JINKI EXTEND Re:VISION 選評

概要

タイトル JINKI EXTEND Re:VISION
ジャンル 美少女&メカニックADV
発売日 2010/11/26
ブランド 戯画
価格 9240円


要点

  • BALDRシリーズ有する戯画から発売された本作だが、ロボットゲーにも関わらずBALDRチームは不参加
  • 案の定ロボットアクションは立ち絵が動くだけ、必殺技は1枚絵のみとお粗末なものに
  • 原作ではレイプされたか暴力されただけかとぼかしていたシーンをレイプ認定、しかも回避は不可能で原作ファンをバッサリ
  • 原作の第2部からスタートするので原作を知らない人は置いてけぼり
    • 新キャラや専門用語も何の説明もなく普通に出てくるのでさらに置いていかれる


選評


280 名前:JINKIエクステンドRe:VISION[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 19:35:39 ID:/5tExlbV0
この作品は、マンガでの原作が2000年に発表されて、移籍・再構成という紆余曲折を経ながら未だ連載が続いている長編である。
ファンには黒歴史と断定されているがアニメ化までされた作品のエロゲ化は前代未聞の快挙とも言える。

そして、手がけるのは戯画
戯画マインを量産するキチガイメーカーと呼ばれながら、チームバルドという3Dロボットアクションを造らせれば業界屈指のチームを擁するこのブランドの仕事と聞いてファンは一縷の望みをかけた

が、早々にしてゲームがADV、バルドチームは参画しないという発表にファンの過半数は死に水をとるつもりでこのゲームを迎えたであろう。
産み出された絆は、ファンだけではなく新規のユーザーも怒りがエクステンドになるに十分なものであった
このゲームは第二部のIFバージョンからスタートするという設定となっている
第一部に関してはキャラの口から台詞で語られるのみである

  • 新規主人公
原作では、主人公格たる人物が2人(女性主人公含めると3人)がいるのにわざわざ新規主人公を投入した。
新規対策かもしれないが、原作ファンを落胆させるのには十分であった。
また、この新主人公の正体(後述)は更なるファンの怒りを煽り、新規をポルナレフさせるには十分であった

  • ボリューム
本編は、ほぼ原作をなぞる形の一本道で進む。
ヒロイン選択により途中のイベントが多少変わったり、最終戦のテキストが多少変わるだけであり進行に大きな差はない(個別ルートはない)
このような進行は、長編ものではよくあるが この作品は他作品の1√程度の長さしか無く、
ぶっちゃけ直前セーブを利用すれば6時間もあればコンプリートが可能な社会人にも優しい仕様となっている

281 名前:JINKIエクステンドRe:VISION[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 19:35:59 ID:/5tExlbV0
  • (原作)レイプ!!
原作時代から「レイプ!」が合言葉のJINKIではあったが、今作品は2つの意味でレイプをやっている。
a:原作時代から直接描写がなかったため、レイプされたのか暴力を受けただけなのかグレーであったヒロインを、公式にレイプしさらにゲームならではのレイプ回避をするための選択肢を一切用意しないという仕様であった。
もしもの展開を用意できるのもゲームという媒体の強みであるのにそれを利用しないのは如何なる了見なのだろうか?
b:オサレな台詞は原作から拝借!
主人公が活躍するのは進行上当然のことなのだが、原作では別キャラがやった行動台詞をフルトレースでやってヒロインの好感度を得るという謎の行動をやってのけた。
そのため、主人公の性格が「体育会系熱血馬鹿」になったと思えば「二枚目半な色男」になったりとキャラクターの性格が一致しない。そしてイベントシーンの台詞は原作で別キャラが言ってる決め台詞そのまんまである

  • ど迫力のロボットアクション
JINKIは一応ロボットバトル物である。
とするなら当然ロボットによるバトルが中心になるのは当然であろう
だが、ロボットバトルシーンは主観モードという名のコックピットからの背景描写があるだけで、アニメーションすらしないロボットの立ち絵が残像出しながら動き回っているだけである
そして、必殺技も止め絵が1枚有るだけで何やっているのか意味不明な状態である

  • 重厚な設定
JINKIは未知のメカニズムで動くロボットという設定である。
当然ながら謎の専門用語が登場する。だが、その専門用語は一切の説明が無く、原作を読み込んでいなければ「なんかすごい」「ミ○スフキー粒子みたいなもんか?」と確実に置いてきぼりをくらってしまう。
そして本編が佳境に進むにつれて、伏線もなく「増援にきました!」と新キャラ(原作主人公の一人)があらわれるわ、主人公が取説にも登場しないキャラを回想し(~~と言われた)とかOSRを始めたりともはや収拾がつかない
(※原作では重要人物ではあるが第一章にしか登場しないため、新規の方はまったく知らない人物である)

284 名前:JINKIエクステンドRe:VISION[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 19:45:06 ID:/5tExlbV0
  • 主人公の隠された秘密
主人公の正体というのはあらゆるゲームにおいてもカギとなる。
主人公の隠された正体は、原作におけるラスボス(第一章で生死不明になり第二章では登場していない)だった。
ラスボスが記憶失って偶然ヒロイン達に拾われ、正義に目覚めたという設定は原作ファンにとってどのような気持ちだろうか?
(※なお、外道な選択をしていると最終戦闘でラスボスとして覚醒しエンディングがダークになる)

  • 衝撃のラスト!
敵は、JINKIのダークサイドに魅入られ世界崩壊を目論む国家規模のテロリスト集団である。
主人公が行方不明になっていた首領であったため、最終戦闘が有耶無耶となり最終的に和解する。
国家規模のテロリストが、懲罰も受けず世界復興のための礎として働きだすことを世界中の人々はなんと思っているのだろうか?

本編がまだ未完結だから適当にお茶を濁したとしか言いようがない茶番劇は、弩級ではないが道ばたに墜ちているイヌの糞級のウザさではあるだろう

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タグ 戯画のゲーム 2010年の作品
最終更新:2014年08月02日 15:45