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ステータス(評価点数:Lv.700)
怪我
特殊能力『ハリネズミのジレンマ』(発動率:100%)
効果:自身の移動にカウンターして『ソニックブーム』フィールド設置(パッシブ)
フィールド効果:体力2点ダメージ 効果付属:- 範囲+対象:同マス1マス 対象付属:- 時間:フィールド持続1ターン カウンター待ち受け永続 時間付属:- 消費制約:なし 非消費制約:なし
【カウンター】
カウンター条件:能力発動中、『ソニックブーム』フィールドが張られていないマスにこのキャラクターが移動行動を用いて侵入する。 ※初期配置、増援での登場、召喚能力での登場は「移動行動を用いての侵入」ではない。 ※強制移動による移動では能力は発動しない。 カウンター効果の対象:術者以外も含む 待受範囲:同マス 待受時間:永続 待受回数:無制限 カウンタータイミング:後手 詳細な説明
このキャラクターが戦場に登場すると同時に能力(カウンター受け付け)がオンとなる。待ち受け待機は永続。
以降、このキャラクターが『ソニックブーム』フィールドの張られていないマスに自らの移動で侵入するたび、そのマスに『ソニックブーム』フィールドが張られる。 『ソニックブーム』フィールドの効果は敵に対してのみ体力2ダメージ。フィールドの持続時間は1ターン。 なお、『ソニックブーム』フィールドによるダメージは(本来のルールとは異なり)移動の際キャラクターがフィールドのあるマスに侵入するたびにそれぞれ独立してダメージを与える。 能力原理
彼女がその健脚で戦場を移動するたび、後にはソニックブームにより薙ぎ払われた敵が倒れ伏す。
本来はソニックブームは敵も味方も区別なくすべてを薙ぎ払うのが物理法則の基本であるが、彼女のとある過去に基づく強固な現実認識により改変された物理法則内では、味方は傷つくことなく敵のみが傷を負うこととなる。 必殺技『S.S.H.』 (消費MP:16)
効 果 :
精神攻撃。
必殺技原理
回避防御不可能大ダメージの体当たり。
ただし、予備動作の隙が大きく、冷静に対処されると発動前につぶされるため、蘭はこの技を使う前に相手の精神を念入りに攻撃し(ソニックブームフィールドで相手の動きを妨害する等)、冷静さを失わせた状態で突撃する。 キャラクター説明
今回の臨海学校の開催される海浜リゾート施設『メロウズ』付属のホテル『メロウズホテル』においてフロント(受付)として働く女性。
世間において「端役」に甘んじることを宿命づけられたと言われる素極端役一族の血を引く。 快活な笑顔が似合う肝が据わった女性だが、それはあくまで一般人レベルでのもので、魔人関係の修羅場の経験等はない(とされている)。 今回も端役のまま物語が終わる、はずが何故か閉鎖された墓地に取り込まれてしまい……。
なぜか、過去のこと、特に高校生時代のことになると口が重くなる。
34歳。シングルマザーであり、娘が寮住まいで希望崎学園に通っている。 エピソード
「いらっしゃいませ!」
「いらっしゃいませ! メロウズにようこそ!」
さわやかな挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
人魚の庭に集った乙女たちが、挨拶を受けて歓声を上げながら、ひとりひとり観光バスの出入り口から降りてくる。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色の制服。
スカートのプリーツはちょっぴり乱して、セーラーカラーを翻して、たしなみも忘れたはしゃぎ様。 もちろん、移動中にねこけて涎を垂らしているはしたない生徒なんているはずも……あ、1人いた。
……なんて、かつて流行った少女小説のような書き出しでごまかしてみても、ちょっとはしゃぎすぎな感はあるなあ。
あと、きっちり施設名入れてる辺りがあざとい。 と、挨拶の声を上げながら私は思った。
ここは海浜リゾート「メロウズ」
(いや、正確には「メロウズ」付属のホテル「メロウズホテル」前のバスターミナル、だけどさすがにここまで細かい情報は必要ないよね)。 2009年創立のこの施設は、かつては一部華族の保養所だった時代さえあるという由緒ある土地柄のこの地に、突如喧嘩を売るような形で出現した商業主義の一大リゾート施設群である。 私がここに赴任になる以前の話だが、建設に際しての説明会はたいそうな大揉めで、無事着工にこぎつけ創立できたのが不思議なほどだ……というのは、私の前任の人に聞いた話。 それは完成してからも同様で、出来たばかりのころは反対運動家たちが列をなして日参してくるほどだったという。 でも、立地と場所、そして結構な弾丸(ゲンナマ)を駆使した広告攻勢が功を制してか、11年たった今ではこの地域の基幹産業の一つにまで成長した。 それによって、反対派の声はだんだん小さくなり、今ではほとんど見ることもなくなった。 表向きはね。 おっと、これは別の話だった。
ともかく、紆余曲折があって「メロウズ」は今もここにある。
で、リゾート施設が運営されて好評を博してるってことはお客さんが来ているってことだ。 たった今大量の観光バスに満載されていらっしゃった女子学生の皆様も、お金を払うのは彼女たち自身ではないにしろ、お客様には違いない。 私立妃芽薗学園。 奇しくもこの「メロウズ」の設立と同時に創立された、やや新興のお嬢様学校。 その学生さんたちが、「メロウズ」の今日からのお客様。臨海学校だそうだ。 ちなみに、全施設貸切だって話。うひゃー、いくら払えばそんなことができるんだろう。 私の給料何年分になるのかなー。 ……。 ……世知辛い話はやめよう。 彼女たちに笑顔を振りまかなきゃ、私のお給料はそもそも出ないんだから。 世知辛い思考は笑顔を曇らせる。それが私のここ十数年のモットーなんだからね。 だから私は、ちょうどバスから降りてきた少女に一礼し、言う。
「メロウズにようこそ!」
白い帽子の彼女は、にっこりと笑い返してくれた。
「ありがとう。ええと……スゴクハヤク、さん? 変わった苗字ですね」
「え?」
一瞬きょとんとしてしまうが、そういえば私は名前付きのプレートを胸につけていたのだった。不覚。
「あはは、よく言われます。ええと」
「鮫氷(さめすが)、です。鮫氷しゃち。さめにこおりって書いてさめすが、です」 「かっこいい苗字ですね! あ、私は素極端役 蘭(すごくはやく・らん)。こちらのホテルでの皆さんのフロント業務を担当させていただきます」 「じゃあ、しばらくはお馴染みさんですね。よろしくお願いします!」 「はい、よろしくお願いします。いってらっしゃい!」
手を振って彼女がホテルに入っていくのを見送る。
楽しい臨海学校になるといいですね。私は心の底からそう思った。
まあ、その思いは数日後には全力で裏切られることになってしまったんですけど。
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