フェアリータイプの歴史




フェアリータイプの性能

【第6世代以降】
攻撃面 防御面
弱点 あく・かくとう・ドラゴン 弱点 どく・はがね
半減 ほのお・どく・はがね 半減 かくとう・むし・あく
無効 なし 無効 ドラゴン

攻撃面

第5世代まで弱点が二つしか無かったドラゴン・格闘・悪タイプに対して弱点を突ける。
その反面、鋼と毒に対してはこちらの攻撃が半減され、更に弱点を突かれる。
範囲に関しては、フェアリー登場前強豪だった格闘やドラゴンに強い点も含め優秀な方と言える。
ただし攻撃技の威力は超霊悪に続きあまり恵まれていない。

実際は複合タイプや特性:浮遊にも左右されるが、攻撃面において地面タイプとの相性が良い。
このフェアリータイプの追加により、今まで弱点が存在しなかったヤミラミ・ミカルゲ(悪・霊)に弱点が追加され、
四倍弱点の無かったサザンドラ(悪・龍)やズルズキン・ゴロンダ(悪・闘)に四倍弱点が出来てしまった。

めざめるパワーのタイプ仕様は変化していない為、フェアリータイプのめざめるパワーは存在しない。
しぜんのめぐみは第6世代で登場したアッキのみとロゼルのみを持たせるとフェアリータイプとなる。

防御面

第五世代までで猛威を振るっていたドラゴンタイプと格闘タイプを同時に無効化ないし半減出来る唯一のタイプ。
悪タイプに関しては、これまで半減出来ていた鋼が等倍化したことで悪耐性も重要な要素となった。

弱点である鋼・毒タイプに関しては、これまで攻撃範囲が狭かったことでも有名であり、需要が増した。
第6世代ではまだまだ毒技鋼技がサブとして搭載される機会は多くはなかったが、第7世代では強力なフェアリーが多数追加された事でそれらの技の採用頻度が以前より増えている。
また、既存のドラゴンや格闘ポケは大抵鋼や毒技(アイアンヘッド・アイアンテール・毒突き)を習得出来ることから、ピンポイントに鋼や毒技を入れるという選択も増えた。
フェアリーの弱点となる毒・鋼に対する補完としては地面・炎・鋼タイプが候補に挙がり、特に鋼タイプはフェアリーの弱点を両方半減以下に出来、かつ鋼側は格闘弱点をフェアリーにカバーして貰える。


フェアリータイプの平均種族値

平均値は四捨五入。
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 合計
平均値 74(74) 80(74) 88(84) 95(91) 102(100) 76(75) 516(499)
最大値 140 160(130) 150(150) 165(130) 150(150) 130 700(618)
最小値 40 45 45 50 50 29 380
カッコ内はゼルネアス・ディアンシー・マギアナ除外時。
特防の高さが目を引く半面、攻撃と素早さの低さが目につく。物理ドラゴンは鋼技を覚えるポケモンが多い為、油断しているとごり押される恐れがある。
そうでなくてもドラゴンは殆どが物理型であるため、等倍の地震やストーンエッジで呆気なく返り討ち、という事もあるのが辛いところ。
特に物理ドラゴントップメタのガブリアスは毒突き・アイアンヘッド・アイアンテールを全て習得でき、かつほぼ全てのフェアリーポケモンから先手を取れるため、何かしらの対策を練られている可能性もある。
…というのはシングルでの話。ダブル以上では物理龍技がそもそも使いにくく竜星群を無効化出来ることから、それなりにドラゴンを抑える事が出来ているようだ。
余談だがフェアリータイプはそのタイプのイメージから、禁止級であるゼルネアスを除くとバリヤード以外は全て50kg未満であり、最終系でも1m/10kgに満たないポケモンも珍しくない、小柄な軽量級揃いでもある。

種族値ランキング

合計値

1 メガディアンシー 700
2 ゼルネアス 680
3 メガサーナイト 618
4 ディアンシー 600
マギアナ 600
6 メガチルタリス 590
7 カプ・コケコ 570
カプ・テテフ 570
カプ・ブルル 570
カプ・レヒレ 570

能力別

HP 特攻
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 プクリン 140 1 メガサーナイト 165
2 ゼルネアス 126 2 メガディアンシー 160
3 プリン 115 3 ゼルネアス 131
4 フレフワン 101 4 カプ・テテフ 130
5 マリルリ 100 5 アシレーヌ 126
攻撃 特防
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 メガディアンシー 160 1 フラージェス 154
2 ゼルネアス 131 2 ディアンシー 150
3 カプ・ブルル 130 メレシー 150
4 グランブル 120 4 メガサーナイト 135
5 メガチルタリス 110 5 ニンフィア 130
カプ・レヒレ 130
防御 素早さ
順位 ポケモン 種族値 順位 ポケモン 種族値
1 ディアンシー 150 1 カプ・コケコ 130
メレシー 150 2 アブリボン 124
3 メガタブンネ 126 3 エルフーン 116
4 メガクチート 125 4 メガディアンシー 110
5 マギアナ 125 5 アローラキュウコン 109

フェアリータイプをもつ複合タイプとその主なポケモン

※(X+Y)のうちXは総数、Yはメガシンカ
複合タイプ 主なポケモン
ノーマル プクリン、タブンネ(2+1)
マリルリ、アシレーヌ、カプ・レヒレ(3+0)
飛行 トゲキッス(1+0)
電気 デデンネ、カプ・コケコ(2+0)
エルフーン、マシェード、カプ・ブルル(3+0)
アローラキュウコン(1+0)
エスパー バリヤード、サーナイト、カプ・テテフ(3+1)
アブリボン(1+0)
メレシー、ディアンシー(2+1)
ミミッキュ(1+0)
チルタリス(1+1)
クチート、クレッフィ、マギアナ(3+1)
単色の中にはXYでパッケージを飾る伝説ポケモンのゼルネアスと新しいイーブイの進化であるニンフィア、新ポケモン(一般)のフラージェス、ペロリーム、フレフワン、既存ポケモンのタイプ変更でピクシー、グランブルが含まれている。第7世代でキュワワーが追加。
なお、タイプ追加は第2世代におけるコイル系(+鋼)の前例があったが、タイプそのものが変わるのは史上初。
草単色から草フェアリーになったエルフーンは第1世代のパラセクト以来実に5世代ぶりの毒が4倍弱点のポケモンとなる。
また、オメガルビー・アルファサファイアにおいてチルタリスとタブンネのメガシンカが確定し、それぞれにフェアリータイプへの変化または追加が行われる。更に、ディアンシーは禁止級初のメガシンカポケモンである。

フェアリータイプのおもな技

技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
じゃれつく 物理 90 90 10 単体 10%の確率で攻撃↓
ムーンフォース × 特殊 95 100 15 単体 10%の確率で特攻↓
マジカルシャイン × 特殊 80 100 10 相手複数 通常攻撃
ドレインキッス 特殊 50 100 10 単体 与ダメージの75%のHPを回復
技名 直接攻撃 ↓は変化 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
あまえる × 変化 --- 100 20 単体 攻撃↓↓
つきのひかり × 変化 --- --- 5 自分 HPを回復、通常は最大HPの1/2、晴れなら2/3、それ以外の天候だと1/4
つぶらなひとみ × 変化 --- 100 30 単体 攻撃↓・優先度+1
ミストフィールド × 変化 --- --- 10 全体の場 5ターンの間、場をミストフィールドにする

あまえる、つきのひかりは第6世代からノーマルからフェアリーにタイプが変更された。

↓は使用者が少ないかマイナーな技
技名 直接攻撃 分類 威力 命中 PP 範囲 追加効果・備考
チャームボイス × 特殊 40 --- 15 相手複数 必中・音波攻撃
トリックガード × 変化 --- --- 10 味方全体 使用したターン変化技を防ぐ・優先度+4
フェアリーロック × 変化 --- --- 10 全体の場 次のターン全てのポケモンが逃げられなくなる・
ジオコントロール × 変化 --- --- 10 自分 1ターン目は溜めて2ターン目に特攻、特防、素早さ↑↑・ゼルネアス専用技
フルールカノン × 特殊 130 90 5 相手単体 攻撃後C↓↓、マギアナ専用技


登場ポケモン早見表

太字はメガシンカ可能。或いはメガシンカでフェアリーが追加および変更がなされるポケモン。
第5世代以前から登場しているポケモンは第6世代時点でフェアリータイプが追加されるか、ノーマルタイプがフェアリーに変更となる。
  • 第1世代
ピクシー(ノーマルより変更)、バリヤード(追加)、プクリン(追加)
  • 第2世代
マリルリ(追加)、グランブル(ノーマルより変更)、(トゲチック(ノーマルより変更))
  • 第3世代
サーナイト(追加)、クチート(追加)、チルタリス(飛行がフェアリーに変化)
  • 第4世代
トゲキッス(ノーマルより変更)
  • 第5世代
エルフーン(追加)、タブンネ(追加)
  • 第6世代
フラージェス、ペロリーム、フレフワン、ニンフィア、メレシー、デデンネ、クレッフィ、ゼルネアス、ディアンシー
  • 第7世代
アローラキュウコン、アシレーヌ、アブリボン、マシェード、キュワワー、ミミッキュ、カプ・コケコ、カプ・テテフ、カプ・ブルル、カプ・レヒレ、マギアナ

第1~5世代

まだフェアリータイプは存在しておらず、直前の世代である第五世代では格闘タイプとドラゴンタイプが高い破壊力を用いて環境下で猛威を振るっていた。
なので、ここではフェアリータイプの追加理由にもなった格闘・ドラゴンタイプのことについて補足する。
ドラゴンタイプは半減出来るのが鋼タイプのみであり、等倍範囲が広いことから幅を利かせており、非常にメジャーなタイプであった。
そして、唯一ドラゴンを半減出来る鋼タイプの弱点を突けるタイプの1つが格闘タイプであり、特に技や特性が噛み合ったキノガッサローブシンは第五世代のトップメタにまで登るほどだった。
ドラゴンタイプに至っては、その幅の利かせかたとやら、「ラティオスが眼鏡かけて竜星群撃ってれば勝てる」なんていう事もあったほどである。

第6世代

初登場。タイプの追加は第二世代(GSC)以来14年振りであり、これで全18タイプとなった。
これまでの世代で猛威を振るっていた格闘・ドラゴンの動きを有る程度抑制出来ているが、格闘タイプに関してはどちらかと言えば優先度+1で飛行技を放てる疾風の翼ファイアローの影響が大きいとも言われる。
対ドラゴンに関しては、控えめな物理耐久が仇となり等倍技で返り討ちに遭うことも珍しくはないが、それでも逆鱗を打たせるのを躊躇わせる程度には効果を発揮しており、ドラゴン側も逆鱗や竜星群によるゴリ押し以外の戦法を求められるようになっている。
その影響が一番大きいのはオノノクスカイリューであり、変化がないように見えるガブリアスサザンドラ(とORASでメガシンカを獲得して返り咲いたボーマンダ)も「ドラゴンタイプとしての強さ」ではなく、それぞれ別タイプとしての強さで採用されるようになっている。

レート環境では、フェアリースキン+ハイパーボイスで高火力を発揮するニンフィア、新たにドラゴンを射程圏内に入れたマリルリトゲキッス、強力なメガシンカを獲得したクチートや通常通りでも使えるサーナイト、害悪戦法のクレッフィピクシー、サポート要因のエルフーンが活躍した。
禁止伝説級では、ゼルネアスのパワフルハーブ+ジオコントロール型がシンプルながら非常に強力であり、これまでの世代で暴れ回っていた禁止伝説ドラゴンに大きな影響を与えている。また、グラードンの苦手とする相手に強く、ORAS以降はゲンシグラードンとの組み合わせが猛威を振るった。

第7世代

今作では新顔のフェアリーが多数追加され、いずれも個性的なポケモン揃いである。
水御三家で初のフェアリー複合となったアシレーヌ、ゴースト複合かつユニークな特性「化けの皮」を所持し多彩な技で第七世代初期トップメタに上り詰めたミミッキュ、回復技を優先度+3で使用出来るキュワワー、一般フェアリーとしてはエルフーンすら追い抜き最速に躍り出るアブリボンなど。
また、今作の準伝説ポジションに当たるカプの守り神四柱も、全てフェアリー複合である。2016年の映画に登場したマギアナも、鋼複合のフェアリータイプであり禁止級。
変わったところでは、リージョンフォルムのキュウコンが氷複合のフェアリーである。
いずれも強力な性能を誇るポケモンであるが故か、環境全体で毒・鋼技の所持率が上昇したことで予想外なところで弱点を突かれやすくなったり、ガブリアスに至っては毒突き所持率が40%に登るという事態になった(草複合のカプ・ブルルを一撃で仕留めるためにピンポイントでの採用が多い)。
他方、混乱の仕様変更や悪タイプが特性「悪戯心」に耐性を得た事でクレッフィエルフーンの害悪戦術が弱体化、ヘビーボンバーに「小さくなる状態の相手に対し絶対命中かつ威力二倍」の仕様が追加された事で小さくなるを軸とした戦術を使うピクシーが動きづらくなった等、弱体化を受けたポケモンもいる。


歴代の主なフェアリー使い

第六世代にジムリーダーのマーシュが登場した。彼女は第二世代の鋼使いであるミカンと幾らかの共通点がある。
  • その世代で追加されたタイプの使い手
  • 切り札が新しく追加された進化系(ニンフィア/ハガネール)
  • 切り札以外はタイプが追加されたポケモン(クチート・バリヤード/コイル・レアコイル)
  • 六番目のジムリーダー
  • 女性
…といったところである。
また、今作のチャンピオンであるカルネは、フェアリー専門ではないが、切り札としてフェアリータイプを持つ(メガ)サーナイトを用いている。
第七世代ではマツリカが登場。アローラ地方はジムがなくキャプテンがそのポジションを務めるためここに追記する。

一般トレーナーとしては、メルヘンしょうじょが愛用しているが、クノエジムには一人も居ない。
代わりにふりそでが配属されているが、彼女たちはフェアリータイプ専門というわけではなく、バトルシャトーではタブンネ、レストランローリングドリーマーでは天候パーティ、バトルハウスではブイズを使用してくる。
クノエジムトレーナーがふりそでなのは、ジムリーダーのマーシュが振り袖をデザインした事も関係している。

ご意見所

メガディアンシー・メガタブンネ・メガチルタリスの種族値をランキングに反映。平均値の計算は時間があったときにまた…

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最終更新:2017年02月07日 21:33