魔物っ子ふぁんたじ~ 選評

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概要

タイトル 魔物っ娘ふぁんたじ~
ジャンル 勇者の股間が世界を救うRPG
発売日 2012/7/27
ブランド softhouse-seal
価格 パッケージ2,100円(税込) DL1,995円(税込)

選評

362 :選評①:2012/07/31(火) 20:28:52.81 ID:HZnu3AUn0 [2/5]
変態勇者、学園迷宮に続くsofthouse-sealのRPG第3弾として発売された「魔物っ娘ふぁんたじ~」。
前作まで実績と体験版の出来から今回も駄目だろうという前評判であったが、蓋を開けてみたら案の定であった。

まず目に付くのはそこかしこに見られる手抜き要素である。
  • 主人公に対する状態異常は効果が無いため、毒消しや目薬などの状態回復手段は無意味。
  • 宿屋と武器屋以外住人がいない閑散とした町。
  • 洞窟にある宝箱がオブジェ(Ver1.01まで)。
など、昨今のツクールゲーでも搭載しているものすら搭載していない、非常に簡素な作りとなっている。

崩壊したバランスも相変わらずである。
ドラクエⅠのような1対1の戦闘システムを採用した本作であるが、今回は先制でHPをごっそり減らす敵や、攻撃魔法で即死級の
ダメージを与える敵が、エリアが変わるごとに異常な高さのエンカウント率で襲い掛かってくるのである。
レベルを上げて対応しようにもステータス上昇が低すぎるうえ、先制を取れる程度のレベルではダメージが痛すぎてどうにもならない。
また装備品で対応しようとしても、途中で10倍以上に跳ね上がる脅威のインフレとそれらの装備を無効化する魔法攻撃が容赦なく
プレイヤーの心をへし折りに来る。
そのため結局は、数歩歩くごとにセーブし、エンカウントしたら死んでロードするかこちらが死ぬまでに睡眠魔法を成功させて
ひたすら殴る…という完全な運ゲーをやらざるを得なくなり、高いエンカ率と相まって濃密な苦行と化す。

なお今作の主人公は、ほぼノーダメージで最後までクリアできるチート装備を最初から持っている。
本来はエロ目的のユーザーやヌルゲーマーへの救済措置のはずであるが、前述のあんまりな仕様に序盤でRPGをやめるプレイヤー
が続出した。
そして、チート装備無しではほぼ確実にフリーズするバグが発見されたことで、彼らの選択は正しかったことが証明されたのだった。

seal製のRPGということで上記の他にも致命的なバグを完備している。
特に、特定の場所で逃げると一瞬別の場所に飛ばされ、飛ばされた先が壁の中などの移動不可地形だったら詰みというウィザードリィ
もびっくりなバグはインパクト抜群であった(Ver1.00)。
しかし、本作の恐ろしい所は、逃走バグを修正したら進行不能バグ発生(Ver1.01)、宝箱にアイテムを詰めたら敵ボス一人の
イベントフラグが消滅(Ver1.02)…と、次から次へと新しい致命的バグが出てきたことである。
現時点での最新バージョンであるVer1.03でも上記イベントフラグを含め致命的なバグが残っており、ユーザーをデバッカーとして
修正作業が進められている(はずである)。

このように、「魔物っ娘ふぁんたじ~」は、前2作から何一つ学んでおらず、手抜きとバグと理不尽さを兼ね備えた文字通りの
「魔物」として誕生してしまった。
そして、バグ以外何一つ楽しめないPRG要素はもはやエロを邪魔するだけの苦痛にしかならなくなってしまったのだった。


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タグ: sealのゲーム 2012年の作品
最終更新:2014年08月02日 22:44