道交法「遮音関連」2

最終更新日 2019.1.13 ●以前のニュースの追加記事
2018.12.23 ●[東京]相変わらず「イヤホン強調事故」の記事
12.16 ■批判的な考え方への回答、●惜しい記事、●日常会話可能なヘッドホン(聴覚過敏)
 〃 ●[大阪](イヤホン非使用と思われる事故でも)ひき逃げ容疑で逮捕
12.9 ●自転車イヤホンは危ない?、●弁護士でも問題の本質を見誤っていると思われる記事

▼遮音関連(イヤホン・ヘッドホン・カーオーディオ等の規制)━━━━━

単純にイヤホンとしなかった理由に関しては、カーディオ規制も含む場合もあることを一切考慮しないことへの懸念。

現状「片耳・両耳問わず」全都道府県で”使用そのものは”禁止されていないと認識しています。

問題は「交通に関する音または声が”聞こえるかどうか”」の「定義が不明瞭」なため、

「自動車の走行音」や「警官が道端から呼びかける声」さえも聞こえなければならないという風潮があること。

実際は「大音量」等の使用音量を記載していること、また、カーオーディオへの規制も含むため、

「サイレン音」や「拡声器を使用した場合の警官の声」が聞こえなければならないとは思いますが、

聴力がない自動車運転者への許可もあり、聴力そのものを問題視することに疑問があります。

「危険運転」と「遮音状態」は必ずしもイコールで結びつけることはできないというのが見解です。


「カーオーディオ、カーステレオ」、または「車両全般」も含む地域が大半。

(わざわざ自転車に限定しているのは「青森・岩手・秋田・山形」のみ)


※警告表(イエローカードや地域独自のレッドカード)は交通違反切符ではありません
注意された=違法というのは大きな勘違いであり、「注意して運転してください」という啓蒙活動の一環。
但し、「事故を起こした場合」、や著しく正当性を主張することで
他にも危険運転を引き起こす意思があると判断されれば、ピンク色の赤切符(交通違反切符)が発行される可能性が
ゼロとはいえないだけに外すよう勧告されれば従うべきだろう。

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■遮音(イヤホン・カーオーディオ)規制のQ&A

今一度、遮音規制について考えてみる(個人的解釈も含む)。
以下の解釈に至った経緯については長々と書いてあるこのページを全て読み込んでみてください。

まず大前提として「(同様の内容もあるが基本的には)各地域で規制文が異なります」。
「道路交通法で”直接”イヤホン着用で自転車運転が規制されているという事実はどこにも存在しません」

▼片耳ならセーフだけど両耳はアウト?

両耳でも「音量等の条件次第」であり、
基本的には「交通に関する音または声」が聞こえていれば、両耳でも問題は無いと解釈。

▼使っても問題ないとか書いてたけど実際注意された!(警告カードを渡された)

(現状の条文を見る限りでは)「大音量」での使用でも問題ないと書いたつもりは全くないです。
「口頭で注意・警告」「警告票」「警告カード」等は「赤切符のような交通違反切符ではありません」
「何回注意されても」「何枚累積しても法的拘束力は一切ありません」
「3枚で講習受けさせられるとか、赤切符に変化するという効果も一切ありません」
(もし本当にそういう事実があれば、その証拠と共に経緯を教えてください。事実確認後に紹介します)
実際の目的は
「事故になる危険性もあるので運転を見直して安全を心がけましょう!」というアドバイスの意味があるもの。
但し、そこでゴネて過剰に反抗的な態度をとると「反復的な犯罪を起こす意志がある」と判断されて
「警告票のつもりだったが赤切符に変更」という可能性がゼロとは思わない。

▼「大音量」などの条件がわざわざ書いてあるのは何故?

小音量でも規制してしまうと、
自動車のカーオーディオ使用+窓を閉め切った状態でも規制にかかる可能性が高いため。

▼交通に関する音または声って何?

主に「救急車やパトカーのサイレン音」が該当。踏切音も該当すると思われる。
個人的には「警官の”拡声器使用で”の交通整理」も含まれていると解釈。
「手招きをするアクションを一切なしで道端から呼びかける声」では
自動車である程度の距離が離れていては聞き取ることは不可能と判断できるため。

▼「警察官の指示」ってあるけど道端から呼びかける声も聞こえないとダメ?

自動車やオートバイでも「誘導棒やアクションで気付く前に」
「道端から呼びかける声での内容をはっきりと聞き分けられるのであれば」、
自転車でも道端から呼びかける声を聞き取れないと違反になるだろうと考えているが、
現実的には不可能なので、拡声器を使わない声量で聞こえる必要はないと考えている。
※各地域の条文だけを見れば基本的には「救急車やパトカーのサイレン音」が聞こえていれば十分に思えるが、
確認時はイヤホン・ヘッドホンを外さない状態で呼びかける声も聞こえなければならないこともあるらしい。
しかし実質的に環境音レベルまで聞こえる必要があるのかどうか疑問。

▼「警官の存在に気付いて停止してからイヤホンはずしたらアウト?

自動車で停止して窓を開けること、オートバイでフルフェイスのヘルメットを外すことと何ら違いはないのでは?
窓を絶対に開けない、フルフェイスヘルメットをいかなる場合でも脱がずに交通取り締まりに応じることが
「普通」であれば、(自転車で停止してイヤホンを外す前の)耳につけたままの状態の違反を問えるかもしれない。

▼「青森・岩手・秋田・山形」は「自転車に限定」してるけど何で?

自動車の場合、聴覚障害でも特別に許可された場合に道路を通行できるため、
その整合性がとれないことを考慮したものと考えられなくもない。
しかし、制定時期は不明ながら、単に、他地域を参考にせず深く考えずに定めたに過ぎないような気もする。
(他の多数の地域では特例として処理しているため考慮していないと見ている)

▼条文に「イヤホンやヘッドホンを付けて運転しないように」とある地域では着用しているだけで違反では?

よくある勘違い。
「イヤホンやヘッドホンを書いている地域は規制対象で、書いていない地域でのイヤホン・ヘッドホンは規制対象外」という話ではなく、
交通に関する音または声が「聞こえない状態」を規制していると見るのが正しい見方。

「イヤホンやヘッドホンを付けて運転しないこと」
「イヤホンやヘッドホンを付けて”交通に関する音または声が聞こえない状態で”運転しないこと」
正しく理解するためには、両者は似て非なる内容ということを把握しておく必要がある。
※秋田県の「周囲の音が十分に聞こえないような状態で」も「聞こえない状態」を規制しているため同様と解釈

【どういう状態が違反になる?】
イヤホンまたはヘッドホン着用で自転車に乗って走行していた
遠くからでは「状態が分からない」ので判断できない。交通に関する音または声が「聞こえない」状態で使っていれば違反。
※使用者自身で判断する場合は踏切音が聞こえるかどうかを基準にすれば十分なはず。

(確認された上で)イヤホンまたはヘッドホン着用で「交通に関する音または声が聞こえる状態で」自転車に乗って走行していた
法的には問題なし

×(確認された上で)イヤホンまたはヘッドホン着用で「交通に関する音または声が聞こえない状態で」自転車に乗って走行していた
これは違反

基本的に停止させて確認しなければ分からないため、遠目で確認しただけで「違反」とは言えない。
「注意力が散漫になることで事故を頻繁に起こしそう」という
「イメージ優先」で危険性を語るのは、事故防止の本質を見失っている恐れが強いので要注意。

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●「注意力が散漫になるから危険」という考え方を作り出している原因とは

遮音規制は多数の地域で車両全体への規制ということで「自動車」も含まれる。
では「カーラジオ・カーオーディオ」が問題視されないのは何故だろうか。
集中力を欠くという点で言えば「車内での会話」も十分に気を取られる要因になる。
「寝不足や考え事」でも危険に繋がると言える。

それらに対して「免許があるから気を付ける」とすれば、
「(条文の理解/読解力も含めた)交通教育が不十分」ということになるのだろう。

逆に言えば、自動車免許を持っている人であれば、
自転車で「(一応音量条件は問題ないとする状態で)両耳で音楽を聞いている状態でも」
「気を付けるのは当たり前なので、問題にならない」ということになる。

●一方で、「環境音が全く聞こえない状態」が危険かどうか
「聴覚がなくても運転免許が取得できる」ことを健常者でも再現するなら、
「イヤホンやヘッドホンをしていても、音楽やラジオなど全く流れていない状態」で
「ノイズキャンセング」のみとすれば近いだろうか。

その場合、「音に気を取られるということがありえない」ため
「環境音の情報量は減る」として、少なくとも「注意力が散漫になる」という構図は成立しないため
「着用=悪」のような見方自体に無理が生じる。
むしろ「音がない」ことで、減った環境音の情報を補うために「集中力が増す」とも考えられる。

●肝心なことは「徐行や一時停止や状況確認」
これらを徹底的に守るだけで事故の7割以上は防げるのでは?と思うだけに、
それを無視して、遮音状態に優先的に警告カードを発行しているようなこと自体が
あまりにも不思議。
事故データとしても遮音状態だったから事故に遭ったとか事故を起こしたというケースが
全国的にも多いとは到底思えない。
事故に遭っている高齢者の多くがイヤホンやヘッドホンを着用していたとも思えず。

街頭での警告カードの発行対象として
「少なすぎず多すぎず、状況が分かりやすく、交通安全活動していることも分かりやすい」という
「都合の良い存在」として扱われているような印象が強い。

これがもし「徐行や一時停止」に警告カードを優先的に発行するようにすれば
交通量が多い時間帯であれば1分どころか1秒で1人以上配る必要すら出てくるので困難を極める。
それでも自動車などのスピード違反取り締まりのように、
列の先頭の者に対して連続で次々と発行したほうがいいのではとは思うが、
今度は自転車への注意を優先するあまりに
自動車取り締まりでの徐行義務違反まで徹底していないことへの不公平感が増すことになる。

諸々考えて「色々と難しい」としても、誤解の温床となっている警告カード発行基準は見直して欲しいと思うが、
通年でのまともな交通教育が浸透するまでは、今のような誤った解釈を続ける者達が続くことだろう。

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●自転車イヤホンは危ない?

(遮音状態ではイマイチ伝わりにくい可能性もあるので今回は分かりやすくイヤホン表記)

事故防止の観点から
「徐行や一時停止などを徹底厳守できる」のであれば、過度に危険視する必要はない。

「危険だと言われているから」「なんとなく危険だと思うから」を鵜呑みにせず、
「何がどう危険なのか」を冷静に判断することが重要。

もし危険な状況になったのであれば
「その状況に陥らないために」(音以外に)何をどうすれば良いかを考える機会とする。

 ・常用速度が交通状況を一切考慮しない危険な速度(過度な急加速や急ブレーキも多い)
 ・交通状況の確認をしない(追い抜きや追い越し時/歩道→車道/車道→歩道)
 ・生活道路の交差点で飛び出しを予測しない

これらのように「安全走行を軽視する」のであれば、

イヤホン使用していても、していなくても「どちらでも危険」。


特に「生活道路の交差点」は要注意。
オフィス街・住宅街など見通しの悪い場所こそ最も気を付けなければならない。

●具体的な場面を想定
例えば、カーブミラーが設置されていない路側帯のある交差点で
左側通行を厳守していない(=右側通行)自転車が
速度をほとんど落とさずに曲がってくる場合を想定すると、

「その自転車の走行音を聞いて、どの位置に避ければ衝突を防げるか」分かるだろうか。

速度を出しているのであれば直角に曲がってくることは考えにくいが
左端を走行していたとして、相手が一旦外側に膨らんでからこちら側に向かってくる場合は
速度差から予めこちらが減速し速度が遅ければ遅いほど、または完全に停止していれば
回避しやすいとはいえるが、
初めから相手がこちらを確認する前から衝突コースを辿っていた場合は
「その自転車の走行音が聞こえていたとしても」絶対に避けられないという可能性も高い。

この場合でも「聞こえなかったから危険」で済ませて、
「聞こえていれば事故防止できた」と判断してしまうと、
同じ状況でも「聞こえている状態で遭遇して防げなかった場合」は
「相手が悪かった」だけで済ませるのだろうか。

「状況判断の切り分け」が、いかに重要かということになる。

●結局のところ
「他車の走行音や環境音にまで依存しなければ安全な走行ができないような速度や状態」そのものを
「事故を防ぐ気がない」という見方もできる。

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■批判的な考え方への回答

◆「自転車走行中にイヤホンで音楽を聞いていたので一時停止を守れないんだ!」
というなら
「自動車走行中にカーオーディオで音楽を聞いていたので一時停止を守れないんだ!」
という構図が当たり前として成立するだろうか。

◆カーオーディオは「耳までの距離が違う」「ある程度の音は聞こえる」
というなら
自転車でも「適度な音量」で「骨伝導やオープンエア型」を使っていれば問題ないことになる。

こうして比較すれば、自転車イヤホンを悪として決めつけることに無理があることがよく分かる。

★最も重要な点は「一時停止を日常的に守るかどうか」に尽きる。

「自転車で一時停止は日常的にしていないから問題にしたくない」けど、
「自転車イヤホンは自分はしないから消えて欲しい」というような
「交通安全とか本当はどうでもいい」という感覚で、
もはや単なるレッテル張りのような「都合のいい批判」を繰り返していれば
いずれその矛盾に気付く人が増えたときに
「イヤホン自転車の批判は交通安全に繋がるはずと思っていたが、
実際はそれよりも優先すべきことがあった」と分かるはず。

●「イヤホンをして自転車に乗っているような奴らが交通ルール遵守するわけがない」
と言う人達は
自ら徐行や一時停止を遵守しているのだろうか?
歩行者に配慮した走行ができているだろうか?

「なかなか予期しないような突発的な状況に遭うことも十分にある「公道」ということを気にせず、
身勝手に公道レースを楽しむような感覚で無闇に速度を上げて走行していないだろうか?」

己の事故防止への意識の低さと安全軽視を棚上げにして
「あいつらは危ない」ということにすれば、交通安全が保たれるのだろうか。

そもそも、大抵のイヤホンをせずに自転車に乗っている人も「交通ルールなんて遵守するわけがない」
という感覚で走行していなければ、現実的な事故防止にならないと思うがどうだろうか。

●「強引な解釈で危険なイヤホン走行を合法のような錯覚をさせようとしている」
という人がいれば、とりあえず
「こちらで47都道府県の遮音関連の条文を全て提示している【遮音(47都道府県別)条文】ので、
お住まいの地域(都道府県)の条文を確認してください」と言いたい。

その上で短い条文を読み込んでも違反と信じてやまないのであれば
警視庁・道府県警単位の「"一般人にも口調が丁寧な道交法の詳しい人"に」直接
単に「イヤホンなどを着用し音楽を聞いていること"だけ"で違反に問えるかどうか」
確認してみることを薦める。

その際「交通に関する音などが"聞こえるかどうか"は無関係で」ということを
念入りに強調して確認してみれば、
「聞こえているのかどうかという主旨のため、聞こえるのであれば法的に問題がない」と分かるだろう。

「但し、事故を起こせば違反に問われる」という場合でも、
道交法71条「その他の規定」から派生する条例である遮音関連の"間接的な"因果関係を導き出すことに時間をかけるよりも、
道交法72条で直接規定のある「救護義務に違反するひき逃げ」や、
道交法70条「適切にブレーキ等の操作を行い、他人に危害を及ぼさないような速度と方法」のような、
「悪質な人命軽視や事故の結果」を優先される可能性は高いと見る。

「徐行・一時停止無視」が原因でもあまり優先されている傾向が見られないことは残念だが、
(専門家風の人達も含む)マスコミ的には本質を一切考慮せず、
根拠の乏しい感想や印象論で「イヤホン自転車は危険」と当面は過度に問題視するのだろう。










●以前のニュースの追加記事

www.nikkei.com/article/DGXMZO39492020Y8A221C1CC0000/
警視庁は2018年11月、30代の医師の男を重過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで書類送検した。

事故は東京都大田区で18年5月中旬の午前8時ごろ発生。
都内の医師が運転する自転車が一時停止の義務を怠り交差点に進入、乗用車に接触した。
避けようと急ハンドルを切った乗用車が近くにいた自転車の40代女性をはねた。

交通問題に詳しい加茂隆康弁護士は「交通事故の関係者は自分が人をはねていなくても、
今回のように事故を誘発した場合にはけが人の救護義務が生じる。
何もせずに立ち去れば『ひき逃げ』に問われる可能性がある」と説明。
「自分が事故に関係しているか曖昧な場合でも、救護すべきだ」と指摘する。
しっかりと今回の要点である救護義務について触れているのは分かる(本来当然)として・・・

ここでは肝心の【一時停止の義務を怠り】については補足説明なし。
どうしてこう必要な項目が毎回揃っていないのか。

一方で・・・
また、加茂弁護士は「イヤホンをつけて外部の音を聞こえないようにするのは運転をする上で極めて危険」とも強調する。
「イヤホンをつけたり、傘を差したりしたまま自転車を運転し、事故の原因をつくった場合、
過失を問われる可能性は高い。乗用車と同様に運転には注意が必要だ」と警鐘を鳴らす。
やはり遮音状態を危険視する方向。
確かに現状では47都道府県全て「聞こえないような状態」そのものが
(原付などの免許取得時に聴覚不問ということを無視しているにも関わらず)違反なので
危険以前に「各地域の条例を見る限りでは」走行不可。

しかし、「極めて危険」という感想の根拠が乏しいのが残念。
「自転車で乗車中のイヤホン使用は危険」ということは、
逆に言えば「周囲の状況を"聴覚で"把握することは間違いなく安全に繋がると考えている」と思われるが、
やはりそれは「思い込み」の域を出ないと思わざるを得ない。

※イヤホン着用で音を流さないほうが、環境の情報量が増えるので
 「ヘルメット着用のように全く無意味というわけではない」ということは無論理解できるが、
「聞こえていれば一時停止も救護義務も守り、極めて危険な状況を作り出さない」という方向は無理がある。


そして、ここで注目しておきたいのは「乗用車と同様に」という箇所。

これは「カーオーディオと同じ括りで考えたときに」「運転には注意が必要」ということで、
言い換えれば、
「自転車で音楽を聞きながらでも

【絶対的に注意して運転するのであれば】

乗用車と同様に過度に危険視する必要はない」ということになる。


そして、忘れてはならない重要な点を付け加えるなら、
「ただし、現実的にイヤホン着用で音楽を聞きながら自転車で走行している人達"も"、
「その他のイヤホン非着用の自転車と同様」に、

【一時停止の重要性を大雑把な部分しか理解しておらず】

漠然と、「歩道ですれ違えないような場合には止まる」とか、「赤信号では止まる必要がある」程度でしか
交通法を遵守できていないのと、

「全国的に街頭での交通指導も自転車の一時停止を重視するような傾向が見られない」ということから、

【”止まる”を過度に軽視していること】を、

まずしっかりと改めて考えなければならない。

文章を読んで少し考えれば
「ほとんど守られていない一時停止が事故原因」として明白なのに、
まるで「イヤホン非着用であれば事故が起きなかったし、救護義務も果たした」というような
「問題のすり替えトリック」に嵌らないように注意を強く促したい。

ついでに罰則を強調したい意図で引き合いに出したと思われるが、酒酔いの部分は今回とは無関係の蛇足。
「つまり最終的に言いたいのは保険の宣伝」という余りにも残念な記事になっていないだけマシだが、
例えばここで環状道路の走行方法や泥はね運転禁止の項目に触れて意味があるのだろうかという。

どうせなら関連付ける意味として
「(非遮音状態で)一時停止を無視して起こった事故」を紹介して少しでも危険を認識してもらい、
「事故防止」を訴えかけるほうが遥かに意味がある。


●[東京]相変わらず「イヤホン強調事故」の記事

(最初の記事タイトルのみイヤホン強調なしだが、ギタリストという職業紹介も不要な印象操作に思える)
後述するが今回は「自転車同士の事故”ひき逃げ”で書類送検」が妥当。
ギタリストの男性書類送検 自転車事故で女性死亡、重過失致死容疑
www.sankei.com/affairs/news/181221/afr1812210031-n1.html
女性が死亡する自転車同士の衝突事故で相手を救護せずに逃げたとして、
警視庁下谷署は21日、重過失致死などの疑いで、東京都足立区のギタリストの男性(24)を書類送検した。
イヤホンを耳に入れた状態で、右手はアタッシェケースを持ち、左手だけで運転していたという。

男性は容疑を認めており、「歩行者を追い越すのに気を取られてぶつかった」と供述している。
事故後、「急いでいる」と言って立ち去ったという。
現場は国道4号上の歩道で、幅は約5・5メートル。自転車は相互通行できる場所だった。
状況をまとめると・・・
●自転車同士の事故で「時刻は夕方」
とあるので薄暗い状態だろうか。
灯火義務がある状況だったかどうかは分からない。

●【歩道】互いに歩道走行
【道路交通法63条の4】に違反していたかどうか。
徐行速度かどうや普通自転車通行指定部分があったかどうかも不明。
記事内にそれらを問題視している様子はないが、
徐行速度であれば「直ちに止まることで」恐らく事故は回避できたはず。

●【操作】ブレーキ操作が片手でしかできない状態
片手で前後同時にブレーキ操作ができる状態だったとは考えにくいため、
今回は直接的な原因として
【道路交通法70条】「ハンドル・ブレーキ操作などを適切に行い、他人に危害を及ぼさないような速度と方法」
に違反している。

●【積載】なぜ片手で持ち運んでいたのかという疑問
アタッシェケースをリアキャリアに取り付けた際に
条例の規定内サイズに収められないようなサイズであれば、
「そもそも自転車を使うこと自体が間違い」。

●【救護】救護報告義務を怠り現場から逃走
最も悪質な点としては【道路交通法72条】救護(報告)義務に違反。

●【遮音?】そもそも交通に関する音などが「聞こえなかった」かどうか不明
「イヤホンは事故当時の状態を示しているだけに過ぎない」としても
「イヤホンを付けていなければ片手運転をせず
「歩行者を追い越すのに気を取られず」
「ぶつかってひき逃げもしなかった」とは言えない。

自動車でカーオーディオをつけて、片手でケースを持ちながら、路地裏を走行中に
「歩行者を追い越すのに気を取られて」自動車同士で衝突事故になったとき、
「カーオーディオが原因だ!」と言う人が果たして存在するのかどうか。

以下イヤホン強調することが妥当と勘違いしている記事たち
www.fnn.jp/posts/00408263CX
イヤホン・片手運転でひき逃げ 女性死亡 男を書類送検

www.yomiuri.co.jp/national/20181221-OYT1T50084.html
イヤホン付け片手自転車衝突「まさか死ぬとは」

■逆に言えば、イヤホンをしていても、
(積載物の大きさ、速度、詳しい歩道状況については不明なので割愛)
片手運転はせず「歩行者を追い越すことだけに気を取られず」
事故を起こさない走行が絶対に出来ないとは全く思わない。

根本的に「歩行者も対向車も意識した予測運転とブレーキ操作ができていれば」
今回の事故は起きなかったと断言する。

よって今回の事故を受けて重視すべきは
【操作】【救護】の2点を重点的な問題として取り上げるべきだったといえる。

しかし、もっと言えば、片手運転も確かに問題だが「傘差し自転車が事故多発している」という
社会問題化させていない時点で警察としては片手運転を大した問題にする気もないのだろう。
(交通閑散な場所での走行が認められている地域もあるので複雑にもなる)
(※自転車での手信号は一般的に形骸化しているのと、使用時も一時的なものなので今回とは別扱い)

つまり
「自転車事故も救護報告の必要があるので、ひき逃げは違反になります」と
いう点を最も危険視する必要があるといえるので
相応しいタイトルとしては

「自転車同士の事故「ひき逃げ」で書類送検」

とあれば、最も簡潔で要点を絞った分かりやすく適切な表題と言える。

もし仮に今回の加害者がひき逃げをしなかった場合、
ブレーキ操作が適切にできなかったことで書類送検されたとしても、
イヤホン非着用であれば、
「なぜか強調することに意味があると思っている記者たちにとっては
さほど興味がない事故」としてわざわざ記事にはしなかった気はしている。

いや、今度は「ママチャリでも車道走行であるべき」とか
「ヘルメット着用や保険加入を促す"道具"として」
「歩道での事故」と強調したかもしれない。
(片手走行を過度に強調するなら傘差し運転を放置できないのであまり触れないはず)

■記事を精査するには読者自身の判断力が必要
そもそも事故を内容を簡易的に伝えるだけで、(紙面の都合や時間的な制約を含めて)
詳細な違反内容について条文等を紹介することもないため、
「まともな解説が付帯しているわけではない」ので、
結果的に「マスコミとしては無責任な内容に終始せざるを得ない」という側面も
理解しておくべきなのかもしれない。






●惜しい記事

otakei.otakuma.net/archives/2018121103.html
小学生以上の子どもでも、自転車を使わせる時に過度なスピードを出させない、
大音量の音楽をイヤホンで聞きながら自転車に乗らない・歩かない、など、
普段から安全に対する意識づけをしていくように心がけましょう。
「大音量」と書いていることは、遮音規制の条文内容を正しく判断しているといえるものの、
(意図的に削除されていなければ)「一時停止を守ること」という点に触れていないのが非常に残念。
事故防止には「(適切に)止まる=命を守る」と捉えておきたい。

●日常会話可能なヘッドホン(聴覚過敏)

withnews.jp/article/f0181212002qq000000000000000W07n10101qq000018469A
(音を流しているわけではないのと、自転車走行するとは書いていないので直接は関係ないかもしれないが)
自転車走行時に周囲の音まで完全に聞こえなければならないと思っている人達は
このような「聴覚過敏」でヘッドホンを装着しなければならないようなケースでも、
たとえ安全に留意し、どれだけ慎重に徐行や一時停止などを厳守していても、
「絶対に危険だから自転車に乗るな」というつもりなのだろうか。
個人的にはそのような考え方は到底理解できない。

●[大阪](イヤホン非使用と思われる事故でも)ひき逃げ容疑で逮捕

cyclist.sanspo.com/443238
逮捕容疑は11月12日午前7時50分ごろ、同区浮田の市道を自転車で走行中、
安全確認をせずに歩道から車道に移り、
自転車で対向してきた同市の会社員男性(39)の転倒を誘発。
男性に頭の骨を折るなどの重傷を負わせたにもかかわらず、逃走したとしている。
東京での"誤報としての"イヤホン強調事故と容疑としては同じ「ひき逃げ」。

イヤホンをして音楽を聞いてれば間違いなく"過度に強調して"書いていたはずだが
書いていないということは「非使用」と思われる。

非使用にも関わらず「歩道から車道に移るときに安全確認をしなかった」ことに対して、
【周囲の音が聞こえていれば安全を守る"だろう"】と根拠のない期待を持っている人達は一体どう思うのか。

事故を防ぐ安全な走行方法として紹介するなら
◆車道側であれば「相手は安全確認をして車道に移ってくるわけがない」ので、絶対に徐行!
◆歩道側であれば「相手はこちらを認識するわけがない」ので、絶対に一時停止(と確認)!

この場合でも結局は間違いなく
「徐行や一時停止して(交通状況をしっかり確認して)いれば」事故を防げていたはず。
どうあっても「徐行や一時停止など大した問題ではない」と言い張るような人がいないことを願う。



●弁護士でも問題の本質を見誤っていると思われる記事

www.bengo4.com/c_2/n_8961/
◆最初から結論ありきだったとは思いたくないが「弘法も筆の誤り」というべきか・・・
ーー書類送検された男性のどの行為が問題となったのでしょうか
「東京都道路交通規則では、イヤホンを使用して安全な運転に必要な交通に関する音
(車のエンジン音やクラクション、サイレンなど)又は声が聞こえないような状態で
車両等を運転してはならないと定めています。これは自動車やバイクだけでなく、自転車も同じです。

■東京都
www.reiki.metro.tokyo.jp/reiki_menu.html
(内容現在 平成30年10月15日)
「東京都道路交通規則」
第8条 法第71条第6号の規定により、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)の運転者が
遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
(5) 高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等
安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。
ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が
当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。
【安全な運転に必要な交通に関する音又は声】が【聞こえないような状態】を規制。
※「聞こえる状態」は規制されていない。

◆「交通に関する音又は声」に該当する具体例として、
東京の道路交通規則には具体的には書かれていないが、
三重県・大阪府・広島県では【警音器、緊急自動車のサイレン、警察官の指示、他】を挙げている。

さらっと「車のエンジン音」という意訳を混ぜ込ませているのがどうにも解せない・・・。
安全のために「自動車の走行中でも他の自動車のエンジン音が聞こえなければならない」のだろうか?
そもそも、エンジン音で他車を判断するような走行に頼るということは
「電気自動車を全く想定していない」ので事故の元でしかないのでは・・・?

今回、男性はこのルールにまず違反しています。
「高音でカーラジオ等を聞き」のような内容がある上に、
聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。」
とあるので
「着用そのものを違反とする内容ではない」ことは条文を見れば明らか。

また、「聞こえない状態」であったかどうかを
現場検証で確認したものが警察から発表されていたのだろうかという疑問。

当然「聞こえている状態」であれば違反になるのはおかしいし、
「事故を起こしたときは(音量や状態など関係なく)着用だけでも違反」のような法運用がされるべきでもない。
原付等の免許発行要件からも安全運転に聴覚を絶対重視する必要があるとも思えないし、
まして注意力散漫などという寝不足や考え事も含まれなければならない曖昧な基準に左右されるものでもない。

◆一時不停止について
加えて、報道によると、横断歩道もある住宅道路で、
一旦停止のある交差点に一時停止をすることなく進入しています。
その結果、実際に乗用車と接触しています。
そして接触した車がそのまま、交差点近くの女性と接触しました。
そもそも男性の運転する自転車が飛び出していなければ、接触事故は起こっていなかったでしょう」
各種報道では(意図的に?)ほぼ無視されているが、
この点については弁護士としてさすがに「客観的な感覚」を持ち合わせていることに安心する。
マスコミ的にはこの本質には触れて欲しくないところかもしれない。

◆救護義務について
今回、男性が書類送検されたのは、警察が事故の最も大きな原因を自転車の男性のイヤホン運転と
一旦停止をしていないことと捉えており、
その後、事故処理もせずに現場を立ち去ったことを悪質であると評価したのでしょう。
しかし、救護義務違反を最後に「オマケ」のような扱いで軽く触れているだけなのが、
「人命軽視」のような気もするのでちょっと理解できない。

★【道路交通法72条】救護(報告)義務
第七十二条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員
(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し
道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、
その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは
直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に
当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度
並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について
講じた措置を報告しなければならない。

「自転車でも救護義務は発生します!」くらい強調して欲しかったし、
今回の肝はむしろこの「ひき逃げ」が最も悪質と判断されたと思うので
この弁護士と感想は違う。

◆表題にもある「イヤホン自転車」という謎
何度も書いているように「イヤホン着用で音楽を聞いていたこと(またはそれが完全遮音状態であっても)、
その状態であれば絶対に安全軽視の走行しかできなくなるのだろうか?」と。
自転車は免許取得に聴覚試験のない原付やオートバイ以上に
エンジン音すら聞こえなければならないという意味での規制ではないはず。

遮音状態を悪質な運転の一種に決めつけるということは、
反対に「イヤホン非着用で音楽を聞いていなければ、安全を重視した走行を[する/できる](だろう)」という
「現実とかけ離れた理想像を希望的観測で勝手に作り出した」に過ぎないのではないだろうか。

もっと分かりやすく具体的に言えば、
今回の場合「イヤホン非着用で音楽を聞いていなければ「一時停止と救護義務」を遵守していただろうか。

イヤホン着用し音楽を聞いていれば、絶対に「一時停止と救護ができなくなる」という
根拠でもあれば、是非とも提示してもらいたいところ。

問題の本質は

【1】自転車でも「一時停止の義務を守らなければならない」

【2】自転車でも「救護義務措置を講じる必要がある」

ということを、そもそも「知っていた」かどうかと、「日常的に遵守出来ている」かどうか。

この2点について見直してもらう必要があるという意味で
事故に直結するにも関わらず、あまりにも日常的な「一時不停止」という根深い問題と、
今回特に「ひき逃げ」に焦点を当てて悪質と糾弾しなければならないはず。



「なんだ、やっぱりイヤホン自転車が悪いんだ」という誤った感覚を育てて欲しくない。

「イヤホンとかそれ以前に、一時停止も守らないうえに、救護もせずに逃げるとかありえない」
という人を増やさなければならない。

「違反の有無を過度に気にするよりも、どうすれば事故が起きにくい」かを1人1人考えて欲しい。



ここで勘違いして欲しくないのは、何も無闇に擁護したいわけではなく
むしろ「イヤホン自転車」を糾弾し、無くすことを目標に掲げることで
「事故の総数が減って交通安全に本当に繋がるのであれば」いくらでも批判すればいいと思っている。

しかし、(優先的な警告カード発行要件?のような謎の固定概念に捕らわれた色眼鏡を持たずに)
実際の事故の様子や問題点を冷静に判断すれば、
「徐行や一時停止」であることは明白であり、
それでも事故を起こしたとすれば「人命救助を最優先」しなければならないことが
「事故総数を減らし真の交通安全のあるべき姿」に違いないからこそ、
何らかの意図的なバイアスのかかった意見に惑わされるようなことがあってはならないとして、
微力でも反抗する必要があると思っている。

「原付等の免許発行要件に聴覚試験がない」ということに対して
根本的な矛盾が存在していることも忘れてはならない。