2013年度 総評案3

2013年総評案3 大賞:明日もこの部室(へや)で会いましょう

952 名前:そーひょーあん3[sage] 投稿日:2014/02/10(月) 20:40:30.02 ID:tSXnsigT0 [2/9]
さて、今年もやってきましたクソゲーオブザイヤーinエロゲー板2013。
昨年は史上最高とも言われる盛り上がりを見せましたが、2013年もまた異常な盛り上がりを見せました。
特に、2014年に入ってから、8つもの作品の選評が投下されるというかつてない事態となりました。
しかもどの作品も残念ながら(クソゲーとして)非常に強い個性を持っていたのです…。

非常にハイレベルなクソゲー争いを制するのはどの作品なのか…では、順に見ていくことにしましょう。
※選評投下順ではなく、月ごとに紹介していきます。

2012年の盛り上がりの余韻残る1月、いきなりとんでもない刺客がスレにやってくることになります。
あの『SEX戦争』を手がけたスワンアイがおくる『リア充爆発しろ! ~変身能力手に入れたんだけど質問ある?~』(通称リア充)です。
物語の経緯が完全ダイジェストでおくられ、フルプライスとは到底思えない薄っぺらさに加え、
主人公を忌み嫌っているヒロインが唐突にデレたり、ヒロインの失禁を契機に始まる集団オナニー、
投げやりな個別ルート、更にヒロイン全員が彼氏持ちなのに処女というご都合主義的設定。
そのあまりにも酷いシナリオやテキストは、まさに『SEX戦争』の再現ではないかと思わせる出来です。
ですが、それだけではありません。今作を最も印象付けるのは、

『ずっぷ!ずっぷ!ずっぷ!ずっぷ!ずっぷ! ああ…もう出そう』

このセリフです。今作では殆どのセックスシーンでこの表現が使われてます。
このセリフはまたたく間にスレで多用されるようになり、そのあまりのネタ具合にAAまで作られるなど、話題性も非常に優れた作品でした。
そして、これだけの強烈な個性がある作品の登場で新年早々にスレ民を驚愕の縁に陥れることになりました。

同月にはILLUSIONより『プレミアムプレイ ~ダークネス~』も発売されました。
問題作『レイプレイ』の後継作かとおもいきや、明らかに未完成品と思わせるような3Dの荒さ、イミフシナリオ等、
3Dエロゲで定評があるメーカーがここまでやらかすか、とファンを失望させることとなったのです。

2月にはタイトル詐欺の上、考えるのを放棄したシナリオで『モテすぎて修羅場なオレ』(プラリネ)が、
雑なフラグ管理やゲームパート、シナリオのなげやり具合で『星彩のレゾナンス』(Yatagarasu)が順当にノミネートを果たしました。
引き続き3月には、お粗末なミニゲームや男を癡漢できるという新設定で話題を集めた『淫獄痴漢列車』(BLACKRAINBOW)が、
細かいクソが積み重なっているものの遊べる貴重なクソゲーとして『UNDEROID』(FULLTIME)がエントリーしたものの、
2月と3月は比較的平和に時は流れて行きました。

4月には安心と信頼(KOTYe的に)のブランド、softhouse-sealより『エルフと淫辱の森』が発売されました。
今作は端的に言えば『強化版くのいち』と表現できる作品で、アクションパートは『くのいち』以上にヌルゲー化したものの、
実用性等は改善が見られややクソ度は下がる…ただ『くのいち』が相当なクソゲーであったことから、
今作もやはりクソゲーとして十分成立する作品となっていたのでした。

同月には予想外のブランドからも刺客が現れました。Lassから発売された『少女神域∽少女天獄』です。
冗長でつまらない観光案内が延々と続く前半、難解文字や強調記号、豊富な世界史知識の濫用といった、
ライターのオナニーを終始見せつけられる後半の鬱グロ展開が問題となりました。
それに加えシナリオ本筋の出来はお察しレベルで、『死』という今作のテーマは非常に軽々しく扱われており、
絵や音楽の出来をかき消すほどの悪評となってしまったのでした。

4月は他にも、フルプライス相当とはとても思えない超短縮シナリオの『ナイものねだりはもうお姉妹』(Aries)がノミネートを果たしていましたが、
この2作品の影でひっそりと消えていってしまいました。

5月は3作品がノミネートしました。
まず1作品目はensembleの『お嬢様はご機嫌ナナメ』です。設定が無茶苦茶で基地外ヒロインしか存在しない雑なシナリオはともかくとして、
間違った経済知識を商業作品でひけらかすというライターの恥さらしが目立った作品でした。

2作品目は『Qualiaffordance-クオリアフォーダンス-』(Shelf)です。
今作はタイトル画面や設定画面から漂う旧時代の香りに加え、超展開電波シナリオ、雑なアニメーションで話題を攫っていきました。

ですがこれら2作品は序の口。3作品目、これが物凄い大物でした。Ex-iTより発売された『逃避行GAME』です。
マスターアップ後に発売延期という前代未聞の事態を経由して発売された今作は、まずはタイトル画面で面食らうことになります。
そう、前作(『ひよこストライク!』)では問題なく実装されていたのに、今作では「START」「LOAD」「END」しかないのです。

露骨に漂う未完成臭に我慢し進めていくと、妹ルートで鍵を握るだろう『秘密』は明かされることがなく、
ポルナレフもびっくりなダイジェストシナリオ。伏線丸投げは当たり前とシナリオを楽しませる気も皆無でした。
それに加え、特典CDをインストールしても機能しないというこちらもまた前代未聞のバグ…。

ですが、今作を素晴らしいクソゲーたらしめているのは、これらとは全く別の要素です。
今作ではバグにより、「???」というキャラのボイスがすべて「イラッシャイマセー」という女性ボイスで再生されてしまう…。
1月の『リア充』よろしく、こちらもAAが作られスレで一大ブームを巻き起こすことになったのです。
これらのバグは現在はパッチにて改善されているものの、発売当初の阿鼻叫喚は人々の記憶に刻みつけられることになったのでした。

6月には、ユーザーに(良くも悪くも)喧嘩を売ったメタネタで賛否両論を巻き起こしたニトロプラスの『君と彼女と彼女の恋。』や、
非常に地球にやさしいエコなボイス数で議論を巻き起こした『クラス全員マヂでゆり?!~私達のレズおっぱいは貴女のモノ・女子全員潮吹き計画~』
(MBS truth -Cherish Pink-)がノミネートを果たしました。

ここまでが上半期です。例年であればすでに『年末の魔物が…』となっているくらいの作品数です。
それだけ、2013年が非常に残念ながら、クソゲーに恵まれていた年ということでもあるのです。
では、続きです。

7月にはいきなり、超大物クラスの作品が現れます。ミルクプリンの『明日もこの部室(へや)で会いましょう』(通称部室)です。
ちなみにゲーム中では『部屋』と表記されている。どっちが正しいんだろうか?
旧時代を彷彿とさせる古臭く融通が利かないシステムは序の口。

まずは主人公の名前がゲームとサイト等の情報と異なるのです。
公式サイトでは『樫尾光』。ゲーム中では『勇次郎』…どっちが正しいのか。主人公は何者なのか。
極度の女性恐怖症…の割にはアッサリと克服?し突如としてベッドヤクザと化すのも基本であろうか。

共通シナリオはというと、盛り上がる箇所が全くない上、内輪ネタ・パロディでゲーム内のキャラのみが盛り上がり、
ユーザーは置いてけぼりを食らうこと100%でしょう。また、このゲームはフラグ管理が非常に難しいのです。
ヒロイン個別に入るには、『1日たりとも日数を間違えずに、その日だけ別ヒロインを選択する』ことが必要で、
ちょっとでも間違えようものならBADEND確定という鬼畜具合。

ですが、そこを乗り越えた所に最大の修羅が待っているとは、誰も予想はしていなかったでしょう。
どのヒロインの個別ルートも非常に短く、スキップ連打で数秒で終わるほどであるが、その内容も極めておかしい。
ゲーム本筋の『部活を守る』は宇宙の彼方へと忘れ去られるのはもちろんのこと、

・ただひたすらセックスするだけでエンド。部活?んなもん知らね
・撮影時に相手を興奮させれるスキルに目覚めて終了。部活?んなもん知らね
・文明人はあえて服を脱ぐことで知性を証明できるエンド。部活?んなもん知らね
・撮影時に相手を興奮させれるスキルに目覚めて終了。部活は何とか存続しました

この4ルートはまだいいです。はい。

・5年分の食料と燃料、水が備蓄された家に引きこもり、2年間服を着ず、一切外にも出ず、ひたすらヤリ続けるエンド
しかも、その間に細菌テロが東京で起こったりする…え?

どうでしょう?選評を見て纏めている自分でさえも『え?』と思うような内容です。
特に引きこもりニートエンド…突っ込みどころが満載過ぎます。
ちなみにバッドエンドは窓からの飛び降り自殺であるようだ…。ある意味バッドエンドらしいといえばらしいですけどねえ…。

それに加え、スレの有志がgetchu.comの紹介文やあらすじが、実際の設定がどれだけ乖離しているのかを検証しました。
すると、とんでもない程乖離していることが明らかになったのです。

ちなみに、主人公の名前の長さを無限に改変して遊べるのは、せめてもの幸いだったのかもしれないですね。

7月はメンヘラ女の怖さを身にしみて感じることが出来る『雨音スイッチ』(黒鳥)が、
8月にはタイトル詐欺ゲーであった『聖ブリュンヒルデ学園少女騎士団と純白のパンティ』(One-up)がエントリーされましたが、
大きな話題にはなることありませんでした。

部室騒動も冷めやらぬ9月、誰しもが全く予想していなかったブランドから、強烈な作品が現れるのでした。
SAGA PLANETSの『カルマルカ*サークル』(通称カルマルカ、H&S)です。
今作は各ヒロインや主人公に、七つの大罪をモチーフとした罪がかけられ…という話なのですが、
その『罪』の一般的な内容と、ゲーム内でのそれに伴う設定や行動が滅茶苦茶で、ゲーム序盤から意味不明なシナリオを展開することになります。
それら初期設定を我慢して読解していくにも、帳尻合わせ、ご都合主義、ポルナレフはごくごく当たり前。

また、今作は昨今のエロゲよろしく複数ライターによる作品で、ライターが変わる部分〈共通から個別等)で登場人物の性格や、
共通ルートでの設定などが豹変したり、言論が矛盾することも日常茶飯事で、どうやったらここまで酷くなるのか、逆に疑いたくなるレベルでした。

ただ、今作はこれで終わりません。このゲームの紹介文を見てみましょう。『ハッピー&スマイルADV』と書いてありますね?
※現在は公式発表では『アドベンチャー』に修正されています。
この作品をプレイしたユーザーは、それこそ『憤怒の摩訶』に目覚めてしまいます。
ですが、『ハッピー&スマイル』がこの作品のジャンルであり、テーマであるのです。
これがスレで大きな話題を呼ぶことになり、複数のネタAAが作成されるなど、非常に大きなウェーブになったのでした。

同月では、前作主人公を悪意を持って貶し旧来のファンを奈落の縁に叩き落とした、
戯画の『バルドスカイゼロ』が順当にエントリーしました。
今作は先述の前作ディスにとどまらず、煽り口調だけで身もない会話、伏線丸投げの糞シナリオ、適当すぎるバトルパートが問題となりました。
また、それだけにとどまらず、『分割商法はしない』と宣言しておきながら、『バルドスカイゼロ2』を発表するなど、
メーカーがどれだけユーザーを舐めきっているのかがよく分かる作品でありました。

また、これら以外の9月の作品では、シナリオの短さや犯罪行為の数々を指摘された『ノブレスオブルージュ』(チュアブルソフト)や、
翌月の10月には、またしてもコンセプト無視の『いたずら学園』(REAL)がエントリーされています。

11月はH中に『キモッキモッキモッキモッ』というボイスが流れるバグと、旧作と互換性のないシステムが目立った『3D少女カスタムエボリューション』(Bullet)
誤字脱字の多さや、妹ゲーである必要性を疑うシナリオであった『妹*シスター -My sister-』(fleur-soft)がエントリーしました。

その中でも話題をさらったのは、ALcotの新作『赤さんと吸血鬼。』でした。
短い上にポルナレフ展開のオンパレード、それに加えて、文章量の不必要や水増し、伏線の放棄が目立つ作品でした。
そもそも、『赤さん』がゲームの鍵を握るのかというと、全然そんなことはなかったのですから笑いものです。

12月は、ALcotからの独立組によるGLaceの作品『Timepiece Ensemble』の選評が投下されています。
今作は、狭い場面設定の中でつまらない冗長なシナリオが延々と続く上、個別に入ると超展開のオンパレード、
更にCGとテキストで違いがあるなど、スタッフ間の連携不足が深刻なことが伺えました。
それだけでなく、本作を理解するには、一応は他メーカーであるALcotハニカムの旧作『1/2 summer』をクリアする必要があり、
なぜ他ブランドの、しかも地雷作と世界観をリンクさせるのかと謎は深まるばかりでした。

ですが、12月はこの大物を忘れてはいけません。『JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~』です。
KOTYeではおなじみのアーベル系列の作品で、シナリオの薄さやゲームの趣旨をゲーム内で否定する主人公の存在、
投げっぱなしの設定などなど、シナリオ面での地雷具合は相変わらずでしたが、
今作はそれ以上に盛り上がる要素があったのです。

それは、『枝豆』です。初見の方は頭に疑問符を浮かべていることでしょう。
このゲーム内において、女性器のモチーフとして、なんと『枝豆』が使われているのです。
確かに、鞘とそこから出た豆は、女性の外陰部と陰核に似ている気がします。
また、このCGには差分があり、クリトリス(豆)に注射器を突き立てているものもあったりします。
この点はこのゲームをもはや笑いへと昇華させており、スレでも大いに盛り上がるきっかけとなったのでした。


以上が今年の全エントリー作になります。では、まずは次点から発表しましょう。

次点は、
『リア充爆発しろ! ~変身能力手に入れたんだけど質問ある?~』
『逃避行GAME』
『カルマルカ*サークル』
『JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~』

大賞は、
『明日もこの部室(へや)で会いましょう』

です。

例年、明らかに荒らしを目的とした選評が投下されるものですが、今年はそのような煽りは一切なく、
どのエントリー作も光るものがあるクソゲーだったのが印象的でした。

次点以上の5作品は、クソゲーとしてのクソさだけでなく、非常に大きな話題性をもった作品群でした。
『ずっぷずっぷ』『イラッシャイマセー』『ハッピー&スマイル』『枝豆』と、作品を代弁する表現が生み出され、
クソゲーとはバカにするものでなく、それを昇華させて笑いのネタとするという、ある意味クソゲーを楽しむ本質を示すものだったのでしょう。

その中でも、『部室』は特異なもので、まるで『異世界から持ち込まれた、人間には理解できない何か』とも言えるようなものでした。
総評を書くにあたって、最初、選評が何を言いたいのかを全く理解できず、これは本当にエロゲなのか?商業作品なのか?と疑った程です。

2013年を振り返ると、『フルプライス相当のボリュームなのかどうか』というのがひとつの大きなクソ要素となり、
シナリオ単体での強烈なクソゲーというのも非常に目立った1年だったと思います。
エロゲー業界はジャンルの偏りやメーカー乱立による売上分散、違法ダウンロードなどとの戦いの結果ジリ貧と言われて久しく、
中々思うような制作が出来ないのもあるのでしょう。
明らかにマンパワー不足、制作費不足といった作品が、KOTYeエントリー作以外でも多かった印象を受けます。

ですが、クソゲーオブザイヤーの趣旨は変わりません。ただ罵倒するだけなら小学生でも出来ます。
このような作品でも、笑いへと昇華し楽しむことが今後も一番求められることでしょう。

どんなクソゲーでも、笑う門には福来たる…2014年も楽しく笑って過ごしましょう。