ヤギホノミヤマ王国とエアスター大陸諸国

 古代ステラクス帝国成立以前には統一されたヤギホ人国家がなかったため、各部族ごと周辺の住民たちと自由に交易していたものと思われる。
 古代ステラクス帝国による支配を受けていた間は古代ステラクス帝国に準ずる。
 古代ステラクス帝国より独立しヤギホノミヤマ王国が成立してから現代に至るまでの間は、国内の情勢が常に不安定だったため、諸外国との交流は制限していた。ただし、旧宗主国であるステラクスと古代ステラクス帝国から独立した同盟国である姉妹国家アスタリカ、独立時に支援を受けていたクレスティンとタスターニャとだけは様々な場面で時に公式に時に非公式に交易を続けている。
 タスターニャ滅亡後は一時ヤギホノミヤマも外交を控えたため、大陸内での存在感が希薄になる。
 20年前、女王ホヅカサヅチオオキミが即位して以来、ヤギホノミヤマの開国が急激に進む。ステラクスやヒルディカを互恵関係にある友好国と認め、敵対関係にあったラステロイやヘクスラントとも和解し友好条約を締結。他の国々にも徐々に使節を派遣したり女王自らが赴いたりなどして影響力を高めている。
 長らく紙の上だけのものであったエアスター大陸同盟への参加も、19年前女王ホヅカサヅチオオキミが国際会議場に足を運んだことによりようやく実効性をもち始める。

 詳しくはヤギホ人の歴史参照。




 以下、ヤギホノミヤマと諸外国との国交の状況を国別に列記します。
 随時更新予定です。

アスタリカ 国家成立以来途切れることなく国交をもっていた二国のうちの片割れ。ともに古代ステラクス帝国より独立した国として国民感情も非常に良く、国家形態が似ていることもあいまって、ヤギホ人にはアスタリカに親密さを感じる者が非常に多い。海運で小麦を初めとする食材を輸入しており、食糧供給源としても非常に重んじている。
女王ホヅカサヅチオオキミは現在のアスタリカ元首である巫女リディアを『我が娘』『我が姫』と呼び多大な愛情を傾けている。
ヤーハン 一対一での国交はない。大半のヤギホ人にとっては無縁の国と化しており、まったくの未知の土地となっている。
壁の国 壁の台頭以前にも存在していた『風の国』とも、火山の所有権や神話の解釈、魔素や武具のあり方をめぐって深刻な対立を続けていた。しかし今から数十年前(正確な年代は定かではない)突如出現した壁に『風の国』が呑み込まれ、ヤギホノミヤマと『風の国』の間にあったポラリス王国まで影響を受け消滅。壁の国に恐怖した国土南端のヤギホ武士たちが逃亡、果敢にも防衛のために残ったヤギホ武士たちは謎の集団失踪を遂げる。以後対抗手段がなく、 数十年ほど冷戦状態を続けていたが、徐々に国境未画定地域を侵食しつつある壁の存在に対し、女王ホヅカサヅチオオキミは武力による防衛を決断。大砲の鋳造に至る。この10年間ヤギホノミヤマ国内の砲口がすべて壁の砲口を向いた状態で膠着している。
青空 ヤギホ語の文字の痕跡から、先史時代に現在のステラクス領土を通過して文化的交流をもっていたことは明らかにされており、現代においても文化的な共通項が多々見られる。しかし、古代ステラクス帝国成立以降国交が断絶。ヤギホ人のチンコン人に対する印象も比較的良い方だが、政治的・経済的に親密な関係はない。富裕層がヒルディカ商人を通じて磁器を輸入している。近くて遠い憧れの国。
ステラクス かつて栄えた古代ステラクス帝国に吸収合併されていた過去があり、1000年前に独立するまで鉱山労働と兵役を課されていたことから、心象は未だにあまり改善されていない。独立後、王女と王の婚姻をもって停戦に至ったが、完全な和平条約は結んでいなかった。
停戦後も、公的な外交関係はないにも関わらず、水面下では食糧供給の点で頼らざるを得なかったため、経済的には不利な立場に立たされ続けたことも悪影響を及ぼしている。
平民が非公式に食糧の輸入を続けていたことについて、歴代の女王や大神官は弾圧したり黙認したりしながらも公には認めずにきていたが、現代に至り女王ホヅカサヅチオオキミが公認。20年前に再度戦略的互恵関係を約束する協定に調印しすぐさま批准、現在はステラクスとの国境沿いの警備が緩和され、神官の簡易審査を通過すればステラクスへ旅行できるようになった。
ヒルディカ 今からおよそ450年ほど前、海岸線に海賊が出没する。以後30年ほど海賊に悩まされ、時の女王は海岸線に防衛隊を派兵することになったが、未だこの時の海賊がどこの国の出であったのか特定されていない。暗黙の了解である。
178年前のヒルディカ成立以後は、ヒルディカ商人が密入国をして鉄器類を密貿易する事件が後を絶たず、徹底的な弾圧を加えていた。134年前、時の『竜の首』の一人が正式な国交を申し出る。食糧の優先的な供給を提案されたため、時の女王は受諾。『神都』へのヒルディカ商人の逗留を許可する旨などを盛り込んだ通商条約の締結に至る。条約締結以前にも密貿易を続けていたヤギホ人の間では、ヒルディカ商人との貿易を女王に公認されたものとして商売を拡大、大々的な販路が確立した。しかし12年後、女王の崩御により、大神官が一方的に通商条約の破棄を宣言。以後、時の女王や大神官によってヒルディカとの関係の捉え方が異なり、安易にヒルディカ人のすべてを追い出すこともできず、微妙な扱いを続ける。
21年前、女王ホヅカサヅチオオキミが即位して最初に行なった外交の相手国はヒルディカであった。ホヅカサヅチオオキミはヒルディカをアスタリカやクレスティンに準ずる友好国であるとし、『神都』のヒルディカ人集落をヒルディカ自治州として公認。永住権と自由貿易権、自主防衛権などを与え、治外法権を認める代わりに、住民税と固定資産税を課している。現在はもっとも貿易額の大きい国家に。近年徐々に物品だけでなく製鉄技術や火薬・爆薬の開発協力など知的財産の共有も進められている。
ルベルムリリー 一対一での国交はない。しかし、古くから自然が豊かな美しい国であるという言い伝えが流布しており、厳しい自然環境との戦いを余儀なくされているヤギホ人からすれば憧れの理想郷。時折輸出されたヤギホ武士や密かに国を脱出した者が旅に出ているようだが、誰ひとりとしてそのまま戻らない。「理想郷で堕落しヤギホ魂を忘れたために帰国を考えられなくなった」という説、「理想郷に魔物が棲んでいて皆殺しにされた」という説など、帰国しない原因は諸説ある。理想郷の情報を国内に持ち込むことによって国内の支配体制が揺らぐことを懸念した神官たちが帰国者を国境付近で『神のお求めのところになった』ことにしているという説も
現代に入り、国際会議場にてルベルムリリーの女王一族に好感を抱いた女王ホヅカサヅチオオキミが、訪問と国交の確立を検討している模様。
アガデスタ 太古、まだ古ヤギホ民族(仮)がエアスター大陸に漂着したばかりの頃、最初に積極的な交易を持ち掛けてきたのがタスターニャ人であった。古ヤギホ民族(仮)はタスターニャ人に製鉄技術を学び、鉄器を鋳造。タスターニャ人の力を借りて現地の精霊たちを制圧しヘクスラントの魔女たちを追いやってヤギホ人となる。
以後もヤギホ人はタスターニャ人を理想とし、古代ステラクス帝国から独立したのちにタスターニャ選帝侯国(当時)と正式な国交を結んでいる。当時のヤギホ人はタスターニャをアスタリカ、クレスティンと並ぶ最重要国家と位置付け、中でも強い敬意を払って交流を続けていた。
687年前、タスターニャが滅び、急激な砂漠化が始まると、『祟り』を恐れたヤギホ人が一斉に撤退。他の国々との交流も最小限に留め、鎖国状態を強めたきっかけとなる。
現在、一対一での国交はない。ヤギホ人の大半が『偉大なるタスターニャ』と現在のアガデスタをまったく別物の国家と認識しており、同一の地域に存在していることすら認めない者も多い。むしろヤギホ武士の商売敵として半ば敵視している者もある模様。
クレスティン 太古、まだ古ヤギホ民族(仮)がエアスター大陸に漂着したばかりの頃、最初に武力をもって対峙した相手が、現在のクレスティン相当地域の住民である。当初は古ヤギホ民族(仮)の武力と古クレスト民族(仮)の科学力が衝突し、勢力は拮抗していた。クレスト人がポラリスの、ヤギホ人が古代ステラクス帝国の後ろ盾を得ることで均衡状態はしばらく続いたが、いつしかヤギホ人側が転落、クレスティン勢力の方が優位となる。最終的には、クレスティンが独立戦争時に最大額の資金援助をして独立を促した国家に。以後重要国家と位置付け、独立後は早くに国家としてヤギホノミヤマを承認した友好国のうちの一つとして非常に重んじる。
タスターニャの滅亡やヒルディカの台頭を経てもなお立場の揺るがない交易相手として重要視し続けていたが、クレスティンが共産主義革命を起こして以来ぎくしゃくした関係に。今は微妙な空気が流れている。
ヘクスラント 先史時代、タスターニャ人によってもたらされた製鉄技術により精製した鉄器で攻撃をした相手。攻め入ったヤギホ武士の大半は魔法で撃退されたが、一部が魔女を捕らえて国内に連れ帰り、製鉄の際に必要となる魔法の炎を半永久的に提供させる奴隷として使役させていた。古代ステラクス帝国時代も密かに酷使し、正式な国交を持つことなく暗部で奴隷労働を強いていた。
現代に入り、女王ホヅカサヅチオオキミが壁の国を挟んだ先に友好国を欲したことから接近。同時に拉致された魔女の返還を求められ、調査を開始。11年前、ヤギホノミヤマ国内にて火薬が開発された頃、強制労働に従事させられていた魔女が解放され、ホヅカサヅチオオキミが自ら謝罪に赴いて賠償について話し合う場を設ける。以後ヘクスラント元首ミーティケルンとの私的な友好関係を築き、正式な通商条約も締結。近年食糧や薬草を中心とした物資を輸入している。また、魔法による物資運搬という点でも、正式に書面を交わした契約のもとで魔女を雇用している。
ラステロイ かつて古ヤギホ民族(仮)がエアスター大陸に到達した際最初に征服した民族が地の精霊であるとされている。タスターニャ人によってもたらされた製鉄技術により精製した鉄器で攻撃し、火山周辺に住んでいた土の精霊や火の精霊を捕らえて混血を進めた結果、現在のヤギホノミヤマの領土に当たる地域において精霊はほぼ絶滅した。ヤギホ人の祖先はこの精霊との混血の結果生まれた民族である。
一部捕らえた火の精霊を製鉄の際に必要となる魔法の炎を半永久的に提供させる奴隷として使役させており、古代ステラクス帝国時代も密かに酷使し、ラステロイ本国とは正式な国交を持つことなく暗部で奴隷労働を強いた。火の精霊が徐々に死に絶えていくにつれヘクスラントの魔女を捕獲して代替していったと推測される。
現代に入り、ヤギホノミヤマ国内にて火薬が開発された頃、女王ホヅカサヅチオオキミが強制労働に従事させられていた精霊を解放。ホヅカサヅチオオキミが自らラステロイ本国へ謝罪に赴いて賠償について話し合う場を設ける。10年ほど前ラステロイより様子見として人間の使節が派遣され、ヤギホ人に敵対心がないことを確認し、火薬の開発への協力を求めたことを受諾。この数年で再び国内で火の精霊を見掛けるようになったが、かつてのような支配・被支配関係はまったくなく、相互利益の追求と知的探究心の充足に裏付けされた共同研究が進められている。
グラン・シャリオ 一対一での国交はない。しかし、国内ではなぜかもなかが密売されている。女王ホヅカサヅチオオキミはこしあんもなかをこよなく愛している模様。
かつて大福文明に存在したポラリスという幻の国とグラン・シャリオを結び付けて考えている者はない様子。




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最終更新:2015年07月16日 12:53