2008年 総評

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**&bold(){大賞『[[魔法少女アイ参>魔法少女アイ参 選評]]』(12/19)《ミルキーズピクチャーズ》} 611 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/01/24(土) 02:02:33 ID:kX/+/8is0 (PC) #blockquote(){大手の迷走・企業倫理の低下が深刻な域に達していた2008年のエロゲー界。 その中でも一際暗く淀んだ場所に生まれ落ちた、最低最悪のエロゲーがあった。 由緒あるゲーム界の掃き溜めである本家の名と体裁を借り、ここに2008年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板を記す。 まずは年も明けた矢先、予想だにしない場所から現れたCUFFSの「[[Garden>Garden 選評]]」。 かの名作「水月」を作ったトノイケ・☆コンビの完全新作として期待が集まっていたが、 なんと発売日の夜になってヒロイン二人のルートが入っていない事を発表。 2007年末に同じ様な不義理を犯し「怒りの日」と呼ばれたDies irae騒動も覚めやらぬ内の出来事であり、 この二つは纏めて「怒りの庭」という蔑称を与えられ数多くのエロゲーマー達から激しい怒りを買った。 後に残りの二人のルートは完成次第無料ダウンロードすると発表され、5月にはその片割れのパッチが配布されている。 作品自体の出来は良く、告知通り追加された愛ルートの評判も良い事から現在では本作のクソ度は下がっていると言える。 だがこの騒動で後に悪名高い未完成商法が生まれてしまった事もあり、本作はこの一年を象徴するような暗い影を落とした。 続いて初春に現れた大手Leafからの刺客、「[[To Heart2 Another Days>To Heat2 Another Days 選評]]」。 エロゲーを代表するタイトルの一つのファンディスクであり、まさかこれが大型地雷だなどと誰が予想できただろうか。 CG・音楽・キャラクターに隙は無く、本編非攻略キャラが攻略可能とファンディスクが抑えるべき点を抑えた本作だが、 せいぜいヘタレ気味程度だった主人公の貴明が「Keyヒロインの様なキモい口調」「有事用の親の金を女の子のプレゼント用に使い込む」 「他人の自転車を強引に借りて壊し、ヘラヘラ笑って『バイトして返す』」「交換日記の代筆を親友に頼みそれが受けると嫉妬」 「女性が苦手な筈がHシーンでAV男優のような口調」と異様に不快な人物になっており、更に「ヘタレ力によりモテる」という 意味不明にも程がある免罪符が加わりシナリオ一つが他の要素を全て台無しにしてしまったという極めて異質な事態に。 前作のメインスタッフが全員居るに関らずこの出来で、2008年販売本数第2位だけあって被害者数は莫大な数に上った。 何故誰もこの出来に物申さなかったのか、まるでここ数年のLeafの迷走を象徴するかのような一本である。 3月には明らかな未完成シナリオで批判を買った「[[暁の護衛>暁の護衛 選評]]」・例によって戯画マインの「オトメクライシス」、 そしてインストーラーバグ・CGモードバグといった基本ながら高レベルのバグを出し、更には開発者がスレに降臨して 「報酬が現物30本支給」「有志によりインストーラー・CGモード実装」「データが弄れる事が発覚し開発と有志の共同作業でエロゲツクール化」 といった作品外で凄まじい伝説を作った「[[まじかる☆プリンス>まじかるプリンス 選評]]」が登場。 そして4月頭のカーリングが題材なのにメイン以外ではすぐ負けて一切話に絡まなくなる「こなゆき ふるり~柚子原町カーリング部~」を挟み、 いよいよ上半期最大の本命「[[つよきす2学期>つよきす2学期 選評]]」が襲来する。 前作のメインスタッフが全て抜けてブランドを立ち上げているにも関らず発売された本作、何が悪いって「何も変わっていない」のである。 2を銘打っているのにシナリオは殆ど前作と同じプロット、テキストに至ってはコピー&ペーストの痕跡まで見える。 変更が見受けられるテキストやCGは軒並み改悪、追加ヒロインも何も目新しい点が無く正真正銘筋金入りの純劣化品となった。 その売り手としても作り手としてもプライドの欠片も見えない汚すぎる意地は、前作信者にとっては正に「糞」そのもの。 初代未見組にはそれなりに遊べ、売上も年間ベスト10に入ったという事が余計に腹立たせたことだろう。 ファンに与えた不快感という点では、恐らく2008年でも屈指の一本だと思われる。 その後しばらくは小康状態が続き、目立ったものはCG・音楽・演出・システム・ムービー等が高水準ながら シナリオが訓練された紫信者をして「箱に大きく描かれているメインヒロイン勢が壊滅的」と言わしめた「春色桜瀬」くらいだった。 だが、10月に入ると何があったのかいきなり確変、多数のクソゲーが這い出してくる。 箱庭鑑賞ゲーなのに中身無さ過ぎでひたすら飽きる「箱-はこ-」、 ただでさえ攻略情報皆無なのに付属の攻略法通りにやってもクリック判定目茶苦茶でゲームオーバーになる無理ゲー「[[おさわり痴漢列車>おさわり痴漢列車 選評]]」、 パッケージ中央にでかでかと描かれているヒロインが攻略不可のファンディスク「片恋いの月えくすとら」、 そして9割以上が共通ルート、色々矛盾や無理のある世界観、しかもトンデモ設定はフォローも無く投げっぱなし、 選択肢次第では話の整合性が崩壊するフラグ、更にそんなダメ世界の中でなおダメな言動だらけの主人公と、 ちゃんとした体裁を成していながらもう全てにおいてなんか間違ってる「[[冬のロンド>冬のロンド 選評]]」等が挙げられる。 また、「[[それは舞い散る桜のように完全版>それは舞い散る桜のように完全版 選評]]」がつよきす2学期と同じく元スタッフ皆無の劣化品ながら 既存シナリオには手を入れず数々のネタを引っさげてきた事により違う意味で笑える作品になっていた事も印象深い。 そして翌11月には、多くのブログで紹介され一躍名を上げた「[[戦極姫 ~戦乱の世に焔立つ~>戦極姫 選評]]」が躍り出る。 総勢10名の原画によるCGはタッチや世界観はおろか塗りや等身まで見事にバラバラで並べるとコラにしか見えない出来。 加えて「告白シーンでヒロインの背後にハゲ武将が立ってるバグ」「メインルートのシナリオが劣悪」 「明らかにおかしいイベントが起こる・武将が消えるフラグミス」「システムが昔のゲーム『天下統一』からの完全流用」等、 様々な点でクソゲーとしてあるべき基本を抑えたその様は見事なものである。 ……とはいえ、出来はキャラやルートによっては決して悪くなく、多くのバグはパッチで改善され致命的な問題は無い。 システムも普通のPCゲーから持ってきた分、ゲームとしてはそこらの下手なものよりよっぽど遊べると、総合的にはむしろ良作とすら言えた。 このように凄まじくクソな点とちゃんとした点を併せ持つ本作は昨今貴重な皆が笑って話せるクソゲーであり、 全体的に殺伐とした話題が多かった2008年を和ませた「愛すべきクソゲー」であった。 ……しかし、ここまで挙げた全てのタイトルが前座に過ぎなかった事を我々は知る事となる。 「年末には魔物が潜む」とは本家KOTYの言葉だが、それは魔物と呼ぶのも生温いもっとおぞましい何かだった。 「[[魔法少女アイ参>魔法少女アイ参 選評]]」。 かつてエロゲーにおける変身ヒロイン・触手陵辱界の始祖にして頂点の英雄的作品であり、いまだ根強いファンの多い本シリーズ。 明らかに続編を匂わせる終わり方をした2発売以降音沙汰が無く、親会社の変更を経て参の発売が発表された時は多くの信者を喜ばせた。 だが情報は中々出ず、ようやく立ち上がった公式サイトに掲載されたCGは旧作のものばかり。 さらに別人説が出るほど絵柄が変化した立ち絵、シナリオライターの変更、メインヒロインであるアイの声優変更と 続編を出す際に批判される要素を兼ね備え、本スレの住人達も死に水を取る覚悟で発売を待っていた。 ……しかし発売2日前の夜、FG組からある報告が入る。 「DVDなのに容量が500Mしかない」 「クリアしたけどCG・回想モードが出ない、HシーンでCGが表示されない」 目を疑うような報告にスレッドは騒然となり、やがてスクリーンショットが投下される。 そこに映っていたのは、真っ黒な背景にメッセージウインド内でアイが喘いでいるというもの。 「エロシーンにエロCGが無い」という前代未聞の事態に、住人達は大混乱に陥った。 さらにパッケージ画像が複数の人物からアップされ、HDD容量1.5GBという表記も確認。 コラの可能性に賭けていた一縷の望みも壊れ、パッケージの偽造により悪質さが更に露呈した。 そして、そこに掲載されていたあまりにも的確かつ秀逸すぎる一文。              「ごらんの有様だよ」 ……2008年を代表する負の名言が誕生した瞬間だった。 地獄はまだ終わらず、翌日には公式HPで追加パッチ配布と表記されるが30分もせずに文言消滅。 しばらくして同様の表記が復活したかと思いきやまた消滅と、メーカーの胡散臭さがより増した。 そして、データ展開したスクショが投下されCGファイルが14枚しか無い事が判る。 更に投下されたCGイメージのスクショにより差分5枚、使い回し2枚と新規CGはわずか7枚と判明。 しかもモザイクはおろか乳首が出たCGすら無く、正真正銘の「エロCGの無いエロゲー」である事が明らかになった。 その後も「フルスキップで30分でコンプ、メグ・リン・マユにはエロシーンそのものすら存在しない」 「完全版を謳っておいて内容投げっぱなしのままスタッフロール、解析されたスクリプト名には『アイ参・前半エンディング』」 「発売日イベントがレイヤーがクリアファイル配ってるだけ、その日の内から買取拒否・買取価格00円」 「消費者センターに電話してショップへの返品に成功」 等、話題に事欠かなかった。 要約すると「フルプライスでエロCG無し、パッケージ詐称の未完成品」というエロゲーとしての体裁すら成していない物である。 その酷さの比喩は地雷では収まらず、核ミサイル・反物質砲・対消滅弾・時空振動弾・ N2地雷かと思ったらバスターマシン3号・ビッグバン・ブラックホール爆弾と様々な二つ名を持つに至り、 2chの数多のスレから無節操に人を呼び寄せたり、ユーザー・小売・流通・他メーカー・ 果ては業界全体まで引き擦り込み潰しかねないその様は正にブラックホール爆弾と呼ぶに相応しいだろう。 現在、公式HPには「2009年2月28日にアペンドディスク発送できるように作業を進めております、ただし内容未定」 という旨の文章と前プロデューサーによるお詫びが掲載されている。尚、ネット環境の無いユーザーへの発表は無し。 もっとも、この状況で正月休み取っててしかもその表記が未だ消されてないような状態では何の信憑性も無いだろうが。 この伝説がどのような終焉を迎えるか、我々はまだ、知らない。 以上を踏まえ、2008年の次点は メインスタッフが全員居るのにどうしてこんなになるまで放置したのか問い詰めたい「[[To Heart2 Another Days>To Heat2 Another Days 選評]]」 メインスタッフが全員居ないのにどうしてこんなのを出せると思ったのか問い詰めたい「[[つよきす2学期>つよきす2学期 選評]]」 絶大なネタ性と一見の爆発力、良さとダメさが混在する高い総合力と話題性を併せ持つ「[[戦極姫 ~戦乱の世に焔立つ~>戦極姫 選評]]」 そして大賞は「英雄の陵辱・堕落」という陵辱ゲーならお馴染みのネタをリアルでやってしまい、クソゲーの新基準にまでなった 「[[魔法少女アイ参>魔法少女アイ参 選評]]」 とする。 2008年は目立ったバグや超展開は少なかったものの、見ていて悲しくなる程に企業の良心というものが問題になった年だった。 最後に、アイ惨を発売し地獄を作ったミルキーズピクチャーズとその親会社のGPミュージアムソフトに在らん限りの怨嗟を込め、 以下の言葉を贈ることを挨拶として2008年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板を締め括ろうと思う。 「アイがある、悲しみもある、しかし……陵辱が無いでしょッッッ」}

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