家庭で作るアイスクリーム
蓄冷ポットを使うタイプのアイスクリームメーカーの原理
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スリースター以上の冷凍庫でないと冷やせない理由
例えば26%の塩水を凍らせると、融解温度に達するまでのエネルギーは初期温度[℃] | 融解温度に達するまでのエネルギー[J/g] |
---|---|
-24 | 275 |
-18 | 264 |
-12 | 253 |
8.27 | 247 |
これは比熱ではなく融解熱の方が大きいためである。
塩以外の物質でも同様であり、もちろん蓄冷ポットの蓄冷剤でも同様であると思われる。
つまり、重要なのは蓄冷剤が凍っているかどうかである。
ツースター(-12℃)では冷やせないのは、凝固温度が-12℃以下だからだと考えられる。
スリースター(-18℃)では冷やせるので、凝固温度は-18~-12℃のどこかである。
完全に固まらない理由
前述の通り、蓄冷剤の融解温度(凝固温度)は-18~-12℃のどこかである。最も膨大な熱量を奪うのは融解時なので、蓄冷剤が完全に溶けきった時点ではアイスクリームの温度=蓄冷剤の融解温度となる。
つまり、冷蔵庫と同じ-18℃までは達しないため、完全には固まらない。
冷凍庫と同じくらい固めようとすると、融解温度を-18℃以下にしなければならない。
すると今度は蓄冷剤が凍らなくなり、むしろ固まらなくなってしまう。
結局のところ、このタイプは冷凍庫の温度まで固まることはない。