JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~ 選評

選評1

【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 59本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1389714864/
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名前:「JK辱処女」選評 ◆aWf50BmN.M [sage] 投稿日:2014/01/26(日) 06:21:28.93 ID:IXy5GZLA0 [6/17]
ふむ、なら今から投下しておきますか。

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「JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~」選評

年の瀬も迫った12月30日、1本のソフトがひっそりとダウンロード発売の日を迎えた。
古豪アーベルの系列ブランドRed Labelから発売された「JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~」である。
同ブランドからの作品は前年11月以来である。
ウェブサイト内の情報から察するに、アーベルグループは2月に立ち上がったばかりの新レーベルRed Rebelにばかり力を入れていたようである。
そのことは、グループ中核をなすはずのAbelSOFTWAREブランドから最後に出たのが2年前の覇者「ゾンビ」であることからも察することが出来る。

さて、公式サイトの特設ページには「ダウンロードランキング第一位獲得!」の文字が躍っているのだが、
ストーリー・人物紹介・CGが公開されたのはなんと発売後の1月7日である。そしてサイトの最終更新も1月7日である。
いったいどうすればDLランキング1位を取れるのだろうか…。販促のためのブラフではないのかと疑われても仕方がない。
ちなみに選評執筆時には発売から1ヶ月ほど経っているが、感想の類はどこにも見られない。
購入者の秘められた悲しみ・怒りを晴らすためにも、本選評を上梓しようと思う。

本作はいわゆる低価格抜きゲーであり(DL版2980円)、ヒロインは1人である。
それゆえかフルボイスでも242MBというサイズになっているが、伏兵は別のところに隠れていた。以下、その実態を明らかにしていこう。

 主人公は三十路童貞ニート、ヒロインは中高一貫の女子校に通う高校2年生。2人の出会いは、主人公が道端で落とした政治・経済の教科書をヒロインが拾ってあげたことである。
偶然にも前日返ってきた政治・経済のテストの点数が悪かったことで落ち込んでいたヒロインに対し、主人公は「それなら教えてあげるよ」と安請け合いする。

 …実は出会いのシーンの前に既に2人が行為に及んでいるシーンが存在する。本作ではこのような時空ジャンプが頻繁に起きるため、時系列を頭の中で整理しながら進めていかなければならない。あたかも2009年KOTYe覇者のりんかねのように。
また同シーンでは、ヒロインが主人公のイチモツをしゃぶるのだが、テキストが進んでも画面は全く動かない。上目遣いになろうが、考え事のせいでイチモツが萎えたのを悲しもうが、裏で流れ続けるチュパチュパという音とともにヒロインは無心にイチモツをしゃぶりつづける。
低容量の原因は、ここにあったのだ。

 画面が動かない弊害は、様々なところで現れる。すなわち、テキストと画面が一致しないのだ。「ベッドに仰向けになったヒロインが胸を出し、、パンティーを脱いで無毛の秘所を開帳、見られるのを恥ずかしがって脚を閉じる」というような動きのあるシーンでさえ、
最初から胸を出してパンティーを穿いたまま動かない画面で済まされてしまう。
このような有様なので、ヒロインの破瓜&主人公の童貞喪失シーンのCG枚数は、わずかに5枚である。人生一度きりのイベントがこれではあんまりである。

キャラクターたちが動かないならば、背景も動かない。いつ日付が変わったのかの描写がないために、プレイヤーから見れば一晩で何度もプレイしているように見える。やっとシーンが変わったと思ったら、公園で多人数プレイである。
警告が遅れたが、ゲーム後半はこのようなアブノーマル描写(首絞め、テープ緊縛など)がほとんどである。
 なお、公園プレイのあとは主人公の独白シーンに切り替わり、そこで終了である。投げっぱなしにもほどがあり、何の余韻もない。

ゲームはデフォルトスピードでフルスキップすると、10個以内の選択肢チョイス(外出しか中出しかぐらいしかないが)を含めても3分程度で終わる。1時間もあれば全ルートコンプは難くないだろう。
1ルートでCGが77枚(枠全体の4割程度)が集まってしまうあたり、シナリオの薄さとアーベルのお家芸である差分水増しが窺える。
ちなみに細かい点ではあるが、インストール画面を経由して起動しないとスキップが利かないということも特筆しておこう。
時空スキップ、動かない画面とあわせて、KOTYeの歴史をなぞっているかのような作品であった。

最後に評者の所見だが、このようなゲームに3000円近くを費やすのであれば、カップヌー○ルKINGを10個買って食べるほうが、より安上がりだし、より長い時間楽しめるのでおすすめである。
古豪アーベルは、ひっそりと、しかし確かに生きていた。だがこのようなゲームを出すくらいなら、死んでおいてほしかったというのが本音である。
ゲーム開始前に犯罪描写がある旨警告文がでるが、これは購入前には分からないことであり、それこそ優良誤認の犯罪ではないのかと思う。

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以上です。

選評 修正版

【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 60本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1390689310/
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名前:JK辱処女選評[sage] 投稿日:2014/01/26(日) 22:52:20.34 ID:IXy5GZLA0 [15/18]
「JK辱処女~純粋な心の持ち主ほど処女を好むという法則~」選評2

 年の瀬も迫った12月30日、1本のソフトがひっそりとダウンロード発売の日を迎えた。
古豪アーベルの系列ブランドRed Labelから発売された「JK辱処女~純粋な心の持ち主ほ
ど処女を好むという法則~」である。同ブランドからの作品は前年11月以来である。
 公式サイト内の情報から察するに、アーベルグループは2月に立ち上がったばかりの新
レーベルRed Rebelにばかり力を入れていたようである。そのことは、グループ中核をな
すはずのAbelSOFTWAREブランドから最後に出たのが2年前の覇者「ゾンビ」であることか
らも窺い知ることが出来る。

 さて、公式サイトの特設ページを開くとまず目に入ってくるのは、「ダウンロードラン
キング第一位獲得!」の文字が躍る一枚絵である。…のだが、ストーリー・人物紹介・CG
が公開されたのはなんと発売後の1月7日である。そしてサイトの最終更新も1月7日である。
いったいどうすればDLランキング1位を取れるのだろうか。販促のためのブラフではない
のかと疑われても仕方がない。なお、この一枚絵が含まれるプレイはゲーム中に登場しな
い。
 また、公式ブログと公式サイトで発売日が食い違っている(ブログ:12/27、サイト:1
2/30)が、このことに対する釈明は一切行われていない。
 ちなみに選評執筆時には発売から1ヶ月ほど経っているが、感想の類はどこにも見られ
ない。購入者の秘められた悲しみ・怒りを晴らすためにも、本選評を上梓しようと思う。

 本作はいわゆる低価格抜きゲーであり(DL版2980円)、ヒロインは1人である。それゆ
えかフルボイスでも242MBというサイズになっているが、伏兵は別のところに隠れていた。
以下、その実態を明らかにしていこう。

 起動するとブランドロゴ表示よりも早くヒロインの嬌声が聞こえてくるこのゲーム、CG
モードで確保されている枠は185である。あの容量の割には充実しているように見えるが、
実はそうではない。とりあえずゲームを始めてみよう。

 主人公は三十路童貞ニート、ヒロインは中高一貫の女子校に通う高校2年生。2人の出会
いは、主人公が道端で落とした政治・経済の教科書をヒロインが拾ってあげたことである。
偶然にも前日返ってきた政治・経済のテストの点数が悪かったことで落ち込んでいたヒロ
インに対し、主人公は「それなら教えてあげるよ」と安請け合いする。

 …実は出会いのシーンの前に既に2人が行為に及んでいるシーンが存在する。本作序盤
ではこのような時空ジャンプが頻繁に起きるため、時系列・場所移動を頭の中で整理しな
がら進めていかなければならない。特に時系列整理は重要で、スキップばかりしていると
いつ日付が変わったのか分からなくなる。その原因となるのが「動かない画面」である。

 先ほど挙げたシーンでは、ヒロインは主人公のイチモツをしゃぶっているのだが、とに
かく動かない。テキストではヒロインは上目遣いになっていたり、別の考え事をして萎え
てしまった主人公のイチモツを見て悲しんだりしているのだが、画面上では目を閉じてた
だひたすらに奉仕をしているのだ。これが低容量の正体である。このようなテキストと画
面のミスマッチは頻繁に起こるが、その最大の被害者はヒロインの破瓜&主人公の童貞喪
失シーンであろう。

 人生に一度しか訪れないこのシーン、テキストから読み取れるヒロインの言動は「ベッ
ドに仰向けになったヒロインが胸を出し、パンティーを脱いで無毛の秘所を開帳、見られ
るのを恥ずかしがって脚を閉じる」というものである。だが画面上では、「最初から胸を
はだけさせ、頑なにパンティーをはいたまま脚を広げてベッドに仰向けになっている」ヒ
ロインが見られるのだ。そしてその画面から挿入画面に移行するまでに、実に111クリッ
クを要し、これはこのシーン全体の3分の2を占めている。ちなみにこのシーンで回収でき
るCGはルート違いも含めて7枚である。30年近く童貞を貫いてきた主人公にとっても、こ
の扱いはあんまりではないだろうか。
 アーベルの名誉のために補足すると、プレイの種類は充実しており、それがCGの量に
つながっていると思われる。だがそれらの中には、「ロープで首を絞めながらの行為」
「主人公がヒロインにペニバンで掘られる」など、見る人によっては非常な嫌悪感を催す
ものも含まれているため、注意を要する。
 
 画面に関するもう一つの特筆すべき要素は、「枝豆」である。最初に登場するのはシッ
クスナインをするシーンであり、ヒロインの興奮が高まるにつれて豆の色も緑→ピンク→
赤と変化してゆく。クリ○リスの比喩表現としては斬新さがあり、評者も当初はこの点だ
けは評価していた。だが、枝豆の侵略は始まったばかりであった。
 本作のストーリー進行は2段階に分かれており、全部で25あるシーンのうち18までをコ
ンプリートすると第2段階が解放される。第1段階ではすべてのルートで最終盤に媚薬を使
った行為を行うのだが、ここでも注射器に刺された枝豆が登場する。「ああ、クリ○リスに
注射したのか」と思いきや、テキストをよく読むと腕に注射しているのである。ここにきて、
「枝豆=クリ○リスの比喩」という図式は崩れ、「枝豆とは何だったのか」という疑問を抱く
ようになる。
 さらにストーリーが第2段階に突入し、2人がレストランでひそかに行為に及ぶシーンでは、
枝豆は主人公のイチモツを象徴するものとして登場する。枝豆はヒロインの女性器の一部
からヒロインそのものへ、そして性別を超えて本作を象徴するシンボルへとその概念を進化
させていくのだ。

 そして最後のクソ要素は、ストーリー最終段階、ヒロイン出産後のシーンでのサブタイ
トル全否定である。以下に、問題のテキストを引用しよう。長くなるがお許しいただきた
い。
「この娘を幸せにするためなら俺は何でもやるぞ。最初の男が肝心だ。(中略)もしも、
だ。娘が綺麗に育つのなら……。俺が最初の男になっても良い。いや、俺が最初の男にな
るべきなんじゃないか?(中略)それがお前の幸せにつながるのだから……。」
 当然、娘だって最初は処女である。そしてサブタイトルによれば処女を好むのは純粋な
心の持ち主であるという。だが、勉強を教えるという名目でいたいけな女子高生を家に連
れ込み、中出しセックス・アブノーマルプレイ全開、あまつさえそのまま在学中のヒロイ
ンを妊娠させてしまうという主人公が純粋な心の持ち主とは思えない。ここに、自分の存
在意義を自分で否定してしまうゲームが完成したのであった。
 
 
 アーベルは死んでいなかった。1年間の雌伏のときを経て、クソの古豪は復活したのだ。
イラストに関しては毎度のごとく魅力的である。プレイの多様さも、多くのプレイヤーを
満足させるための方法として悪くない。システムにも目立ったクソ要素は見当たらない。
このように書くと普通以上のゲームができそうなものだが、動かない画面、枝豆、自己否
定の3つがそれを不可能にしてしまっている。必要なもの(CG差分)を入れず、必要ない
もの(枝豆)を入れたことで、普通未満のクソが排出されてしまった好例であるといえよ
う。
 
 最後に、購入から1ルートをフルスキップでクリアするのに要した時間が3分であったこ
とを記し、エロゲー史上初めて(と思われる)枝豆に差分を与えたアーベルの斬新な試み
への惜しみない賞賛とともに筆を擱こうと思う。

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以上です。
上で指摘されていた思考のぶっとびなどはあまり反映できませんでしたが…

最終更新:2014年08月04日 02:00