ゴーヤ佳作座5号館

ゴーヤは馬鹿である
ゴーヤは汚く不潔である
ゴーヤは意地汚く性根の腐った珍獣である
ゴーヤは自分以外を見下している塵クズである
そんなゴーヤを使ってうちの兄貴はあることをしている
だから、ゴーヤを見かけたら俺に知らせろと言っていた

兄貴は自治会の所属で、脱走したゴーヤを主に捕まえる仕事をしている
逃げたゴーヤが人に危害を加えたり、家に侵入して食べ物を盗んだりする事案が
増えているらしく、自治会で自衛組織が起ちあがったらしい
以前捕まえたゴーヤをどうするのか見に行ったことがあるが
「ガチンコゴーヤファイトクラブ」というのをやっていて賭けにもなってるみたいだった
みなそれぞれ捕まえて来たゴーヤを鍛えて、戦わせるものでみんな熱狂していた
ルールは手斧を持って、どちらかのゴーヤの脳みそを、引きずり出すまで行われるため
負けたゴーヤは、直ぐにゴミ捨て場に直行して、燃やされる運命であった

兄貴もこれに参加していて、ゴーヤを鍛えて戦わせていたが
ついこの間兄貴のゴーヤは、見るも無残な姿にされてしまった

「痛い・・痛い・・痛い・・・どうして・・・やだよ・・・痛いのやだよ・・・怖いのやだよ・・・
 てーとく・・・助けて・・・痛いよ助けて・・・助けて・・・やだ・・もう、やめてくだちぃ・・」

腹は割られて、収まっていた内臓をすべて引き出されて、手足は斧で叩かれぐちゃぐちゃになり
痛みと恐怖でただ座り込んで、体に感じる激痛と恐怖により動けないでいるので
直ぐに背後に回られて首の後ろに斧をぶち込まれ、頸髄もろとも神経系が切断されたため四肢が動かなくなっていた
最後は馬乗りにされて、天高く振り上げた斧を凝視し必死に命乞いをする無様な姿があった

「やだ・・・やだ・・・やだ・・・やめてくだち・・・やめてくだち・・・助けてぇぇぇぇぇ・・」

その最初の一撃を食らう寸前の顔は、恐怖にゆがみ泣き叫んでいたが相手のゴーヤは
薄ら笑いを浮かべて、容赦なく斧をゴーヤの鼻っ先に叩き込み雄叫びを上げていた
勝利を実感した瞬間だったんだろう
非力なゴーヤの力では、即死できなかったため、十数発位までは悲鳴が聞こえていたので
絶命するまでの間、兄貴のゴーヤはこの世の絶望を噛みしめていたことだろう
何度も斧を叩き込まれたゴーヤは、一発一発打撃をされるたびに顔が変形していき
動かなくなったゴーヤの砕けた顔面からは、脳と血と砕かれた骨が混ざった物が広がっていた
勝者のゴーヤと敗者のゴーヤが同じリングにいたが、敗者は兄貴のゴーヤだった

兄貴のゴーヤは、成体を連れて来たので、技を覚えきれていないようだった
最初のうちこそ、それなりに見えたけど、傷を負ってからは、泣き叫びただやみくもに斧を振ってるだけの
誰が見てもわかるくらい、無様な素人の戦いだった
これを教訓に兄貴は、赤ゴーヤのうちから鍛えることを決心したようだ
赤子のうちから鍛えれば、十分強くなると思ったらしい、兄貴はプロレスや総合格闘技にも参戦していたので
技を全部徹底的に叩き込むつもりらしい

だから赤ゴーヤを見つけたら、連れてきてほしいと言っていた
そんで、今、目の前に赤ゴーヤが座り込んで、死んだネズミを食べている
学校帰りにゴーヤをよく見かけると評判の森に来ていたら見つけてしまった
辺りを見回すが、親ゴーヤはいないようだったので、髪の毛を掴み赤ゴーヤを持ち帰ろうとしたら

「チャアアアア…ピヤアアアア…チピィチピィデチャアアアアアン~ママァ~タチケテェ~タチケテェ~」

いきなり大声で泣き叫んで、口からは食べたものが吐き出されるわ、うんこで尻の水着が膨らんで悪臭も放つわ
おしっこは両脚から垂れてきて、ジタバタ暴れるので飛び散ったりしてカオスな状況になったため
赤ゴーヤを地面に叩き付けてから、ジャンプして思いっきりお腹を踏んずけたら
「デゲッ」といって随分大人しくなり、その時に吐いたゲロが赤ゴーヤの顔面を垂れ流れて、汚れてしまったので
汚く臭い顔で「イチャアン‥イチャアン‥」と泣いていた

「でっげえええええええええぇぇぇあがぢゃんをがえじでぇぇぇでぢゃああああああああああっっっ!!!」

不意に後方から変な雄叫びがしたので振り返ってみると、こいつの親なのか
ゴーヤが血相を変え、すごい形相でこちらに猛ダッシュで向かってきたので
赤ゴーヤの髪の毛を再度掴んで走って逃げた

「待つでぢぃぃぃ!!!ハァハァ・・あがぢゃん返すでぢぃぃぃハァハァ・・でぢゃあああああ!!!デヒィデヒィ・・」

流石にしつこく追っかけてくる、が、既にゴーヤは完全にバテバテの千鳥足状態だったので
追いついたと思わせ希望を持った所で殴ってやろうと思い、横断歩道を渡る途中で遅く走り
ゴーヤが近寄ったところで振り向き様に顔面パンチを見舞ってやった


                         ,.r-=
                        (( -――-.(ソ
                      /:::::::::::::::::::::::゚丶
                      /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::|
      _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ 〈|::::l_, 。ィ'::li:.、`-!:::::j  デチッ!
 , -'' ̄    __――=', ・,‘ r ji::',"#;;,}Д "/::::::|
    -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’  V`ゥrr-.rュイ人人
                       ,/1::ー:'::! i   
                       /,/::::::::::/iノ
                       `ヘ.:::;;;::::)'
                      / Y /
                       ソ ソ
「いっぢゃああああああああああ~~~~~」

ゴーヤは不意にくらった顔面パンチで鼻血が吹き出し、路上に尻もちを付き座った状態で
溢れてくる鼻血と激痛に目をパチパチさせて狼狽えている
馬鹿なゴーヤは、反撃されることなんて微塵も考えていなかったようだった
おまけで、茫然と座り込んでいるゴーヤの顔面にローキックをぶち込んだ
ゴーヤの顔面が天を向いたときに、血飛沫と共に数本の歯が天高く舞ったのが見えた、とても気持ちよかった
赤信号から青信号になり大型トラックの運ちゃんは倒れているのがゴーヤだと確認すると

「おらっ!!ゴミムシが路上に寝てんじゃねぇぇぇ!!!!!!!!」と言って、トラックを発進させた

バンッ!!グシャッッ!!!「でげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~~」

             ┌───--l li⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒`.l
             || ̄ ̄ ̄ ||::l li                      |
     ______________||_(w´*) ||::l li                       |
    {|       l      l l li                       |
      | ______ .  l  ☆  l l li_______________|
      |_/::::::::::\....l____________l l_lxixixixixixixixixixixixixixixixixixixixixixi ;´;; ;⌒) ´゙) ;)
     i γ⌒ヽ:::i[二]i_i-i二二二二二二二i:γ⌒ヽ:::γ⌒ヽ:::i二二i (,,;;(´⌒;;(´⌒;;(´⌒;;(´
     ( ◎ ) )::(::⌒);;)          ( ◎ )( ◎ ) ;; ..;;;;(´⌒;(´⌒;;(´⌒;;(´⌒;;)
      'ヽ、__;;⌒;´;; ;⌒) ´゙) ;)        'ヽ、__ノ..,,'ヽ、__(;;(⌒;;(´⌒(´ ;;⌒)グチャッ! (::⌒;;;,,,) ;::⌒)

追っかけてきたゴーヤは、横断歩道上で大型トラックに正面からタイヤで轢かれ
後続の車にも何度も轢かれてグシャグシャになってしまった
近寄って見てみると、ご自慢の提督指定の水着もろともぺったんこになった体は
潰れた内蔵や骨が見えて、車のタイヤ痕が鮮やかに刻まれたが、頭はまだ健在だった
ゴーヤの生首は目だけがこちらを追っかけて「助けてくだちぃ・・赤ちゃん返してくだちぃ」と言ってくるので
とても気持ち悪い状態になっている
気色悪いんで顔を蹴り飛ばすと、見事に建設用重機の大型車に轢かれて道路のシミになった
赤ゴーヤは目の前で母親の悲惨な死を見てしまったのでワンワン泣いていた

連れて来た赤ゴーヤを兄貴に渡すと、喜んでお小遣いもくれた
赤ゴーヤは兄貴に連れられて、激しく鍛えられるんだろう
ゲロや糞尿臭漂う赤ゴーヤはとても汚く臭かったので、いきなり沸騰した熱湯の入った堀の深いタライに放り込まれた

      ________        ⌒ ⌒
      [,―,]______」    (  (   )
    / /           ヽヽ     ///
    / /           ヽヽ    ///
    | |       __     | |   __
    | |     [__]     | |  /  /
    | |―''''''' ̄'――` ̄'''―、|/   /   \\\
   (| |ー―---------―''''' '   /     \\\
  /| |  _______   \ /      \\\
  |: :|○|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|/       \\\
  |: :  ̄: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |        \\\\
  | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. |       \\\\\\
  | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |.       \\\\\\\\
  \,,_   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄__,,,,/.        \\\\\\\\\
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    .         \\\\\\\\\
                           
                                (( -――-.(ソ
                               ,/::::::::::::::::::::::::゜丶、
                               /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::
                     .        〈|::::l, 。..ィ'::li:.、`-!:::::j   デッチャァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!!
                     .         ji::)),jдi;;'( /:::::| 
                     .          V`ゥrr-.rュイ人人   /|
                     .    /     ,/1::ー:'::! i     /  |
                         | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                         |   |
「あっぢゃあっぢゃあっぢゃっぢゃっぢゃ~~~あぢゃぢゃぢゃゃあっぢあっぢあっぢあっぢぃぃぃぃぃ・・・」

暫く熱湯風呂で激しくもがき苦しみ暴れたので自然と汚れが落ちて、熱湯消毒もされた
それからトレーニングルームに連れていかれた赤ゴーヤが、どうなるのか監視カメラのモニター越しに見ていると
赤ゴーヤは、全身真っ赤で、号泣しながら這いずりまわり、死んだ親を探していたようだったが
目の前にいるのは兄貴だけだった

兄貴は赤ゴーヤの髪の毛を掴み持ち上げ、視線を赤ゴーヤに合わせると、赤ゴーヤはいっそう酷く泣き叫んでいた
兄貴は無言で赤ゴーヤの水着を引き千切り、髪飾りも取ってしまい下に捨てたと同時に赤ゴーヤも地面に落とす
赤ゴーヤは泣き叫びながら、這いずり髪飾りに手を伸ばそうとした瞬間、髪飾りは手もろとも踏み潰され粉砕された
兄貴はそのあと何もしないで外に出ていった
残されたのは、床に寝転がり手足をバタつかせて、砕けた髪飾りの破片を集めて泣き叫んでいる赤ゴーヤだけだった

                   ,.r=
                    (( -――-   
                  /:::::::::::::::::::::::゚丶  
                  /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::|  
                〈|::::l_, 。ィ'::li:.。`-!:::::j 
                 ji::〈"#;;,}Д##/::::::|  
                  V`ゥrr-.rュイ人人
                    ⊂ . . つ  ))
                     ヽ⌒ つ 
                 ((    し'^
「痛いよぉぉ・・お手ていたいよぉぉ・・・ママァどこなの?もどってきてぇぇ助けてぇぇぇぇ・・・」

暫くはモニター越しにただ見ているだけだった、赤ゴーヤは泣き叫んでいるか、疲れて寝ているかのどちらかだったが
数日もすると流石に空腹が堪えられなかったのか、何かを探すように部屋中をウロウロとしている
それを見た兄貴が部屋に入っていく

「お腹減ったよぉ・・虫さんやネズミさんいないのぉ??・・・でひっ!!!やだよぉ怖い人きた・・」

赤ゴーヤはびっくりしたのか、逃げて部屋の隅っこでカタカタ震えている
兄貴は赤ゴーヤに目もくれずに、天井からロープを垂らし、そのロープの一番上にリンゴを刺して置いた
赤ゴーヤの目前でリンゴを食べて見せ、食い物だと認識させてロープの上にある、リンゴを指さしてから部屋を出ていった

「赤い丸いの食べれるのかなぁ?取れないよぉぉ・・お腹減ったよぉ・・・・お腹一杯食べたいよぉぉ・・」

しばらくすると泣いていた赤ゴーヤが、ロープの下に来てピョンピョン飛び跳ねて、リンゴを取ろうとしているみたいだった
もちろん取れるはずもなく、ただロープの下でウロウロしたり、リンゴを見上げたりしてるだけだったが
少しするとロープを掴んで登り始めた
流石に生まれてすぐにでも参戦させられる、艦娘の端くれというべきか成長が早いなと思った
しかし登り始めるが、直ぐに落ちてしまい、尻を何度もぶつけてしまったのか、四つん這いになって
泣きながら尻を摩っている姿はとても愉快な光景であった

「痛い痛い痛い・・お尻痛いよぉぉ・・もうやだよぉ・・お腹減ったよぉ・・・」

数日が起ち、何度も何度も挑戦しては失敗の連続だったが、赤ゴーヤもコツを掴んだようで手でロープを握ると同時に
脚も絡めて、手にかかる負担を軽減することを覚えたみたいで、今日初めてリンゴを取ることができた
両手でリンゴを掴んだため落っこちて、頭から地面に激突し大きなたんこぶをつくりながらも
リンゴを離すことはなく、食べながら泣くということを器用にこなしていた

「でげっ!痛いよぉぉでも、やっと取れたでち、わぁ美味しいなぁ・赤い丸いのおいしいなぁ・・ゴーヤ頑張ったでしょ・・」

登ってリンゴをとれるようになると、今度は登ったロープから水平にロープを渡しその先にリンゴを置いた
距離にして5m位だったが、赤ゴーヤにとっては気の遠くなるような距離だったに違いない
登った時点で握力を失ってるのに、更に握力だけで5m水平に移動しなければリンゴが取れないからだ
案の定、何度も失敗しては落っこちて、頭から地面に激突し、血だらけになりながら泣き叫んでいる
しかし、いくら泣き叫ぼうがリンゴは手に入らなかった、食べるには自分の力で手に入れるしかなかったからだ

「赤い丸いの取れないよぉ・・お腹減ったよぉ・・ゴーヤちんじゃうよぉぉ・・モウイッパイデチィ・・」

         .-―-
       :彡:::::::::::::゚ミ:
       :/レヘ::::;ヘ  i:
      :l_, 。ィ'::li:.、`-: う、うぅ・・・
       :i:)),jдi;;'( /:  お腹がすきすぎて死にそうだよぅ・・
       `ゥrr-.rュイ:
       :,i1::ー'::!i.:
          :i.):::::::(iノ:
       :` ヘ.:;;::/':
         :i Y/:
        :∪∪:

暫くするとガリガリに痩せた赤ゴーヤになってしまったが、それが幸いしたみたいだった
体重が軽くなったため、手にかかる負担が減ったみたいで、初めてリンゴを取ることができて
数週間ぶりに食事が出来たことを泣きながら喜んでいた
それからは、落っこちたりもするが泣くことはせず、何度も何度も繰り返してリンゴを取れるようになっていた

一ヶ月もたつ頃には、簡単にリンゴを取れるようになっていたので、次の段階に進む時が来たようだった
ゴーヤも成長し大きくなってきた、兄貴が部屋に入って来ても、何もしないでリンゴを置いていくから
特に怖がらずに待っていたが、今回は様子がおかしかった
兄貴がいつものようにリンゴを配置するために袋から出した瞬間、奪い取ってムシャムシャ喰いだしてしまった
何もしない兄貴を完全に舐めきって、奪って盗るというもっと簡単な方法を考え付いたのだろう
以前なら芯までも食べていたリンゴであるが、残した芯を兄貴に投げつけて「でっちっち♪」という声を上げて
ニヤリと笑っている、が、兄貴も笑っていた

「でちゃ♪こうして高くされる前に取ればいいんでちっ!ゴーヤお利口さんでち!
 それに美味しくないのは返してやるでちっ・・えいっ!・・・『でっちっち♪』・・」

兄貴はゴーヤに反抗心が出てくるのを待っていた、その反抗心を完膚なきまでに叩き潰し
徹底的に体で分からせることにより、上下関係を分からせ己の立場を教えるいつものやり方だった
兄貴VSゴーヤの火ぶたが切って落とされた
ボディプレス、ジャーマンスープレックス、ブレーンバスター(脳天垂直落下式)パワーボム、DDT、ケンカキック
アイアンクロー、バックブリーカー、キャメルクラッチ、拷問逆エビ固め等々・・・・
あらゆる技をゴーヤにかけていた、部屋からはゴーヤの悲鳴だけしか聞こえなかった

      .r=
                                 (( -――-.(ソ
                               /:::::::::::::::::::::::゚丶
                   _ _     .'  /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::|
          ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴  〈|::::l_, 。ィ'::li:.、`-!:::::j  い、いきなり殴るのは卑怯でちゃぶっ!!
         , -'' ̄    __――=', ・,‘   ji::',"#;;,}Д " /::::::|
        /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’   V`ゥrr-.rュイ人人
       /   ノ                    / 1::ー:'::! i   
      /  , イ )                    /,/::::::::::/iノ
      /   _, \                   `ヘ.:::;;;::::)'
      |  / \  `、                 / Y / 
      j  /  ヽ  |                  ソ ソ
    / ノ   {  |
   / /     | (_ 
  `、_〉      ー‐‐` 

「でげぇぇぇでっちゃああああ・・やめてくだち!!やめてくだち!!でぼっ・・やめ・・てく・・だ・・ち・・」

数分もすると、悲鳴すら聞こえなかった、ゴーヤは失神してしまい人形のようにひたすら叩き付けられていた
これで、ゴーヤも力の差を思い知ったんだろう、目を覚ましたら従順な珍獣になってる事だと思う
目を覚ましたゴーヤは、案の定兄貴を見ると恐怖に支配された表情で、ビクビクしながら体育座りで大人しくしている
躾が十分効いたみたいだった

「いいか、ゴーヤこれから俺の言い付けは守れ、分かったな」

兄貴がゴーヤにそう言うと、ゴーヤは頭を何度も何度も縦に振り「ワカリマチタデチィ‥ワカリマチタデチィ‥」
と半べそをかきながら必死に言っていた

あれからゴーヤは兄貴に徹底的に鍛えられている
毎日与えられたメニューを全てこなさないとご飯が食べれないからだ
明らかにゴーヤは強くなっている、前にいたゴーヤよりはるかに強いと思わせる位だった

初戦は圧勝で、同じゴーヤなのに赤ゴーヤの頃から鍛えたのと、大人から鍛えたのとでは別珍獣のようだった
行き成り投げた手斧が、相手のゴーヤの鼻っ先にめり込み、泣きわめいている所を倒してから
マウントを取り、後はフルボッコにしていた
帰って来たゴーヤは不敵な笑みを浮かべ、自分が一番強いと勘違いしたような表情を浮かべていた

「おい、あんまり慢心するなよ」

「はいでち、ゴーヤ慢心なんかしないでち」

兄貴の前ではびびって、口ではそう言っていたが、その顔は明らかに慢心している表情だった

『でち?!!!何言ってるんでち、ゴーヤ無敵でち、今の見てなかったんでちか?
 ゴーヤに敵う奴なんていないでち・・いつかお前らも血祭りにしてやるでち・・・』

         ,.r-=
          (( -――-.(ソ
        /:::::::::::::::::::::::゚丶
        /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::|
      〈|::::l ┃三┃`-!:::::j      あまりゴーヤを怒らせない方がいいでち
       ji::〈 "  ヮ  "/::::::| もはや敵なしでち…
        V`ゥrr-.rュイ人人
     /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ
    { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l
    '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ
     ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/
      `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
        ,ノ  ヾ  ,, ''";l   
それから連戦連勝のゴーヤは、慢心が服を着て歩いているようだった・・・
兄貴以外の人を見下すような態度も見られ、その度に兄貴に折檻を受けては、泣いて土下座で許してと懇願していた
兄貴のいない所では、あいかわらず調子に乗っていたが、この珍獣ゴーヤの死は突然やってきた
馬鹿なゴーヤは、子供たちに向かって

「今日はゴーヤの日でちっ!一番強い奴は誰でち?ゴーヤが倒してやるから掛かってくるがいいでち」

と言って、子供相手にケンカを吹っかけたが、一人の子供が連れて来た闘犬と戦えと言われたため無謀にも戦ってしまったのだ

「でちっ、お前が強い奴でちか?背も低いし弱そうでちっ!ゴーヤ様がお前を地獄に落としてやるでち!!!」

    __,,,,,..--――-、,,--―- ..、_
  //;;ーr       、   ,- ヽフ
  /;;_ t( _;イ     "   l :i、   ヽ
 / 、;;ノ-          ヽ l  、 i、
/_ノ-、_/  、   _,..、,.::   i、イ_ 、__〉
   /       ,,-'、゚ノ::_,,..-'^_`ー、ト゚'i
  /  ::        `"/ _,/::;,::,ヽ、 ヽ_
/   i        / _, ".  : i :: _ヽ: \
    ,| ::      //: ・ :   ,/^T ヽ:: i
    | :::::  ::Y 、..《   _,,../:: ̄ ̄::`i'' |
    ,| ::、 :::〈 .::i|   イ:::::::::::::::::i:::::::: i' 7
     ヽ  ,,::..ヽ \...___,,ノノ-_,,- "
      ヽ..__,,,../--ー"ー-、_,,_ノ  i、
|
しかし、ものの数分で全身数十箇所に牙が喰いこみ、右肩は鎖骨ごと噛み砕かれ動かすことができない状態
左手は前腕から先が噛み千切られ、尻も水着ごと噛み千切られてしまい
それらの咬創から大出血してしまい、息も絶え絶え地面に倒れ、悶え苦しんでいた
戦っている光景は、子犬がおもちゃを振り回している姿と同じで、周りの子供たちは大喜び

           ,.r=    
            (( -――-.(ソ
          /:::::::::::::::::::::::゚丶
          /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::| 
        〈|::::l_, 。ィ'::li:.、`-!:::::j     
          ji::)),jдi;;'( /:::::|    「なんでごーやがこんな目にぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
          V`ゥrr-.rュイ人人  
          ノ二1:::ー'::::!二ヽ.
          ∪  i:::::::::::i  .∪
   ;∵';* ‘ ,*' ヘ.:;;:::::/'
;∵';*‘  ,*'.⊂,,,**,,,..ソ...ソ ,))),
     ;∵';* ‘ ,*' ⊂*..  
           ;∵';* ‘ ,*'
「でひぃでひぃ・・どうぢでぇ・・どうぢでぇぇ・ハァハァ・・いだいよぉぉぉぉ・だぢげでぇぇぇ・・ハァハァ・」

もとよりお頭の弱い馬鹿な珍獣なのに、慢心した結果がこれだ
所詮、珍獣の中では強かっただけで、一歩外に出れば掃いて捨てるほど湧いてくる唯のゴミ
兄貴が騒ぎを聞きつけて、鬼の形相でやってくると、ゴーヤは恐怖に駆られ、最後の力を使い逃げようとした

「ハァハァ・・やだぁ~やだぁぁぁ・・ハァハァ・・ゴーヤわるくないようぅぅ・・たすけてぇぇぇ」

あっ!と思ったのもつかの間、慌てたゴーヤは赤信号で横断歩道を渡ってしまい、途中で転んだ

「でげっ!!・・」 グジャッッッ!!!!・・・・

      _______.__.__
    , '"――――‐ , '"――ヽ`i:1
   ./ ∧_∧   .//~ ̄ ̄l.|.|::| |
  ..i  (・∀・ )  .i !    i |.|::| |
.[;]__!_っ⌒'と ).0[;]l |. r‐_,.-'..|.|:| :|_______n____n
  ~l、二二二二二ノi.'ー''"~.....__.|.i:| :|lー‐―i iー‐―i iー‐―i iー‐―l i|
.  .li:-.., ___ ,..-:iコ   ..::__~_!i_|__|l__!_!__!_!__!_!__l__!|
  l!_} ≡≡ {_」;i..::' /⌒ヽヽll::!=イ二li,:''"⌒)二/_/ ⌒ヽヽ(ニ(]
.  {i=i::l=[二]=l::i=i::」  |i.(*).i;;;;|:lii□□:l`ー-''";:::::|;;;;;;|ii.(*) i;;;|
   ̄ ̄ゞ三ノ ̄ ̄ ̄ゞ_ノ ̄   ̄ゞゞ三ノ~   ̄ゞゞ_ノ~    ≡3
ゴーヤは横断歩道の真ん中でトラックに轢かれ、内臓をぶちまけ無残な姿になったが
道路端まで弾かれた頭は無事で、ゆっくり近寄ってきた兄貴はゴーヤを見下ろし、深いため息をついて

「ゴミは何をしてもゴミか・・体は強く出来ても頭だけは鍛えようがないな・・・」

「た、たすけてぇ・・ゴーヤを助けてくだちぃ・・ゴーヤまた頑張るから・・ねっ!ねっ!!」

そう言ってゴーヤの言葉を無視し、頭を車道へと蹴飛ばした
蹴飛ばされたゴーヤの頭は「ヤダァ~ヤダァ~ママァママァ~」と泣きながらコロコロ転がって行き
自分に向かってくる大型車に轢かれるまで命乞いをしていた


     ;`;;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;.・、 :;`; :;`;,.;:,
  ;゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.:;`;,.;:,,.r-=:;`;,.;:,;.゛;.・
:;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;,
:;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;.゛;(( ――.(ソ;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:, ∴;.;`;,.;:,
;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:∴/::::::;.゛;.・、 :;`; :;`:::::::::::::゚丶;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
  `;.゛;.・、 :;`; :/::::::/::へ::;ヘ;::i:::::|;.゛;.・、 :;`; :((○;.゛;. :`;,.;:, ′  
;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,〈|::::l-` τ '`● !:::j;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:, ;.゛;.・、  
;.゛;.・、 :;`:`'`,;`;,.:;:;:;,ji:::ヽ    Д  〉:/;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
;`; :;`;;.゛;.・、 :;`; :,.;:,人人ゥr.  rイ∨;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
;.゛;.・、;⊂二;.゛;.・、 :;`.;:, 。  。 ;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,二つ;.
:;`; ;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,:;`|    /;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・,  ・  |;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
 、 :;`; :;`;.゛;.・、 :;`; :;`;|  /;.ヽ |;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.
   .゛;.・、 :;:,| /;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;;.;:.:i /;.゛;`; :;`;,.;:
  ;.゛;.・、 :;`:∪;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛∪;.゛;.・、 :;`;
;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,;.゛;.・、 :;`; :;`;,.;:,
この場所は、ゴーヤの母親が轢き殺されて死んだ場所で、ゴーヤもこの場所を直感で覚えていたようだ

この一件から、兄貴はゴーヤを鍛えて戦わせることはやめて、見つけたら駆除する
本来の仕事に戻ってしまった
そういえば、死んだゴーヤが今日は5月8日で「ゴーヤの日でちっ」とか言ってたような気がする

  糸冬

鎮守府敷地内に建った新しい官舎に住むことになったた。小さな一軒家だが、一国一城の主というのは良い気分だ。

引っ越して間もなく、片付けも終わらない内に出張があり、1週間家を留守にして帰ってきた日の事だ。

何もないはずの庭の隅の方に草むらのようなものとピンク色の物体が見えて、俺はぎょっとなった。
ゴーヤだ。しかも10体ほどの赤ごっぱまでいる。
草むらのようなものは藁や雑草だった。俺が留守の間に勝手に忍び込んで巣を作ったらしい。
「デチッデチッ♪」「チィチィ♪チィチィ♪」
俺が帰ってきたのにも全く気づいていないらしく、楽しげな鳴き声が聞こえた。

思わず頭に血が上った。俺だってまだ新居でろくにくつろいでいないというのに、
無断で居座った上にガキまで産みやがって……!

「てめえっ!」
カバンを放り投げた俺は、ゴーヤめがけてダッシュした。
「デチッ!?」
足音でようやくゴーヤは気づいたようだが、次の瞬間、その顔面に俺の靴がめり込む。

「デギャアッ!!」
ぶっ倒れたところにストンピングの雨嵐を降らせた。
「この野郎!人んちに忍び込んで勝手にガキを産むたぁ、ふざけんじゃねえぞ!!」
「デギャァ!!デチィ!!デチィィィ!!」
半死半生になったところで膝を思いっきり踏みつけて足を折ってやった。
「デッ!……デギャァァァ!!」
これでは立って歩く事すらできまい。ざまあみろだ。

「チィチィチィ!」「チィチィチィ!」
赤ごっぱ達はもがき苦しむ母親を囲み、しっかりしてと言いたげにチィチィ鳴いている。
健気だが馬鹿な連中だ。さっさと逃げればいいものを。
俺は地下室に行き、引っ越しの時使った大き目のダンボール箱を一つ持ってきた。
赤ごっぱを片っ端から引っ掴んでダンボール箱に放り込んでいく。
「チィチィ!?」「チピィッ!」
有無を言わさず全員ぶち込んでガムテープで蓋をした。さすがに重い。
「デチィィッ…デギャ!!」
母親にもう一発蹴りをくれてから、何とか箱を抱えて官舎の地下室まで運び、扉に鍵をかける。
こいつらの処置は後で考えるとして……まずは母親だ。
「もしもし、憲兵隊ですか。ゴーヤを捕獲したので引き取りに来てもらえますか」

連絡してしばらくすると、黒い軍服を着た憲兵隊員がやって来た。
「デッ!?デチィーッ!!デチィーッ!!」
どこかに連れて行かれると悟ったゴーヤは抵抗するが、あっという間に車の檻に入れられる。
「でっげえええええええええぇぇぇあがぢゃんをがえじでぇぇぇでぢゃああああああああああっっっ!!!」
子供を求めて檻の隙間から手を伸ばすが、扉は閉められ、車は走り去っていった。

子供の事を心配している場合じゃないのにな。この後はガチンコゴーヤファイトクラブで死ぬまで殺し合いをさせられ続けるのだ。
俺に蹴りまくられた苦痛に比べれば、楽には死ねないだろう。

さて、残るはあの騒がしい赤ごっぱどもだが……仮に解放してやったとしても、
こんな生まれたてのゴッパが野生で生きていくのは不可能だろう。
だったらさっさと母親の後を追わせてやるのが、せめてもの慈悲というものだ。
とは言え、ただ始末するのも能がない。迷惑料代わりに俺を少々楽しませてからにしてもらおうか。

早速、工廠に行き、使われずに放置されていた対ゴ用アクリルケースを持ってきた。
ちょっとした荷物だったが、気分が高揚していたのでさほど苦にはならなかった。
あの赤ごっぱ達をどんな目に遭わせてやろうかと想像すると、自然と笑みがこぼれてしまう。

地下室の扉を開けると、ダンボール箱の中では赤ごっぱ達が暴れているらしく、
チィチィという大合唱と共に箱が揺れている。元気なものだ。
地下室内の蛍光灯をつけてケースを床に置く。
そこそこの大きさの代物だ。赤ごっぱ共にはやや広すぎる気もするが、逃げ惑う姿を見たかったのであえて大きいサイズにした。
当然ケースの中には何もないが快適な生活などさせるつもりはないから、これでよいのである。

さあ、牢獄の完成だ。もちろん赤ごっぱどもは全員無期懲役だ。

組み立てを完了した俺は、ダンボール箱を抱え上げ、ケースの上でひっくり返した。
「チピピィ!」「デチッ、チィィッ!」
赤ごっぱ達はころころと落下して、チィチィ騒いでいる。
改めて数えてみたら12体もいた。よくもまあこれだけ大量に産んだものだ。
ケースの中で右往左往しながら、赤ごっぱ達は閉じ込められたことを理解したらしい。
俺に向かって「ここから出せ」とばかりに抗議している様子だ。
中でも特に「チィチィチィ!チィ!」と声高に騒ぐ奴が1匹いる。明らかに怒っている顔だ。

わかっていないようだな、お前らの生殺与奪を握っているのは俺の方なのだ。
まずは見せしめが必要か。反抗的な奴は長生きできない事を教えてやろう。

地下室の床に落ちていたビニールの紐を1本手にする。1メートル弱くらいの長さだ。
先の方を結んで輪を作り、騒いでいる赤ごっぱの首に引っ掛けて吊り上げた。
「チッピィィ!?」
宙吊りにされてもがく赤ごっぱを、ケースの外から赤ごっぱ達の真ん前に突きつけた。
「チュヒィィ!キュゥゥ…ヒィィーッ!!」「チィチィーッ!」「チィチィ!」
絞首刑になった赤ごっぱは舌を突き出し、口をパクパクさせてもがくが、暴れるだけ首は絞まっていく。
口からは食べたものが吐き出されるわ、うんこで尻の水着が膨らんで悪臭も放つわ
おしっこは両脚から垂れてきて、ジタバタ暴れるので飛び散ったりして実にカオスな状況だ。

               トイ
               トイ
               トイ
               トイ
                トイ
           ,,,,,,,,,,,,,トイ,,,,,
          /##i||!i##;i!i;i!、
         /#/レヘ::::;ヘi!i||i#|
         |::::l (o_)`'(_o) !:::j
         ヾ〈 | |Д | |/::::|
         ,ノノ`Iェ∩ェ∩ェI入ゝ
            (ノ::ーヽ)
               |:::::::::::|
             ヽ.:;;;:::につ
            i .| 彡
            ∪


             ; 
            -━━-.●●●
それを何とか助けようと、チィチィ叫びながら手を伸ばすケースの中の赤ごっぱ達。無駄な努力だ。
「デチィィ……ィッ……」
やがて赤ごっぱの動きが止まった。足がだらんと垂れ、絶命する。


               トイ
               トイ
               トイ
               トイ
                トイ
           ,,,,,,,,,,,,,トイ,,,,,
         /:::::::::::::::::::::::゚丶
         /::/レヘ::::;ヘ:::::i:::::::|
        〈|::::l (゚)`' (。)`-!:::::j
        ヾ::〈 | |Д | | /::::::|
         V`ェェェェェェェイ人人
           /1:::ー:'::! i.
             し|:::::::::::し'
           ヽ:::;;;::::/'
            i Y /
            ∪ ∪


             ;
            -━━-.
「チィィーッ!!」
泣き叫ぶ赤ごっぱ達の中に、舌を突き出して苦悶の表情を浮かべた赤ごっぱの死体を、紐ごと放り込んだ。
わらわらと取り囲み、揺さぶったりしているが、生き返るわけがない。
姉妹の死を実感したらしい赤ごっぱ達は「チィチィ…」とさめざめ泣き始めた。
「おい、お前ら」
俺の声に赤ごっぱ達はびくっとして振り返る。
「わかっただろう、俺に逆らう奴はこうなるんだ。命が惜しければ少しは大人しくするんだな」
言葉はわからなくても、大体俺の感情は読み取れるのだろう。
悔しそうな目で睨みつける者や、怯えてプルプル震えている者など、反応は様々だ。
それを見比べ、俺はニヤニヤ笑っていた。面白い、実に面白い。こいつは当分楽しめそうだ。
最終更新:2016年01月23日 22:48