SOMの発動について

 

SOM(ソム)を語る上で、もっとも重要なのがこの【発動】である。
この発動を引き起こすことにより、人族は莫大なエネルギーや、常識から外れたような力を手にしている。
また、生活を豊かにするうえでもSOMは欠かせないものとなっている。

SOMの発動にも、ある程度の分類が成されているが、それはごく一部。
未だ分類・体系化できない発動が数多く存在する。

 

・活力発動

SOMの発動では、最も初歩的で、応用力に富んだもの。
一般人でもある程度練習すれば、弱い発動は可能である(発動の強さは、調律者のイメージ・錬度による)

その内容は、「生体SOMを発動すること」 ・ 「発動させた生体SOMを用いて、周りのSOMに干渉する」というもの。
打撃などには衝撃・重さ・速度等が与えられ、移動には速さ等を付加できる。(この例は代表的なものに過ぎない。工夫次第でどのようにでも扱える)

代表的な技術は、自身の【生体SOM】を活力発動させる【肉体強化】だろう。

 

調律者が、いわゆる【後衛の魔法使いポジション】にならない理由が、この基本にある。
衝撃による攻撃は、活力発動により相殺できるのだ。(鍛錬によっては、バリアめいた防御形態を取れる)

対調律者で、銃器の類が有効でなくなった理由が、これだ。
弾丸の運動エネルギーは確かに強力だが、少しの力で逸れてしまう。【活力発動】で簡単に対処できるだろう。

【活力発動】を扱った打撃・遠距離攻撃への対応により、調律者は一人でも充分な攻撃・防御対応力を身につけることとなった。

手練れになると、自身の打撃をそのまま中~遠距離攻撃として飛ばす、いわゆる【遠当て】を主力とする調律者も多い。

 

 

・性質発動

【詠唱式】で【性質発動】までコンスタントにこなせると、調律者としては上級ランクであろう。
周りのSOMに直接干渉、性質を変化させる。
熱量・硬度・物質の三態等、様々な面で干渉できる。

性質発動は、干渉する者のイメージが強く反映される(思い入れやトラウマ等)
よって、その内容には向き不向きが存在し、多様な性質発動を起こせる者は非常に稀である。

勿論、【活力発動】と組み合わせる事が出来る。
組み合わせの工夫・アイデアによって調律者の戦闘スタイル・個性が決まってくる。


ここまでくると「魔法」と言っても差し支えない。

因みに少し性質発動ができるからといって、自身の【生体SOM】を変化させようとすると、ほとんどの場合大事故がおこるだろう。
例(身体を炎に変えられるんじゃね?→焼死)

 

 

・調律発動

物理法則等を無視した現象をも起こす発動。
イメージの象徴とも言えるような【オリジナルの伝鳴語】や、【調律式+強いイメージ】を用いて干渉することによって起こる。
自然に発現する者もごくごく稀に存在するが、大抵は気の遠くなるほどの鍛錬や、心が壊れてしまうほどの強いショックなどにより発現する。

また【アーティファクト】に触れる・所有することにより発現する例も存在する。
(アーティファクトには『その道具の人間の使い方の強いイメージが宿っており、それが【伝鳴語】を脳に焼き付けるとされる。)

飛び級で【特級】に認定される者や、【通り名持ち】の調律者はこの【調律発動】を使いこなす。

かなり感覚的な発動であり、法則性も全く解明されていない。
干渉に用いられる【生体SOM】すらも発動させられる為、身体・形状変化も可能。ここまで来ると人間は辞めているかもしれない。

 

 

・特異発動

干渉のプロセスを経ず発動される、もはやSOMの枠に収まるのか解らない能力は、大抵この分類をされる。
本人は、自然にやっているらしい。

個人特有の【特殊能力】ではないかと言われているが、その働きにSOMの干渉が観測されたため、特殊ではあるが分類することにした。
詠唱式を試したりしても基本の【活力発動】ができない場合などは、大抵これが原因(干渉を邪魔していたり)だったりする。


周囲の物質によって発動の質が変化する【依存発動】などもこれに入る。

これらの発動は全て組み合わせる事が出来る。
よって、SOMは無限とも言えるバリエーションの【発動】を起こすことが出来るだろう。

発動する者は、SOMのもたらす危険を充分把握・感じた上でその秘匿に触れるべきである。
最終更新:2014年09月16日 01:24