地球の危機の報道をメインとしていますが、これもある意味においては、地球の危機と言えるのではないでしょうか。経済大国の日本で何故か孤独死や餓死、子供を道連れの無理心中という悲しく痛ましい事件が相次いでいる。それも都会の片隅で、アパートの一室で誰にも看取られずに人生の終焉を迎えてしまうといった孤独死が増えているのは、経済大国が生んだ貧困格差社会が原因だ。しかも、こういった事件の背景には高齢者だけではなく、働き盛りの30代の若い世代までが、孤独死をしてしまっている。それだけではなく社長令嬢までが冷蔵庫の中にマヨネーズだけが残されて餓死をしてしまったという実に悲惨とも言うべき事件まで起こっている。

 何故こんなことが起こってしまうのか、それは独り暮らしで周囲との人間関係までが薄れてきているのが一番の原因だ。そして、働く場もなく社会から孤立を余儀なくされ、生活保護を受けたくても受けれずに孤独死や餓死、あるいは無理心中といった窮地に追い込まれてしまう。中には生活保護を受けることを恥だと考えている人がいることも確かで、孤独死や餓死することを自ら選択するケースも後を絶たない。またそれとは正反対に区役所や市役所へ生活保護の相談に行っても、家族や親戚に援助をしてもらいなさいと言われて水際作戦で追い帰されるといったケースもある。

 政府が打ち出している社会保障充実など大義名分に過ぎず、こういった人達を救済することを第一に優先すべきであるにも関わらず、手を差し伸べようともせず、見殺しにしている。孤独死や餓死、生活苦からの無理心中などの報道を目の当たりにすることも決して少なくはない。東京五輪などで浮かれて無駄な税金をばら撒くよりも、こういった貧困格差社会の根絶のために税金を役立てるべきだ。独り暮らしが増えている背景には、それぞれの違った経緯があるが、結婚したくても収入が低くてできない人や、仕事が見つからずにホームレスとなって社会から孤立をしてしまう人、失業で離婚をしてしまって、幼い子供を抱えて路頭に迷ってしまう人など、様々な複雑な事情で貧困に陥ってしまう。そして、そういった悩みを相談できる相手もなく、お金も底を尽いてしまい、食べるものもなくなり、ライフラインまで全て止められて、最後は隣近所から異臭がするまで誰も気がついてもらえずに死に至ってしまうといったケースが多く、もし周囲の人達との日常的なつながりさえあれば、そうなる前に助けることができるはずだ。

 人と人とのつながりが希薄になってきている時代であることは否めないが、周りがもっと気配りを心がけていけば未然に防げることではないだろうか。隣は何をする人ぞではなく、隣は何をしているのだろうか、どうしているのだろうかくらいの関心をお互いに共有していくことで、こういった悲惨な事態が起こらないような社会作りをしていかなければならない。

実際にこういった孤立死をしてしまった事件のある事例を引用して転載をさせていただきましたので、ご覧になってください。

(引用:転載開始)

■孤立死の部屋「特殊清掃」の現場

腐った遺体、大量のハエ、ゴミ屋敷…「特殊清掃」の現場を見た
 事件や孤立死では、かなりの時間が経過してから遺体が見つかるケースがある。遺体は傷み、手つかずの部屋は朽ちるように荒れ果てる。そんな室内を清掃・消毒して原状回復し、遺品整理も請け負う仕事が「特殊清掃」だ。大阪では昨年5月、「おなかいっぱい食べさせてあげられなくてごめんね」とのメモとともに母子が衰弱死しているのが発見され、同11月には餓死とみられる30代女性の遺体も見つかった。いずれも死後数カ月が経過していた。誰もその「死」には気づかなかったが、時間の経過とともに漂う異臭が“現場”を教えた。都会の喧噪の中にもかかわらず、誰にも気づかれずに息絶え、長期にわたって発見されることもない孤独な死者。そんな不条理と向き合う特殊清掃の作業に同行した。

■ゴーグル、マスク、防護服で作業
 2012年の11月下旬の早朝。「SCS特殊清掃・ケアサービス」(大阪市天王寺区)のスタッフは社内にある神棚に手を合わせ、静かに目を閉じた。作業に向かう際にいつも行っている「作法」という。現場は大阪府内のある賃貸マンション。この1室で数日前、身寄りのない高齢女性が死亡しているのが見つかり、オーナーの依頼で室内の原状回復を図るのだ。

 マンションに到着し、女性の部屋のあるフロアに足を踏み入れると、まだ廊下なのに強い臭いが鼻をついた。スタッフたちは玄関前に立ち、手を合わせて深々と一礼した。ドアを開けて入室すると手早く手袋、ゴーグル、マスクを装着し、フード付の白い防護服に身を包んだ。亡くなった人が生前、どんな病気にかかっていたか分からない。感染症予防の対策だった。

 遺体が見つかったのは浴室。室内に殺菌・消毒薬や殺虫剤を散布してから浴槽の清掃にとりかかる。遺体はすでに運び出されているが、浸かっていた風呂の水はそのままだった。スタッフらが電動ポンプで水をバケツにくみ上げていく。そのまま排水すればいいのにと思ったが、水回りの配管にまで臭いが残ってしまうのだという。浴槽が空になると、特殊な薬剤を使って洗浄し、丹念に磨き上げていく。黒ずんでいた浴槽は見違えるような白さを取り戻したが、さらにその上から薬剤を散布するなど、入念な作業が続いた。

 リビングは古新聞が散乱し、カレンダーは10年前のものがそのまま張り付けてあった。ブラウン管型のテレビはほこりをかぶったまま放置され、置き時計の針は動いていなかった。この部屋だけ、時間が止まってしまったかのようだ。テーブルは女性が使っていたとみられる大量の塗り薬や綿棒、つまようじで乱雑に埋め尽くされていた。傍らに手紙の束もある。ずっと読み続け、昔を懐かしんでいたのだろうか。赤茶色に変色してしまっている。
特殊清掃では遺品の整理も行うが、今回は女性の遺族らを探している最中ということもあり、スタッフらはこうした品々には手を触れず、部屋を後にした。

■「故人が浮かばれない」
 同社は、大阪を中心に近畿各地で特殊清掃を手がける。約15年前、社長の川上哲司さん(43)が中心となって立ち上げた。大阪市生野区の葬儀会社が実家で、家業を手伝っていた20代のころ、遭遇した1人の男性の孤立死が特殊清掃を始めたきっかけだったという。

「父親が死んだのですぐに納棺を済ませてほしい」
 ある真冬の夜、実家にこんな電話がかかってきた。切迫した様子だったため、すぐに駆けつけた。目の当たりにしたのは腐敗し切った男性の遺体だった。アパートの1室には強烈な異臭が立ち込め、大量のハエが飛び回っていた。通常、冬は気温が低いため遺体の腐敗速度は遅い。しかし、男性の遺体はこたつに入っていたため激しく傷んでいた。骨まで露出した状態だったが、遺体を洗い清め、死に装束を着せて納棺を済ませたという。

 男性は生前、この部屋に一人で暮らしていた。別居していた親族とは、ほとんど交流がなかったという。男性の死亡に気づいたのはアパートの隣人が異臭について苦情を申し立てたからだった。

「これでは、あまりにも亡くなった方が浮かばれない」。痛切に感じ、特殊清掃の道を選んだという。

■希薄なコミュニケーション
 死後数カ月が経過してミイラ化した遺体が見つかった部屋、天井までごみで埋まるいわゆる「ごみ屋敷」…。清掃に赴く現場はどこも極限状態にある。過酷さに耐えられず、すぐに辞めてしまう社員も少なくないという。だが、30代の男性スタッフは「現場に行けば行くほど、命のありがたみを感じる」と話す。以前はトラック運転手をしていたが、東日本大震災で救援物資の搬送に携わり、「人の役に立つ仕事をしたい」と転職したのだという。

 孤立死といっても、死者は高齢者ばかりではない。自分と同世代が亡くなった部屋を担当したこともあり、そのたびにいたたまれない気持ちでいっぱいになったという。最期の別れができなかった家族の嘆きを聞くのも数知れない。男性スタッフは「長い時間が経過した遺体は変わり果て、別れすら十分にできなくなる。手遅れになる前に、親族や友人らは存在に気付いてあげてほしい」と語る。川上さんは何度となく現場に足を踏み入れた経験から、孤立死が後を絶たない現状に、現代社会の「コミュニケーションの希薄さ」を感じているのだという。

「隣人であっても、どんな人が住んでいるかすら知らない。社会全体が「自分は一人で生きている』と思い込んでしまっている。地域コミュニティーを復活させていかなければ悲惨な孤立死はなくならない」

きょうもどこかで、命の灯がひっそりと消えているかもしれない。やがて臭いを放つまで誰にも気づかれることもなく…。

【衝撃事件の核心】31歳・元社長令嬢はなぜ餓死したか…冷蔵庫にはマヨネーズの空容器だけ
 電気やガス、水道さえも止められた部屋。現金も食べ物もなく、冷蔵庫には中身がなくなったマヨネーズの容器しか残されていなかった。11月下旬、大阪市東淀川区豊里の団地の一室で、この部屋に住む無職の女性(31)が餓死しているのが見つかった。

 女性は生前、認知症を患う60代の母親と同居しており、亡くなった会社社長をしていた父親の保険金を取り崩しながら飢えをしのいでいた。ところが、その蓄えも今年、底を尽きてしまい、死亡の数カ月前には親族に「お金がなくて困っている」と訴えていた。こうした窮状は行政や近隣住民も知らず、誰からも手を差し伸べられなかった。女性はなぜ、ひっそりと亡くなったのか。
驚いた姉夫婦はすぐに110番し、大阪府警東淀川署が捜査を開始。遺体には刃物で刺されたり、切られたりといった外傷はなく、盗み目的に室内が荒らされたような形跡もなかった。

 事件性はうかがえなかったが、“普通”ではないことは分かった。11月中旬だというのに、女性は半袖・半ズボン姿。遺体はやせ細り骨と皮だけの状態で、腐乱していた。室内には食べ物が一切なく、お金も見当たらなかった。貧困による餓死の可能性が濃厚だった。実際、女性の部屋にはこんなレシートが3枚残されていたという。

《8月21日 うどん200グラム72円、上白糖1キロ166円》

《8月21日 昆布つゆ500ミリ99円》

《8月29日 パン2個80円、ジャム2個96円》

 司法解剖で詳しい死因は分からなかったが、亡くなったのは10月ごろとみられている。8月29日は母親と2人でパンを1個ずつ食べたのだろうか。これ以降の約2カ月間、女性は食べ物を一切、買えていなかった可能性がある。

 捜査関係者によると、女性は昭和57年に東淀川区内で生まれ、両親や姉とともにこの団地で暮らしていた。父親は部品製造会社で社長を務め、工場も所有していたという。恵まれた家庭に育った女性だったが、中学生のときにいじめを受けて登校拒否に。高校に進学することもなかった。

 そんな女性を家族も支え、父親の会社で事務員として働き始めた。だが、暮らしを支えていた父親が平成17年に他界。経営していた会社は倒産した。姉は結婚し、家を出ていたため、女性は認知症を患う母親とともに生活していくことになった。
頼れるものは、父親が残した保険金だけ。2人はそれを取り崩して生活するしかなかった。次第に困窮していったとみられるが、近所の住人らは誰も、こうした女性の状況について知らなかった。それどころか、女性がめったに外出しないことから「母親の一人暮らしだと思っていた」という。

 誰かが気づくことはできなかったのか。実は少なくとも2度、女性を救えたかもしれない機会があった。1度目は平成21年11月。すでに父親の生命保険で暮らしていた女性は今後の生活に不安を覚え、母親と一緒に東淀川区役所の生活保護を担当する窓口を訪れた。女性は「仕事が見つからない」と打ち明けたが、当時は保険金も残っていたため生活保護を受給することはできず、担当者は「お金がなくなってからもう一度相談に来てほしい」と応対した。しかし、その後女性が窓口を訪ねることはなかったという。

次の機会は女性の遺体が発見される約1カ月前だった。
 東淀川署によると、10月17日、女性が住んでいた団地の管理会社から「何度か部屋を訪問したが、応答がない。電気も止められているようだ」と相談があり、署員が部屋を訪問した。すると、室内で母親が脱水症状を起こして倒れていた。母親は病院に搬送されたが、このとき署員は、別室にいたとみられる女性の存在に気づかなかった。

 同署は「母親は以前、家族と暮らしていた」との情報を得ていた。しかし、近所の住人に対する聞き込みでは「母親の一人暮らし」との証言ばかり。室内には洋服が掛けられていて別室とのふすまに気づかず、署員は母親の1人暮らしと判断し、引き上げたという。女性が死亡したのはこの前後とみられる。もし、このときに女性が生存していれば、そして署員が別室を確認していれば、母親と同様に助けられた可能性があった。

■変わり果てた姿
11月15日。「母親が入院している」との通知が、東淀川区役所から女性の姉夫婦に寄せられた。

 姉は数年前に嫁いで団地を出ていた。その後は女性が母親と2人暮らしをしていた。母親が体調を崩したのであれば、区役所からではなく女性から連絡があるはずだった。

それなのになぜ区役所から連絡が-。
 不審に思った姉夫婦は団地に向かい、部屋に入った。そこで見たものは、女性の変わり果てた姿だった。以前から和室の押し入れに布団を敷いて寝ていたが、この布団の上にあおむけに倒れ、女性はすでに死亡していた。

■貧困は若者世代にも
 女性のように孤立死した事案で現場清掃を行う府内の業者は「孤立死は遺体が相当傷んでしまっているケースも多く、弔いも十分にできないこともある」と話す。家族や知人、近所の人が孤立死したときに「あのときこうしておけばよかった」と後悔しても遅いのだ。東淀川の女性と同様の事件は、昨年2月、さいたま市のアパートで親子3人が餓死しているのが見つかったほか、今年5月には大阪市北区のマンションで死後数カ月が経過し、体の一部がミイラ化した母子が衰弱死しているのが発見されている。

 貧困問題に詳しい小久保哲郎弁護士(大阪弁護士会)は事件の背景を、「これまでは高齢者や障害者が社会的弱者とされてきたが、長期間の不況で仕事が見つからず困窮してしまう若者も多い」と分析する。

 貧困を軽減するためには生活保護などを利用することが重要で、そのためには行政の積極的な関与が欠かせないといい、「役所に来るすべての相談者をケアすることは現実的には不可能だが、今回のようにリスクが高い相談者は継続的に見守っていくことが必要だ」と指摘している。

■父子3人心中か、冬の海へ…8歳救助・2人不明
 26日午前2時45分頃、兵庫県姫路市網干区、姫路港の網干臨海大橋で、ドアが開いたままの無人の乗用車をパトロール中の県警網干署員が発見。周辺を捜索したところ、約1時間後、橋の下で、石川県野々市市の小学生の男児(8)が海水につかりながら消波ブロックにしがみついているのが見つり、救助された。病院に搬送されたが、軽症。

 男児は「お父さんとお兄ちゃんと海に入った」と話し、車内から男児の父親(37)の遺書とみられるメモが見つかったため、同署は無理心中とみて捜査。姫路市消防局とともに周辺の海中を捜索したが、父親と男児の兄(10)は見つからず、27日朝、捜索を再開するという。同署の発表によると、父親は昨年11月、姫路市内から野々市市に転居し、男児2人と妻との4人暮らし。メモには「疲れた」などと書かれていたという。

(引用:転載終了)

 上記に転載をご紹介した事例はほんの一部ですが、みなさんはこの記事をご覧になって、何を感じ取っていただけたでしょうか?こんな悲しい事件が相次いで起こっていることに対して、行政への怒りが込み上げてくる。これこそ地球の危機と言っても過言ではない。地球で暮らしている人間の尊厳までが脅かされようとしているのです。

 もし、政府の関係者の方がご覧になっていただけているなら、この実態に正面から向き合って、社会保障という大義名分ではなく、こういった事態が起こっていることに対しても真摯に対応をしていただきたい。そして、東京五輪も速やかに辞退をしていただけることを熱望します。


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最終更新:2015年01月01日 21:54