「溢れた街」タルキ

 レーゼルドーン大陸の中部、最近になり開拓が進んだ新たな人族領に拓かれた小さな街です。
 当初は小さな開拓村として起こったこの街でしたが、さる豪商がパトロンとなったことで街道が整備されたため、新開拓地にしては破格の交通の便を得ることになります。
 その結果、レーゼルドーン大陸で一攫千金を狙う冒険者や商人が大挙して押し寄せ、特に冒険者は慢性的な飽和状態にあります。有名な店舗はもはや新たな冒険者を迎える余裕がなく、それどころか二流・三流の冒険者の店でも面倒見切れないと、所属する冒険者の店を探すのも一苦労だといわれています。
 開拓村だけあって、「街」の名を冠しているにしては施設はあまり上等とは言えず、魔術師ギルドやマギテック協会などの魔法使いの支援組織は出張所程度であり、文献を調べる程度ならばなんとかなるとしても、それらの施設で学んで新たに魔法を習得するほどの設備や教師は揃っていないといっていいでしょう。その代わり神殿には困ることはほとんどなく、あちこちに礼拝所程度の小さな建物をこしらえ、神官たちがお布施と引き換えに神聖魔法を施し、なおかつ熱心な布教活動を行っています。街の隅々まで探し回れば、あらゆる地方神の礼拝所を発見できるでしょう。


市街図


施設情報

一等地区
 大手の商会や一流どころの冒険者の宿などがある地区です。このどこかに個人が所有する守りの剣が1本のみ存在しています。
 頑丈な城壁で円形に囲われているため、開拓村クラスにしては強固な防備を誇ります。

二等地区
 一般市民向けの市街地です。ここまで来ると守りの剣の力は及んでいません。
 とはいえ、商店・冒険者の店・神殿・工房など利便性の高い設備が各種揃っているため、人の出入りはタルキの中で最も多い。
 一等地区を囲うそれに比べれば貧弱だが防壁があり、4つの物見櫓が建てられています。
 北東部は防壁が崩れているうえ、その外周部に柄の悪い人たちが住むスラムが作られてしまったため、空き地が目立っています。

三等地区
 町外れ……というかスラム街モドキの地区です。防壁の外にはみ出して、無造作に建てられた建物が点在しています。
 基本的に地価が非常に安いため、低所得層が生活しています。
 商店や酒場などもありますが、西部劇に出てくる宿場町のような荒れた雰囲気が漂っています。

施設情報

一等地区
  名称 概要
魔動工房「アキハ」 魔動機関連。マギテック協会の代理
最高の再興亭 一流冒険者の店
ライフォス神殿 タルキ最大手神殿
二等地区
千川亭 薬品店
ミズキ魔法堂 マジックアイテム屋。魔術師ギルドの代理
三等地区
黄色い小鳥亭 みんなの冒険の拠点
アキハ魔動機格納庫 アキハの大型魔動機の格納庫
黒猫ストリート スラム街
三日月の涙亭 三等地区の娼館(酒場)
運命の杯亭 三等地区の賭場(酒場)

三日月の涙亭、運命の杯亭

 三等地区の裏通りにある隣り合って建てられている酒場です。
前者は娼館、後者は賭場が併設されており、主に夜の灯りの中で活躍しておりますが、冒険者の利用も多いため実質24時間営業となっています。
 ギルドの管轄には入っておりませんが、利用者たちの自治により比較的治安は高く維持されております。
(なくなることが結果的に自分たちの首を絞める結果になるのが分かっているため)
「泥酔者は利用不可」「店内での暴力行為は即出禁」「機会は平等に」を柱に営業されております。

黒井堂

 タルキの二等地区に店舗を構える雑貨屋です。ロープなどの消耗品からマント・ベルトなどの武器防具以外の装備品などを手広く扱っています。
 店主であるタカオは顔の上半分を覆う仮面をつけている上に対応も上から目線で客を小馬鹿にしたような口調ですが、品質の高いものをリーズナブルな値段で販売しており対応も丁寧で専門外の商品に関しても人脈を使って対応してくれるため客足が途絶えることはありません。
 客から礼を言われると「ふ、ふん。貧乏な冒険者どもを救済してやるのもセレブの勤めだ」などと言ってそっぽを向いてしまうため、陰では「愛すべきツンデレ親父」として冒険者たちからは慕われています

市街地紹介


一等地区:大手の商会や一流どころの冒険者の宿などがある地区。街道などへの利便性がよいため人や物が集まる。
二等地区:中規模クラスの商会や神殿、職人街などがある。
三等地区:町外れ・・・というかスラム街もどきの裏通り。西部劇に出てくる宿場町のような荒れた雰囲気が漂っている

※治安(装備の持ち歩き)に関して
基本的には所属する冒険者の店預かり。
一等・二等地区=依頼出発前後以来持ち出し不可(依頼受諾後装備を受け取り、報酬受け取り時に装備を預ける形)
三当地区=ソフトレザー以下の鎧およびBランク1H武器であれば装備可(1H両は不可)
これは、蛮族襲来に緊急対応する必要があるためであり、対人への使用は武器・攻撃魔法ともに厳禁。破った場合は処罰対象となる(罰金刑~装備剥奪の上追放まで)

三等地区にはザルツ地方各地に存在する盗賊ギルドの出張所が秘密裏に存在しているが、「派遣人数は5名以内」「相互不可侵」といった協定が結ばれており、現時点においては薄氷の安定が保たれている。
(外敵に備える最前線であり、ギルド間闘争は互いの地元での信用に関わるため)
とはいえやはりどこのギルドも勢力圏確保には積極的であるため、統括には幹部候補でもある腕利きが登用されており、各ギルド内においても次期幹部(もしくはギルマス)への試金石として見られている

土木作業ドゥーム


 タルキの街の拡張を支える陰の主役。
アキハ博士(魔動工房アキハの主)の自信作ではあるが、対外的には「発掘品」として通している。
音声機能は搭載していないが人工知能は搭載されており、交易共通語の理解と自己判断を備えた柔軟性を持つ。

自重により地盤を固め、周囲の土を取り込み体内にてレンガを精製し、個体と用途により異なる複数本のマジックハンドを活用することにより平屋のワンルーム程度であれば更地から一時間程度で作り上げる能力を持つ。

日付が変わったことを現す「三等地区に通りが増えた」というタルキジョークが生まれるほど住人に愛され認められている存在である




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最終更新:2015年04月29日 08:10