エルメェス・コステロ&バーサーカー ◆VUBZx4BclE



0あたしのせいだ。あたしが逃げたから、グロリアは――姉は死んだ。
あの夜は『いつもの』ことだった。
グロリアがレストランの手伝いをしろだのくどくどとあたしに小言をぶちまけてきた。
いつものようにあたしは飛び出した・・・けど、いつもとは違う、あってはならない闇がそこにはあって。
グロリアは警察に通報しなければならなかった。
あの時・・・あたしがあの野郎の殺人現場を通り過ぎたから姉はあたしを庇ったんだ。
警察は家族を完全に保護するとか言っておきながらドジった。
その事件の数週間後・・・グロリアはドブ川の中で見つかった。
そのおかげでレストランを閉めざるを得なくなり、オヤジも病死。
あたしはすべてを失った。

あれから数年。あたしは『ワザと』あの野郎と同じ刑務所に入った。
復讐をするために。自分の人生に決着をつけるためにッ!

「そんな願いがあたしにはある。けどな――」

「あたしには天からの『啓示』がある・・・!これ以上の手助けなんていらねぇんだよ!」

刑務所に入ってふとした切っ掛けから発現したあたしの『能力』・・・。
あたしはこの『能力』を天からの啓示と受け取った。
あの憎きスポーツ・マックスに姉のことを思い出させるための!
それなのに、あの天戯弥勒という男が語っていた聖杯戦争という願いを叶える便利道具の争奪戦――
余計なお世話にも程がある。
いや、刑務所から離れることになって復讐の機会が遠のいたもんだからもっとタチが悪い。


そういえば、ここは刑務所ではなかった。
久々の刑務所の外だから心なしか空気が澄んでいて心地よい。
思わず腕からつま先までを広げて伸びをしたかったところだが、
そうもしていられない異様な光景があたしの前に広がっていた。

「お主が我がマスターか?」

コイツ・・・鬼?赤黒い肌をしたマッチョな女(?)がいた。
スカートをはいてるから女。
青と白が目立つ服・・・少なくとも刑務所に入っているヤツの服装じゃあなさそうね・・・。
静かに腕組をしていてこっちを見てる。
あたしでも怯みそうなほど威圧感がスゴイ。
マスターという単語が出た。あたしが『マスター』なんだろう。
そしてこいつが・・・

「おまえがあたしのサーヴァントか」
「ここには人がいない・・・ならば必然的に」
「あたしがおまえのマスターで」
「我がお主のサーヴァント。我はバーサーカークラスのサーヴァント・・・『大神さくら』だ」
「あたしはエルメェス・コステロ!おまえのことは・・・バーサーカーって呼べばいいんだな?」

「あたしはこの聖杯戦争には乗らない。確かに願いはあるがな・・・その願いはあたし自身の手で叶えるからいい。聖杯にくれてやる願いなん

てなにもないんだ」

エルメェスは聖杯を奪取するためにほかの参加者を蹴落とそうとは思わなかった。
エルメェスの願いである復讐。それはエルメェスが自身の手で成し遂げることにこそ意味があるからだ。

「ならば、エルメェスよ。これからどのように動くつもりだ?」
「とりあえず、ほかの参加者に会ってみることにする。どんなヤツが参加しているかまだハッキリとはわからねーからな。
そいつが危険なヤツだったら倒すし、戦う力がねーヤツだったら保護する」

エルメェスがこの地に来る前、姿は明確には写らなかったが、無力な少女のような者もいたことがわかっている。
もしそのような無力な者がいたとしたら、この聖杯戦争では生き残れないだろうとエルメェスは確信していた。
少女でも自分や彼女の親友・徐倫のようなタフな精神の持ち主とは限らない。
たとえ敵対したとしても・・・『聖杯』に踊らされている者ならば・・・
敵だったフー・ファイターズを助けた徐倫のように、
できる限り助けてやりたいとエルメェスは思っていた。

「・・・いいだろう、我もそのために全力を尽くそう」


『戦う力がない者は保護する』

それを聞いたバーサーカーは笑みを浮かべた。
エルメェスの言葉は、バーサーカーを心から安堵させていた。
バーサーカーは、サーヴァントとなったことにより、この拳で罪のない者を容赦なく傷つけることになるのではないか。
そんな不安が心の中で渦巻いていたのだ。
もう、自分のせいで親友が泣くところなど見たくはない。
せめて、この聖杯戦争の地では友を、仲間を守ってみせるとバーサーカーは誓った。

そう心に決めたものの、

(しかし、自分が死んだ後・・・生き残った皆は大丈夫であろうか?)

バーサーカーの心にはまだ、迷いがあった。
自分が死んだ後の仲間達のことだ。
彼女が遺した遺書を読んでくれていたならば、もう心配はいらないだろうが・・・。

(聖杯で願いが叶うならば、仲間をあの地獄から救い出せるのではないか?)
(ケンイチロウの病も聖杯で治るのならば――)

いや、もうそのことで考えるのやめた方がいい。
バーサーカーはまだ見ぬ仲間達のためだけに拳を振るのだから。

【クラス】
バーサーカー

【マスター】
エルメェス・コステロ@ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

【真名】
大神さくら@ダンガンロンパ

【パラメータ】
筋力A+ 耐久B 敏捷A 魔力E 幸運C 宝具B

【属性】
秩序・善

【クラス別スキル】
狂化:E+
通常時は狂化の恩恵を受けないが、その代わりに正常な思考力を保つ。
彼女の"友人と認めた者"がダメージを負うごとに幸運判定を行い、失敗すると魔力と幸運を除くステータスが上昇し、暴走する。
 バーサーカーは常識人かつ良識人で、簡単には暴走しないが、自らの大切な人が傷つけられたときはその限りではない。

【保有スキル】

 勇猛:A
 黒幕に自分の家族を人質に取られても屈さずに友を守ろうとしたバーサーカーの覚悟。
 威圧、混乱、幻惑といった精神干渉を無効化する。また、格闘ダメージを向上させる。
 バーサーカーは正常な思考を保っているため、このスキルは十分に機能する。
 ただし、狂化した際はその意味を失い、効果がなくなる。

無窮の武練:B
異国の地で無双を誇るまでに到達した武芸の手練。
心技体の完全な合一により、いかなる精神的制約の影響下にあっても十全の戦闘能力を発揮できる。
狂化で暴走していても卓越した格闘術を使用できる。

戦闘続行:B
倒すべき者に必ず一矢報いてみせるという思い。
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。

守るべきもの:B
 バーサーカーの持つ友や仲間を守ろうとする思い。
 バーサーカーは己のことよりも仲間の無事を最優先に考え、行動する。

地上最強の女子:B
地上最強の女子と謳われたバーサーカーが纏う覇気。
猛獣の如き威圧感を発し、対峙した相手に強い恐怖を抱かせる。
親しい者には影響がないが、本人の攻撃の意志の有無に関わらず恐怖を与えてしまうので注意。 

【宝具】

『超高校級の格闘家(オーガ)』
 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大捕捉:自分
 彼女が希望ヶ峰学園に入学したことから与えられた称号。
 高校生ながら桁外れの才能を持っていることを称えて超高校級とつけられる。
 闘家として数々の人間離れした逸話から生まれた宝具であり、彼女の肉体そのもの。
 バーサーカーはもとは人間であり、鈍器で殴られたら普通に血を流すなど、特に耐久面では人間の範疇を出ないが、
 この宝具は彼女の肉体を本当に人間離れさせ、魔力・幸運を除くステータスが狂化とは別に2ランク上昇する。

『万能の秘薬(プロテインコーヒー)』
 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
 バーサーカーがかつてプロテインコーヒーが万病に効くと信じていたエピソードから生まれた宝具。
 これを飲んだ者が受けたダメージはすべて回復し、ステータス異常も完治する。
 この宝具がバーサーカーのみではなくマスター含む他人にも効力を発揮するのも、
 バーサーカーが持つ優しさが偽りではないことを証明している。

『皆へ託す遺書(エントラスト・トゥ・フレンズ)』
 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:―― 最大補足:10人
 バーサーカーが仲間の疑心暗鬼や争いをなくすために毒杯を仰ぎ、自殺したエピソードから生まれた宝具。
 バーサーカーが消滅した際に効果を発揮する。
 彼女の消滅を知った仲間達はお互いに団結し、倒すべき相手に立ち向かう勇気を得て、精神干渉を12時間の間、完全に無効化する。
 また、彼女のサーヴァントであった者は消滅期限が6時間から12時間に延長される。

【weapon】
己の肉体。

【人物背景】
希望が峰学園に「超高校級の格闘家」として入学した高校生。
その外見は男性と見紛うほど隆起した筋肉質な肉体に、
肌は赤みがかった褐色で、顔や腕にはおそらく長年の闘いの中で付いたであろう複数の傷が存在する。
そんな近寄りがたい外見をしているが、彼女はれっきとした女性で、セーラー服を着ている。
彼女の実家は300年続く道場で、
その後継者たる所以から乳母車に乗る前から戦いを始めたという伝説を持ち、
幼少時から様々な格闘技の金メダリストや達人たちを乗り越えてきた。
そんな見た目と経歴に反して性格はかなりの良識人で、良識人であり、実直で質実剛健を絵に描いたような性格。
寡黙なタイプではあるが、友や仲間を思う気持ちは強い。
プロテインコーヒーは万病に効くと本気で信じているお茶目なところや、
唯一無二のライバルであり初恋の相手がいるなど乙女な一面も併せ持つ。

【サーヴァントとしての願い】
基本的にはエルメェスについていき、無力な者や、仲間になった者を保護する。
ただ、学園に残してきた仲間を助けたい。
個人的には、初恋の相手・ケンイチロウの病を治してもう一度戦いたい。
という願いがあり、叶うならば叶えたい。

【基本戦術、方針、運用法】
人間の範疇を出ないとはいっても筋力・俊敏・耐久が非常に高く、タイマンの勝負ならどんな相手とも渡り合えるだろう。
さらに宝具でその身体を強化した時には鬼の如き強さを発揮する。
さらにさらに狂化のランクがEであるため、本人と意思疎通ができて制御できるのがとてもおいしい。
宝具の『万能の秘薬』も非常に強力だが、バーサーカーが仲間の無事を最優先に行動するという特性上、
他人に使用してしまうことがよくあるので、それが得策かどうかの判断が重要。
なお、スキル『地上最強の女子』により攻撃の意志がなくとも相手から異常に警戒されることがよくあるので注意。


【マスター】
 エルメェス・コステロ

【出展】
 ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

【参加時期】
 6巻でスポーツ・マックス戦に突入する前

【マスターとしての願い】
 聖杯戦争には乗らない。
 願いは自分自身で叶える。

【weapon】
 『キッス』のスタンドビジョン
 破壊力:A スピード:A 射程距離:A 持続力:A 精密動作性:C 成長性:A
 スタンドで格闘戦を行うことが可能。
 繰り出されるパンチは非常に強力。

【能力・技能】
 スタンド能力『キッス』
 手からシールを出す事ができるスタンド。
 シールの性質は以下の通り。
 1、シールを貼った物体を2つに分離させる。物や生物、霊体を問わず有効で、全く同じ性質のものが2つできる。
 範囲指定も可能で、その物体の一部だけを分離させることもできれば、その物体の全体を分離させて完全に2つにもできる。
 2、シールを剥がすとお互いに引き合った後、元の1つに戻る。
 3、その際、対象には多少の破壊が伴われる。
 シールを剥がして物を引き寄せる、相手にシールを剥がさせトラップとして利用する、
 ダメージ覚悟で自分や味方に貼る、とさまざまな使い方ができる応用力の高い能力。
 基本的には近距離パワー型のスタンドだが、シール自体の射程や持続時間は非常に長い。

【人物背景】
 グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に服役する女囚。
 囚人番号はFE-40533で、罪状はコンビニ強盗(前科あり)。
 メキシコ移民の父が開業したスラム街のメキシコ料理屋で暮らしていたが、姉・グロリアがスポーツ・マックスの犯罪を目撃。
 エルメェスを守るために警察に通報したグロリアは、報復として殺害されてしまう。
 復讐のためにエルメェスはわざと罪を犯しグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所に潜入。
 その際、同時期に収監された空条徐倫と親友になる。
 額と顎に刺青があり、豊胸手術をしているので巨乳(中には看守の賄賂に使う金が入っている)。
 エルメェスは女性だが、ジョジョ三大兄貴の一人に数えられている。
 男らしい台詞の数々、義理堅く頼りがいのある性格、刑務所で会って間も無い徐倫への面倒見の良さ等、
 兄貴と呼ばれるにふさわしい風格を見せる。


【方針】
 とりあえず、ほかの参加者に会ってどんな人がいるのかを見極める。
 危険な者は排除し、無力な者は保護する。
 たとえ敵対しても、黒幕に踊らされているだけの者は助けたい。

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最終更新:2015年01月25日 21:09