いま世間を賑あわせている憲法改正の論議には賛否両論が渦巻いています。通常の法律より改正が難しくなっている憲法のことを硬性憲法と言います。ほとんどの国の憲法が硬性憲法であり、世界的にはこれが標準となっていますが自民党は憲法第96条(憲法改正に必要な衆参両院2/3以上の賛成で発議すると国民投票の過半数の賛成で承認をする)の衆参両院の2/3の賛成での発議をするを過半数の賛成で発議をするいうトンでもない憲法改正草案を、先の衆院選の際に自民党の公約として明記をしている。

 そして、憲法96条の改正を行うことによって憲法第9条(戦争の永久放棄)の改正を視野にいれており、これまで国の暴走に歯止めをかけてきた憲法が、逆に国民を縛るための憲法に刷り替えようと画策をしようとしているのです。

  憲法第18条では、奴隷拘束の禁止令の条項を削除することで、自衛隊を国防軍として保持をして、前代未聞の軍法会議まで設置をして徴兵制をも視野にいれている。A級戦犯国家の日本が戦争の永久放棄で国の暴走を食い止めてきた憲法を踏み台として、再び軍国主義への脱皮を図ろうとしていると言っても過言ではありません。

 国防軍に格上げをされることで、戦後初とも言える軍隊が日本に誕生をしてしまうことで、日本にとっては正に好都合な戦争を正当化できるものとなるわけです。日本政府が何故ここにきていきなり憲法第96条の改正に乗り出したのかは、度重なる尖閣列島での中国の接続水域への侵入事件を始めとして、北朝鮮からのミサイル発射の脅威によって、自衛隊を今のままでは戦闘能力を欠いてしまうということでを懸念して、国防軍として軍隊に格上げをして、中国や北朝鮮に対して脅威を与えて威嚇をするといった狙いがあることも否めない。

 これまでのアメリカの核の傘から抜け出て、日本独自の軍隊を率いることでアジア戦略の基盤を磐石なものにしようとしていると同時に、「どうだ日本には軍隊ができたぞ!」と言わんばかりの威厳でも諸外国へ向けて示すつもりなのだろうか。もし仮にそうだとするならば、北朝鮮や中国を非難する資格などはない。アメリカ政府の高官も日本の憲法改正には懸念を示しており、中国や韓国からも顰蹙(ひんしゅく)を買っている。

 北朝鮮包囲網を敷くために中国や韓国との関係をさらに強固なものにしていかなかればならない時に、その関係を自ら断ち切るようなことをしようとしているのかは、自民党は元々、反民主主義の政党だからなのです。また総選挙目前の2012年1212日、福岡市内での街頭演説で拉致問題にかこつけて、日本維新の会共同代表の石原慎太郎氏までが、憲法9条があるからこそ、私たちは、多くの同胞がさらわれて殺されても抗議して取り返すことができない。

 北朝鮮にすれば、日本の憲法を見たら、あいつら絶対に戦争しないと思っている。世界に約束しているから北朝鮮は勝手気ままに日本人を連れて行って殺されているなどと熱く憲法9条改正の必要性を語っており、これもトンでもないことで、日本維新の会も所詮は自民党そのものだと言える。9条があるから拉致されても取り返すことができない、と述べるということは、北朝鮮と戦争して拉致被害者の方々を取り返すということで、もし戦争になったら拉致されている人も他の日本人も朝鮮の人、共々死んでしまうということにすら気がつこうともしない、厚顔無恥の馬鹿としか言いようがない。

 7月の参議院選に自民党が大勝をした場合は、衆参両院での憲法改正の賛成の発議が与党の強行採決で現実味を帯びてくる可能性もあるが、国民投票での過半数の賛成を得ることは、先ず不可能と言える。世界でも前例のない硬性憲法の改正などあってはならないのだ。 改憲派憲法学者として有名な慶応大学の小林節教授もこう仰っています。何より大反対なのは96条の改正です。国会議員の3分の2の賛成がないとダメだというのにいらだって、自民党はこれを2分の1にしちゃいましょうという案を出してますね。憲法を改正するのなら国民を説得して賛成を得るべきで、それができないから手続きを変えるというのは邪道です。

 本来、権力者を制限する、権力者を不自由にするのが憲法ですから、こんなことが許されたら憲法は要らないということになる。憲法は基本法であって、硬性憲法と言われるように簡単には改正できないものなんです。96条を改正しようとしたら、良心的な法律家、憲法学者はみな反対するでしょう。身体を張って反対する。ここに宣言しますが96条の改正は永遠にできないと思います。私はそういう企みが挫折する、してもらうように論陣を張ります。それをすれば憲法が憲法じゃなくなってしまうのです。説得力のある改憲案でハードルを越えてこそ、国民の意思として定着する。裏口入学みたいな改憲は、やるべきではない。

  私共としましても、小林節教授が仰っていることと全く同感で、憲法改正など100%ないと断言をしておきます。憲法よりも変えて欲しいのは、国歌ですね。君が代の意味を理解して斉唱している人達は果たして全国民の何パーセントいるので
しょうか?歌詞の内容も古すぎて意味不明で、今の若者たちにはあまり支持されていない。

  外国の国歌を聞くと格好いいメロディーで、日本の国歌とは雲泥の差で、戦時中から歌い告がれている正にこれこそが軍国主義としてのなごりだと言っても過言ではない。民主主義の現代において、軍国主義の国歌が未だに残っていることは何故か矛盾めいたものを感じずにはいられない。

この君が代を日本国民のどれだけの人達が愛し続けているのかも皆無です。この際、憲法改悪などよりも国歌の見直しをしてもらいたいものです。


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最終更新:2015年01月01日 21:52