを聞いています。明についてはある程度正確に、ルフィについては嘘のものを認識しています。
※バーサーカー(不動明)を己の目で確認しました。
※暁美ほむらは何か隠し事をしていると疑っています。
※美樹さやかと暁美ほむらの関係を知りたがっています。
※ピンク髪の少女と暁美ほむらには繋がりがあると確信しています。
→アプ・チャーの報告から親しいものと認識。
※ランサー(慶次)と交戦しました。
※セイバー(流子)、アーチャー(モリガン)を確認しました。
※ほむらとの契約を破棄、善吉と契約しました。ほむらは死んだと思っています。
※善吉の精神が乗っ取れなかった事に対して、何らかの要因で生命の水による侵食が阻害されている事が原因であると推察しています。
※流子、慶次の真名を知りました。
※バーサーカー(一方通行)にアポリオンが破壊されたことを確認、強く警戒。
※バーサーカー(明)は真性悪魔に近い存在と推察。悪魔という存在と、なによりデモンであるため警戒。
※流子の来歴から人形遣いの天敵になるのでは、と警戒。





「基本的にはここにいろ」
「スタッフの仮眠室か?まあ思ったよりまともで安心したぜ」
「なにか用事があれば声をかけろ。そこらの人形に食事の手配くらいならさせる。
 …それと、これは餞別だ。万一の護身用くらいにはなるだろう」

ポイ、と放ってよこしたのはシンプルなリボルバー。
本来なら銃人形に取り付けるべきものだが、外して単独で扱えるようにしたものだ。

「気前がいいな。それとも余裕ってやつか?」
「自動人形に銃は意味をなさない」
「っと、そういえばそうだ」

フェイスレスの記憶より得た知識。

自動人形の黄金律(ゴールデンルール)、人間に恐怖を与えるため観客の目に留まらぬ速度で動いてはならない。
逆に観客でないもの……武器を持った敵に対して人形は恐るべき速度を発揮する。
銃を向ければ、このブリゲッラも凄まじい速さを見せるだろう。

「…でもお前はこの銃を向けてほしそうだな」
「……なんだと?」

フェイスレスの知識を動員し、慣れない手つきで銃を検め、細工などないのを確認。
一応、武器として問題なく扱えそうだ。

「ここに来るまでに見た人形とは違うんだな……お前は上等な人形だからかな。
 ばっちり分かるぜ、お前の世界の見方が…随分ひねくれてるな」

相手の視界を覗くスキル、欲視力。
他の人形の殺風景な見方とは違い、このブリゲッラの目線は強く武器を意識している。
そこにあるのは、侮蔑のような、嫌悪の様な。
未練の様な、後悔の様な。
なにやら複雑な思いだが、それでも武器との闘争を望んでいるのは明らかだった。

「コイツをお前に向けるってことは害意アリ、ってことだ。
 そうなったらお前は俺をとんでもない速度で取り押さえるんだろうな……お前の望みどおりに」
「バカなことを。私がフェイスレス様の障害を望むなど――」
「そうじゃない。お前が望んでるのは、人間に武器を向けられることさ」

立ち去りかけていたブリゲッラは向き直る。
戯言と払いのけるためか…聞き流せないほどの何かを感じたか。

「俺がお前に銃を向けたら、意気揚々とお前は全力を見せるんだ。
 そして言うんだろ?お前が武器を向けたせいでこんなにも圧倒的な力を披露できたんだぞ、って」
「…黙れ」
「相手に武器を向けたのが、相手のパワーアップに繋がるなんて皮肉だよな。
 実際にあったらお笑い草だぜ」
「黙れと言っている!」

貫手。
ノーモーションで素早く繰り出されたそれは容易に躱せるものではない。
しかし善吉は欲視力により僅かな初動と狙いを感知し、鍛えた格闘技能でもってそれを見切ってみせる。
そしてカウンターの上段回し蹴り。
つま先を喉元で寸止めし、不敵な笑みを浮かべる。

「なにか思い当たる節でもあったか?」
「…ふん」

バシリ、と足を払いのけ苛立った目線を向ける。
しかしフェイスレスからの命を思い出し、攻撃衝動を懸命に抑える。

「カラリパヤット…いやサバットだな。悪くない腕…いや足前か。
 少し興味が湧いたが、おまえに無用な危害を加えることをフェイスレス様は望まん」
「カッ、よく言えたもんだ」
「ああ。無用な危害なら、加えん」

再び目をぎらつかせるブリゲッラ。
やるか、と構える善吉だが、相手は踵を返して部屋の出口へと向かう。

「言われたと思うが、フェイスレス様の許可なく濫りに外出はするな。
 適当な書物と寝床はあるだろう?それで今晩は無聊の慰めとするがいい。
 ……どうしても退屈だというなら、わたしが寝かしつけてやってもいいが」

そう言い残して仮眠室から出て行くブリゲッラ。
扉近くで、善吉が勝手に行動しないよう見張ってはいるのだろうが、同じ空間に身を置くことはしないと決めたようだ。

「おいおい、護衛じゃねえのか…ま、一人のがいいけどよ」

実際それを望んで挑発的なアクションをした…ということにしておこう。
小さく笑みを浮かべて、部屋の中央に立つ。
そして構えて……少しばかり型とシャドーを繰り返す。
そして確信。

「ずいぶんと速くなってる。強くなってる」

僅かながら進行したしろがね化。それによる身体能力の向上。
ブリゲッラとの小競り合いで確信した。
これがなければいくら欲視力で狙いが分かっても躱してカウンターなどできはしなかったろう。

「このこと、あいつは知ってるのか……いや、知らない訳ねえよな」

だが、それでも。ただ身体能力が上がるだけでは読めないことがある。
善吉の鍛えた技能や欲視力がそれだ。
こちらはフェイスレスの知識や技能を奪っているが、向こうはこちらの技能を知らない。
そこを利用して、少しでも優位に立たねば。

「『分解』…っとと。うわ、失敗した…!」

渡された銃を『分解』しようとしてみる…が上手くいかない。
熟練の軍人なら時計のように滑らかにバラせるが、にわか知識の『分解』に不慣れな作業、見慣れない銃と悪条件が合わさり上手くいかない。

「考えてみたらいきなり銃器の『分解』はやべえか。暴発するかもしれねえし。弾抜いて練習だ」

慣れれば上手くなる。努力は裏切らない。
そしてあいつから奪った技術で、あいつに勝つのを想像して……口元を大きく歪めた。

(……あれ?俺ってこんなタイプだっけ?人の力パクってにやにやしたり、やたら挑発するような……)

フェイスレスは善吉の知識を得ていない。
善吉はフェイスレスの知識を得ている。
正の影響として豊富な知識を得た。
…なら負の影響は?
Dランク相当の精神汚染スキル、200年にわたり積み上げた罪悪。
その経験値も望まず獲得している。
それを、『欲視力(パラサイトシーイング)』と『とある科学の心理掌握(メンタルアウト)』という借り物の力で辛うじて抑えているだけ。
片鱗は銀色となった髪と同様滲みだす。

悪平等(ぼく)はこの眼でどんなふうに世界を見ているのだろう?
白金(ぼく)はどんな思いで世界を見てきたのだろう?

(ッ…!落ち着け!俺は、人吉善吉(おれ)だ!悪平等(ぼく)でも白金(ぼく)でもない!)

疲れてるだけだ。
落ち着けば問題ない。
フェイスレスをどうにかできれば大丈夫。
そう、自分に言い聞かせていると……

「取り込み中かしら?失礼するわよ」

扉を開け、黒いロングヘアの少女が入って来る。

「ん、暁美…じゃない。えっと、アプ・チャーか」
「ええ、まあどちらで呼んでくれても構わないわ」

ふぁさり、と長い髪を一撫で。既に暁美ほむらの役に入りきろうとしているようだ。
堂々と歩み、善吉に近付く。

「どうしたんだ?いきなり」

善吉としては望まぬ来訪だ。
一人で気分を落ちつけたかったが…追い払うべきか。

(…ホントに疲れてる、っつーか憑かれてるというべきかもしれねーな)

自己嫌悪、ならばいい。
これがフェイスレスの影響なら吐き気がする。
そんな思いを抱く自分にまた苛立つ負のループに入りかけるが、いつのまにやら文字通り目と鼻の先まで近づいたアプ・チャーにそれどころではなくなる。

「お、おい!なんだよ」
「イヤかしら?もう少し起伏に富んだ体型の方が好み?」

確かにめだかちゃんはスタイルいいし、暁美の体格はスレンダーだけど…

「そうじゃなくって!」
「しっ。静かに」

叫ぶ善吉の唇に指を当て黙らせる。
そして小さな声で話し始めるアプ・チャー。

「自動人形はゾナハ蟲…アポリオンで出来た擬似体液で動くわ。
 だからある程度はアポリオンの有無が分かる。この距離で、小声なら私たち以外に聞かれる心配はない」
「なんだよ?フェイスレスに聞かれちゃ困る内緒話か?自動人形が」
「ええ、そうかもしれない」

表情を変えない人形だが、声色はどことなく悪戯染みている気がした。

「ブリゲッラとのやり取りを聞いていたわ。
 …あなた、他の人間や人形がどんなふうに世界を見ているか分かるの?」
「ん。それは…まあなんとなくな」

欲視力による駆け引きを盗み聞きされていたか。
出来れば貴重な手札をばらすことはしたくないと、曖昧な物言い。

「なら答えて。私の見ている世界と、あなたの見ている世界がどう違うのか。
 そして、それはなぜ違ってくるのか」
「え?」
「答えなさい!」

小声だが、強い意思のこもった声。
それに気圧され、アプ・チャーの視界を覗く。

「…あんたの見てる世界は、やっぱり俺の見てるのより殺風景だ。
 ものの見方が画一的で、ただそこにある像しか見てない。
 なんていうか、情動がない、まさしく人形的な見方だよ」
「あなたならどう見るの?」
「…あの観覧車を見ると、ガキの頃乗ったのを思い出して懐かしい気持ちになる。
 遊園地の思い出がよみがえるんだ。
 人が一人一人見える物が違うっていうのは、その景色と、過去の自分の思いをフィルターにして重ねて見るから違うんじゃないか、なって」

思い返す。
しみついた技巧は俺のものだ。
何より、めだかちゃんに並びたい、その思いも俺のものだ。
その願いは、偽りの記憶なんかよりよっぽど重い思い。

「…そう」

アプ・チャーも一人納得したか善吉から視線を外す。
そして窓からのぞく星を見る。

「もう一度、お願い」

小さな呟きに改めてアプ・チャーの眼を通じて星を見る。

「どこか…遠くを見てる感じだ。今までと全然違う」
「星を見てるなら当然でしょう」
「いや、物理的にじゃなくてだな、思い出にふけるようというか…」

口にして奇妙に思う。
失礼ながら人形にも思い出などあるのかと。
暁美ほむらの姿をしているからつい、それなりの態度をとってしまったが…
戸惑う善吉をよそめに、自分に言い聞かせるように話し出すアプ・チャー。

「いつか、星空を眺めた。フランシーヌ様はそれを綺麗だと言っていたっけ。
 ギュンター候も、たしか……」

その横顔には、人形らしからぬ表情には人形らしからぬ感情が浮かんでるような気がしてはっとする。
しかし瞬きした刹那には彼女は離れ、扉の前に立ち、再び無表情になっていた。
それはアプ・チャーの人形らしさか、暁美ほむらの無感情さか。
知るのは彼女だけ。

「……もし糸が切れたなら、借りは返す。私がフェイスレスなど関係ない、と思えたなら」

そう言い残して去っていく。
元通り一人になった善吉。

「…なんだってんだ」

まあ、無意味ではなかった。
彼女のおかげで自分以外の何かに呑まれずには済んだ。
誰かに助けられてばかりだ。
情けないとは思うが……頼るのを恥と思うなとめだかちゃんに言うならこれくらいは併せのむ。
……それにしても

「人形、か……随分暖かいし、柔らかかったな…どこまで暁美ほむらを再現してんのかな…?」





【B-6/遊園地/一日目・夜】

【人吉善吉@めだかボックス】
[状態]軽度のしろがね化
[令呪]残り二画
[装備]箱庭学園生徒会制服
[道具]ゲコ太の描かれた箸、銃人形のリボルバー(6/6)
[思考・状況]
基本行動方針:キャスター(操祈)とキャスター(フェイスレス)を討伐し、最後には優勝する
1.瞬くは様子見。室内で身体能力の確認や、『分解』の練習など
2.アゲハ達にあったらどう説明しよう?
3.キャスター(操祈)が討伐される前にフェイスレスをどうにかして脱落させたい
[備考]
※アッシュフォード学園生徒会での役職は庶務です。
※相手を殺さなくても聖杯戦争を勝ち抜けると思っています。
※屋上の挑発に気づきました。
※学園内に他のマスターが居ると認識しています。
※紅月カレンを確認しました。
※キャスター(操祈)を確認しました。
→加えて操祈の宝具により『食蜂操祈』および『垣根帝督』を認識、記憶できません。効果としては上条当麻が食蜂操祈のことを認識できないのに近いです。これ以上の措置は施されていません。この効果は未だ続いています。
※セイバー(リンク)を確認しました。
※朽木ルキア、ランサー(前田慶次)を確認しました。
※ライダー(ルフィ)を確認しました。
※フェイスレスと再契約しました。
※フェイスレスの血液を飲んだことでしろがね化が進行、記憶や知識も獲得しています。
※『とある科学の心理掌握(メンタルアウト)』による操作と『欲視力』により得た他者認識力により、フェイスレスの乗っ取りに抵抗しています。現状精神は乗っ取られていませんが、キャスター(操祈)が脱落し、宝具の効果が消滅した場合は精神が乗っ取られる確率が極めて高くなります。







  • 銃人形(ヒュジプーペ)の銃@からくりサーカス
通常のリボルバーと機能は変わらない。
ただし元はフェイスレスが道具作成したものであり、サーヴァントにもダメージを与えることが可能。



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最終更新:2016年07月04日 21:37