雛といっしょ 選評

選評1

【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 56本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1387883027/
339
名前:雛といっしょ 1/3[sage] 投稿日:2013/12/29(日) 14:23:39.94 ID:IW3CsBZ80 [1/4]
今年の5月、「逃避行Game」において明らかな未完成品の発売を強行し、「ひよこストライク!」で得た信用を一気に失ったブランド・Exitから再び問題作が現れた。
Sealやスワンアイに続いて常連化でも狙うかのごとく、年末に滑りこむように発売された第二の刺客の名は「雛といっしょ」。
前々作「ひよこストライク!」のヒロインの一人で、主人公の実妹である神楽鳥雛にスポットを当てたファンディスクである。

本作は製品の内容もさることながら、発売までの経緯自体もいわくつきであり、
マスターアップが宣言されたのがなんと発売日のわずか一週間前、さらにその数日後には宣言にも関わらず発売日を変更し、
「ひよこストライク!」「逃避行Game」と合わせてマスターアップ宣言後の延期を三連続で達成するという前代未聞の記録を残している。
とはいえ、これまでの行いからユーザーはそもそもマスターアップ宣言を信用していなかったため、
もはや呆れることはあっても驚くことはなく、「またか」「知ってた」など冷ややかな反応に留まるあたりに、前作がユーザーに与えた強い不信感が伺える。

このように発売前から既に危険な臭いを漂わせていた本作だが、案の定というべきか、
発売後に明らかになったその実態は、商品レベルにすら達していない、完全な欠陥品であった。

パッケージを開けて最初に目につくのはインストールディスクではなくメーカーからのお詫び状であり、
エラー表示と共にゲームが強制終了してしまう不具合のため、パッチが配布されるまで正常なプレイができない旨が記されている。
プレイ中に不意打ちされるよりはマシかもしれないが、インストール前からこれほどゲンナリさせてくれるゲームもなかなか珍しいと言えよう。
なお、このお詫び状は一度シュリンク包装されたパッケージを開封して封入されたものであり、
その後に手作業で再包装を行っているため、新品でありながら外装の状態にバラつきがあることを公式が認めている。
そのため、状態が悪いものに関しては交換に応じることを表明しているが、そんなところに真面目さを発揮するなら、
もっと前の段階で何か手を打つことができたのではないだろうか。

バグによる強制終了が起きてしまうゲームは他にも存在するが、
それらは特定の動作を行ったとき、あるいは不定期なタイミングでときおり発生するというものが多く、頻繁なセーブや注意深くプレイすることによって回避できるケースもある。
しかし本作はバグはそんな生ぬるいレベルではなく、プロローグの終了後100%の確率で、環境に関わらず強制終了するという凶悪なものである。
そのプロローグさえもそれほど長いものではなく、精読したとしても十数分、読むのが速い人であれば余裕で十分を切る程度のボリュームでしかない。
「逃避行Game」では予約特典ディスクの中身がダミーファイルであり、実質は空っぽだったことから、特典はフリスビーなどと揶揄されることもあったが、
ここにきて特典どころか本編すらほとんどフリスビーと化すという斜めの進化を遂げたのであった。

そもそも本作の開発自体は「逃避行Game」より早くに着手されており、
製作が発表されたのは2012年の1月で、去年の夏頃には発売される予定だったものが、たび重なる延期を経てようやく発売されるに至ったものである。
それでいてこの有り様では、これだけの開発期間があって一体何をやっていたのか? と思わざるを得ない。
2年近くも待たされたあげく体験版以下のボリュームでぶつ切りにされるゲームを押し付けられたユーザーの心境はいかばかりであろうか。

笑えないバグにより「ゲー無」を極める本作はパッチによる修正が明言されているものの、
前作ではユーザーから報告を受けるまでの二ヶ月間バグに気付かなかったと言い放ったことのあるメーカーだけにあまり信頼の置けたものではなく、
一度でも通しプレイをすれば絶対に気付く不具合を放置したままプレスしている時点で、不注意・故意犯のいずれにしても製作陣の意識の低さは明白である。

前作のように時間をかけてでも修正していくのか、あるいはこのまま逃避行をしてしまうのかは不明だが、
「ひよこストライク!」本編における雛のシナリオとキャラクターを評価して、一縷の望みをかけて地雷覚悟で特攻したユーザーのためにも、
一日も早い修正を心より願ってやまない。

選評2

【2013】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 57本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1388668705/
498
名前:雛といっしょVer1.2 1/4[sage] 投稿日:2014/01/04(土) 09:27:01.80 ID:/nI2Xone0 [1/2]
強制終了のため発売時点ではマトモにプレイすることすらできない重篤な不具合により、
未完成品どころか不完動品というべき、ゲームと呼んでいいのかさえ分からない状態にあった「雛といっしょ」だが、
発売から一週間が経過した1月3日に至ってようやくVer1.2パッチが公開され、ブラックボックスの重いフタもついに開かれることとなった。

未読のシナリオであることを示す未読マークが既読でも復活するなど、細かいバグは残っているほか、
公式HPのギャラリーに掲載されているCGのうち、未だ本編で確認することができないものが存在するため、
真の意味での完成とは言いがたく、今後さらなるパッチが公開される可能性はあるが、
公式の見解では現状をもって「初期の不具合問題は完全に回避できている」としていること、
強制終了により100%進行不能となる複数のポイントが解消され、本来の仕様どおりのシナリオを大部分は読み進めることができることから、
一応の完成品扱いとして、Ver1.0~1.1状態でのバグの詳細を含めたその内容をここに記しておく。

このゲームのシナリオは「記憶喪失編」「リハビリ編」「命令ごっこ編」「覚醒編」の4つのルートに大別されている。

初期状態のVer1.0では「記憶喪失編」に進むことしかできず、それ以外のルートを選択した場合は25クリック地点で強制終了、
「記憶喪失編」に進んだとしても結局10分程度で終了してしまうため、これ以上の進行は不可能。

Ver1.1では「リハビリ編」「命令ごっこ編」の二編に進行が可能となり、「3分の2は遊べるようになった」などと言われることもあったが、
この時点では「覚醒編」の存在が明らかでなかっため実際には4分の2ルートの解禁であり、しかも「リハビリ編」の内容の多くが削られているため、
実質的にはこの時点でも4分の1強程度の完成度でしかなかった。
またエンディングに辿りついてもED曲が流れないという不具合も存在し、
作中で使われた背景画像が数秒おきに無音で切り替わるだけの誰得スライドショーと化してしまっている。
後にVer1.2パッチが公開されたとはいえ、Ver1.1公開時点ではこの状態をもって完成品かのように振る舞う姿勢には疑念を抱かざるを得ない。

そしてVer1.2にて明らかとなった肝心のゲーム本編であるが……とにかくボリュームが薄い。
上記の4ルートのいずれに進んでも、スキップで1分程度で終了してしまうような短さしかない。

「リハビリ編」「覚醒編」では選択肢次第で展開が変化するため、4分でフルコンプとまではいかないが、
それらも中盤からの枝分かれであるため大きくボリュームを増すほどのものではなく、
フルスキップした場合、初期状態のタイトル画面から始めても10分強でコンプリートできるようなボリュームでしかない。
オープニングの2分、エンディングの1分半を含めているため、実質的なプレイ時間に換算するとさらに7分程度である。

ゲームによってスキップの速度には差異があるため、スキップ時間だけで一概には判断できないが、
このゲームのスキップが一般的なゲームに比べて爆速だったりするようなことはもちろんない。
より分かりやすい指標として、「雛といっしょ」とまったく同じシステム・UIを採用している「ひよこストライク!」で同様に計測してみたところ、
シナリオをフルスキップしても体験版に収録されている範囲を脱するまでに5分程度かかったことから、やはり本作の短さは際立っていると言える。
強制終了バグの存在により、初期状態では体験版にも満たないボリュームと評された本作であるが、
仕様どおりに完成されていたとしても体験版に毛が生えた程度のボリュームに過ぎなかったのである。

ミドルプライスのファンディスクであれば作品の内容が薄いのはよくあることではあるが、
本作は設定資料やデスクトップアクセサリ・システムボイスといった付加価値のない、純粋なADVゲームであることを考えると
それら事情を考慮してもやはり水準を大きく下回ってしまっていると言えるだろう。

しかし、ボリュームに関してはそれ単体で飛び抜けたクソ要素とまで呼べるほどのものではなく、
元々ファンディスクというものはある程度の「薄さ」は許容される傾向にあることもあって、クソゲーとしては後退してしまった感は否めない。

とはいえ、マスターアップ後の延期、手動による再梱包、パッケージを開けたと同時に目に飛び込んでくるお詫び状、
脅威の開幕強制終了バグ、そして自らパッチ公開期限を設定するも間に合わず、毎日のような延期を繰り返したメーカーの言行不一致な自爆ぶりなど、
本編以外の盤外戦において強烈な個性とネタ性を兼ね備えていることは確かであり、
総合的な判断によるクソゲー、もしくはネタゲーとしての評価は今後も避けられないであろう。

なお、見落とすほうが難しいようなバグを放置したままプレスしてしまっていること、
パッチファイルの解析によりCGやシナリオを追加した痕跡が伺えることなどから、
そもそもゲームディスクにはデータが入っておらず、後からパッチで補うため、
バグを装って意図的にルートを塞いだのではないか? という説も浮上しているが、
この点に関してはあくまで疑惑に留まるため、ここで深く言及することは控えておく。
ただ、事実か否かはおいても、事実だと思われても仕方がない行いを重ねてしまっているのは確かである。

このように何かと話題の絶えないEx-itであるが、
年末で行われたイベントでは2014年を予定した新作発表も行っているため、
今作を遺書として業界のEXITから逃避行することなく、色々な意味で汚名の挽回に期待したいところである。