遊びには、「競争」、「偶然」、「模倣」、「めまい」の4つの要素が含まれるとされます。実力を競うのが競争、運を競うのが偶然、演劇やものまねといった遊びが模倣、絶叫マシーンに乗るといった、感情の高ぶりを楽しむのがめまいの遊びです。
麻雀は4要素を全て兼ね備えるゲーム
麻雀は「競争」「偶然」は勿論、残りの2つの要素も備えているゲームと考えられます。勝ち負けよりも「魅せる麻雀」を大切にする、「麻雀は人生の縮図」などと言われることがありますが、これはまさに、「模倣」としての麻雀を楽しむ考え方です。また、高い手をあがったり、勝負どころで危険牌を勝負することに快感を覚えるのは、「めまい」の要素を楽しんでいると言えます。
麻雀というゲームに様々な人が魅了されるのは、この遊びの4要素を全て兼ね備えているからではないでしょうか。
麻雀は愛すべきクソゲー
しかし、「競争」を求める人にとっては、麻雀はあまりにも運の要素が強いですし、「偶然」を求める人にとっては、麻雀はルールが複雑で時間も無駄にかかります。「模倣」を楽しむ人にとっては、勝ちにこだわりすぎる相手をあまり快く思わないでしょうし、「めまい」を楽しむ人は、「何もかかっていない麻雀では熱くなれない」と言うかもしれません。
全ての要素を兼ね備えているということは、悪く言えば中途半端でもあります。麻雀に対する不満や愚痴が、麻雀打ちの口から何度となく聞かれる。愛好家からここまで「クソゲー」呼ばわりされるゲームもなかなかありません。
しかしだからこそ、麻雀は他のゲームでは代替の効かない、言うなれば「愛すべきクソゲー」なのです。麻雀より楽しいゲームは他にいくらでもあるはずなのに、何故かやめることができずに続けている。私もそんな麻雀の魅力に取り憑かれてしまった一人であります。
麻雀に勝つためには麻雀を楽しむ心も大事です。しかしこの本は「戦術書」なので、そちらはひとまず置いておくとして、「競争」と「偶然」。言い換えれば、「選択」と「抽選」のゲームとしての麻雀についてお話させていただきます。
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