伏した都市ガッシャ

【概要】
 「翠将の妹君」ハイカキンチッヒこと、通称チッヒが君臨し支配している地底都市です。
 人族による奪還が進む世界線のレーゼルドーン大陸はエイギア地方において、バルバロスの叛逆の拠点として築かれた、いわゆる蛮都です。かつての霧の街に比べるとその規模、都市レベル、生活水準はかなり低くなっており、まだまだ発展途上の域を出ません。
 特筆すべき点といえば、都市レベルが低いにも関わらず、お金の利便性に感銘を受けたチッヒの影響から、ガメル貨幣を用いた通貨制度が徹底されている点です。現状のガッシャの流通は、主に人族から強奪してきた武具や装飾品、消耗品が取り扱われていますが、その取引には物々交換や上位蛮族に優先的に与えられるわけではなく、ガメルによるやり取りが行われています。例え有力蛮族でも、金銭を支払うことが出来なければいい品物を手に入れることは出来ず、弱小蛮族でもガッシャ市内で与えられた仕事をこなして金銭を溜めれば、自由に物品を入手することが出来ます。
 ガッシャはエナ湖と呼ばれる地底湖の周辺に展開しており、その湖畔の一等地が山の手となっており、チッヒの暮らす黄金宮とも呼ばれる豪邸、ハイカキン城が築かれています。城と呼ばれているのはチッヒへの畏怖と敬意の念を込めているためで、実際には二階建て程度の豪邸です。

【下町】
 下町にはささやかな規模の繁華街があり、略奪品を取り扱う雑貨屋や、住民の衣服の大半を請け負う職人を集めた服飾店、コボルドたちが小銭を稼ぐための蛮族料理の屋台、またダルクレムを筆頭とする第二の剣の眷属である神の神殿が無秩序に立ち並んでいます。繁華街では品質はともかく、まともに建物の体裁を保った街並みとなっています。一定の実力を持つ有力蛮族は、繁華街の郊外に個人所有の邸宅が与えられることもあります。この地区には、チッヒの軍門に下ったバルバロスたちが常時うろつき、昼夜を問わず一定の賑やかさがあります。

 ○現在ガッシャで購入できないもの
  ・ガンや弾丸、及び魔動機術関連品
  ・アルケミーキット、カード、及び賦術関連用品
  ・騎獣、及びライダー関連用品
  ・第一の剣の神の関連用品(例外:貨幣神ガメルの聖印のみ入手可)
  ・人族の流派関連すべて
  ・通常武具の魔法の武器・鎧加工(エンチャンター不在のため)
  ・高価なマジックアイテム、魔剣類は一度相談してね(基本、略奪品の売買のため)

【居住区】
 繁華街から更に少し離れたところには、下級蛮族やチッヒにスカウトされた将来有望な蛮族に与えられた居住区が広がっています。各々の生活スタイルに合わせた住居が与えられますが、その大半は穴蔵であったり、掘っ立て小屋程度の簡素な家となっています。

【郊外】
 さらに居住区から30分ほどばかり奥へ進むと、坑道が掘られています。良質の鉱石が採掘されることが判明してから、主にコボルドなどの労働力により発掘と拡張が続けられています。最近になりその坑道に元の王国が滅ぼされたフォルミカの一族の生き残りが流入してきて工夫コボルドらと一悶着ありましたが、交渉の末に坑道拡張と鉱石採掘に従事することを条件に、チッヒからこの地にフォルミカの新王国を作る許可を貰い、同盟が結ばれています。

【都市内地理】
 ガッシャは地底空洞に広がる都市だけあり、空が一切見えません。そのため、基本的に街に居ながらには昼夜の区別が付きにくくなっています。当然、通常であるなら常に暗闇ということになりますが、大半の蛮族は暗視能力を持っているため生活に不便はありませんが、中にはコボルドなどの下位妖魔や、そもそも都市の主であるチッヒ達バジリスク族など暗視能力を持たない種族も相当数存在しています。そのため、街の至るところに魔法文明時代の発掘品である魔法の明かりやガス灯などが設置され、暗視なしでも不自由しない程度の光量を得ています。郊外に行けば行くほど照明は減っていきますが、空洞内にはヒカリゴケの類が生え、淡い光を放っている場所もあります。
 なおガッシャが広がる地下空洞は、エナ湖の広大さからも推測できる通りかなりの規模を誇っているらしく、どこまで続いているのかはチッヒ自身も調べていないようです。一説によれば古代の遺跡が眠っているだとか、前時代のドワーフの地底王国の跡地であるとか様々な逸話があり、奥へ行けば行くほど何が出てくるか分かったものではなく、まだまだ探索の余地が残されていると言えるでしょう。

【食糧事情】
 現在のガッシャには、安定して食料を供給するための「農場」が存在していません。
 そのため、食料品の調達は人族を襲撃した際に獲得できる略奪品と、暇を持て余している住民に与えられる食糧調達の仕事で得られたもので賄われています。
 略奪品の中には当然、倒した人族の人肉も含まれていますが、それらは住民の中でも主にドレイクやバジリスクなどの支配者階級の蛮族に順次与えられる傾向があります。該当種族の中でも、実力が高いものが優先、というよりも希望する声が大きいものから順にという形になっています。頂点に君臨するチッヒは、さほど人肉食に対するこだわりもなく、美味しいものならば肉でも魚でも野菜でも何でも食べるため、滅多に人肉を望むことはありません。嗜好品の類は略奪によってしか獲得する術がなく、どちらかといえばチッヒは甘味などの嗜好品の方を好んでいます。アルコール類は鐚銭亭の店主であるチェチーリアに優先的に回され、個人所有と店で提供するものに本人が分別しているようです。
 食糧調達の仕事は、都市内で暇を持て余している戦士たちに与えられる仕事で、住民の胃袋を満たすに足る食料を何でもいいから一定量以上を持ちかえると言うものです。鐚銭亭に張り出されている依頼の中でも、毎日、何人が受注しても構わない特殊な依頼で、獲得した食料はすべてハイカキン城に持ち込み、チッヒから直接報酬をもらう形式になっています。そこから糧食班であるコボルドたちの手によって調理され、まず優先的にチッヒのスカウトに応じた蛮族たちに配られます。その後、余ったものが鐚銭亭や繁華街の市場に流され、自発的にガッシャに集まった蛮族たちが食料を買い求めることになります。
 現在はこのスタイルで大きなもめ事もなくやっていけていますが、日々住民が増えるにつれて食料問題が勃発するのは時間の問題でしょう。チッヒはこのあたりで大きな農場の獲得、もしくは新規経営を視野に入れ始めているようです。

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最終更新:2017年02月19日 09:27