実りの季節に襲来する森ネズミは、村の悩みの種。昼夜交代で畑を見張っても、素早いネズミを捕らえることはできなかった。働き者のトトルの見張りの番。彼は何を思ったか、自らの豆畑だけ柵を取り払い、水桶まで設置した。翌朝、無残に荒らされた彼の畑を見て村人はその愚かさを嘲笑った。しかし、その翌日。畑に現れたネズミはことごとく捕まっていた。よく見てみると豆をたらふく食べたネズミは、動くのすらままならぬ様子。手塩にかけて育てた畑をエサに村を救ったトトルは、その勤勉さを称えられ、後にノフィカの聖人に列せられた。
~『コネクト!オン』2011年5月号「ギルドリーヴプレート研究」より