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*盛華の行方/Dr.デイドリームの野望
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祝薗盛華は天国に行っていない。シシキリは、そう考えている。
盛華の亡骸が行方知れずであることは、シシキリがそう考えている理由のひとつだ。
憎むべき怨敵は、見つけ出して討った。
だが、盛華の体は戻らなかった。
「飽きたので棄てた」と、奴は言った。
どんな拷問にかけても、何度殺しても、それ以上の情報は出てこなかった。
シシキリは、失われた体を探し求め続けたが、見つけることは叶わなかった。
何故ならば、それはもう既に“この世界”には存在しないからだ。
故にシシキリは殺す。
十三のダルマを集めて、祝薗盛華を天国へと送るために。
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“この世界”とよく似た、“この世界”とは違う世界に、一人の博士がいた。
Dr.デイドリームと自称していることからも判るとおり、夢見がちな狂人だった。
博士は、汚れた世界を浄化して綺麗なもので満たしたいと考えていた。
しかし、彼の能力は世界を変えられるほどのものではなかった。
ところがある日、博士は偶然にも異なる世界から来た“それ”を発見した。
博士が世界を変えるために必要な、最後のピースを。
世界制覇に向けて、妄執の科学者が活動を開始する。
“それ”を中心にして複雑怪奇な機械を取り付けてゆき、世界を変える恐るべき兵器を作り出したのだ。
汚ないものを浄化し尽くし、世界を美しい花でいっぱいにする終末兵器を。
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シシキリと、Dr.デイドリーム。
迷宮時計が狂気の二人を引き合わせ、悲劇を織り成す。
「私は……もう駄目。ごめんね。私がまちがってた……」
“彼女”が得た新しい身体はあまりにも華奢で脆かった。
「あなたたちは生きて……今のやさしい気持ちを……ずっと……忘れないで……」
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