アルクマン


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アルクマン(Ἀλκμάν、Alkman)

世界大百科事典、高津春繁の記述

前7世紀中期のギリシアの叙事詩人、小アジアのリュディアの首都サルディスの生まれ。断片ながら伝存している最古の合唱隊歌の作者で、アレクサンドリア時代には、その作品は6巻に収められ、ことに彼を有名にした『乙女歌』partheneionは最初の2巻を占めていたらしい。1855年エジプト出土のパピルス上の乙女歌の100行余の断片は古典期以前の合唱隊歌の唯一の見本で、作者が後代と同じ形式を使用している点は注目に価する。彼の言葉の根底はスパルタの方言であるが、その中には叙事詩とレスボス島方言の要素がまじっている。彼はスパルタにあって、少女たちのために歌を作り、踊りを教え、彼女らと親しい関係にあったらしく、見事な自然描写も欠けてはいない。


大日本百科事典、大竹敏雄の記述

前七世紀後半のギリシアの叙事詩人。その出身地については異説があるが、スパルタで合唱隊歌をつくり、現在に伝わる合唱隊歌の作者では最初の人。当時のスパルタはいわゆる軍国主義ではなく、詩歌の盛んな時期で、彼は合唱隊の指揮・指導をした。とくに有名なのは、たくさんのパルテネイオン(partheneion)乙女歌で、その中の一つは、やや完全な姿で現在に伝わっており、後代の合唱隊歌の形式をすでに備えている。


グランド現代百科事典、広川洋一の記述

(前七世紀後半)

古代ギリシアの叙事詩人。小アジアのリュディアの生れ。のち、スパルタに移り、そこで祝祭用の合唱隊歌を数多く作った。それらの中で、おとめたちの合唱隊により歌われる形式の、いわゆる「おとめ歌(パルテネイオン)」は、とりわけ有名で、全六巻のうち二巻を占めていたといわれる。この一つが、ほぼ完全な形で今日に伝存されている。


世界文化大百科事典、著者不明の記述

(BC654~BC611ごろ)

古代ギリシアの叙事詩人。小アジアに生まれ、紀元前7世紀後半にスパルタで活躍した。さきに征服した隣国メッセニアの反乱でおさえた第2次メッセニア戦争後の平和時代を享受したらしく、祭りや饗宴のための詩が多い。ドーリス方言を用いて自然のたたずまい、いきものや食べ物をすなおにおおらかにうたい、愛に満ち調和のとれた世界を表現している。


新潮 世界文学小辞典、風間喜代三の記述、「アルクマーン」が項目名

(前七世紀後半)

ギリシアの抒情詩人。最初の合唱隊歌の作者。その歌は古代には六巻に収められ、有名な『乙女歌』は二巻を占めていたらしい。『乙女歌』はパピルス中から発見され、ほぼ完全な姿で知られている。その他、ドーリス、アイオリス方言に叙事詩の要素を交えた美しい小品がいくつも伝えられている。


万有百科大事典 1 文学、柳沼重剛の記述

(生没年不詳)

前七世紀後半のギリシアの叙事詩人。最初の合唱隊歌作者。その作品はさまざまな形の詩を含む全六巻を成したというが、現存する断片の中では比較的長い『パルテネイオン(乙女歌)』が有名。これは神の祭の際、乙女らが行列して歌ったもので、宗教的というよりむしろ楽しい歌である。ほかに神々への賛歌、鳥や動物をテーマにした素朴な歌の断片が伝わっている。