戦御村正 -剣の凱歌- 選評

ブランド unicorn-a / げーせん18
ジャンル 本格戦略SLG美少女ADV
メディア DVD-ROM
発売日 2016/01/29
定価 10,584円(税込)

選評1

【2015】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 15本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1456370991/
218:せんむら :2016/03/06(日) 01:54:50 ID:n0mmTjSA
【 タイトル 】戦御村正 ‐剣の凱歌‐
【 ジャンル 】戦略シミュレーションアドベンチャー
【バージョン】1.01f

1.はじめに
本稿はスレ内に漏れ聞こえてくるうめき声に誘われ、
「どうせなら選評にしてみるか」という軽い動機で執筆されたものです
またサウンド関連、戦闘演出関係はすべてカットしたうえでプレイ、
現在1ルートクリアにすら至っておらず、
バージョンの更新を以て一応の区切りとし、執筆することとなりました
以上のことをあらかじめご了承ください

2.本作について
戦御村正 ‐剣の凱歌‐は、
真田信繁の子孫にして、生まれ変わりと思しき主人公真田幸秋として、
いまだ幕藩体制の下にある架空世界の大日本帝国軍を率いて第二次大戦を戦い抜く戦略SLGである。
ゲーム部分は戦略MAPと戦術MAPに分かれ、
戦略MAPでは兵器の開発生産、都市の開発と治安維持を行い、
ヒロインや捕虜とのイベントもこの戦略パートで行われる。
戦術MAPでは編成された部隊を展開し、指揮官としてユニットを動かし勝利条件を目指すこととなる。

と、ここまでなら何ら問題はない。
むしろ粗筋にしても、OPにしても好感の持てる内容ではある。
が、肝心のゲーム部分がなっていない。
とにかく要らぬ手間を要求するのである。
戦略MAPの大部分は選択クリックで済むのだが、
問題は部隊の編成配置である。
編成は指揮官を選択、配備する兵器を最大四機まで選択するのだが、
このゲーム、一種の機体にいくつか兵装があり兵装選択もここでしかほぼ行えず、
編成した部隊の兵装は一度未編成に戻さねば変更できないので余計に手間取ることになる。
さらには牽引砲など攻撃する際に変形(攻撃態勢)を要するユニットに至っては、
使ってみるまでその能力を知ることはできない。
さすがに対空か対地かは判るが、そのユニットが変形するまで能力値は表示されず射程も不明のままである。

さて編成も終わり、いざ配置であるが、これもまた面倒くさい
都市あるいは戦場を選択し、派遣する指揮官を選ぶのだが、これがドラッグアンドドロップである。
筆者の環境が悪いのか、受付範囲が微妙に狭く、スクロールさせずリストの最下段を選んでも選択できなかったり、
画面下段の派遣枠に移動させても弾かれたりと地味にイラつかせてくる。
ここで注意しなければならないのは、
派遣された指揮官の編成はできないということである。
再編成したければ一度派遣枠から同じように外し、未派遣の状態にしなければならない。
当然そこからすぐに編成画面へと行けるはずもなく、
派遣画面から一度戻って編成画面へと行かねばならない。
とかく戦術MAPを始めるまでに手間をかけさせてくれるのである。

編成、派遣と終わりいよいよ戦術MAPだが、
派遣してもすぐ戦闘になるわけではない。
このターン戦うか見送るかを選択することができる。
見送ると選択画面を表示したままCPUの思考画面に移り、次のターンへとなる。
戦う場合、自分で操作するかCPUに操作を任せるか選べるが、
執筆段階のバージョンでは委任することはできない。
戦術MAPでは自軍行動→自軍配置→敵軍行動→敵軍配置の順に進む。
これを40フェイズ(ターン)繰り返し、勝利条件を満たせなければ次の戦略ターンに持ち越すことになる。

基本的にプレイヤーは侵攻側なので敵はすでに配置されており、
プレイヤーが配置すると敵の行動が始まるのだが、
当たり前と言えば当たり前なのだが、相性の悪い相手に突っ込んでくる敵兵はまずない。
例えば戦車に突っ込んでくる歩兵はいない。そうなるとどうするのか。
全力で逃げるのである。無駄に広いMAPを。
索敵(視界)範囲が設定されているなか、全力で逃げる敵が索敵範囲外に出ると捜索は困難である。
最悪これで持ち越しにされることもある。
なお、この事態は最初の戦術MAPから味わえるうえ、
その勝利条件が敵の全滅のみなので割と発生しやすい。

見失ったらロードすれば良いのでは?と思われる方もいるだろう。
基本的に戦術MAPでの即ロードは不可能と見た方が良い。
戦術MAPでロードすると、一部画面表示が戦略MAPのものとなり機能しなくなる。
このため一度ゲームを終了してからロードしなければならない。
ついでに言うならばユニットのダメージも避けた方が良い。
弾薬とダメージは基本的に戦術MAPが終わり、戦略MAP開始時にしかできないものと考えるしかない。
一応自軍基地に収容すれば補給と回復は行われるが、おそらくこれは防衛戦時のみであろう。
侵攻時は敵基地を占領して収容しても補給も回復も行われない。
というのも、どうやらこの戦術MAPの補給と回復は不具合があるらしく、敵も補給、回復しない。
難易度を上げればあるのかもしれないが、
3種ある難易度の2番目(普通)で発生しているので不具合の可能性が高い。
ユニットの運用においても移動→攻撃(アイコン)を選択→目標を選択→武装を選択と無駄に手順を踏むため、
先の不具合と合わさって要らぬ苦労を強いてくるのである。

3.終わりに
本作の特色はPC98時代を思わせるような不親切さと手間である。
イベント内にあるチュートリアルは一度読んだらロードしない限りまた読むことはできないし、
ユニットの情報を知るのも手間取るどころか、実際に使うまで判らないものもある。
編成や配置も無用な手間ばかりで、戦術MAPも細々とした操作を要求される。
またいまだ本作は「委任ができない」や「自動セーブができない」などの大きな不具合を抱えている。
それらはいずれ解決されるのだろうが、最悪セーブデータの互換のない可能性もあり、
さながら衆合地獄のようなやり直しを要求されるかもしれない。
現状本作は、いずれ出るであろう本作の続編の有料体験版と言って差し支えない。
ただ内容は十分に期待できるものであり、
今後のアップデートにより本稿が無意味なものとなり果てることを切に願うばかりである。

補足

242:せんむら :2016/03/06(日) 16:32:22 ID:n0mmTjSA
バグ・強制終了についてですが自分だと遭遇しなかったんですよね
士官名~はありましたけど、強制終了は一度タイトルに戻ろうとしたときになったくらいで
ロード関係については戦術MAPのセーブとロードは基本的に可能です
ただロードすると戦場全体MAPと表示操作ウィンドウが戦略画面のグラになるということです
多分これは、見送りの時も同じで、戦略画面の上に戦術画面を重ねてるせいじゃないかなぁ
だから読み込み不具合で、下にある戦略画面を透過して表示しちゃってるんだと思う
実害がなければいいんだけど、敵ターンになると画面のフォーカスが基本位置に戻るんだよなぁ

あと書きませんでしたが割と死にユニットが多いです
真上か隣接しないと撃てない牽引砲は有効ユニットだろうが、
一方的に反撃されてどうにもなりません
素直にカノン砲と高射砲を使いましょう
騎兵は軽車両扱いなので敵が支配している鉄橋を占領できません
素直に歩兵を使いましょう
ところで学徒兵をわざわざ生産研究する必要性ってあるんですかね
素直に敵はチハ量産して囲みましょう そして夜間は撃たないようにしましょう
囲んでいようが弾の無駄です

選評2

【2016】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1464969157/
364 :村正選評転載:2016/06/17(金) 23:56:47 ID:b/26c5r2
「戦御村正 ‐剣の凱歌‐」選評
ジャンル 戦略シミュレーションアドベンチャー
ブランド unicorn-a / げーせん18
発売日 2016年1月29日
価格 9,800円+税
バージョン 1.01l


1.戦御村正の概要とこれまでの経緯
このゲームは第二次世界大戦を舞台に、江戸幕府体制が続いた日ノ本が世界と対峙し、やがて判明する黒幕に立ち向かう物語である。
本作はシミュレーションゲームであり、ゲームの構成は、ヒロインとの交流や部隊配置等を行う戦略マップと、
実際にユニットを動かし勝利を目指す戦術マップからなる。

発売当初から戦御村正のひどさは際立っていた。1マップ目の「満州」をクリアしたと思ったら強制終了という通称「満州事変」。
さらに補給が一切できないというシミュレーションゲームにあるまじきバグ・・・この2つはしばらくした後に解消されたものの、
パッチを当てた際セーブデータの引き継ぎ不可「賽の河原システム」や、特定の地域で進行不能になり、
世界征服どころかアジア程度しか征服できないといった現象(戦術マップが全部完成していなかったから、
できている範囲しか進めないよう意図的に進行不能を仕込んだ疑惑)は、とても製品と呼べる代物でなかった。

2.現在のパッチについて
発売から4ヵ月半。さきほどあげたバグに限ればなくなった。
Ver.1.01aからはじまったパッチ配布は順当にアルファベットを重ねVer.1.01l(L)を迎えていた。
あまりにも不具合が多すぎたため、パッチの配布は基本的に毎週金曜日に固定され、
それでも公開できない時は謝罪文がアナウンスさたり、中にはGW直前にとりあえず配布された「Ver.1.01j2」や、
kパッチにおける「賽の河原システムのうえ1マップ目で配置しようとすると強制終了する」
という発売当初より状況が悪化したバグを、土日を休み月曜日にようやく対応したk2パッチなるものもある。
だが、そんなにもパッチを重ねても、いまだに不具合多数で完成品とはいえない状況が続いている。

3.戦略マップについて
ではこのゲームの基本的な流れを紹介しつつ、どのような現象が起きるのかを紹介したい。
タイトル画面にはいきなり不具合(未実装)が。項目のひとつに「シングルマップ」なるものがあるが、
クリアしたとしても選択できずいまだに未実装である。そして「はじめる」を押して開始。
長いくせに(公式ページの画廊→エピソード紹介→???①にまるまる掲載されている)
画面は山の風景だけで立ち絵が一切現れないプロローグ等を超え、まずは戦略マップ画面に入る。
ここで大抵の人はなにをすればよいか分からない。チュートリアルもただ各画面での項目の紹介だけで、
具体的な操作手順を教えてくれない。さらに一度見るともう二度と見れなく不親切設計である。

操作コマンドひとつである「逢瀬」という、ヒロインの一言で終わる極薄なイベント仕様(好感度を上げるための存在。
これとは別に個別イベントも用意されてはいる)もさることながら、何度か逢瀬コマンドを選択し続けるとすぐに
「士官名士官名士官名」と画面に列挙されるバグが発生。
+ ...
しかも、発売当初は士官名という項目をクリックしてしまうと強制終了する性質だったが、
パッチ更新によりページ表示から数秒後に強制終了してしまう時限性トラップに進化した。

ほかにも、自軍の編成・配置画面にて、スクロール等をすると脈絡もなく強制終了するトラップが仕掛けられている。
そのうえ、このゲームはディスクレス不可。ただでさえ再起動を強いられるなか、その都度ディスクチェックが行われる。
このように本ゲームはセーブが欠かせないが、運が悪ければ強制終了の際、直前にセーブしたデータも壊れ使えなくなる現象や、
上書きセーブ確認の際に「いいえ」ボタンを押すと、以後セーブしたデータが100%使用不能になるバグ(セーブ画面から戻れば回避可能)。
さらにオートセーブの項目があるにもかかわらず、発売から4ヵ月半たった今でも機能していないなど、不条理極まりない。

4.戦術マップについて
そんな困難を超え、なんとか兵器を生産し部隊を敵地に配置。すると戦術マップに突入する。毎度最初にする行為が、
配置などではなく「フェイズ終了」ボタンを押すということに違和感を感じつつも、ユニットを配置しなんとか進めていく。
この際にも、本来配置できないはずのユニットが選択可能になっている事があり(空母配置時等)、
実際配置してみるとこの戦場では使えず時空の彼方へ消えてしまうバグがある。配置を終えたらやはりセーブは欠かせない。
だが実際セーブはできるが、ロードをしてみると画面がバグり進行不能に陥る。
+ ...
これに関してはタイトルに戻ってロードすることで、安全にロードできるという自衛策があるが、
特定の場面(配置フェイズ)ではタイトルへ戻ろうとすると強制終了してしまうから注意が必要だ。

それらを踏まえようやく戦闘が始まるが、そもそも戦闘画面からして過去作の「大戦略シリーズ」とまるで見栄えの変わらない、
2016年のゲームとは思えないグラフィック。また本来であれば3Dアニメによる戦闘描写があるはずなのだが、4ヵ月半たった今でも未実装。
そして効果音一切なし。BGMについてはさきほどの戦略マップのBGMが引き継がれている。
もしBGMが退屈になったらセーブ画面を開くのが良いだろう。このゲームではどの場面、例えイベント中であれ、
セーブ画面を開けばその時のBGMがセーブ画面から戻った際にもにも引き継がれてしまう。

また、戦闘中脈絡もなく「ビットマップの作成に失敗しました」というウィンドウが出現し、しまいには進行不能になる。
+ ...
これは各ユーザーのスペックにより発生頻度が上下するようなのだが、筆者は発売当初はほとんど発生しなかった。
だが、公式で「戦術マップで不正終了する不具合に対処した」というアナウンスと同時に発生頻度が増加した。

ある意味息をもつかせない戦闘が終わり一安心。始まったイベントパートで早速上書きセーブ。
すると、なぜかテキストが進まなくなると同時に各コマンドが機能しなくなり進行不能になる。
ちなみにこの状態でタイトルへ戻ることは可能であり、さきほどセーブしたデータをロードすれば進行可能である。
だがそうすると、2つめのイベントがスルーされ、中には仲間加入イベントがスルーされたことで永久に仲間にできなくなるなど、
イベントシーンでの上書きセーブは危険である。

そして、イベントが終わり戦略マップに戻る。といった流れがこのゲームの基本的な進行である。全世界の戦場マップは100前後。
戦闘の勝利条件は基本的に敵目標都市の占拠であり、海マップや一部のマップは敵を全滅させなければならないが、
発売当初の全マップおいて隠れた敵を探しつつ敵を全滅しなければならなかった頃よりはマシになった。
だがそれでもマップ攻略には平均して1時間かかる。初見プレイでちゃんとセーブが機能しているのであればそこまで苦ではないかもしれないが、
発売から数ヶ月はセーブデータ互換なしの賽の河原システムが当たり前であったうえ、今後もそうである可能性は十分ある。
また当初実装されていなかったCPU操作委託コマンドはあるものの、まともに動いたためしがないため結局は手動になる。
さらに、最終決戦等で通常の戦闘とは別の特別なイベントマップが出現する場合があるのだが、
そんな重要な場面でも戦闘画面で退却を押したり、そもそも部隊未編成であっても、何事もなく勝利したことになりストーリーは続く。

5.ストーリー・エロシーン・EDについて
いまさらであるが、ストーリーについて問われると、特筆すべきことはない。特筆するほど悪い点はうかばないが、
他のゲームに比べて分量が薄いことは確かであるし、ブリタニア関係のイベントにおいては時系列矛盾が多数発生しており、
ある個別シナリオでまったく知らない敵キャラクター(トリスタン)が自軍本拠地で闊歩してたり、
先にあげた「逢瀬」でテキストは表示されているのに、一切ボイスが入っていないキャラ(ガウェイン)がいたりと問題はある。
エロシーン至っても、現在主流になりつつあるバックグラウンドボイス搭載してみたものの、
ヒロインが通常ボイスをしゃべる時であれ止まることはなく、同時に二言かぶって喘ぐヒロインの光景には萎える事この上ない。

そして、そんな逆境にめげずにエンディングを目指しても、条件次第では到達不可能に陥ってしまう。
このゲームは、特定の条件下でアルメリカ・ロシヤ・ブリタニア(アメリカ・ロシア・イギリス)
それぞれの本拠地を制圧することで3種類の大枠EDを迎えるが、
アルメリカEDに至ってはおそらく到達できた人はだれもいない(筆者未確認。本スレでアルメリカEDに行けたという報告がない)。
原因はある場所(ドーバー海峡)に侵攻できないためである。このゲームは序盤を除き、自軍領土に隣接した地点に攻め入ることができるが、
かの場所に至っては隣接していても包囲していたとしても侵攻することができない。
それに起伏してアルメリカEDを迎えられないこと繋がるのだが、ここでは割愛する。
ほかにも、ロシヤEDについてはEDフラグを持つ地点が敵のイベントにより制圧されフラグを失ったりする(回避可能)。


6.まとめ
ここまで列挙しても、バグはほかにもまだまだ多数存在している。早期ユーザー登録特典キャラクター(ヴァルフィリア)の立ち絵がなかったり、
各ユニットや士官の画像とそれに対応するアイコンがおかしかったり
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CG閲覧画面での差分数すらまともに書かれてなかったり等、完成品と言うには程遠い。
個人的にはキャラクターデザインについても一部の絵師の作風が突出しており統一感がないのはいかがなものかと思う。

本ゲームは当初一昨年末に発売予定であったが、延期を重ねた末今年の1月末に発売。
それほどの期間がありながら、テストプレイをしたのかすら疑われる形で発売された。
さらに、発売から4ヵ月半たった今でも致命的バグが多数存在、毎週金曜日には出るか知れないパッチを待つこととなる。
ここまで書き記して筆者は思う。製作者は買ったユーザーの事を考えるべきであると。
エロゲ人口の減少が叫ばれているなか、このゲームを信じ1万円近くを投じたユーザーは決して多くない。
それを考えれば未完成状態からの発売強硬や、展望のないサポート体制などはとてもじゃないができることではない。
今回の件で製作者は信頼を失った。クソゲーを世に出すことによる代償を製作者は思い知ってほしい。

7.戦御村正の今後
そして6月17日。公式は新たな対応として「プログラム制作会社を変更し、新規製品化に向け制作進行中」であることと、
「完成のした際には購入者に無償提供したく準備中」との発表がなされた。
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だが新規製品版がどのような形になり、そしていつ完成するのかはまるで分からない。
いずれにせよ、それらを水面下で進める製作者に、ユーザーはさぞ苛立つことになるであろう。

参考資料

不都合しました
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