タイトル | 学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~ |
ジャンル | 女の子にモテるために人類を守ろうとする学園ファンタジーRPG |
発売日 | 2011/11/25 |
ブランド | softhouse-seal |
価格 | 2100円(税抜き2000円) |
学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~
本作はダンジョンRPGであるが、そのダンジョンに入る前にまず立ちはだかるのがいきなりのエラー落ちである。
ダンジョンの扉をこじ開けるという謎ときがすでに始まっているのだ。扉の鍵は公式ページでパッチという形で
配布されており、いきなりソフトの場外を利用しての謎解きを強いるという驚愕の展開にいやが上にもユーザーの
期待は高まる。この関門を潜り抜けたユーザーを、今度は以下に記すクソ仕様が待ち受ける。
戦闘パート
ゲームを開始してまず気がつくのが、公式ページの開発中画面やパッケージ裏画像との落差である。
戦闘が開始されると背景は真っ暗、戦闘結果画面で経験値バーを作りたかったんだろうなと思しき残骸
が見事未実装、画面右側にはキャラクターの行動順が表示されるような機能が予定されていたの
だろうがやはり未実装、あろうことかそのスペースには改行されることなく枠を突き抜けた
テキストが突き刺さるという、その衝撃はちょっとした近代芸術である。コマンド選択式の戦闘の操作は
全てマウスで行われ、それがまた面倒くさい。コマンドを選択するに際しても、キャラの「速さ」の
パラメータによる行動順の決定が極端で、一番遅いキャラが一回行動する間に、一番早いキャラは
すでに三度の行動を済ませているという事もしばしば。さらにはスキルと必殺技にも問題があり、レベルが
上がるごとに解放されるであろうスキルは、初期段階ですでに全て表示されており、その中から
使える状態にあるものだけ選択可能になっている。このスキルの表示には必要EPや効果の説明や表示と
いったものもなく、実に使いにくい事この上ない。攻撃スキルはダメージが固定であり、どんなにレベルを
上げたとしても威力が向上することはなく、いつぞやの「レベルを上げて物理で殴れ」を彷彿とさせる。
必殺技に関しても同じような欠陥を抱えており、各キャラ一つずつ設定されている技の効果は使ってみる
まで知ることはできない。敵キャラクターに関しても、グラフィックには一応それぞれの名前が表示されるが
テキストでは左から「敵A」~「敵D」として扱われ実に味気ない。ダンジョンの奥深くに行くと、グラフィックは
そのままに名前だけ変わって能力も強化された別モンスターが出てくるのはご愛嬌。
アイテム
HP・EP以外の能力のレベルアップに伴う上昇が小さく、能力は事実上装備品依存であり、戦闘は
レベル上げではなく金稼ぎのために行う。その代わりモンスターは金をじゃんじゃん落とすため、最高
レベルの装備が比較的早く揃うので、レベル上げは非常に虚しい。ただし、装備品の所有数が表示
されないため、何をいくつ持っているのか把握できない。各キャラの最強武器はそれぞれ最大の攻撃力
を持つ武器だが、一人だけ速さまでチートレベルで強化されるため、先述の三回の行動が起こる。
移動画面
テトリスのブロックのような学園の教室であったり廊下であったりの小マップを次々移動していくという
スタイルなのだが、全体マップが表示されず存在もしないため、ダンジョン探索はまず自分の位置の把握
が重要という、どうでもいい所でリアル感を意図せずして演出するという状況に陥っている。ちょっと気を抜くと
大抵迷う。この不毛なマップの中の特定のブロックに入るとエロイベントが発生しCGを回収できるのだが
相当丁寧にやらないとまず一周ではそろわない。ここでの確認画面でゲームの状況を確認できるのだが
ここでもやはりスキルの効果や消費EPを確認することは出来ない。本作においてはある意味で経験値よりも
重要な所持金の把握が出来ないのは結構ダメージがでかいのではないか。
ラスボス
RPGの最後を飾る超えるべき存在ラスボスが、本作では非常に親しみある存在となっている。彼の奇行と
していくつか挙げたい。まず一つ目が、最終イベントで何故かHPが9割以上減った状態で出現する点。
主人公一行を待ち受けるべく直前までトレーニングでもしていたのだろうか。二つ目に、マップ移動中に
通常モンスターとしてエンカウントするという点。実にフランクである。黄門様仕様である。三つ目に、なんと
このラスボスとの戦闘は逃げることが可能である点。しかも逃げて体勢を立て直して再チャレンジなのかと
思えば、これでも勝利扱いとしてエンディングに進む事が出来る。以上の三点から、彼には決定的に
ラスボスとしての自覚が足りないという事が出来るだろう。
その他
以上の他にも、ADVパートで突然キャラの立ち絵が変わるというスクリプトミスや、よくよく考えたら
何故地下を目指すのか、何故地下学園ダンジョンがあるのか、何故魔王が出てきたのかという、そのあたり
の物語上必要と思われる説明すらなされていないという不備が見受けられる。
レベルを上げて物理で殴れは去年据え置き版で生まれた名言だが
sealはそれをエロゲ―で実行し、さらにはお金をためて装備で殴れに昇華させた
2000円という価格、短時間でクリアできる手軽さ、そして笑える要素
クソゲーユーザーにとっては非常に優しい仕様であったが、一般ユーザーにとっては罰ゲームであるという事を忘れてはならない
五惨家の襲来から半年が過ぎた11月下旬。
五惨家の一角『変態勇者の中出し英雄記』を繰り出したsofthouse-sealが送り出した一本のソフトがあった。
それが、『学園迷宮エロはぷにんぐ! ~イクぜ!性技のダンジョン攻略~』である。
softhouse-sealとしては『変態勇者』に続くRPG第二弾となるソフトとなる。
「また、やらかすんじゃないのか?」
「いやいや、前回があれだったんだし、今回は反省して少しはマシなのを出してくるだろう。」
気合と不安混じりにパッケージを手に取ったが、そこに現れたのは期待も不安もまとめて吹き飛ばすまさに怪物であった。
さて、いきなりだがこのゲームには発売日当日に公開されたパッチが存在する。
まあ、それはおいといて早速ゲームを始めよう。
物語は、主人公の通う学園に突然魔物の大群が襲ってきたところから始まる。
密かに狙っていた佐々木先生も主人公の前で魔物にレイプされてしまう始末。
しかし、ここで魔物を退治すればヒーローになってモテモテになれるのでは?
そう考えて学園地下のダンジョンに潜り込もうとする主人公達。
……と、ここでエラーが出て先に進めなくなる。
このゲームはダンジョンRPGであり、ダンジョンに潜り込めなければ文字通りお話にならない。
残念!息吹(主人公)の冒険はここで終わってしまった!
しかし、心配ご無用。ここで先述のパッチの登場である。
このパッチを当てれば無事にダンジョンに乗り込むことができるようになるのである。
それでは、安心してダンジョンに乗り込むことにしよう。
ところで、パッチを手に入れるには当然ネット環境が必要である。
したがって、ネット環境がない場合は結局息吹の冒険はここでおしまいである。
しかし、それでも心配は無用である。そう、先述の通りこのOPイベントにはエロシーンが存在する。
当然回想にも登録されており、このシーンをリピートすることによりエロゲとして最低限の楽しみを味わうことができるのである。
ネット環境のない人間でも、最低限エロゲとして楽しんでもらおうというsofthouse-sealの粋な配慮と言えるだろう。
さて、それではパッチを当ててダンジョンに潜り込むとしよう。
OPイベントが終わると迷宮探索の始まりである。
まず目につくのは、チープなマップピースである。
このゲームのマップは斜め俯瞰のマップピースの四方に最高で四つ現れる矢印をクリックすることによって進む。
しかし、マップピースは非常にチープであり、とてもじゃないが21世紀のゲームとは思えないほどである。
なお、マップピースの形は必ずしも進める方向とは関係ない。
どう見ても壁があるのに、矢印が出ていたり、通路が続いているのに矢印が出ていなかったりなど日常茶飯事である。
また、フロア移動はマップ上の特定の場所に移動することで自動的に発生する。
階段などは存在せず、外見上普通のマップピースとまったく一緒なので、実際に移動してみるまでどこでフロア移動が発生するのか分からない。
フロアを下りてすぐに分岐が存在する場合、戻ってくるたびにフロア移動が発生するため煩わしいことこの上ない。
他にも、マップ上には休憩ポイントやショップなどもあるが、これらも外見からは一切判別不能である。
ちなみに休憩ポイントは無料でHPやEPを完全回復できる場所であり、拠点として利用できる。
最初の休憩ポイントはスタート地点のすぐ隣、次の休憩ポイントはB3、以降はB15、B23、B25である。
中盤が異様に厳しいように思われるかもしれないが気にしてはいけない。ちなみに、最深階はB25である。
ショップでは、装備品やアイテムが購入できる。
さて、このショップであるがアイテムや装備品の効果はショップ画面では一切確認できない。
また、商品をクリックすると確認のメッセージも何も表示されずその場で購入されてしまうため注意が必要である。
現在の所持数を確認することもできないため、うっかり買いすぎないように注意が必要である。
なお、手持ちのアイテムや装備品を売却することはできない。
さて、ショップでアイテムを購入していると奇妙な現象が発生する。アイテムの価格と所持金の減り方が合っていない場合があるのだ。
たとえば、蘇生アイテムの「機動戦艦ナタデココ」は980円だが、実際に購入すると所持金は1000円減少する。
ところが、いくつか購入していると今度は900円しか減少しないこともあるため、非常に混乱させられる。
実はこのゲーム、所持金の十の位は常にゼロしか表示されないというバグがある。
一応所持金が100を下回れば十の位も正しく表示されるのだが、このゲームで所持金が100を下回ることは滅多にないので、事実上常にゼロである。
何をどうすればこのようなバグができあがるのか、理解に苦しむ。
ところで、ショップはフロアが5の倍数になるフロアに存在するが、品揃えはどのショップも一緒である。
つまり、B5にある最初のショップからいきなり最強装備の購入が可能なのである。
最強武器は20万から25万ほどするが、このゲームで金を貯めるのはそんなに大変ではないため、うまくやればB5で最強武器の購入も可能である。
もちろん一気にバランスが崩壊し、B20ぐらいまでは完全な無双状態になるのは言うまでもない。
特に、雫(主人公の妹)の最強武器には素早さが300も上昇する効果が付随しているため更に凶悪である。
このゲーム、素早さが高いキャラは連続してターンが回ってくるため、ほとんど雫1人で敵を倒すことが可能となってしまうのである。
なお、装備品関係には非常にバグが多いので要注意である。
たとえば、足防具の素早さ上昇効果は機能しない。状態異常無効のアクセサリーを装備していても貫通されることがある。などである。
さて、続いて戦闘である。
このゲームの戦闘はランダムエンカウント方式である。
マップ移動中や、ゲームのロード直後、メニュー画面を閉じたときなどにランダムで戦闘が発生する。
マップがあまり広くないからか、エンカウント率は高めである。
戦闘はオーソドックスなコマンド選択式であり、コマンドを選択してターゲットを選ぶというよくあるシステムである。
ただし、コマンド選択にはキーボードが一切使えない。
通常攻撃をする場合は、マウスで戦うをクリックしてからターゲットをクリックするという手順を踏む必要がある。
否が応にもマウスの移動距離が伸びることになりとてもめんどくさい。
変態勇者でマウスが一切使えなかったのを反省してこのようなシステムにしたのであろうか。
前作の反省を次回作に活かすsofthouse-sealの姿勢には頭が下がるばかりである。
戦闘といえばモンスターである。
このゲームのモンスターは強さがよく分からないという困った特徴を持っている。
いや、実際に戦わないとその強さが分からないという意味ではない。
同じ姿や名前なのに、能力の違うモンスターがいるのである。
同じ姿でもフロアが変わるとまず別のモンスターと言っていいぐらい能力値が変わっているのだ。
ひどいときには、同じフロアどころか同じパーティ内でさえ違う能力値の同じ敵が混在しているぐらいである。
なお、戦闘中はモンスターの名前はメッセージウインドウではほぼ「敵」とだけ表現される。
こちらが攻撃したときは「敵に○○○のダメージを与えた!」「敵を倒した!」であり、攻撃してくるときは「敵A~Dの攻撃!」である。
一応特殊攻撃を使うときだけはモンスターの名前が表示されるが、表示される名前がおかしいことがある。
戦っているのはメカマラゴブリンなのに「オレオーガのメガエロフレイム!」と表示されたり、ライジングエレクトと戦闘してるのに
「リキッドトリオスネークの強力ぶっかけ攻撃!」と表示されたりするのだ。
ステータスウインドウに表示されている名前は飾りなのかと言いたい。
また、メッセージウインドウが狭いため後者のメッセージは、メッセージウインドウから派手にはみでて表示されることを追記しておく。
戦闘中はスキルを使って戦闘を有利に進めることもできる。
各キャラは初期状態で二つスキルを二つずつ所持しており、レベルが10の倍数になるたびに一つずつ新しいスキルが増える。
さて、このスキルであるが、メニュー画面でスキルを確認した場合は現在覚えているスキルしか表示されないが、戦闘中はなぜか六つ表示される。
ただし、表示されているだけで実際に使用できるのは覚えているスキルだけである。
普通にプレイしているとLv40になるまで使用できないスキルが並んでいるのは軽いネタバレを喰らった気分である。
また、メニュー画面に表示されるスキルは戦闘画面に表示されるスキルと名前が違う場合がある。
特に、来夏がLv30になるとメニュー画面には「エレキショット」が二つ表示されてしまう。(エレキショットは来夏が最初から使えるスキルである)
また、萌先輩がLv40で覚えるスキルはメニュー画面では「防ボムちゃん」、戦闘画面では「攻ボムちゃん」、実際に使うと「防ボムちゃん」と表示される。
攻めるのか守るのかはっきりして欲しい。
また、スキルの効果は常に同じであり、レベルを上げてもステータスを上げても変化しない。
攻撃系のスキルは属性がなく、どんな敵に使っても常に同じダメージである。通常攻撃には属性があるにもかかわらず、である。
特に、主人公や来夏がLv40で覚えるスキル(敵単体に6000ダメージ)は、最強武器で7000以上のダメージを与えられるため、全く役に立たない。
しかし、中には使えるスキルも存在する。たとえば雫がLv30で覚える「無双!」は本人の攻撃力と素早さを200上昇させる効果がある。
特に攻撃力を上昇させる効果は大きく、終盤のツインヘッドプルートや高機動騎士ド・ガーンが一撃で倒せるようになるため重宝する。
消費EPも0なため、積極的に使っていきたい。
更に特筆すべきは萌先輩がLv20で覚える「バリアシールド」である。
このスキル、使用すると味方全員のEPが100回復するという効果がある。
しかもただ回復するのではない。なんと、最大EPの限界を超えて回復してしまうのである。
つまり、このスキルを使えば使うほどに味方全員のEPが際限なく上昇するという恐ろしい効果を持っているのだ。
ちなみに、このスキルの消費EPは60である。EP回復効果は使用者本人にも及ぶため、使用するたびに差し引き40回復する計算になる。
なお、このスキルを使用すると「防御が100上がった!」というメッセージが表示されるが気にしてはいけない。
実際にはこのスキルに防御力上昇効果はないが、そんなことは些細な問題である。
戦闘に勝利すると勝利画面が表示される。
このゲーム、戦闘から逃げても勝利扱いとなり、逃げる前に倒した敵の分の経験値と金も手に入るという親切設計である。
さて、この戦闘勝利画面であるが、奇妙な現象が発生する。入手した経験値より、減少するNextの数値の方が大きいのだ。
実は入手した経験値も所持金と一緒で100以上になると十の位の表示がゼロに固定されるバグがある。
内部ではちゃんと経験値が計算されているため、このような事態になるようなのである。
所持金の十の位がゼロに固定されるのはこの画面でも一緒である。
入手資金にもこのバグが反映されているため、正確な所持金がいくらなのかは全く分からない。
なお、所持金はショップか戦闘勝利画面でしか表示されない。移動中に所持金を確認することは不可能である。
経験値バーのようなものも表示されているがこれは実装されていない。中身は常に空っぽであり、経験値は一瞬で計算される。
さて、RPGには大抵の場合ラスボスというものが存在する。
このゲームも、ラスボスの魔王を倒すことがとりあえずの目的となっている。
この魔王であるが、ラスボスにふさわしい高いスペックを誇り、レベル上げを怠っているとかなりの苦戦を強いられる。
ただしこの魔王、主人公が必殺技を使えば大抵の場合一発で倒せる。
そのため、SPゲージさえたまっていれば無事に主人公のターンが回ってくるだけでほぼ勝利確定である。
SPゲージは死んでもリセットされないため、温存しても無駄になったりすることはない。
ボスが強くて勝てないというプレイヤーにもエンディングをみて欲しいという、softhouse-sealなりの親切心の表れであろう。
さて、本ゲームはエロゲーである。エロゲーであるからにはエロシーンというものが存在する。
このゲームのエロシーンはマップ上の特定のポイントに移動することによって自動的に発生する。
ポイントが配置されている場所は例外なく行き止まりであるが、階段やショップ同様外見からは一切分からない。
イベントポイントに移動すると画面が暗転した後アドベンチャーパートに移行し、会話イベントの後エロシーンへと移行する。
このイベントシーン、先に進むためにヒロインがエロいことをされるというシーンがいくつかあるのだが、これによってマップが変化したりはしない。
テキスト上は邪魔なモンスターがいなくなったり、扉が現れたりして先に進めたことになっているのだが、行き止まりは行き止まりである。
実際のところ、全てのイベントシーンをスルーしてもクリアはできるのでヒロインにしてみればやられ損である。
さて、エロシーンでいちいちマウスをクリックするのは煩わしいと思うだろう。
このゲームにもオートモードというものが存在し、マウスをクリックする手間を省いてくれる。
ただし、ボイスのないメッセージはデフォルトではかなり早く流されてしまうため、コンフィグでオートモードの速度を最遅にすることを推奨する。
それでもかなり早いので、メッセージ速度も最遅にした方がいいだろう。
さて、オートモードでメッセージを進めていると奇妙なことに気がつくだろう。
ボイスが流れている最中なのに、勝手にメッセージが流れてしまうことがあるのだ。
注意して見ると、流された後のメッセージは『!」』とか『んっ!」』など非常に簡単なものとなっている
実はこのメッセージ、バックログでは前のメッセージから続く一続きのメッセージになっている。
メッセージウインドウはオートモードやメッセージスキップのアイコンのためバックログに比べて1行が短くなっている。
それなのに、どうもこのゲームのメッセージはバックログの1行の文字数を基準にして書かれているようなのである。
そのため、メッセージウインドウにメッセージが収まらず、一部がウインドウからはみでてしまうのである。
また、メッセージ速度であるがゲームを進めているとかってに瞬間表示になっていることがある。
どうも、戦闘を挟むたびにコンフィグを無視してかってに瞬間表示になってしまうようなのだ。
イベントの間に戦闘を挟まないことは稀なので、イベントに入るたびにコンフィグでメッセージ速度を変更する必要がある。
イベント中に戦闘シーンがある場合は戦闘後も設定変更が必要にある。
さて、エロシーンであるが、実はこのゲーム、主人公による本番シーンが少ない。
その内訳は20シーン中12シーンであり、実に半分以上が該当する。
特に、来夏には6シーン中本番は2シーンしかない。ルートエンドでも挿入シーンがないのはさすがにどうかと思う。
また、主人公による本番のない12シーン中5シーンは主人公以外による本番・中出しがあるため、NTR耐性のない人間には要注意である。
陵辱的なシーンならまだいいのだが、萌先輩などは自ら積極的に魔物に体を差し出してしまうため困ってしまう。
なお、本作品にはパッケージ版とDL版が存在する。
筆者が購入したのはパッケージ版であり、DL版とは若干の差異があることをお断りしておく。
2012年も差し迫りを見せ始め、街中はいよいよ年末に向けた準備も始まってきた11月末に、
少し早めの年末の魔物と言われるゲームが現れた。
softhouse-sealの提供する「学園迷宮エロはぷにんぐ!~イクぜ!性技のダンジョン攻略~」
(以下、学園迷宮)である。本作はちょうど半年前の5/27に同社より発売された
「変態勇者の中出し英雄記」(以下、変態勇者)と同様にRPGというジャンルになるが、
その内容については変態勇者と匹敵……いや、それ以上に素晴らしい内容だったといえよう。
まず、このゲームは始めると主人公の教師である佐々木先生が主人公の目の前で魔物の慰め物に
なってしまうところから始まる。その後、ヒロインである来夏、雫、萌と合流し、
いざダンジョンの攻略を開始しようと言う所でゲームが終了してしまう。
ここで終わってしまうと「こりゃバグだ、sealやっちまったなー!」と、思う人もいるかもしれない。
だが、これは既存のヒロインに頼らず、脇役であるはずの佐々木先生をあえて目立たせることにより、
脇役の大切さを説くという、softhouse-sealの粋な計らいなのである。
メインヒロインにばかり頼ってばかりではいけないという警鐘を鳴らし、昨今のエロゲ業界に対して一石を投じる作品といえよう。
さて、さすがにそれだけでは満足できないユーザーも居るだろうと、しっかりと公式HPにはパッチが存在している。
インターネットが無い環境ではそれを行うこともままならないが、今や世界はインターネットによってつながっていることが
グローバルスタンダードとなっている時代。前述のようにゲームを強制的に止め、パッチをダウンロードしてこなければ
ならないという仕様は、これを期にインターネットの整備を行い、時代の波に乗り遅れないようにメーカーから
ユーザーへメッセージなのである。
では、肝心のRPGの内容についても話していこう。
本作は変態勇者では不評であった、戦闘時にマウスが使えないという仕様を今度はマウス"しか"使えないシンプルで
わかりやすいシステムへと変更してきた自信作だが、ダンジョン化した学園を階層ごとに幾つかの区画に
分けたマップを移動し、ランダムエンカウントで現れるモンスターを倒しながら、マップに点在する階段を
見つけて地下へと探索を進めていく。探索するマップ上には階段や一般のマスの他に、店や休憩所、
ヒロインとの固定イベントの発生するマスといったものも存在する。しかし、全体マップといったようなものは
ゲーム中には存在せず、特殊マップの場所もその他のマスと表示自体は殆ど変わらないため、
ユーザー自身がマッピングをして覚えるという、レトロユーザーにとっては美しき思い出に浸ることが出来、
新規のユーザーにとっては昔のゲームを知ることの出来るという、古株・新規のユーザーにとっても感涙間違い無しであろう。
また、探索中のメニューウィンドウでは現在持っているお金やスキルの消費量、装備品の所持数は確認出来ず、
物品管理能力や現状の把握能力を鍛えてくれるというありがたい仕様となっている。
店や休憩所が存在するというのは前述のとおりだが、店は5F毎に存在しており、商品は最強装備も含めてすべての店で
共通の品物が売られているという、よく知られている既存のRPGとは違った大胆なラインナップになっている。
また、本作では5F時点でも結構な価格のお金が手に入るため、数十分粘れば最強武器を購入することが可能、
加えてレベルアップによる攻撃力・防御力への影響は微々たるものであり、装備品への依存度が非常に高い。
具体的には、ヒロインの一人である雫はデフォルトの状態では5F時点では大体500程度のダメージしか与えられないのだが、
最強装備を手にした瞬間、ダメージが平均7000となるだけではなく、速さも強化されて3回行動も当たり前、という無双状態へと
突入し、ユーザーへストレスを感じさせない戦闘を演出している。本スレのとある住人の言葉を借りると
「お金を集めて装備で殴ればいい」といったところである。
その影響か、3Fには休憩所があるが、次の休憩所は中盤以降の15Fとなっているため、そういった形でしっかりとバランスが
とられているといえよう。その他、開発中の画像やOPでは各キャラクターのチップが存在したり、地下31階となっていたり、
マップの名称が記述してあったりお金が表示されていたりするが、あくまで開発中であり、
いつかはそれらを実装する予定であることを示しているのであろう。
さて、それでは戦闘画面についても見ていこう。
こちらも公式の開発時の画面を見てみると行動順の実装や背景の表示、必殺技が複数存在といったことが
記述されており、触れ込みも「戦闘パターンを読みきれ!!」とされているが、実際のゲーム中にはそれらの実装は
まだ行われていない。何度も言うがこれらは"まだ"未実装なだけであり、おそらく後々実装を行う予定であるから
このような記述がされているのであろう。アイテムやスキルの効果は見えないが、アイテムにおいては探索中の
アイテム画面から確認できるため問題が無いだろうし、スキルの効果は覚えたばっかりのスキルの効果は
わからないのは当たり前であるため、ユーザーへ調べる機会を与えているという優しさが汲み取れよう。
なお、スキルに関してはレベルが上がろうが装備がかわろうが、敵の防御力が高かろうがダメージは固定だが、
他の作品でもよくあることなので詳しいことについては割愛をするとしよう。
出現するモンスターも個性的で同じモンスターであるにもかかわらず、ステータスに個体差があったり、
最初からHPが減っていたりと、非常にバリエーションが豊かである。また、ラスボスに関しても最初から9割HPが
減っているというラスボスのヘタレキャラを演出している。
表示されているモンスターの代わりに存在しないモンスターが代わりに援護攻撃する、
といったことも日常茶飯事である。逃げるが勝ちという言葉があるが、中ボスやラスボスに関しても逃げれば
勝ったとして扱われる斬新なシステムも搭載し、様々な点で今までのRPGとは一線を画していると言えよう。
最後になるが、本作はいわゆる低価格帯のゲームであり、時間も数時間もあればクリアが出来る。12月を迎え、
これから忙しくなる社会人に対して時間に対してもお財布にも優しい、非常に優秀なソフトと言えよう。
この選評の読者も、良ければこの素晴らしき世界を体験してみてはどうだろうか。
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タグ | sealのゲーム 大賞 2011年の作品 |