| ブランド |
Miel |
 |
| ジャンル |
ADV |
| メディア |
CD-ROM |
| 原画 |
T-28 |
| シナリオ |
西矢沙広 |
| 発売日 |
2015/08/21 |
| 定価 |
2,160円（税込） |
選評
352 ：枝豆の人 ◆D2NUIMg9q.：2015/09/25(金) 20:58:29 ID:ieWSsR1Y0
作品名 ：人妻公然恥辱電車～携帯一つでお触り即ハメし放題他人の妻を粘着種付け寝とり～
ブランド：Miel
ジャンル：アドベンチャー
価格 ：パッケージ版2000円、ダウンロード版1500円(税別)
発売日 ：2015年7月24日(DL版)8月21日(PKG版)
容量 ：256MB(DL版、Gyutto経由)
本作「人妻公然恥辱電車」は、Mielによる低価格抜きゲーだ。
OHPに載っているヒロインの巨乳と性格設定に惹かれて本作購入を決意した筆者であっ
たが、同時に不安もおぼえていた。
「メモリが128MB、CPUがCeleronの333MHzで足りるとは、どれほど薄いゲームなのだろう
か？」と。
そしてインストールされた256MBのゲームを、俺はプレイし始めた。
主人公の森田至は冴えない独身中年である。
仕事の失敗(顧客を怒らせた？)から昼間に電車で帰宅することになるが、横を通りが
かったヒロイン・高木詩織がよろけた時に偶発的に胸に触れてしまう。男性に対し恐怖
症に近い抵抗感を持っているは、あまりのことに涙ぐんでしまい、その後の夫の過敏な
対応もあって至は痴漢に仕立て上げられてしまう。いわゆる痴漢冤罪であるが、少し違
うのは被害者(？)である詩織がきちんと誤解を解こうとしているところである。押しの
弱さもあって結局解けないのだが。
ほどなく逃走した彼に、ある中年男性が話しかける。彼は至に携帯電話を渡し、この
携帯電話を使えば望む状況が用意されると言った。電話の相手は「女全体を憎んでいる、
ある権力と金を持っている老紳士」だそうだが、結局彼が誰なのかは明かされない。そ
して手に入れた携帯電話を使って、至は詩織を手に入れるべく動き出すのであった…。
以上が大まかなストーリーである。物語が進むにつれ、ウブだった詩織は次第に変態
へと調教されていき、最後には至は詩織を夫から寝取ることに成功する。至にとっては
諸手を挙げて喜ぶべきサクセスストーリーなのだが、プレイヤーたる筆者にとっては、
同じ手を挙げるにしても意味が違った。ちょうど「＼(^o^)／」←これの意味が一般人と
ネット住人との間で違うように。
では、何がいけなかったのか。その理由を以下に述べることにしよう。
第一に、とにかく薄い。最初に感じた危惧は杞憂ではなかった。ゲーム全体を通して、
選択肢はわずかに1つ。しかもその後の進行に何の影響もない。実質的に一本道のストー
リーである。そして驚くことに、それが全てなのだ。デフォルト速度のフルスキップで
フルコンプまで一分。以前書いた「枝豆」の選評では三分で一段階目が終わったことに
憤っていたが、上には上がいた。CG数は15、シーン数は9。シーンには差分があるが、そ
れを合わせても84枚だ。
第二に、設定のずさんさである。OHPのキャッチコピーとヒロインの人物紹介を見てから
ゲームをプレイすると、合わせて12行の中にいくつかのおかしさがあることに気付く。
まず、キャッチコピー中で主人公・至は「電車内で」「強制わいせつの疑い」をかけら
れたことになっているが、作中では「駅のホームで」「痴漢の疑い」をかけられている。
前者は論外だが、後者は多少説明が必要だ。強制わいせつとは「暴行又は脅迫を用いてわ
いせつな行為を」行うことが要件だが、どこに暴行や脅迫の要素があったろうか。むしろ
無実の主人公に対して腕を締め上げるなどの過剰防衛を行った詩織の夫こそ、刑法の適用
対象ではないだろうか？(参照：刑法第176条)
次に、「夫は2才差の学校での後輩」「天然」という設定も死んでいる。前者の設定は、
活きていた場合悲しいことになってしまうが。つまり「絶頂という概念も知らない」わ
けだから、最低でも10年以上絶頂させたことがないわけだ。作中で「子供セックス」と言
われているのでもしかしたら活きているかもしれない(高校の後輩とした場合だが)。
また、作中で投げ捨てられてしまったのが、老紳士の設定である。彼は
・金と権力を持ち、
・至のことを初めから知っており、
・お咎めなしどころか周囲の協力を得られるほどの状況を作り上げる
と、実にご都合主義満載の人物である。筆者は疑り深い人間なので、プレイ中この人物の
ことや携帯を使うリスクのことがずっと心の中に残ってしまっていた。そして最後に詩織
を夫から寝取ることに成功すると、最後のシーンでは老紳士は出てこない。まごうことな
き公然わいせつの成立である。
そして作中で大いに活躍した携帯電話は、次に誰かに引き継がれていくようである。老
紳士が死んだらどうなるのだろう…などとどうでもいいことが頭に浮かんでしまう。
第三に、グラフィックスの残念さである。第一にも書いたが、1回で6枚以内しかCGが使
われないため、文章との乖離が生じている。一挙手一投足を丁寧に描写せよとは言わない
が、もう少し差分が多くてもいいのではないか。差分を抜きにしても、文中では剥かれた
はずの服をCGでは着ている、主人公がどう見ても中年ではないなど、基本的な部分でミス
が認められる。背景についても同様で、「ざわつく」電車の中は空車だし、昼と夜で車内
風景は使い回し(外は暗くなっているが)、さらにスーパーに陳列された野菜はまるで絵画
のようである。
褒めるところももちろんある。ヒロインはビジュアル・声ともに予想通りのエロさであ
り、抜きゲーとしての面目は保っている。ボキャブラリーも豊富で、声優の演技と相まっ
てボイス付きエロCG集程度の価値はあったと思う。ストーリーが余計だった。
余談だが、データを解析した結果、結構な数の未使用CGがあることが分かった。それら
は全て性器の断面図であり、1枚を除いて全てが未使用である。なぜ使用しなかったのか、
非常に惜しまれる。
参考資料
あと、強烈な違和感をおぼえたのがこの立ち絵。
絶対下の方はだけてる
絵の話が出てるついでに。
人体の話ではないけれど、色々気持ち悪くなる絵。
※注意
以下のコメントフォームは、誰でも好き勝手にコメントを残せるので、その程度のものだとお察しください。またここに何を書こうが本スレには無関係です。
最終更新：2015年10月02日 20:10
