鈴仙優曇華院イナバ&バーサーカー
彼女は決して世界に不満があった訳では無かった。
苦労はあるが、仕えるべき人間に仕え、師でもある上司に遣われ、仲間や先輩とともにそれなりに愉快に過ごしていた。
だが、地獄に堕ちるとも言われた過ちに、忘れられない過去の後悔に彼女は縛られていた。
それ故に。ほんの軽い気持ちで、彼女はなんでも願いが叶うなどという胡散臭い漂流物に手を出した。
幻想があり、信仰があり、怪異がある。
それ故に臆病者で真面目な彼女は、ほんの軽い気持ちで、過去と怪異を天秤に懸けた。
「うどんげェ! お前の前の棚のオレオとってオレオ!」
イケメンが
開口一番
これである
鈴仙 優曇華院 イナバ
「いやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
『波長を操る程度の能力』
これが鈴仙 優曇華院 イナバの能力である。彼女はあらゆる波長に有為に無為に干渉する。
もちろん、赤いテレホンカードを介し、聖杯にも干渉する。
干渉してしまったのである。
「……その結果だろうな、マスター」
「……はい」
「元来、残念だが、オレにバーサーカーとしての適性は無い。それどころか英霊として祀られる霊格を持つかどうかすら……。
これは、マスターの得意とする狂気の発露が聖杯に干渉したためと考えられる。」
「……はい」
「幸い、本来持ちえぬ物を無理矢理負荷させたためか、令呪2画で封ずることができた。
ただし、切り札とも言える令呪を2画無駄に消費したとも言い換えられるが」
「……はい」
「落ち込むのは分かるが、貴方がその調子ではこちらも困る」
「……はい」
鈴仙 優曇華院 イナバは聖杯戦争を始めてすぐ、令呪を2画失った。
そのサーヴァント、バーサーカーは召喚されてすぐ、クラススキルを失った。
【クラス】バーサーカー
【真名】うちは イタチ
【パラメーター】
筋力C 耐久D 敏捷B 魔力C 幸運D 宝具B
【属性】
中立・善
【クラススキル】
狂化:--(EX)
本来バーサーカーとしての適性はもたないが、事故により異世界の謂れも無い伝承を被せられ召喚され得た狂気。
バーサーカーは犠牲になったのだ……古くから続く多元世界の伝承……その犠牲にな……
言語を発し、コミュニケーションのような何かを求めてくるが、会話は通じなく、本来の狂化スキルによるステータスアップの恩恵も無い。
本来持たない故に、令呪2画で容易に取り除くことができた。
とはいえ、クラス自体が本来保有するスキルのため、未だ言動に何らかの影響を受けるおそれはある。
【保有スキル】
写輪眼:C
動体視力が強化され、魔力の流れを視覚として感知する魔眼。
同クラスまでの体術・魔術の仕組みを看破でき、それが己の技術で再現できる物ならば、模倣も可能。
また、目を合わせた者に幻術・催眠術を掛けることができる。
この瞳を一つ犠牲にすることで、事実を夢の世界に置き「無かったことにする」魔術、『イザナギ』と、
相手の精神が正しい答えを見つけ更生するまで特定の時間を切り抜いた幻術世界のループに閉じ込める『イザナミ』を使える。
忍術:C(--)
バーサーカー本来の世界における魔術。詠唱ではなく手で印を結ぶことで現象を起こす。
狂化の犠牲として失われていたが、理性とともに取り戻した
とはいえ、狂戦士のクラスであるため幾分か劣化している。
本来彼の印を結ぶ早さは写輪眼でも追い切れない程であり、適合するクラスであればさらに上のランクだっただろう。
気配遮断:A(--)
自身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。
狂化の犠牲として失われていたが、理性とともに取り戻した
本来、バーサーカーは13歳で暗部の部隊長を務める程に隠密行動に長けている。
火の意思:A(--)
忍者としての精神力や気位。精神干渉に対する強い抵抗力をとなり、詐術も看破できる。
狂化の犠牲として失われていたが、理性とともに取り戻した。
彼は忍の神と謳われた忍者も認める火の意思の持ち主であった。
【宝具】
『万華鏡写輪眼(まんげきょうしゃりんがん)』
ランク:B 種別:対己宝具 レンジ:-- 最大補足:1人
うちは一族の伝承で語られる、親しい人間を犠牲にすることで開眼する呪われた魔眼。
左右の瞳にそれぞれ固有の神秘を宿し、行使することができる。
彼の場合は右の瞳に漆黒の炎を操る『天照(あまてらす)』、左に瞳に彼が全ての法則を操る幻術世界に対象の精神を取り込む『月読(つくよみ)』を宿す。
また、絶大な耐久、対魔力と固有の神具を持つ持つ巨人『須佐能乎(すさのお)』で己の周囲を覆うこともできる。
それぞれが強力な能力を持つ半面どれも魔力の消費は高く、能力を解放し続けるのは難しい。
【weapon】
『手裏剣』
バーサーカーは手裏剣術の達人であった。
もし理性を取り戻していなければ、オレオを犠牲にして投げていただろう。
【人物背景】
『NARUTO』に登場するうちはというエリート一族出身の優秀な忍者。火の国木の葉隠れの里出身。
ある日、一族を弟を除き皆殺しにし、里を出奔する。そのため彼は本来英雄ではなく大罪人として記録されている。
だが、彼の罪の真実を知る人間ならば、話は違ってくるだろう。
彼は己を犠牲にし、里と弟を守ったのだ。
何の因果か、別の世界でも彼は真実では無い伝承に弄ばれることになる。
【サーヴァントとしての願い】
今回の聖杯は性質上願いを持たないサーヴァントは本来招聘されないはずだったが、それすらも狂ってしまっている。
敢えて言うならば、オレオを求めて来たのだろう。
【基本戦術、方針、運用法】
適正でないクラスで呼ばれたためか色々犠牲になっている。
とはいえ、彼の強みは冷静さと分析力にあるため、情報を集めれば有利に立ちまわれるだろう。
【マスター】
鈴仙 優曇華院 イナバ(れいせん うどんげいん いなば)
【参加方法】
外の世界から流れ着いたカードを盗んだ。
【マスターとしての願い】
過去をやり直す。
聖杯が有ればどのような改変も可能だろう、と都合よく解釈しているため実際どのようにやり直すかはノープラン。
【weapon】
『あざとさ』
新参ホイホイとも呼ばれていたほどのあざとさ。
【能力・技能】
『波長を操る程度の能力』
物事には必ず「波長」が存在しており、その長短を操る事で様々な現象を起こす。
瞳から視覚に干渉し感情の波長を乱す事で対象を狂気に陥れ幻惑するのが主な使用法。
光や音の波長を操り幻覚や幻聴を引き起こす事や、位相をずらすことで相手と全く干渉しなくなる事も可能。
本人の周囲も常に波長が乱れているのか、光や音など波長に関する能力の相手とは滅法相性が良い。
ただし、そのために今回の召喚で事故った。
【人物背景】
『東方project』のキャラクター。
幻想郷の永遠亭で暮らす兎の妖怪。真面目で陽気で苦労性な臆病者で人見知り。
だが、その臆病さ故に月に人間が到達すると恐怖し、逃げた。
真面目ではあるのだが、どうも自分本位の解釈で先にある利を勘定して動いている節がある。
故に彼女は気苦労に悩まされるのだろう。
【方針】
優勝して過去をやり直す。
最終更新:2015年01月25日 21:02