この歌が終わったら -When this song is over- 選評

概要

タイトル この歌が終わったら -When this song is over-
ジャンル ジュブナイル・ホラー・アドベンチャー
発売日 2010/08/06
ブランド hourglass
価格 9240円


要点

  • 新ブランドの処女作なのにマスターアップ後にパッチ告知・[Comming soon!]と告知されっぱなしのサンプルCGと先行き不安な船出
    • なお、発売から半年近く経過した現在も[Comming soon!]はまだ残っている、スペル間違いもそのまま
  • 「ジュブナイル・ホラー・アドベンチャー」という大そうな看板を掲げたがホラーとしては別に怖くない
  • むしろロード後に「解散、お疲れ様でした」「至らぬ事でもうしわけありません」 「絶対に殺す……ぶっ殺す……」といった音声がエンドレスリピートするバグの方が怖い
  • 後半は「二階へ逃げる」「隣の教室へ逃げる」等逃げる場所を延々選ぶ→ハズレたらロードの作業ゲー
  • しかし序盤の選択肢で「お守りを買う」を選択してないとどうあがいてもBADエンド直行
  • 発売から5ヵ月近く経った10/12/28に配布されたパッチでバグは修復された模様…だが、
    • ※本プログラム適応後は、現在お使いいただいているセーブデータならびに既読情報は破棄され、初期状態に戻ります。


選評


227 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 22:57:18 ID:/hvpdUlO0
この歌が終わったら -when this song is over-   hourglass 2010/08/06

衝撃のジュブナイル・ホラー・アドベンチャー!との意気込みで作られた、新ブランドhourglassのデビュー作である。
  • 作品別スレが立つもののあまりの活気の無さに数日で死亡
  • マスターアップ後~発売前に発表される「演出強化パッチ」という名の修s(ry
  • ずっと一部Coming SoonなOHPイベントCG
等、先行き不安の中発売された本作。
発売前からプレイヤーに別の意味での恐怖を与えた稀有なホラーゲーであるといえよう。



○まず何より痛いのは肝心のホラーが「怖くない」事である。
『目で見て驚く『ショックシーン』ではなく、日常の中にふと怪しいものがまぎれ込み、平穏な暮らしが徐々に怪異に侵蝕されてゆく、思わずぞっとするような恐怖をお届けします!!』
……とのことだが、幽霊や和風ホラーのような閉塞感のある恐怖と思いきや、実際は出先で突然正体不明の「闇」に襲われるというどこぞの映画的なパニックホラー。

ならばと注目されるべき死亡シーンも謎の「闇」に飲まれてぐわぁー!というような即死ばかり、それもショックシーンを排除したせいかCG描写が無くテキストだけでグロくもないという、いかにも中途半端な出来となっている。
余韻として残るのは「ガクブル」ではなく「あ死んだ」。深夜1人プレイしても余裕でトイレに行けちゃうレベルである。
挙句の果てに(曰くあえてそうしたらしいが)全ルートクリア後も肝心の「闇」の謎が最後まで解明されず、結局「闇」は何だったのかという疑問しか残らない。

とはいえ恋愛パートの出来は普通で、各ルートのEDもそれなりにハッピーで特に問題なく、これだけでは単なるガッカリゲーに過ぎないだろう。
以下の2点も忘れてはならない要素である。

228 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2011/01/25(火) 22:58:10 ID:/hvpdUlO0
○攻略の煩雑さ
キャラ生存√に30近い選択肢を選ぶ必要があり、物語後半で「闇」から逃げるパートがあるのだが、

「二階へ逃げる」「隣の教室へ逃げる」等逃げる場所を延々選ぶ
→ハズレを選んで即死亡
→ロードして別選択肢

を繰り返す作業ゲーとなっており、展開も詰まるところどのヒロインと逃げるかという違いでしかないのと相まって、ただただ退屈である。
これですんなりクリアできるならまだ良かったものの、よりによって序章、2つ目の選択肢で「お守りを買う」を選択しないと後半どうあがいてもBadになるつくりになっている。
つまりそこでそれ以外の選択肢を選んだ瞬間にBad確定。中盤にシコシコとヒロインとのフラグを立てても(実はこれすらも後述のバグにより簡単にはやらせてもらえない)、結局後半の逃亡パートで何を選ぼうが死んでしまうのである。
セーブデータを上書きなどしていたら目もあてられない。
鬱々と繰り返した作業が実は完全な徒労だった事が判明し、最初からやり直す事になったプレイヤーには同情を禁じ得ない。



○誤字・バグという名のネタ
1、紹介シーンが飛んだのか、突如死体で登場するサブキャラ
2、妹と付き合ってるのに飛鳥を贔屓してたら、いつの間にか姉とセックスしていた。ナニを言ってるか分からねーが(AA略   (好感度フラグのバグ?)
3、ロード後に「解散、お疲れ様でした」「至らぬ事でもうしわけありません」 「絶対に殺す……ぶっ殺す……」といった音声がエンドレスリピート
4、パッケージ横に書いてある朱音の誕生日→11月130日

などなど、必須要素もしっかり兼ね備えている。
その酷さは「このバグが直ったら -when this bug is over-」と揶揄されるほどであった。



総じて結局1番怖かったのは呪いでもなんでもない、バグだったというオチである。(特に3つ目は実際かなり不気味)

(※10/12/28にパッチ追加によりバグは色々修正された模様。直ったんだね……
しかしセーブデータは使えなくなるとの事で、発売後4か月も経ってるのにそんな殺生な……('A`)。)

  • ラストも地味に鬱展開じゃねぇか -- 名無しさん (2011-04-16 08:19:29)
  • ラストは藻以外はなんともいえない終わり方 オーディションの時のライトの動きがホラーよりギャグ要素だったわ -- 名無しさん (2011-05-19 15:58:45)
  • 俺に脚本書かせろよ -- ラテールの神 (2011-08-13 20:47:51)
  • ちょっと公式サイト見に行ってみたんだけど[Comming soon!]がまだあった……おいおい -- 名無しさん (2011-10-18 08:13:21)

タグ 2010年の作品
最終更新:2015年01月11日 03:33