概要
M18中戦車"河狸"とは、博柳乃国において開発・製造され、運用されている戦車である。
開発
開発前、博柳乃国では旧式のTNTキャノンを主兵装とする車両を運用していた。
しかしこれらの砲は構造上火力強化が難しく、また重量もかさみ大型で「歩兵支援や防御戦にすら適さぬ車両」と言われる有様であった。
これらの問題を脱するため、XT-18"試製戦車18型"(現在の制度では"T18戦車")として滑走砲を旋回砲塔に搭載した車両が開発されることになった。
しかし当時の博柳乃国には滑走砲製造のノウハウや大型砲塔の製造経験がなく、開発は難航した。
搭載する滑走砲はすでに公開されていたものを模倣することで確保したが、砲塔とそれに合う車体の設計が進んでいなかったのだ。
XT-18の開発の遅れに危機感を抱いた陸軍上層部は、急遽滑走砲を固定式に搭載した自走砲の開発を指示した。
大型の砲を戦闘室に固定式に搭載する技術は当時の博柳乃国にも存在したため開発は比較的順調に進み、
試作車が完成し大急ぎで試験を行うと、試験結果良好としてAT-1自走砲として採用された。
AT-1が採用される頃には開発陣の尽力もあってXT-18の砲塔の設計も大方終了し、急ぎ試作が行われることになった。
試作車は大急ぎで設計されたこともあって洗練されていない上に改善の余地が大きい車両であったが、
一刻も早く滑走砲搭載戦車を入手し配備するべきという陸軍上層部の判断もあり、
MT-3中戦車"河狸"(現在の制度では"M18戦車")として制式採用された。
改良と改造
M18戦車は採用当時ですら全く非力というほかない車両であったが、度重なる改良と改造によって最低限の能力を確保することに努めてきた。
具体的には、B型で限定的とはいえ水流装甲を装備、
D型で火力の強化と車体及び砲塔の改設計、
E型で対戦車砲(対水砲)の装備、といったところである。
F型はM18戦車の対戦車戦闘能力が陳腐化した後にできた改造型であり、高威力の榴弾砲を搭載した支援車両である。
現在運用されているM18戦車のほとんどはこのF型であり、D型以前のものは博物館などで見られる程度である。
M18戦車は改良型の新規製造だけにとどまらず、改造キットの部隊への配布などによる既存の車両の改造も頻繁に行っている。
多くの場合はこの改造キットで装備の更新を行っていたが、
D型からE型への更新の際には現地改造で済む程度のものでは無かったため工場での改造と新規製造で対処した。
同様にE型からF型へ更新する際にも工場での大規模改造が行われたが、こちらの場合には新規製造を行っていない。
派生車両
M18戦車は手ごろな大きさの車体と高い拡張性を持っていたため、数多くの派生車両が開発された。
対戦車自走砲2種、自走榴弾砲2種、自走対空砲1種、装甲兵員輸送車1種とその派生型4種である。
M18戦車そのものの形式とこれら各車両の形式を合わせると38形式にもなり、これは博柳乃国が今までに運用した車両で最多である。
形式
M18戦車そのものの型は合計で19ある。
+
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A型 |
M18A1
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
914b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
最初に製造された型。試作車そのままであり、増加試作車の色が強い。
十数両が製造された後、改良型のA2に製造を移行した。
国立兵器博物館に保管されている1両を除いて全てが改造されている。
M18A2
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
927b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
A1に続いて製造された型。このA2でM18戦車の基本形が確立された。
改良されたとはいえやはり増加試作車の域を出ず、十数両の製造後はB1に製造を移行した。
こちらも国立兵器博物館に保管されている1両を除き全て改造されている。
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+
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B型 |
M18B1
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
915b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
初の本格生産型。前面に限定的に水流装甲を装備しているが、展開時には車外に出なければならないなど問題点も多い。
40両程度生産された後、改良型のB2に生産を移行した。
国立兵器博物館に保管されている1両を除き(ry
M18B2
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
921b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
B1で追加された水流装甲を車内から展開できるようにした型。
40両程度製造された後、改良型のB3に生産を移行した。
国立兵器博物館に保管されて(ry
M18B3
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
921b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
車体後部のチェストが増えただけ。それだけ。
40両程度製造された後、改良型のD1に生産を移行した。
国立兵器博物館に保管(ry
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+
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C型 |
M18C1
車体長 |
18m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
885b |
武装 |
21弾頭榴弾砲 M1A2 |
B1とB2の間に1両のみ製造された試作車。この車両で得られたデータがB2以降の車両に反映されている。
現在は国立兵器博物館に保管されている。
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+
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D型 |
M18D1
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
923b |
武装 |
42弾頭榴弾砲 M4A1 |
42弾頭砲を搭載し火力を強化した型。このころから生産量が増える。
120両程度が製造された後、改良型のD2に生産を移行した。
国立兵器博物館に(ry
M18D2
車体長 |
19m |
全長 |
23m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
836b |
武装 |
42弾頭榴弾砲 M4A1 |
D1の車体を改設計し車高を抑えた型。同時に砲塔後部にチェストを取り付けている。
また、初めて歩兵の搭載を想定した型でもあり、車体後部には歩兵搭載スペースがある。
120両程度が製造された後、改良型のD3に生産を移行した。
国立兵器博物館(ry
M18D3
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
741b |
武装 |
42弾頭榴弾砲 M4A1 |
D2を基に短砲身化など各部の変更を行った型。
160両程度が製造された後、改良型のD4に生産を移行した。
国立兵器博(ry
M18D4
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
723b |
武装 |
42弾頭榴弾砲 M4A1 |
D3を基に複合装甲の搭載を狙った型。実際にはあまり防御力の向上にはつながっていない。
200両程度が製造された後、改良型のE1に生産を移行した。
国立兵器博物館で保管されている1両と陸軍老鷲山兵器試験場で保管されている2両を除き、全てが改造されるかスクラップになっている。
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+
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E型 |
M18E1
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
667b |
武装 |
28弾頭対戦車砲 M2A1 |
砲塔周りを大きく改設計し対戦車砲を搭載した型。砲塔形状の変化は結果的に正面投影面積の減少につながっている。
対戦車砲搭載車の試験車的存在だったため生産量は伸びず、80両程度の製造にとどまっている。
国立兵器博物館で保管されている1両を除き全てが後続のE型に改造されている。
M18E2
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
667b |
武装 |
28弾頭対戦車砲 M2B1 |
E1から主砲の回路の変更などを行った型。ついでに砲身が太くなっている。
160両程度が製造され、その後はE3の生産に移行している。
国立兵器博物館で1両、陸軍老鷲山兵器試験場で2両が保管されている。
M18E3
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
680b |
武装 |
28弾頭対戦車砲 M2B1 |
効果の薄かった複合装甲を廃し、主砲の砂弾倉を2発分に増やした型。
200両程度が製造され、その後E4の生産に移行している。
国立兵器博物館で1両、陸軍老鷲山兵器試験場で2両が保管されている。
M18E4
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
709b |
武装 |
35弾頭対戦車砲 M7A1 |
車体正面の装甲形状を見直し、主砲弾頭数を増やし、大型の防盾を搭載した型。
160両程度が生産され、その後E5の生産に移行している。
国立兵器博物館で1両が保管されている。
M18E5
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
758b |
武装 |
35弾頭対戦車砲 M7A1 |
E4から砲塔前面を改設計し、より大型の防盾を搭載した型。実は複合装甲が復活している。
200両程度が生産され、その後E6の生産に移行している。
国立兵器博物館で1両が保管されているほか、一部が予備装備として現役で配備されている。
M18E6
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
760b |
武装 |
35弾頭対戦車砲 M7A1 |
E5の防盾と正面装甲の形状を見直した型。この頃には完全に対戦車戦力としては陳腐化している。
120両程度が生産された後M18戦車の生産を終了している。
国立兵器博物館で1両、陸軍老鷲山兵器試験場で2両が保管されているほか、一部が予備装備として現役で配備されている。
M18E7
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
8m |
重量 |
710b |
武装 |
35弾頭対戦車砲 M7A1 |
生産の終了したM18戦車を長く使用するための延命処置を施した型。正直言って性能が大して向上したわけではない。
全てが過去に生産したM18戦車の改造車である。
国立兵器博物館で1両が保管され、一部が予備装備として現役で配備されている。
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+
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F型 |
M18F1
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
815b |
武装 |
84弾頭榴弾砲 M5B1 |
戦力としてほぼ完全に陳腐化したM18戦車を長く使用するため、
砲塔やら足回りやら装甲やらをほぼ全て魔改造して支援戦車とした型。
旋回砲塔に高威力の榴弾砲を搭載している。
その代わり構造上の問題で起動戦には向いていない。
全て過去に生産したM18戦車の改造車である。現役で運用中。
M18F2
車体長 |
19m |
全長 |
19m |
全幅 |
9m |
全高 |
9m |
重量 |
870b |
武装 |
112弾頭榴弾砲 M16B1 |
戦力としてほぼ完全に陳腐化したM18戦車を長く使用するため、
砲塔やら足回りやら装甲やらをほぼ全て魔改造して支援戦車とした型。
旋回砲塔にF1より高威力の榴弾砲を搭載している。
しかし構造上の問題で完全二人乗りの車両となっている。
全て過去に生産したM18戦車の改造車である。現役で運用中。
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最終更新:2017年01月21日 21:23