ストーリー


2009年

  • 妃芽薗学園設置

2010年

  • 魔人能力による衝突事件が起こり、死傷者が出る。
  • 事件を受けて、生徒会書記であった女祁哀生(めぎ あいみ)が、自警組織(後の番長グループ)の発足を訴える
  • 番長グループが生徒会によって認可され成立

2014年夏(ダンゲロス流血少女 -Girls and Ballad-)

 魔人生徒の管理を図るため、高二力フィールドの導入を決定した学園管理側。
しかし、高二力フィールドの導入は、魔人の存在を否定し、魔人に対して非人間的な取扱いを肯定する恐るべき計画の一端にすぎなかった。
 その計画の全容を、蓮柄まどかを通じて偶然知ることとなった覇隠流は、自身のシンパらにその事実を伝えるとともに、計画の阻止のため蜂起することを決意させる。そして、学園管理側と通じて計画を推し進める、蓮柄まどかの実父である蓮柄つぶら率いる「八部会」のメンバーを「山乃端一人狩り」と称して次々と暗殺していく。その目的は、ハルマゲドンを引き起こすことで、学園管理側を引きずり出すことにあった。
 しかし一方で学園管理側は、関係者を次々と消していく覇隠流とそのシンパを危険視し、彼女らを「山乃端一人狩りを扇動し、ハルマゲドンの勃発を企てる危険人物である」と公表。蓮柄つぶらを通じて学園内の各組織(生徒会・番長グループ・風紀委員)に、覇隠流の抹殺を依頼する。
 そのことにより、覇隠流とそのシンパらの中で、蓮柄まどかへの不信感が高まっていく。そして、次第に追い詰められていった彼女らは、その最期、生徒会館に立て籠もった際、蓮柄まどかただ一人を裏切り者「山乃端一人」として処刑したうえで心中を図った。
 覇隠流の自害により、ハルマゲドンは阻止され、学園管理側の計画は推し進められることとなった。

2014年冬(ダンゲロス流血少女 -Crystal Snow Maiden-)

 覇隠流による学園の混乱から半年。学園は平和を取り戻していた。
 風紀委員は、覇隠流の起こした事件(通称「葉隠事件」)の背景について、不透明な点が多いことを理由に、烽二縁(ふつぎ ゆかり)と転校生「白河一(しらかわ はじめ)」を含むメンバーで調査を開始した。
一方、学園管理側は、覇隠流の暴発を大義名分に、学園の監獄化を急速に推し進めるが、葉隠事件の背景については、不都合な真実であるとし隠ぺい決議する。そして、転校生「白河一」に情報工作を依頼する。
 風紀委員のメンバーである烽二縁(ふつぎ ゆかり)とその仲間は、葉隠事件を調査していく過程で、覇隠流の妹の存在を知り、覇隠流の妹と接触を試みる。しかし、それは転校生「白河一」の罠であり、烽二縁らは自殺と見せかけて殺害される。雪の中から見え隠れする真っ赤な死体が、雪の中で咲く赤椿を連想させたことから、後にこの冬の事件は「雪椿事件」と呼ばれるようになる。
 この雪椿事件に関係して、生徒会に所属しつつ独自に葉隠事件の調査を行っていた女祇哀生は、風紀委員会への不信感から、烽二縁らを密かに尾行していた。それは何の根拠もない直感でしかなかったが、偶然にも、事件の日、雪椿事件に居合わせる。しかし、このことがきっかけでハルマゲドンへとつながりかねないと判断した女祇哀生は、雪椿事件について口を噤む決意をする。これにより、この冬に起こった唯一の殺人事件は、一切の情報が入らないまま迷宮入りとなる。
 そして、2015年春、学園管理側は魔人生徒に限り、学外への出入りに関して制限を設けた。

2018年夏(ダンゲロス流血少女 -Wake of Valkyrie-)

 雪椿事件から四年。ある一冊のノートが図書館の閉架書庫から発見される。
 それは生徒会書記でありながら、番長グループの設立に貢献した少女――女祇哀生が残したものだった。そのノートには学園管理側の不正と風紀委員会の癒着が克明に描写されていた。学園中に衝撃が走り、疑惑の目を向けられる風紀委員会。
 そのような状況の中、不安を煽るかのように、学園管理側の急先鋒であった耶南蝕が何者かに首を断たれて殺害される。それを機に、四年前、雪椿事件に関わった人間が、同じ手口で次々と殺されていく。
 覇隠流の妹である覇隠瓢湖(はがくれ ひょうこ)は、姉の死の原因を突き止めるべく、風紀委員であった「黒姫音遠(くろひめ ねおん)」、そして探偵部「加藤佐藤(かとう さとう)」の助力を請う。そして、彼女らは、発見されたすべての遺体が首を断ち切られ、真っ赤な血しぶきの跡を残していたことから、後に断頭花事件と呼ばれ、学園で恐れられたこの事件を追う。
 そして、すべての事件の黒幕であった歴史教師「久我原史香(くがはら ふみか)」を追いつめる。久我原史香は、ハルマゲドンを起こすべく赴任してきた「転校生」の一人であった。
 彼女らに追い詰められた久我原史香は、意味深な言葉を残して戦うことなく姿を消す。


2020年春(ダンゲロス流血少女 -Virgin’s High-)

 突如として姿を現した転校生「雛代メル(ひなしろ める)」。
 学園内には既に数多のマスコットが蔓延り、次々と少女たちは魔人へと覚醒していく。

 世界は魔人を排他する社会から魔人を受け入れ、よりよい発展を目指す社会へと変わっていた。
 それは社会が求める魔人教育にも同様に影響を及ぼし、「人間との同化を図る教育」ではなく、「人間との融和を図る教育」を経て、「優秀な魔人をより多く社会に輩出する教育」へとシフトしてきた。
 だがしかし、徹底した同化教育を推進してきた妃芽薗学園は、世界情勢のめまぐるしい変化に取り残されてしまっていた。その排他的・因習的と否定された魔人教育を変えるべく、学園管理側はカリキュラムの大改革を断行。そして、「一人一人にマスコット」を売りにした魔人化教育を前面に押し出すようになった。
 雛代メルは、そのために八部会によって拉致されてきた転校生だった。彼女の能力によって妃芽薗学園にはマスコットが溢れ、より多くの少女たちが魔人へと覚醒した。しかし、マスコットの供給には、少女らの無垢な魂を必要とする。このままでは、マスコットの供給ペースを維持できないことから、八部会は安定した魂の供給のために、密かに計画を練り上げていた。


2020年夏(ダンゲロス流血少女 -Melancholic Merrows-)

 年に一度の臨海学校。
 何も知らずに戯れる少女たち。しかし、その臨海学校の真の目的は、学園管理側と八部会によるマスコットの供給に必要な魂の確保であった。
 そして臨海学校の最終日、楽しいひと時をつんざく悲鳴。臨海学校宿舎の踊り場で起こった一件の殺人から、すべては始まる。


最終更新:2015年07月11日 22:24