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ステータス(評価点数:Lv.900)
特殊能力『リフメア・サーキュレイション』(発動率:100%)
能力効果1:隣接2マス内1体に体力1ダメージ
能力効果2:同マス全員の体力1上昇(初期値突破可) 能力原理
マカロフの銃弾に紫色のネガ雨乞いエネルギー波動を込めて発射し、着弾対象の水の因果を遡行させる。
対象に含まれる水分は逆さまの雨になって天へと昇り、対象が生物ならば深刻な脱水症状に見舞われる。 天に昇った水は再び慈雨となって地に降り注ぎ、別の者の癒しとなる。 必殺技『トライ・ペゾヘドロン』 (消費MP:6)
効 果 :
必殺技原理
インファイト距離から放つ傘術・サバゲー・相撲の三択攻撃。
キャラクター説明
眼鏡がよく似合う、大きなツリ目がかわいらしい雨使いの女の子。
肩ぐらいの長さの黒髪は、とても癖っ毛でぐるぐるしてる。帽子をかぶってることも多い。 雨竜院家とは異なる系譜の降雨術を生業とする一族の出身。 今は訳あって雨竜院家にお世話になりながら、傘術と降雨術を学んでいる。
感動しやすく、ちょっとしたことで目をウルウルさせるので、クラスメイトからは「ウルメちゃん」と呼ばれている。
本人もその呼ばれ方は気に入っているようだ。 服装はミリタリー風の格好をすることが多い。雨の日は紫陽花色のレインコートを羽織る。 時々はモンゴル風の服を着ることも。
戦闘スタイルは、サバゲー殺法と雨竜一傘流を組み合わせた『ガン・カサ』。
近接距離格闘ではサマーソルトキックやウラカン・ラナ・インベルティダなどの相撲技も使う。
晴雨兼用の暗紫色の武傘『ペトータルレイン』は雨竜院家に作ってもらった。
石突きのカバーを外して突剣で戦う『アメ』と、持ち手のカバーを外して死神の鎌めいた両刃の首刈りパラソルで戦う『メア』の2つのモードがある。 エピソード
ウルメちゃんのプロローグ『眼鏡をかけよう! そなたは美しい!』
むかしむかし。
偉大なる錬金術師であるファウスト博士は、悪魔メフィストフェレスに与えられた享楽の果て、ついにその言葉を口にしました。 「時よ止まれ、そなたは美しい」と。 それが、ファウスト博士の魂を奪うために必要なキーワードだったのです。
ー□□ー
……夜が明けた。
寮の窓から射し込む朝日の光を感じ、雨竜院愛雨(うりゅういん・めう)は自然と目を覚ました。 枕元の端末を充電器から取り外し時刻確認。 朝の五時半。アラーム鳴動30分前だ。
「ふっふふーん。今日も勝ちっ!」
愛雨はゴキゲンで端末の画面をタップしてアラーム機能を切る。
そして、ぐいっと一回肩を反らせて軽くストレッチしてから、勉強机の上に置いてある眼鏡ケースを手に取る。 淡い紫陽花パープルの眼鏡ケースは革製で、縁には可愛らしい刺繍が施されている。 大親友であり、妃芽薗の同級生である、雨竜院金雨(かなめ)ちゃんから誕生日プレゼントとして貰ったものだ。
ケースを開けると中には逆ナイロールの眼鏡。
アセテート製フレームは頑丈さを増すために太く、愛雨はかなりひどい近視なのでレンズは分厚い。 そして、視野を広くしたかったので、レンズの面積も非常に広い。 結果として愛雨の眼鏡は、メガネ・カタの眼鏡戦闘に耐えることが可能な程の強度を備えた物となっている。
取り出した眼鏡のつるを開き、眼鏡の両脇を両手で持って装着する。
すると、ぼんやりとしていた部屋の輪郭がくっきりとしたものに変わり、世界は鮮やかに色付いた。 朝日を浴びた妃芽薗学生寮の室内は、キラキラと輝いていた。 それだけで、愛雨の目頭は熱くなり、瞳に涙が潤んだ。
ちょっとしたことでスグに感動して涙目になるので、愛雨は学園の友人達から「ウルメちゃん」と渾名をつけられてしまった。
だってしょうがないよ。世界はこんなに美しいんだから。 それに、「ウルメ」って可愛い感じでいいよね。 むかし雨が嫌いだった頃に名乗ってた「メア」より断然いい。 あ、中学時代からの友達から「メア」って呼ばれるのは全然オッケーだよ。 昔からの知り合いって証だからね。それだって、とても大切な記憶。
窓の外を見れば、青く生い茂る妃芽薗の森と、青い空。
地平線の上には真っ白な入道雲。
「んー、夕方ごろにはひと雨降るかな?」
これは、降雨術師としての勘である。
雨ヲ愛デルと書いて、めう。 雨竜院愛雨は雨が大好きだ。 そして、太陽も雲も大好きで、簡単にまとめると世界のすべてが大好きだ。
端末のスケジュールアプリを開くと、本日土曜日も予定がぎっしり。
朝は雨竜院本家で傘術の稽古。 稽古の帰りに金雨ちゃんとショッピング。 午後からは相撲部の練習に顔を出してから、図書委員会の貸し出し当番。 サバイバルゲーム部に今日は行けそうにない。 机の上には図書室から借りてきた、読みたい本が山のよう。 時間がいくらあっても足りやしない。
むかしむかし。
偉大なる錬金術師であるファウスト博士は言いました。 「時よ止まれ、そなたは美しい」と。 雨竜院愛雨は同意する。 その通り、この世界はいかにも美しい! 雨竜院愛雨は同意しない。 それを止めてしまうなんて、とんでもない! 確かに世界は美しい。 でも、時を止めたら次の美しい瞬間が来なくなっちゃう!
だから私は眼鏡をかける。
美しい世界の瞬間瞬間を心の中にくっきりと焼き付けるために。 そして、やりたい事は全部やるし、会いたい人には全員会う。 本当に、時間がいくらあっても足りやしない!
足りないけど、できるだけ、精一杯やろう。
そう決めたんだ。 ……悪魔に借りた私の時間が、止まってしまうそれまでは。
(ウルメちゃんのプロローグ、終わり)
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