きみと僕との騎士の日々 -楽園のシュバリエ- 選評

ブランド piriri!
ジャンル 少女騎士×学園青春恋愛決闘ADV
メディア DVD-ROM
原画 織澤あきふみ、osa、ぺろ
くらは、泉水真琴(SD原画)
シナリオ 玉沢円 , 風間ぼなんざ
音楽 水月陵
発売日 2014/01/24
定価 9,504円(税込)
CG数

選評1

【2014】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 59本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1389207266/

105 :きみ騎士1:2014/02/03(月) 21:42:05.16 ID:GWZlR/lh0
2011年の令嬢、2012年のくのいち、そして2013年のリア充。
3年連続で大物を輩出してきた1月発売のエロゲだが、2014年もまた、それらには劣るもののクソゲーとして十分な資格を持った一本が現れた。
それがpiriri!より発売された『きみと僕との騎士の日々』である。

先に断っておくと、本作には進行不能となるようなバグは無い。
またCG・BGM・CVなどはむしろ良質であり、シナリオも冗長ではあるもののまだ読める範疇である。
では、どこがクソ要素なのか。本作をクソ足らしめる理由は『設定の酷さ』に尽きるものであり、これ自体がバグと言うべき存在である。

まずは簡単な設定を説明したい。
あらすじとしては、主人公をはじめとした(幼馴染み同士の)第九神城学園のメンバーが、(とある女の子を救うため)騎士としての決闘に参加することとなり、他の十一校としのぎを削っていく過程で恋を育む、というものである。
また、メインヒロインの多くは各個に問題を抱えており、一人は(先の女の子が双子の姉であること)、一人は(病の母親がいること)、一人は(先の女の子が行方不明となる原因を作ってしまったこと)、などである。

さて、ここまでお読み頂いた方の大半は、これのどこが酷い設定なのか、と思われたことであろう。
同時に、読み辛い括弧書きに辟易したことと思う。
お答えしよう。これら括弧書きにした設定は全て『偽りの』設定なのである。

そもそも、幼馴染みではなかった。
そもそも、救うべき女の子は存在しなかった。
そもそも、双子の姉などいなかった。
そもそも、母親は黒幕が演じていたものだった。
そもそも、行方不明の原因などなかった。

これらは全てトゥルールートで一気に明かされる内容であり、ヒロインの個別ルートでは何ら判明しない。
個別ルートは全て『俺たちの戦いはこれからだ!』とでも言わんばかりに投げっ放しで終わるものばかりである。
先の『病の母親がいる』設定のキャラクターの個別ルートなど最も酷く、
「お母さんが危篤だから主人公と戦う→負けて記憶を失う→騎士になりました、はじめまして(ここで個別END)」
からのトゥルールートにおける
「実はお母さんなんていなかったんだよ!(by黒幕)」
は、それはひょっとしてギャグで言っているのかと目を疑った。

また、決闘に関しても設定を持て余した感が強い。
主人公たちと他十一校、計十二校で争うことになっているのだが、実際は体験版の時点で一気に七校が脱落する。
そして共通ルートの時点で他校との決着はほぼ全てついてしまい、トゥルールートでは決闘の設定が再燃するが、それももはや蛇足に近いレベルの話である。
加えて、主人公の持つ特殊能力が『幻覚を見せる』ものであり、ほぼ全ての決闘においてこれを決め手としてしまっているため、非常にワンパターンであると言わざるをえない。

かといって学園モノとしてはどうかと考えると、これもまた微妙な所である。
前述の面白みの無い決闘にシナリオの大半が割かれており、学園のシーンは一握り。
そこで面白さを演出できていればまた話も違ってきたのだが、残念ながら決闘の『繋ぎ』とした体でしか描かれておらず、キャラクターの魅力を感じさせるには不十分な出来であった。

まとめると、『最悪な設定が全ての邪魔をしたクソゲー』といったところだろうか。

最後になるが、サブヒロインのルートに関しては、騎士設定をぶん投げたごくありきたりなイチャラブであった。
…全部この路線でやってくれればよかったのに、と思ったのは、選評者だけではないはずである。


※補足1 決闘の最終的な勝者は一つだけ願いが叶うが、負けると決闘関連の記憶を全て失う設定である
※補足2 主人公は各校の代表である『筆頭騎士』というポジションであり、このポジションのキャラクターは全員何らかの特殊能力を持っている


以上となります。
支援等、ありがとうございました。

選評補足

122 :名無しさん@初回限定:2014/02/03(月) 22:12:45.96 ID:GWZlR/lh0
すみません、もう一つだけ補足させてください

※補足3 トゥルールートは、『行方不明となった女の子が双子の姉である』ヒロインのルートの続き

なので、そのルートのみが正史と化している感じです。
もっとも、他のヒロインのルートでトゥルールートの辺りまでを描いていたら、完全に鬱ゲーと化していたでしょうけども…

156 :名無しさん@初回限定:2014/02/04(火) 21:52:38.91 ID:Dyw6Pmu00
  • 共通
主人公とメインヒロイン4人は幼馴染み。
行方不明となった女の子・憂を救うべく決闘に参加。
冒頭、主人公たちは幻覚能力を用いて一気に7校を葬る。
その後2校を撃破、1校を事実上離脱させた状態で、残った3校(第一・第五・第九)は休戦協定を結ぶ。

何かと主人公と張り合う幼馴染みその1。そして、行方不明となっている憂の双子の妹。
個別ルートでは休戦協定の代わりに第一の面々と模擬決闘をすることになり、辛くも勝利。
最後は主人公との関係を瑠々花たちに告げるも、そんなのとっくに知ってたよ、と返されてEND。
…かと思いきや、直後の寸劇でトゥルールートへの繋ぎとなる第一の話が出て、今度こそEND。
(なので、慧ルートとトゥルールートは繋がっている)

  • 瑠々花
何かと無防備なお姉さん。幼馴染みその2。通称・るる姉。
何故か行方不明なはずの憂が姿を現す…かと思いきや明日奈と冬莉を味方につけて主人公たちと敵対し決闘開始。
主人公は瑠々花と昴我(第一の筆頭騎士)と共に戦いに挑み、憂の動きを物理的に止めることで憂は負けを認め、偽者であることを認め雲散霧消。
そして姫の願いを叶える力は満ち、主人公たちが願いを叶えに向かう所でEND。

  • 明日奈
頑張り屋な幼馴染みその3。通称・すな。
母が面会謝絶になってしまい、姫の願いを叶える力を母のために使うと決意したすなは、脱落した騎士の力を受け継いで主人公たちと戦うことを決意する。
主人公たちは悩むもすなを打ち倒す。
結果、すなは決闘に負けたことで主人公たちのことを忘れてしまい…忘れてしまったのならもう一度やり直せばいい、と主人公が決意した所でEND。

  • 冬莉
主人公とのセフレな関係を狙う幼馴染みその4。
四年前、冬莉は憂が行方不明となる原因を作ってしまったものの、そのことを忘れていた。
ふとしたきっかけでそのことを思い出してしまった冬莉だが、何故か再度行われることとなった決闘を前にして吹っ切れ、決闘に勝利する。
そして姫の願いを叶える力は満ち、主人公と冬莉が二人寄り添って扉の前に立った所でEND。

  • ヴィヴィアン
願いを叶える姫であり、サブヒロイン。通称・ヴィヴィ。
個別ルートでは何故か唐突に学園ラブコメ化。
特筆すべきことも特に無いが、恐らくこのルートのみパラレルワールド的な位置付けになると思われる。

  • 楽園の騎士編(トゥルールート)
第十二の騎士・春人の手紙を主人公が昴我経由で受け取り、内容をヴィヴィに確認したことで、『幼馴染みを救うために決闘に参加する』よう第九の面々が記憶を改ざんされていたことが発覚。
そもそも彼らは幼馴染みではなく、憂という女の子も最初から存在していなかった。
このことを知った第九の面々は混乱するも紆余曲折あって落ち着き、『決闘を無くす』願いをしようと決意。
しかし願いを叶えようとした所で、操られた第一の騎士・柚生が主人公たちの前に立ちはだかる。
その直前、ヴィヴィが負けた騎士の記憶を戻していたことで他校の面々も参戦し、柚生は敗れる。
そこで現れたのは、決闘の黒幕である真凛だった。

ここで真凛から明かされる役割は以下の通り。
明日奈…母親に皆のことを喋ってしまう役。明日奈がずっと電話で母親だと思っていたのは真凛だった
冬莉…本当は悲劇の原因を作ったのだが、それを忘れている役
慧…大切な双子の片割れを失くした役
瑠々花…特になし。バランス調整
雪隆…何も守れなかった役

最終的には慧が真凛を打ち破り、決闘を崩壊させてEND。

…と、大体こんな感じでした。
正直、個別でもトゥルーでも救われない明日奈目当てで買った人は怒っても仕方ないと思うんです

208 :名無しさん@初回限定:2014/02/05(水) 20:51:07.08 ID:6KvxI96u0
第十二の騎士・春人の手紙を主人公が昴我経由で受け取り…
という部分。
その手紙の内容は、以下の通りです。

僕(春人)は前回の決闘の参加者である。
行方知れずとなった仲間を救うため、幼馴染み同士で前回の決闘に挑み、最後まで勝ち抜いた。
だが、姫に願いを告げると、「ないものを救うことは出来ない。騎士たちは皆決闘のために役割を与えられている」と言われたことで記憶の改ざんを知り、ある者は逃げ出し、あるものは壊れてしまう。
そして、壊れた者が仲間の一人を殺害した上で願い(内容は不明です)を告げて叶えてしまったため、死んだ仲間を蘇らせるべく再び決闘に挑むこととした。
(なお、この説明の際の学園背景が第九になっていますが、実際に春人たちが第九に所属していたかどうかは不明です)

後に真凛が登場して語ったところによると、歴代の決闘勝者の願いは大半が「真実に耐えられない、記憶を無くしてくれ」だったとか。
(春人が前回の決闘の記憶を引き継いでいることから、前回の願いがそれでないことは確かですが)
実際、このことを真凛から聞いた主人公も「同じ状況だったら耐えられずに壊れ、記憶を無くしてくれと願っただろう」と感じています。
また公式紹介にも書かれている、騎士同士の恋愛が今回の決闘から禁止となった理由として、前回の勝者内でカップルがおり、それが前述の殺害に絡む結果となったから、とも書かれています。

さて、個別ルートENDを振り返ってみましょう。
慧ルートはトゥルールートに繋がっているともかくとして、瑠々花(>>159)と冬莉(>>161)のルートは、今からまさに願いを叶えようという所で終わっています。
春人たちと同じ理由付けでの決闘参加。
そして先の春人たちと同じように、カップルが成立している。
さらに(別のルートではありますが)主人公自身が「同じ状況だったら耐えられずに壊れ~」とも感じている。
…この状況から、個別ルート後の展開が幸せなものであると、誰が考えられるでしょうか。
春人たちと同じような末路を辿った、と考えるのが自然であり、また実際にそうなのだろう、と。

それ故の
 >個別ルートが打ち切り同然な上、その後…トゥルールートで明かされた内容を加味すると、どう考えてもBADENDにしかなり得ないので。
という書き方でした。
主人公が強く立ち向かって何とかなったんだよ! と思うにはあまりにも無理があります。

以上となります。

反応

+ ...

選評2

【2014】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 81本目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1403689385/
5481/5 [sage]:2014/07/01(火) 21:40:40.15 ID:bqIT1lOo0
大まかな内容については他の方が上げてくれた選評を参照してもらうとして、
ここではその中で触れられなかったシナリオの気になった点についてあげる。
全体にいえることとしては”説明”と”伏線”が不足しているという印象を受けた。以下いくつかの例を挙げる。

  • 神城市
本作品の舞台となる地域。神城の王の力により繁栄している・・・らしい。
と言うのも具体的にどのような恩恵を受けているのか語られていない上、
ほぼ学園から出ないのでそれを実感するイベントもない。
学園での生活にもそれらを感じるようなものはない。
そのため「決闘を無くす」という願いをかなえると、この恩恵を失うと言われてもあまりぴんとこないのである。

  • 神城学園
主人公たちが通う学園。第一から第十二までの分校があり、数字が小さい分校ほど実力が高い・・・らしいのだが、
戦闘自体が当たり前である世界観ではなさそうなので、何をもって実力が高いとしているか不明。
ちなみの「入学すれば人生の成功が約束される」と噂されているらしいが、それらについても特に説明はない。

  • 幼馴染ではなかった
前選評での問題点の一つ。個人的には設定自体は在りだと思ったが、
問題は伏線不足。ほぼ伏線なしでこの設定がいきなり出てくる上、
わりとあっさり解決する為、プレイヤーが置いてけぼりを食らう。
もう少し各個別ルートで伏線が欲しかったところ。

結論として、ライターが読み手のことをあまり考えず
書きたいことを書いたがためにプレイヤーが着いていけなくなってしまったのだろう

余談
本作品のキャラクター人気投票が行われたが、1位はメインヒロインでいいとして
2位は特典パッチにすらエロシーンのないサブヒロインであった。
どうにも、スタッフとプレイヤーの感覚にズレを感じる結果となった。

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