254 :星彩のレゾナンス選評@代理:2013/08/28(水) NY:AN:NY.AN ID:OEO98gpO0
タイトル 星彩のレゾナンス
ジャンル 学園伝奇ヒロインバトルアクション
発売日 2013年02月22日
ブランド Yatagarasu
価格 税込9,240円(税抜8,800円)
前書き
私は「この作品がいわれや噂だけで何の根拠もなく、バカにされる可能性があっては一ファンとして悲しいから」そういう理由でこの選評を書きました。
動機がスレの趣旨から外れていて申し訳ありませんが、一つの選評として受け取って頂ければ助かります。
そして、私はこのゲームが好きだからこそこの選評を書いた、という事をここに明記します。
この作品には今から挙げていくよくない部分だけではなく、キャラクターの設定や可愛いイラスト、
それなりに作りこんである世界観や設定、役者の好演など、確実に魅力といえる部分も沢山あるのですから。
この選評は基本的に作品のよくないところしか書いておりませんので当然ですが、
ここに書いてある事だけがこの作品のすべてではありません。それを忘れる事なく読んで頂ければ幸いです。
この作品がよい意味でたくさんの人に知ってもらえる事を一ファンとして祈ります。
酷評されている同級生ルートは、発表されているライターさんが執筆した訳ではないという事が判明しています。
しかし、作品についての選評なので特に言及はしません。気になった方はご自身でお調べになってください。
とても冗長な選評になっている事は自分でも理解しておりますので、面倒な方は要点だけ読んでくだされば大体のことは分かると思います。
そして、ネタバレが非常に含まれておりますので、お気になさる方はお気をつけください。
要点
・同級生ルートがあまりにお粗末過ぎる。
シナリオは話や会話がぶつ切りで繋がっていない上にみんな同じ展開で、問題の解決や話が投げっぱなし。
文章は基本的な文法と書き方すらなっていない文章力の低さで理解しづらく、相乗効果でとんでもないものに仕上がっている
・話の半分を占める同級生ルートがあまりに酷い事が、この作品の評価を下げる大きな要因だといえる。
これの前にはちょっとした設定の矛盾や展開の早さなど吹き飛ぶ
・上級生ルート・同級生ルート共に、ヒロインと一緒にいたらいつの間にか好感度マックスで、
恋愛感情を抱く過程や描写がすっ飛ばされている。主人公を含むキャラクターたちが、何故、いつ、主人公やヒロインを好きになったのかが分からない。
・本編は二ヶ月くらいしか描かれる期間がないのに、約半分近い三週間をダイジェストでお送りしてすっ飛ばした。
共通の三週間は何も進展がないのに、個別の数週間から一ヶ月程度の期間で急速に友達になったり恋仲になったりする。
唐突にヒロインと仲良くなったようにしか見えず不自然
・登場人物の呼称やキャラ同士の関係、そもそものキャラの設定など同一作品内でも矛盾する設定がある
・奈岐トゥルーでは絆の力で黄泉の封印を行うのだが、ロクに会いもしなかった人間と絆があるなんて無理がある。残念な終わり
基本説明
七年前に生まれ故郷の島に帰るとだけ言い残して失踪した母親を主人公が追い求めて同じ島へ向かい、そこで友情や恋、そして絆を結ぶ百合ゲー。
一年生
鼎(かなえ):主人公。母親を捜しに単身織戸伏島へ向かう 由布(ゆう):似非ツンデレで神住に憧れを抱いている
恵:弱気で引っ込み思案 真琴(まこ):事情があって鼎と敵対する 縁子(ゆかりこ):性格が悪く嫌味
二年生
八弥子(ややこ):人思いで天真爛漫 神住(かすみ):秀才で由布の事が好き
三年生
奈岐(なぎ):鬼子で煙たがられている 末来(みらい):母親と瓜二つの女性
その他サブ
未来(たかとうみく):七年前に失踪した主人公の母親で、実は封印の礎になり失踪した七年前に亡くなっている
頼継:崎曄女学園の理事長。 葉子(ようこ):鼎のクラスの担任で未来とは旧友。八弥子のいとこ
巫女:星霊石で魂を呼び起こして変身出来る人 一対:定義が二つあり、松籟会から任命される巫女同士のペアもしくは絆を結んだ二人
星霊石:変身するためのアイテム 松籟会:島の自治組織
穢れ:狼のような容姿をした化け物
黄泉:悪意や死が集まる場所で、穢れはここから生まれる 祠:奥にある門に黄泉を封じている場所
黄泉の封印:長い年月をかけて綻んでいて、封印に必要なものは強い巫女の魂、つまり人柱
ルート分岐のシステムは、共通ルートの最後にある5つの選択肢で上級生ルート・同級生ルートの大筋へと別れ、
上級生ルート・同級生ルートでいくつか出てくる選択肢で各ヒロインの個別ルートへと入っていくというもの。
個別ルートの共通した大まかな流れ
ヒロインと過ごす→いつの間にか恋仲になる→理由は違えど祠に向かう→白い穢れを倒す→母親に会える→エピローグ
1.作品全体で共通するよくない要素
●上級生・同級生ルートまでのあまりの雑さ
「島にやってくる→後日質問を受ける(5つの選択肢でここで上級生・同級生ルート確定)→三週間経ち――(上級生・同級生共に同じ)」
この作品は上級生・同級生・個別どのルートにせよ最大で約二ヶ月程度の時間で起きた事を描いていると
推測されるのだが、一対の相手が決まらないと巫女の話が動いてくれないとはいえ、
たった最大でも約二ヶ月しかない話で約半分近い三週間もすっ飛ばすなど雑にも程がある。
●仲良くなるのは話の都合か
三週間分のヒロインとの描写が一切ないのに個別ルートに入って数週間や数日したら恋愛感情を抱かれている為、唐突感が否めない。
キャラクター同士が惹かれあったり関わりを重ねたからではなく、
「個別ルートに入ったから」という話の都合で仲良くなったというようにしか見えない。
●描写されない心の機微、謎の恋愛感情
基本的には「おおまかな流れ」の通りで、ルート続きの煽りを食らった恵、やや特殊な立ち位置である末来以外は、
一緒にいたらいつの間にかとても仲良くなったり恋仲になったりしている。
恋愛で大切な、いつからそういう感情を持ち始めたのかや、恋愛感情を抱く過程や心の機微がほとんど描写や説明されていない。
由布・真琴ルート限定で恋愛感情に気づくきっかけは、雰囲気と流れで
エッチなことをしたら「嫌じゃなかったから好きだったんだ」というもの。
主人公はそれまでヒロインとは普通に友達として接していて恋愛感情があったか
のような描写もなく、ヒロインからも告白するイベントなどあった覚えはない。
エッチなことをした途端に恋愛感情がどこからか降って湧いてくる、超展開に思える。
●同じ作品内での設定の矛盾
これに関しては複数ライターなどの弊害もあるのだろうが、パラレル設定でもないのに
同一ゲーム内で矛盾があるのはどうかと思うので、一応矛盾を挙げておく。
頼継と末来は上級生ルートだと普通に話したりしているが、
下級生ルートだとお互いに不仲で海岸で会った時にお互い「顔も見たくない」というようなケンカ腰で終わる。
ラスボスは上級生ルートだ喋らず「白い穢れ」という名前で、
下級生ルートでは喋り「封印されし者」という名前である。人間ではないとはいえ、同一の登場人物の名前くらい統一するべき。
上級生ルートで真琴の口から「主人公の母親のせいで真琴の母親は意識不明の重体になった」
という話が出るが、本人の真琴ルートではそのような話は一切出ない。
上級生ルートの真琴は命令と私怨で動いているが、同級生ルートの真琴は家の命令のみで動いている。
もちろん主人公に対する行動や態度は違っており、同一作品内で同一のキャラであるのに、酷い齟齬がある。
同じキャラの、行動の原理となりうる重要な設定の擦り合わせすら出来ていない部分がある。
●情報の一極集中
重要な情報の9割は奈岐ルートで明かされるといっても過言ではない。
同級生ルートと八弥子ルートでは普通に伏線や謎は張られるものの、基本的に回収されることはないので、
その二つのルートを最後までプレイしても全くもって訳が分からないまま終わる。
キャラが好きな人以外は、奈岐ルートだけやればいいんじゃないかという状態になり、他ルートの魅力が圧倒的に不足する。
●奈岐・由布の共通の流れから個別ルートへの移行が雑
少しずつそのヒロインの方向へ寄っていくのではなく、数回出てくる選択肢でそのヒロイン寄りな選択肢を選ぶだけで、
出来事が起きたりしていきなりそのヒロインとばかり付き合い始めるようになる。強引で唐突。
●あまりにお粗末なシナリオ
由布・真琴・恵いずれのルートも、仲良くしていたら封印が綻んだので祠に行くという流れ。
ルートによって新たな情報が出て来る訳でもなく、全く同じ流れなので変わり映えせず、三人目を攻略する頃には飽きている可能性が高い。
基本的に話がぶつ切りであり、前後の関係がまったくと言っていいほどない。
「○月×日廊下で由布を見かけた ○月△日模擬戦があった ○月□日夜縁子に会った」
というような感じ。出来事をただ羅列したものを見せられているような感覚がする。
同級生ルートは4人の個別ルートがあるが、3つのルートが話は投げっぱなしで終わる。
由布ルートでは神住との関係の解決がなく終了、恵ルートではそもそもヒロインとの関わりをロクに描かず終了、
縁子ルートはおまけとはいえ母親捜しを諦めて終了。
同級生ルートは恵・縁子ルートは由布とエッチな事をした後に分岐するようになっているのだが、
どちらかといえば純愛な方であるゲームで、そんなことをした理由がよく分からない。
これでは主人公は簡単に他ヒロインに乗り換える尻軽に見えてしまうし、次のヒロインが余りもののようで非常に浮かばれない。
●由布ルート
ヒロインが尊敬する神住と主人公に挟まれてどうするのか、というところが肝心なルート。
葛藤する描写はヒロイン視点であり、日常の合間にぶつ切り気味で入ってくるのでやや違和感がある。
一応ヒロインは神住か主人公か必ず選ぶことになるのでそれは解決する。
が、解決しない点もある。葛藤は解決したが、選ばれなかった神住との関係は解決出来ていない。
ヒロインと付き合い始めた後に、2対1で神住と意思の疎通をしておらず、それでいいともよくないとも言われていない。
終わり方も、結局神住は色々あって勝手に病んで入院して、
ヒロインと主人公は「今度は胸を張って紹介する」という能天気で先延ばしなもの。投げっぱなしエンド。
●恵ルート
由布が神住と付き合い始めたので、あぶれてしまった主人公とヒロインは惰性で付き合い始める、という悲惨な始まり方をする。
始まりだけでなくシナリオそのものも悲惨で、ロクなイベントが起きず、話が始まってから終わるまでがたったの三日しかない。
その三日間で起きるイベントも、集まりでやむなく集まった時には二人のいちゃつきぶりを見せ付けられ、
一回目のエッチシーンは封印の綻びで中断する、など主人公とヒロインとしては散々なもので、キャラに同情せざるを得ない。
極めつけはエンディングの後のちゃんと最後まであるエッチシーンで、
他ルートのエピローグの位置にそれを持ってくるとは、取ってつけただけという感じが凄まじい。
内容も薄く、二時間もあれば読み終える事が出来る。
一応ヒロインなのでエッチシーンと最低限の話は入れなければならないのでとりあえず作った、という製作側の都合が透けて見える。
ヒロインが「自分は病みそうだ」というような事を言うのだが、特に病んだり
闇落ちするようなこともなく話は終わる。伏線が完全に投げっぱなし。
しかし正直言うと伏線というよりは、主人公がヒロインの為なら何でもするという
仲の睦まじさを出したかったのだろうと窺えるが、その後の展開に何か影響がある訳でもないので疑問を残すだけになっている。
余談であるが、このヒロインは一人だけ武装や攻撃スタイルが特殊ということが由布ルートで
言及されているのだが、当然こんなシナリオで何故なのかという謎が明かされる訳もなかった。
●真琴ルート
ヒロインは家の命令で主人公と仲良くしようとするのだが、出会った日から一緒に昼食をとったり
それなりに和気藹々と話をしたりと、かなり展開が早く違和感がある。この前海から突き落としてくれた人と同一人物とは思えない。
ちなみに海から突き落としたことへの謝罪は、ちょっとした会話の中の一言で簡単に終わる。
主人公は根に持たない性格とはいえ、もう少しハッキリそれだけに対して謝罪した方がよいのではないだろうか。
仲良くなろうと話した後に、模擬戦でヒロインが殺気を放ったと描写されたり、
仲良くなった後は高遠と名字呼びになったはずが一部のシーンで「お前」「貴様」呼びになったりする。
同級生ルートの共通の話にそのキャラクターのエピソードを挟む構成の為か、こうした矛盾がたまに起こる。
ヒロインの家は近代に入って体外受精で子供を人工的に作っており、
生まれた子供には「母親に会いたければ家の言うことをすべて聞け」といい、都合よく動かす道具にしていた。
ヒロインもそうして生まれた人間で、母親は病院で意識不明の重体になっていると教えられていたが、
実は産みの親は性格の悪いヒロインをこき使うだけの叔母だった。
しかし、上級生ルートでは「母親は移送した」などちゃんと存在しているかのような描写がされている。
存在するのかしないのか、どちらなのか。
矛盾するような話に思えるが、いると教えられていた「意識不明で重体の母親」などというものがそもそも存在していない、
ヒロインを都合よく動かすための嘘だと考えれば納得がいくようになる。
このルートでは実の母親が叔母だったことは書かれているが、
「意識不明で重体の母親」はいるということそのものが嘘だった、というようなことは書かれておらず、説明不足である事が分かる。
●縁子ルート
いくつか出てくる選択肢で、ヒロイン寄りの選択肢を選ぶと入れるルート。
日常生活で偶然ヒロインとよく会うようになり、ヒロインと散歩をしたらヒロインが倒れたので寮に運んで、
色々あってその時にエッチなことをして、いちゃつくエピローグで終わる。
よく会うといってもせいぜい四回程度で、しかも「暗転してぶつ切りでこのヒロインと会ったと思ったら、
また暗転してこのヒロインと会う」という間がない不自然で強引な会い方で、話の流れも何もあったものではない。
その間他のキャラクターはほとんど出て来ないので、よく会うというかこのヒロインとしか会っていない。
そしてヒロインは偶然数回会っただけで、これまで散々嫌味をを言っていた主人公のことを好きになってしまう。不自然でちょろい。
その後はエッチなことをして即エピローグ、しかも会いたかった母親には会えない、
という導入も終わりもすべてが適当で超展開な本当に強引なルート。というより、ルートと呼べるのかどうかも怪しい。
ただ、嫌味な性格で巫女変身時のCGもないサブキャラなので、
中身はともかくこの扱いそのものに異論がある人は少ないと思われる。
出てくるキャラ全員にエッチなシーンを入れなければいけないというノルマの為に、
由布ルートの途中に無理矢理捻じ込んだような印象しか受けず、付け焼き刃という言葉がよく似合う。
地の文が少なく、状況や場所の描写、時間の経過や場面の転換をゲーム特有のキャラのアバターや背景などの
グラフィック頼りにしている傾向がある。シーンが暗転して変わったら会話だけが続いて暗転して……を繰り返し、
どこにいるのかや何故そこにいるのかが文章で描写される事が少ない。
文章だけをメモ帳にでも起こしたら、確実にどこにいるのかが分からない。
●分岐システム(ここにあいてあるのはおおよその推測。実際の仕様はメーカーにでも訊ねないと何とも)
同級生ルートは好感度によって個別ルートが決まるので、詰む可能性や話に齟齬が起きる可能性がある。
例えば、最初の5つの選択肢でAというヒロインの好感度がだだあがりした場合、
Bというヒロインの選択肢を選んでそのイベントを見たとしてもAの方が好感度が高いため、絶対にBのルートへは入れないという可能性が出てくる。
A1回目のイベントやB2回目のイベントを見てCのイベントを一切見なかったとしても、
その二人よりもCというキャラの好感度が高かった場合、C1回目・C2回目を見ていなくてもCの個別ルートに入ってしまうということがある。
そうなるとCに関するイベントを見ていないので、急に話が飛んだとしか思えなくなる。
フラグ管理が雑。上級生ルートはそういう事はない。
3.上級生ルート
●奈岐ルート
主人公はヒロインと二度目に会った時に同胞だと仲間扱いをされる。
しかし、二度しか会っていないのに何故好感度マックスなのかと、首を傾げざるを得ない。
この話は共通ルートの話であるが、奈岐の話なので一応こちらへ。
個別ルートに入ってからたったの6日で、主人公はヒロインへ「特別な感情を向けられる」といい
ヒロインも恋愛か友情かは曖昧だが主人公へ「好き」だという展開があるのだが、一目惚れをしたという描写もないのに展開が早すぎる。
そして奈岐ルート一番の突っ込みどころについて。
トゥルーの最後はみんなの星霊石と力を借りて黄泉を封印するのだが、その時に必要なのが絆である。
しかしこのルートでは、ヒロインである奈岐とその繋がりで仲がいい八弥子、そして末来以外はほとんど出てこない。
真琴になんて私怨で命を狙われているし、縁子にもいつも嫌味しか言われていない。そんな人間と絆などあったとは思えない。
ちゃんとハーレムルートなどを作る体力がなかったので、真実の多くが明かされる奈岐トゥルーに無理矢理「絆」を捻じ込んだように見える。
●八弥子ルート
ヒロインと付き合い始めた後に、葉子先生と主人公が話をしていると「もう手は出したのか」
という話から唐突にエッチシーンに突入し、主人公は逃げ場をなくしてそのまま色々されてしまうのだが。
いくらいとこの恋人として値するかを確認するにしても、その方法はないんじゃないだろうか。
ちなみに主人公はヒロインに罪悪感を感じるもそれだけで、次にヒロインとエッチなことをする時には
綺麗さっぱり忘れており、その後特にその事について言及などされることはない。
一方的に襲われたとはいえ付き合っている人以外としたのに、本当にそれだけしか思わないのだろうか。
それ以外は特に問題となりそうな点もないので、この不自然さだけが惜しい。
●末来ルート
このヒロインに関する謎がすべて明かされるルート。
一旦このルートに入ったら末来と頼継以外はほとんど出てこなくなるが、おまけなのでそういうことでもないだろう。
元々長い尺など用意されていなかっただろうが、黄泉の封印に関して完全に投げっぱなしというのはどうなのろうか。
4.ゲームパート
ゲームパートはあまりやっていないので、やる気のある方がいらっしゃいましたら選評をお願いします。
あまり綺麗ではないグラフィックだが、弱小メーカー製作だと思えばこれくらいで普通ではないかと思う。
モーションはのけぞりがなく、攻撃などで大きく吹き飛ばされた時に棒立ちで吹き飛ばされるので、そこが情けない。
ゲームバランスはEASYなら穢れや巫女相手ならただのボタン連打で勝てる程度。
可もなく不可もなくといった感じなので、パンツが見たいとか動くキャラが見たいとかいう要望に応える為の、ほぼファンアイテム。
5.総合的に見て
上級生ルートは八弥子・末来ルートへの導入と奈岐トゥルーの最後は投げやりであるが、
比較的丁寧な描写と王道で熱い展開、続きが読みたくなる伏線や謎もあったりと素直に楽しめるものになっている。
また、話の引きがちゃんとしていたりなど、読み手がいるということを意識していると思われる
文章も書けている。キャラもとても可愛らしく萌えられる。
しかしそれがありながらも、同級生ルートが致命的な要素となりこの作品全体の評価を落とす。
読み物という媒体である上で非常に重要なシナリオと文章の双方共が欠けているのだから、同級生ルートはクソゲーとしかいいようがない。
それなりの上級生ルート・とんでもない出来の同級生ルート、そしてその中でも埋もれない光る要素が混在するこの作品。
クソゲーの選評を載せるスレに載せておいてなんであるが、上級生ルートも同級生ルートも合わせてゲーム全体として評価すると、
文字通り半分クソゲーで半分良作なので、正直なところ足して凡作程度なのではないかと筆者は思う。
この作品を良作と見るか凡作と見るか、それともクソゲーと見るか。それはあなた次第だ。