2011年 総評案1修正版

2011総評案1 大賞:学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~


クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 27本目
235 名前: 総評の人A 1/17 ◆b.m8ntg1WA [sage] 投稿日: 2012/02/01(水) 01:00:43.93 ID:X1bHdBRd0
2008年のアイ惨、2009年のりんかね、2010年のでにけり。
受け継がれてきた伝統、もとい爆弾は購入者の精神を確実に破壊し、そして役目を終えて消えていく。
「クソゲーなんか1本も出ない方がいい。」
そういい残して男たちはモニターという戦場に今なお立ち続けている。
泣きと笑い、期待と不安の入り混じった表情で・・・
さて、2010年は全体的に小粒、と言わざるを得ない有様であった。
その不名誉、いや名誉な評価を返上すべく、総評の投稿が始まる時期と前後ぉぉぉぉぉん♪して1月、1体の魔物が現れる。

muscadetより発売された「令嬢の秘蜜(通称、秘蜜)」である。
その内容は、というと抜きゲーとして発売された本作であるが、シナリオが稚拙、かつ同じ内容を繰り返し、テキストはあってないようなものであった。
一言でまとめると、「媚薬入りの紅茶を飲んで我慢できなくなってエッチ」である。
これ以外のシチュエーションは存在しない。
また、フルプライスでの販売にも関わらず、CGに差分が存在しない。
エッチの数こそ多いが、CGに差分が存在しないせいで結果が最初からわかっており、
あるシーンにおいては主人公がクリック前から射精しているなど何がなんだかよくわからない有様である。
さらに唐突に音声が多重再生されるなどバグもしっかり完備しており、
早くも2010年とは違うのだ、ということを否応無しにスレ住人に叩き込んだ。

そしてそれから1ヶ月、スレはまたも魔物の襲撃を受けることになった。
シルエットより発売された「コイ★カツ!」である
この作品で、まず目に付くのは圧倒的な内容の薄さである。
DVDの作品であるにも関わらずインストールされる内容は700MB以下。
なんとCD一枚分という驚きのコンパクトさだ。
そのコンパクトさの犠牲になったヒロインは、エッチに免疫のないお嬢様にも関わらず、
出会って三日目でキス、四日目でπタッチ、六日目で手コキ、一週間でルート決定&本番とスピード感溢れる展開。
そしてエロゲーであるエロの部分が尺が短い、という有様である。
だがそこを気合でカバーすべく、意図的にCGとテキストの合理性を捨て、
さも多くのシチュエーションであるかのように水増しを行うという新たな手段を編み出した。
具体的にはCGでは白タイツであるがテキストでは黒タイツだったり、CGでは半脱ぎなのにテキストでは全裸、などだ。
また、声優にかける予算をコンパクトにし、無名の声優を起用することによってぎこちない演技をさせ、
リアルな学生っぽさを出すことに成功していることも特筆しておく。
その内容の薄さに、スレ内で「クソゲーのお手本」として賞賛されるという栄誉を成し遂げた一品であった。

そしてそれからまたも1ヶ月、矢継ぎ早に現れる魔物にスレは歓喜と狂気で沸いていた。
TEATIMEより発売された「修羅恋~SeeYouLover~(通称修羅恋)」である。
このゲームはフル3Dで描かれた街中で同じく3Dで描かれた女の子と仲良くなり、
リアルなエッチを楽しむことができるというものだ。
期待してゲームを始めると、主人公は唐突にアパートに放り出される。
更にそれに対する説明などは一切ないという、
たけしの挑戦状も真っ青の始まり方である。
そのままパターンが少なすぎて全くかみ合うことのないランダム会話を数回超え、
部屋に誘うことができるという、ナンパ男のためにあるようなシステムである。
また、タイトルが表すようにこのゲーム最大の売りは「修羅場」である。
主人公を巡って女性たちが争いを繰り広げる・・・ある意味男にとって最高のシチュエーションであるが、
半自動で行われる女性同士の戦闘中、
喧嘩の会話のパターンが少なすぎて同一の掛け合いを2度3度聞かされる。
同一の会話を繰り広げられた時点でドキドキ感は吹っ飛び、
その間主人公が出来ることは、煽るか黙認して見ているか逃げるか、これだけしかない。
喧嘩の会話がループするという悪い方向で現実感あふれる仕様には只々呆れるばかりである。
さて、ここまで説明していなかったがこのゲーム、目玉の3Dが酷い有様なのである。
女の子は気合を入れて可愛く描かれていたが、
アパートや町並みなど、その他の部分はwindows95を彷彿とさせる低クオリティ。
なまじ先駆者に人工少女というユーザーに愛されているゲームがあるだけにその落胆振りはすさまじく、
一人、また一人と現実に帰っていった。
また、同3月には、いくつかの作品がエントリーされたが、
あくまでクソゲーでなく駄ゲーと判定されるなど、今年のレベルの高さを四半期の時点でうかがわせていた。

そして住人が休む暇も無く4月。
発売前から「大器」と称された『勇者と彼女に花束を』が降臨することとなる。
大器と称された理由は諸々あるが、
まずメーカーであるKLEINがクソゲーメーカーとしての実績しかないこと、
体験版なのにエラー落ちしたり、
誤字が極めて多かったりする部分が発売前から濃厚にクソゲーである、という匂いを漂わせた。
案の定、発売された製品版もあからさまなフラグミスなどが修正されただけで、
基本的な仕様は全く変わっていなかった。
ここまで来ると最早「見えている地雷」冥利に尽きるというものである。
どこが酷くないか挙げる方がが難しいほど酷い部分が多い本作であるが、
とりあえず酷い部分をいくつか紹介していこう。
まず、ヒロインの一人である「シンシア」がパッチを当てる前と当てた後だと別人になる。
パッチを当てることによって彼女は胸が萎み、頭身が変になる。
つまりキャラとして劣化してしまうのである。
ならばあえてパッチを当てない、という選択肢を選びたいところだが、
パッチを当てないと進行不可になるというバグが手招きをしているためそれも不可能。
他にも「選択肢が無限ループする」というバグ。
これもまた進行が不可能になるという困った歓迎である。
そして最も酷いと思われるのが
「体験版に製品用修正パッチを当てるとエピローグまでプレイできる」というバグであろう。
見えている地雷をわざわざ踏みに行った上、
踏みに行ったユーザーをあざ笑うかの様な仕打ちはさすがKLEINと言わざるを得ない。
このように全てにおいてハイレベルなクソゲーである本作は
「バグとパッチに花束を」と呼ばれ、購入者に地獄を見せることとなった。

同4月には唐突な寝取られシナリオで信者を発狂させたねこねこソフトの「White -blanche comme la lune-」や、発売当初にデバッグモードに進入可能なバグが見つかったり、
戦略性の薄さから戦略(笑)と言われたアリスソフトの「大帝国」などもエントリーされたものの、
「駄ゲー、ガッカリゲーの類」「姫とりんかねを目標に出直せ」などと悲惨な扱いを受けた。

そして来る5月27日、後にスレ住人から『五惨家』と呼ばれる5体の魔物が「同時に」出現することとなる。

一体目はsofthouse-sealより発売された「変態勇者の中出し英雄記(通称変態勇者)」
softhouse-sealと言えば元は同人から成り上がったメーカーである。
だが、同人以下の低クオリティ、やりたい事が多すぎてしまったために失敗してしまった例がまさに本作であろう。
2100円という低価格帯で発売され、笑いあり、涙ありエロありと内容は盛りだくさんなのであるが、バグもまたてんこ盛りであった。
環境設定を変更しようとすると強制終了してしまったり、
進行不可になるバグを地雷のように配置してある。
それを踏んでしまうと終わりなのでプレイヤーは常に気が抜けない。
主人公の初期HPが30、毒は一歩歩くと20ダメージ等々
バランスらしいバランスがまるで存在せず、ドM向けであるのかある意味冒険として本格的なのかわからない。
また、なぜかマウス非対応であったり、
基本移動速度が遅かったり・・・などという地味にジワジワ精神力を削る要素が多々あり、
「今後のクソゲー界のホープ」「アーベルの後継者」といった名誉な扱いをされた。

二体目はTEATIMEより発売された「恋愛+H」
本年2度目のTEATIMEからの刺客である。
修羅恋で一度やらかしてしまっただけあって、ユーザーは情報を見るまで半信半疑であった。
その情報、というとプレイヤー側がデートプランを作成可能、
可愛くモデリングされたポリゴンキャラ、高いアクション要素、視点切り替え自在なHシーン等々、
予告だけで期待を加速させる内容であった。
「なんだ、こっちが本命だったのか」と安心するのも束の間、まさしくこれこそがTEATIMEの本命であった。
蓋を開けてみたら待っていたのは、「セーブ未実装」という理不尽な仕様。
さらにフリーズ、音声ミスが多発、場面が移る度にロードは頻発、
音声レートを調整しないと起動すら不可である、適当な背景と一部当たり判定すらないMOBキャラ・・・
それら全てがセーブ不可という仕様に追い討ちを掛けた。
バグにフリーズセーブ不可と三身一体の攻撃こそ戦の華だと言わんばかりの攻勢に、買取店へ敗走するユーザーが続出。
しかも当初謳っていた名前の変更など、
作品を彩る要素の一部は公式HPで「出来なくなりました」の一文字
おまけにメーカースレにライターが降臨し、言い訳を始める始末。
等々、様々な話題、祭りを呼んだ本作であるが、後日パッチで待望のセーブ機能が実装。
一応祭りは収束を迎えたが、セーブできるのは一つのみで、各ヒロインは同時に攻略が不可である点も特筆しておく。

三体目はFIANCEEより発売された「美衣菜△です!-Loveイチャ同居生活のススメ-(通称△)」
まず簡潔に説明しよう。FIANCEEとは例のアーベルソフトウェアの別ブランドである。
既にこの時点で推して知るべし、という状態。さすがアーベルであると言わざるを得ない。
さて、本作はは育成型・同居イチャイチャADVというジャンルなのだが、
主人公が当初童貞だったという設定とは思えないようなテクを最初のエッチからわずか2、3回目で習得する。
3日で百戦錬磨になるとは末恐ろしい主人公、凄まじいやる気の無さである。
さらにこのゲームのキモの一つは名前どおり△、つまり三角関係である。
メインヒロインの状況次第で相手は変わるものの、たとえ純愛を貫いても全ルートで三角関係になる、という
イチャイチャをどこか遠くに置き捨てていったような謎仕様に注目が集まった。
また、エンディングはメインヒロイン及びサブヒロインのどちらかのルートしか存在しないため、
3Pのままハーレムに突入したり、ドロドロとした三角関係が続くことも無い。
実に驚きのバリエーションの無さである。
そしてCGモードにもバリエーションが無い。
ぱっと見、9頁×13枚の大容量だがその実、
中に発射で一枚、外に発射で一枚を分けるなど微妙な絵の違い、いわゆる差分も一枚としてカウントしている。
分けられた絵を集めてカウントすると、別のヒロインも含めて、30枚程度と少ない。
フルプライスでこの中途半端さは流石のアーベル、といったところか。
また、登場キャラの一人が公式サイトで
未だに「COMMINGSOON!!」の扱いであるあたり、アーベルのやる気の無さが極まった作品であった。

四体目はコンプリーツより発売された「まままーじゃん(通称ままま)」
某宇宙麻雀のような麻雀崩壊ゲームではないが、ある意味宇宙麻雀よりも厄介な仕上がりになっている。
脱衣麻雀、というジャンルは数あるゲームの中でも一定の地位を確立し、クソ化させるのが非常に難しいジャンルである。
まままはそんなジャンルに物申す、と言わんばかりに
「脱衣までの長さ」という部分で猛烈な攻勢を仕掛けてきているのである。
一般的に脱衣麻雀といえば和了ると一枚、勝ったら全てなどが脱衣の主な条件だが、
まままの場合『半荘で一枚』という長く遊ばせる為に目的を穿き違えるどころか、斜め上にぶっとばした設定なのである。
そして最大の特徴は「セーブ機能が無い」この一点に集約されている。
作られた跡と思われる残骸があるだけで、実際にそれらしい機能は存在しない。
一回脱がすのに半荘かかる上、セーブがないというFCドラクエⅢも裸足で逃げ出す超絶仕様であった。
普通の麻雀ゲームとして遊ぼうとしても、
敵のAIがどう見ても素人、流局すると手配が表示されない、残牌数が分からない、点数は正しいが数え方がおかしい、
など「麻雀」としての部分を切り出しても恐ろしく残念な出来であった。
仕方なく脱がすのを目的にして頑張ってみよう。
その際、全てのシーンの回収には、最短で合計42戦と麻雀が嫌になるほど戦わねばならない。
運しだいでノーカウントになるので実際はもっと必要になっている。
セーブが無い状態でこのような運ゲーを切り抜けていく必要があるため、
一発最短は不可能といっていいほど激烈な難易度となっており、
このため麻雀としても、エロゲーとしてもやる気が削がれるゲームになっている。
ちなみにパッチで待望のセーブ機能が付くのだが、
それでも試合数は最短18試合でようやっと全シーン回収と相変わらずの長さである。
そもそも致命的なバグ以外は直されておらず、パッチを当てても結局は只の運ゲーであったことから、
「精神が宇宙に行く方の宇宙麻雀」などと非常に高い評価を受けた。

五体目はEmpressより発売された「STARLESS」
聖少女モノのエロゲーで原画、シナリオに聖少女氏を起用し、
「聖少女300%!」と公式で謳っているが、なるほど、いや、アなるほど。
クソゲーでなく"糞"ゲーとしてKOTYeに乗り込んで来るとはまさかの予想外であった。
糞ゲーと呼ばれるものは数少なく、ある意味貴重なタイトルではある。
だがクリエイター以外の部分でも聖少女を謳い、
なおかつ公式のサンプルCGにその片鱗すら見えない状態でそれを掴まされるのはある意味詐欺と呼べるのではなかろうか 。
殆どのエッチシーンに飲尿、脱糞が絡み、その上基本的に排泄をするのは女性側、受けるのは男性側(主人公)という状態。
メガネメイドですらこちらが攻めることはほぼ皆無、聖少女とはいったいなんだったのかと問いたくなる有様。
糞以外も犬の飲精、獣姦、ゲロ、SM、精液便所、拷問、ギロチン等の一般人なら嫌悪感を抱く部分もかなり多い。
しかもこれらのプレイにも殆ど糞が絡んでくる。
これこそが正しく糞ゲーと言えよう。
聖少女(を汚す)ゲームを期待して購入したらものの見事に糞ゲーであったというオチ、インパクトにより五惨家の仲間入りを果たした作品であった。

そして少し開いて8月、我もまた名乗りを上げんと7ヶ月も鳴りを潜めていた本家アーベルソフトウェアからの刺客、
「ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ-」が姿を現した。
まず一言で言ってしまうと、フルプライスにもかかわらず、薄い。
メインシナリオ2話は合計4時間ほどの時間で終了し、その後はお得意の追加アドオンに頼る有様である。
しかもトリックの殆どが「変装」で済まされることもあり、プレイヤーが推理することは皆無。
また、テキストシステムに「ハイパー・リンク・システム」を採用し、無駄にイライラを加速させる仕様も話題となった。
「ハイパー・リンク・システム」とは、文中に別のシナリオに飛ぶためのリンクが張られており、
それをクリックすることで別のシナリオにどんどん移行して行き、
クリアを目指していく、という内容のものなのだが、
そのリンクに気付かなければその場で詰みである。
未読スキップを活用してもリンクがある文では止まらず、
そのまま文が流れて行き、出てくるのはロードする、シナリオを最初からやり直すの二つの選択肢。
要するに次のシナリオに行くためには、
シナリオの頭から目を皿のようにして1クリックずつ確認していかねばならないのである。
未だ多くのが追加アドオンを待ち望む中、信者にすら見捨てられてしまうこのシステム、
未完成商法といい「ユーザビリティとはなんであるかを1から叩き込まねばならない」と賞賛され、好評を博した。
なお、1/31時点で追加アドオンプログラムが3話までしか配布されておらず、ゲームクリアが出来ていないことも追記しておく。

また、同時期に「ランス・クエスト」なども名乗りを上げたが、
「致命的なバグの一つもないようではスレに居る価値すらなし」と一蹴される有様であった。

9月、10月に入ってからも五惨家の影響は続き、「基準」とされるようになっていた。
ハードルを上げられた中、エントリーされるゲームはあるものの、それも「小粒」と呼ばれ
スレの中では早くも年末の魔物を待ち望む声や、五惨家の中で大賞はどれか、などという話が続いていた。

しかし11月、年末の魔物を待つよりも早くそれは訪れた。

「変態勇者」でスレを沸かせたsofthouse-sealより第2の魔物
「学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~」が颯爽とスレに舞い降りたのである。
タイトルにあるように、本作品は「ダンジョン攻略RPG」である。
だが、いざインストールして起動すると2クリック目に誤字。
OPイベントを終了し、ダンジョンに潜ろうとするとその時点でエラーが発生し、強制終了する。
早くもデバッグとはなんぞや、と言いたくなる有様である。
公式サイトからパッチをダウンロードすればなんとかダンジョンに入ることができるが、
インターネット環境がなければ2100円払ってOPイベントしかできない、というアーベルアドオンも真っ青の作りであった。
そしてダンジョンに潜っている最中、ふとパッケージ裏を見ると、現実の画面との差異に気付くことになる。
背景は真っ暗、キャラクターの行動順を示すと思われる残骸はほったらかし、
あげくの果てにテキストがウィンドウから盛大にはみだし、芸術としか言えない突き刺さり方をする。
また、「変態勇者」で反省したのかマウスでの操作を可能にした。
可能にしたが今度はキーボードでの操作が不可であった。
と、もはや何処を目指しているのかわからないが、
RPG部分の出来がよければ良ゲーとなりえるのがRPGという分野の魅力である。
ではRPG部分のバランスはどうであろうか。
テキストで全て「敵A~D」と表示され、所持金は10の桁が常にゼロしか表示されず、
序盤のショップで最強の装備が買い放題。
状態以上無効のアクセサリがバグで無効になり、技の説明はなされない。
さらにはラスボスがロード技を駆使することで野良で出没し、逃亡すると勝利の扱いになりエンディングが始まる。
何もかも全てが間違っているとしか思えない出来に、スレは一気にヒートアップ。
しかし価格は2100円と低価格帯であったことから
「財布に優しいクソゲー」と呼ばれ、それにスレ住人たちも飛びつき、
遂にはDL販売サイトのダウンロードランキング9位に躍り出るという快挙、いや珍事を成し遂げてしまった。
様々な方面からまさしく「魔物」と呼ぶに相応しい出来であったと言えよう。

だが、魔物はそれだけではなかった。
本年3度目のアーベルソフトウェアの刺客、「魔法少女と恋+」である。

とりあえず流行のワードを詰め込んで見ました、と言わんばかりのタイトルであるが、
内容は「いつものアーベル」+「流用で大惨事」という状態である。
まず基本のADV。非常に高い確率で立ち絵が重なる。
その上立ち絵の表情は変わらず、背景は真っ暗なまま進みNGボイスが唐突に再生される。
背景はおろかHCGも過去のHCGを反転してトレスしただけのお粗末な出来。
さらにエッチテキストも使いまわし、ヒロインの一人、「マリア」とのエッチシーンでは
「ぎゅっ、ぎゅっ、と締め付けてくる威斎さんの膣内」というテキストが表示されるなど、
主人公がエッチしている相手を間違える大惨事。
また、唐突にルート分岐が発生してキャラの絡みなど無しにルートが決定する。
フルプライスかつスキップを駆使し僅か4時間でゲームが終了するというボリュームの無さに益々頭が下がるばかり。
未完成商法万歳、アドオン様々である。
さて、その後に追加されたパッチによって立ち絵の関連は大分修正されている。
が、ルート分岐前に見知らぬシーンが大量に挿入され、明らかにフラグ管理ミスがあったであろう事を伺わせる。
スレ内での爆死者こそ少なかったが、
大して笑えるバグでもなく、苦痛を与えることを主軸として考えているとしか思えない状態、
数少ない爆死者にすら「二度とやりたくない」と言わせるあたり、
今年もクソゲーマイスターとして磐石であることを知らしめた。


この分であれば年末の魔物もきっと素晴らしい出来に違いない、
そう感じたスレ住人の期待は否応無く高まったが、待ち焦がれた年末の魔物はついにその姿を現さなかった。
softhouse-sealの姉妹ブランド、Devil-sealより発売された「淫刻の虜姫 ~囚われた没落の姫姉妹、淫教の果てに~」 や
本家softhouse-sealの「世にも気持ちいい学園の快談~オバケになってあの娘に仕返し!~」 、
FULLTIMEの「肉体契約書」などがエントリーこそされたものの、
CGそのもののクオリティは高かったりすることもあって「魔物」と認定されるには微妙な状態だった。
嬉しいやら、悲しいやら・・・

さて、このあたりで本年の次点と大賞を発表しよう。
次点は
「勇者と彼女に花束を」
「恋愛+H」
「ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ-」

大賞は

「学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~」
とする。

バグというクソ要素をこれでもかと散りばめた「勇者と彼女に花束を」
セーブ未実装かつ3Dエロゲ界からのテロ「恋愛+H」
「プレイすることが苦痛」であることを徹底的に追求した「ゾンビの同級生はプリンセス -不死人ディテクティブ-」

いずれも他では得がたい個性であるが、中でも
『いかなるPCであってもプレイすることができない』
という限定的ながらアイ惨を超える仕様を叩き出した
「学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~」には賞賛の意を示したい。
2011年は3・11という未曾有の大災害の中、
多くのゲームが発売延期になったり、発売中止になるなど、少なくない被害を受けた。
そんな日本を元気付けようと毎月のように出される新作エロゲに笑い、怒り、そして涙した一年であった。
2012年こそはそんな我々に立ち上がる気力すら奪うようなクソゲーが出ることを祈りつつ、
見事大賞に輝いたsofthouse-sealに一言贈り、2011年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板を締めくくろうと思う。


seal人ぞsealクソゲーの方向で今年もよろしくお願いします。


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最終更新:2014年08月02日 22:13